約束の場所へ

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出会いと思い出

7; 第一歩

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ドガッ

「おはよー秦哉。」

「おう、おはよう。
   つか燐、痛てぇからタックルすんな。」

「まぁまぁ、そんなことよりだよお兄さん、朝っぱらから女の子こと仲良く登校ですか~?」

こいつ見てたのかよ。
居たなら声かければ良かったのに。
いや、それよりも...

「お前、ニヤケ過ぎだから...」

「そりゃニヤケもするわ、秦哉があんなに楽しそうに笑ってる所久々に見たからな。」

「...えっ、俺そんなに笑ってた?」

「おう。
  お前があんなに笑ったのなんてあの日以来じゃねぇか?」

もし、燐の言うとおり笑ってたんだとしたら、あの事故以来だろうな。
高校に入って笑った顔なんて頑張って作ろうとしたから、色んな奴に気味悪がられたな...

「あぁ、そうかもな。
 でも、最近は少し笑えてると思ってたんだけどな。」

「...いや、お前が頑張って笑おうとしたのはわかるんだが、めっちゃ怖いから。」

「まじかよ。」

「まじだ。」

もう、頑張って笑おうとするの辞めようかな。
でも頑張って感情を取り戻すって決めたし...

「どうやったらまた、笑えるようになんだろな。」

「秦哉、お前、また笑いたいって思うようになってきたんだな。」

「あぁ、俺はまた自分の感情で思ったように笑いたいし、泣いたりもしたい。
 だからどうしたらいいのか今考えてて、記憶を取り戻すことが1番いいんじゃねぇかって思ったんだ。」

「そっか。
   俺は、秦哉がまた笑いたい、泣きたいって思ってくれただけでも嬉しいよ。
 俺もお前の感情が戻るように手伝うわ。」

「ありがとな、燐。」

「いえいえ。」

感情を戻したいって俺が伝えたら燐の奴は凄く驚いた後に、優しい顔で笑って手伝うって言ってくれた。

俺は中々表情に出すことができないからこいつのことだって沢山傷付けて来たと思う。
それでも手伝ってくれるっていう燐に俺は甘えてばかりだな。

感情が戻った時にはこいつと昔みたいに笑いながら話したい。

「じゃあ、まずどうやって記憶取り戻すかって話なんだけどよ、俺の家来てアルバム見るか?」

「燐のアルバム?」

「俺のだけど中学の時の写真はほぼ全部、秦哉も映ってるからよ。」

「あー、確かにな。
 じゃあ、今日の学校帰りに寄っていいか?」

「おう!
  それと、今日の放課後は顧問が会議で出れなくなったらしくて各自、家で筋トレだとよ。」

「ラッキーだな。
  つか、いつ聞いたんだよそれ。」

「朝、校門の所で会って皆に伝えてくれって言われた~。」

「そうなんだ。
 じゃあ、ゆっくり見れるし良かったな。」

「おう、じゃあ今日は一緒に帰るか。」

「何時も一緒だけどな。」

「まぁ、気にしない気にしない。
 ってことで、HR始まるから俺、席つくわ!」

「ん、じゃな。」


燐のアルバムを見て何か思い出すきっかけになればいいな。


秦哉が感情を取り戻す為に記憶も戻そうとするなんて嬉しいな。
アルバムかー俺も久しぶりに見るな。

...あれ?  もしかしてあいつの写真も混ざってるかもしれねぇな。
秦哉にまだ見せない方がいいと思うし、アルバムから抜いとかなきゃな。

何はともあれ、やっとあいつのことも思い出すことができるかもしれないな...秦哉。
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