3 / 101
第2話 警戒する娘
しおりを挟む
「あぁ……あわわ……」
イーリスはアルドを見てぶるぶると震えている。アルドは父親が帰って来たのにどうして娘が震えているのか理解しなかった。アルドが知っているぼんやりとした記憶。そこには父親に甘える娘しか思い浮かばなかった。
「えっと、どうしたんだ? イーリス」
アルドは明るく振る舞おうとした。自分の記憶がないことをイーリスに悟らせないようにした。もし、記憶がないことがバレたら、娘がショックを受けるかもしれない。そういう配慮だった。
「あ、あの……」
イーリスはアルドを見て不審がっている。いつもなら、帰ってくるなり、いきなり怒号が飛んでくる。それがないので、逆に調子が狂ってしまう。
「えっと、ほら。僕だよ。キミの父親のアルド。大丈夫? 忘れてない?」
アルドは自分を指さして苦笑いをする。もしかして、数日家を留守している間に自分のことなど忘れ去られてしまったのではないかと、ぼぼほぼありえない仮定をしていない。
「えっと……はい。あなたはお父さんです……」
イーリスがこくりと頷いて答える。今のところは、怒鳴られていないので、イーリスはアルドに対して少しは心を開いている。
「そっか。うん、忘れてないようなら良かった。大丈夫? 僕が数日間、留守している間になにかなかった?」
「いえ……なかったです。はい」
イーリスは、アルドの調子がいつもと違うことに戸惑いを感じつつも受け答えをする。もし、返答を少しでもミスをしたら、この機嫌の良いアルドではなくて、いつものアルドに戻ってしまうのではないかと内心ビクついているのだ。
「あ、あはは……」
気まずい空気が流れる。アルドとしては帰ってきたら娘のテンションに合わせてこちらもそれ相応に接しようと思っていたところだった。しかし、予想以上にこの娘のテンションとやらが低すぎる。
アルドはこの空気をどうにかしようと頭を働かせた。もしかしたら、イーリスは腹が減っているのではないかと。やせ細った体型からして、あまり食べてないのではないか。そう推察した。
「イーリス。お腹空いてないか?」
「えっと……」
イーリスは伏し目がちになってしまう。アルドはそれを遠慮だと捉えた。
「遠慮しなくても良い。僕たちは親子なんだからね」
「親子……!」
その言葉にイーリスの顔がちょっと明るくなった。今まで、アルドに親子関係を否定され続けて暴力を振るわれてきた。それだけに、アルドが自分を娘と認めてくれるのは嬉しかった。自分がこの人の娘である限り、暴力を振るわれることはない。イーリスはそう解釈をした。
「イーリス。なにか食べたいものはないか?」
「えっと……なんでもいい」
「なんでもいいが1番困るんだよなあ」
アルドがそう零して頭を掻く。何気ない発言。しかし、それがイーリスの心に深く刺さった。
「ひ、ご、ごめんなさい、すぐになにか考えますから……」
「あ、いや。別にイーリスを責めているわけじゃないよ。ごめんな」
「ご、ごめん……?」
イーリスはアルドの口からその言葉を聞いたのは実に久しぶりのことだった。母親が出て行って以来、アルドはイーリスにただの1度も謝ったことがない。イーリスが悪くなくても怒鳴って、自分を正当化する。
自分は絶対に悪くない。そんなスタンスのアルドにイーリスの心はボロボロになっていく。いつしか、イーリスは全ての原因は自分にある。自分は悪い子なんだと思い込むようになってしまった。
それなのに、アルドに謝罪をされて、イーリスはようやく自分の正当性を認められたような気がした。
「えっと……えっと……」
「まあ、具体的なメニューは言わなくてもいいよ。甘いものとか辛いものとかそういう漠然としたものでもいいからさ」
「えっと……甘いお菓子が食べたい」
イーリスはそう呟いた。お菓子。子供ならば好きな人が多い。ましてや女の子。嫌っている方が珍しいくらいである。
「お菓子か。うん、そうだな。よし、待ってな」
アルドはすぐにお菓子作りに取り掛かった。幸いにして、母親が出ていく前に彼女が使っていた調理器具もあった。長年使われた形跡がなく乱雑に置かれてはいるものの、使用には問題はない。
家の中にあるあり合わせの材料でクッキーを作っていく。あまり、食材に恵まれてないものの、なんとか簡単なクッキー程度なら作れるくらいにはあった。
クッキーを焼いている間に、アルドはイーリスに話しかけた。
「イーリス。その。なんだ……そんなに僕のことが怖いのか?」
アルドは何気なく尋ねた。イーリスはそれに対して戸惑ってしまう。怖いと答えたらアルドの機嫌を損ねかねない。でも嘘をつくのも、アルドに嘘をつくなと叱られる可能性がある。
「えっと……その……」
アルドはこの時点で確信した。答えを出さずともわかる。イーリスは自分を怖がっていると。記憶をなくしているアルドだからこそ、この親子の間に何があったかはわからない。けれど、このイーリスの怯えっぷりをみるに、相当ひどいことをしてきたのかもしれない。
「ごめん。イーリス。答えたくないなら答えなくても良い」
アルドはそう言って口を噤んだ。その沈黙の間にクッキーが焼きあがった。
「ほら、イーリス。クッキー焼けたぞ。食べてみて」
「う、うん」
イーリスは恐る恐るアルドからクッキーを受け取った。決して綺麗とはいえないその形。不器用ながらもイーリスのために一生けん命作ったクッキーだ。
アルドはイーリスの様子を注目している。自分の作ったクッキーを美味しく食べてくれるのだろうか心配なのである。
イーリスはそのクッキーをしばらく見つめた後に、意を決して口に運んだ。パク、カリ。まだ熱が残っているクッキーを口にして、イーリスは目を輝かせた。
「美味しい……!」
「そうか。良かった」
アルドはほっとした。これで少しはイーリスと心を打ち解けられたかと思った。実際、イーリスも今まで与えられなかったお菓子を食べることができて、嬉しい気持ちがあった。
「お父さん……ありがとう」
「あ、ああ。喜んでくれて良かった」
アルドは鼻の頭を掻いて照れた。イーリスも久々にアルドにお礼を言ったのだ。今まで、お礼を言うようなことをされてこなかった。でも、アルドがこうして優しくしてくれたことにイーリスはかなり感動している。
「うぅ……」
「お、おい。イーリスどうした」
食べかけのクッキーを持つイーリスがポロポロと泣き始めた。アルドは自分がなにかをやらかしてしまったのではないかと心配になった。
しかし、アルドはなにもしていない。いや、逆。イーリスを喜ばせてしまったのだ。イーリスの流した涙が嬉し涙であることを知らなかったアルドは、彼女を泣かしてしまったことでかなり慌てた。
「ご、ごめん。イーリス。僕がなにか気に障るようなことをしたか?」
「ち、違うの……ねえ、お父さん。お父さんはいなくなったりしないよね?」
イーリスのその言葉。それには色々な意味が含まれていた。それは父親の物理的な失踪。イーリスの母親も急にイーリスの前からいなくなった。
そして、もう1つの意味。それはこの優しい父親。その精神の消失だ。今の優しい父親が消えて、元の暴力を振るう最低の父親がまた戻ってくるんじゃないかと。イーリスはそう心配をしてしまった。
「イーリス……大丈夫だ! お父さんはいなくなったりしない。いつまでも、イーリスを愛してみせる。守ってみせる。だから、イーリスは何にも心配しなくても良い」
アルドは静かにそう言った。本当はイーリスを優しく抱きしめてあげたい気持ちもあった。しかし、それにはまだ距離感が遠い。イーリスは、まだどこかアルドを警戒している部分がある。目を見てそう判断したのだ。
でも、それで良かった。イーリスはその言葉。言葉だけだ。言葉だけで、きちんと父親、アルドの愛情を感じ取ることができたのだ。
「ありがとう。お父さん……」
イーリスはアルドを見てぶるぶると震えている。アルドは父親が帰って来たのにどうして娘が震えているのか理解しなかった。アルドが知っているぼんやりとした記憶。そこには父親に甘える娘しか思い浮かばなかった。
「えっと、どうしたんだ? イーリス」
アルドは明るく振る舞おうとした。自分の記憶がないことをイーリスに悟らせないようにした。もし、記憶がないことがバレたら、娘がショックを受けるかもしれない。そういう配慮だった。
「あ、あの……」
イーリスはアルドを見て不審がっている。いつもなら、帰ってくるなり、いきなり怒号が飛んでくる。それがないので、逆に調子が狂ってしまう。
「えっと、ほら。僕だよ。キミの父親のアルド。大丈夫? 忘れてない?」
アルドは自分を指さして苦笑いをする。もしかして、数日家を留守している間に自分のことなど忘れ去られてしまったのではないかと、ぼぼほぼありえない仮定をしていない。
「えっと……はい。あなたはお父さんです……」
イーリスがこくりと頷いて答える。今のところは、怒鳴られていないので、イーリスはアルドに対して少しは心を開いている。
「そっか。うん、忘れてないようなら良かった。大丈夫? 僕が数日間、留守している間になにかなかった?」
「いえ……なかったです。はい」
イーリスは、アルドの調子がいつもと違うことに戸惑いを感じつつも受け答えをする。もし、返答を少しでもミスをしたら、この機嫌の良いアルドではなくて、いつものアルドに戻ってしまうのではないかと内心ビクついているのだ。
「あ、あはは……」
気まずい空気が流れる。アルドとしては帰ってきたら娘のテンションに合わせてこちらもそれ相応に接しようと思っていたところだった。しかし、予想以上にこの娘のテンションとやらが低すぎる。
アルドはこの空気をどうにかしようと頭を働かせた。もしかしたら、イーリスは腹が減っているのではないかと。やせ細った体型からして、あまり食べてないのではないか。そう推察した。
「イーリス。お腹空いてないか?」
「えっと……」
イーリスは伏し目がちになってしまう。アルドはそれを遠慮だと捉えた。
「遠慮しなくても良い。僕たちは親子なんだからね」
「親子……!」
その言葉にイーリスの顔がちょっと明るくなった。今まで、アルドに親子関係を否定され続けて暴力を振るわれてきた。それだけに、アルドが自分を娘と認めてくれるのは嬉しかった。自分がこの人の娘である限り、暴力を振るわれることはない。イーリスはそう解釈をした。
「イーリス。なにか食べたいものはないか?」
「えっと……なんでもいい」
「なんでもいいが1番困るんだよなあ」
アルドがそう零して頭を掻く。何気ない発言。しかし、それがイーリスの心に深く刺さった。
「ひ、ご、ごめんなさい、すぐになにか考えますから……」
「あ、いや。別にイーリスを責めているわけじゃないよ。ごめんな」
「ご、ごめん……?」
イーリスはアルドの口からその言葉を聞いたのは実に久しぶりのことだった。母親が出て行って以来、アルドはイーリスにただの1度も謝ったことがない。イーリスが悪くなくても怒鳴って、自分を正当化する。
自分は絶対に悪くない。そんなスタンスのアルドにイーリスの心はボロボロになっていく。いつしか、イーリスは全ての原因は自分にある。自分は悪い子なんだと思い込むようになってしまった。
それなのに、アルドに謝罪をされて、イーリスはようやく自分の正当性を認められたような気がした。
「えっと……えっと……」
「まあ、具体的なメニューは言わなくてもいいよ。甘いものとか辛いものとかそういう漠然としたものでもいいからさ」
「えっと……甘いお菓子が食べたい」
イーリスはそう呟いた。お菓子。子供ならば好きな人が多い。ましてや女の子。嫌っている方が珍しいくらいである。
「お菓子か。うん、そうだな。よし、待ってな」
アルドはすぐにお菓子作りに取り掛かった。幸いにして、母親が出ていく前に彼女が使っていた調理器具もあった。長年使われた形跡がなく乱雑に置かれてはいるものの、使用には問題はない。
家の中にあるあり合わせの材料でクッキーを作っていく。あまり、食材に恵まれてないものの、なんとか簡単なクッキー程度なら作れるくらいにはあった。
クッキーを焼いている間に、アルドはイーリスに話しかけた。
「イーリス。その。なんだ……そんなに僕のことが怖いのか?」
アルドは何気なく尋ねた。イーリスはそれに対して戸惑ってしまう。怖いと答えたらアルドの機嫌を損ねかねない。でも嘘をつくのも、アルドに嘘をつくなと叱られる可能性がある。
「えっと……その……」
アルドはこの時点で確信した。答えを出さずともわかる。イーリスは自分を怖がっていると。記憶をなくしているアルドだからこそ、この親子の間に何があったかはわからない。けれど、このイーリスの怯えっぷりをみるに、相当ひどいことをしてきたのかもしれない。
「ごめん。イーリス。答えたくないなら答えなくても良い」
アルドはそう言って口を噤んだ。その沈黙の間にクッキーが焼きあがった。
「ほら、イーリス。クッキー焼けたぞ。食べてみて」
「う、うん」
イーリスは恐る恐るアルドからクッキーを受け取った。決して綺麗とはいえないその形。不器用ながらもイーリスのために一生けん命作ったクッキーだ。
アルドはイーリスの様子を注目している。自分の作ったクッキーを美味しく食べてくれるのだろうか心配なのである。
イーリスはそのクッキーをしばらく見つめた後に、意を決して口に運んだ。パク、カリ。まだ熱が残っているクッキーを口にして、イーリスは目を輝かせた。
「美味しい……!」
「そうか。良かった」
アルドはほっとした。これで少しはイーリスと心を打ち解けられたかと思った。実際、イーリスも今まで与えられなかったお菓子を食べることができて、嬉しい気持ちがあった。
「お父さん……ありがとう」
「あ、ああ。喜んでくれて良かった」
アルドは鼻の頭を掻いて照れた。イーリスも久々にアルドにお礼を言ったのだ。今まで、お礼を言うようなことをされてこなかった。でも、アルドがこうして優しくしてくれたことにイーリスはかなり感動している。
「うぅ……」
「お、おい。イーリスどうした」
食べかけのクッキーを持つイーリスがポロポロと泣き始めた。アルドは自分がなにかをやらかしてしまったのではないかと心配になった。
しかし、アルドはなにもしていない。いや、逆。イーリスを喜ばせてしまったのだ。イーリスの流した涙が嬉し涙であることを知らなかったアルドは、彼女を泣かしてしまったことでかなり慌てた。
「ご、ごめん。イーリス。僕がなにか気に障るようなことをしたか?」
「ち、違うの……ねえ、お父さん。お父さんはいなくなったりしないよね?」
イーリスのその言葉。それには色々な意味が含まれていた。それは父親の物理的な失踪。イーリスの母親も急にイーリスの前からいなくなった。
そして、もう1つの意味。それはこの優しい父親。その精神の消失だ。今の優しい父親が消えて、元の暴力を振るう最低の父親がまた戻ってくるんじゃないかと。イーリスはそう心配をしてしまった。
「イーリス……大丈夫だ! お父さんはいなくなったりしない。いつまでも、イーリスを愛してみせる。守ってみせる。だから、イーリスは何にも心配しなくても良い」
アルドは静かにそう言った。本当はイーリスを優しく抱きしめてあげたい気持ちもあった。しかし、それにはまだ距離感が遠い。イーリスは、まだどこかアルドを警戒している部分がある。目を見てそう判断したのだ。
でも、それで良かった。イーリスはその言葉。言葉だけだ。言葉だけで、きちんと父親、アルドの愛情を感じ取ることができたのだ。
「ありがとう。お父さん……」
85
あなたにおすすめの小説
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
僕の異世界攻略〜神の修行でブラッシュアップ〜
リョウ
ファンタジー
僕は十年程闘病の末、あの世に。
そこで出会った神様に手違いで寿命が縮められたという説明をされ、地球で幸せな転生をする事になった…が何故か異世界転生してしまう。なんでだ?
幸い優しい両親と、兄と姉に囲まれ事なきを得たのだが、兄達が優秀で僕はいずれ家を出てかなきゃいけないみたい。そんな空気を読んだ僕は将来の為努力をしはじめるのだが……。
※画像はAI作成しました。
※現在毎日2話投稿。11時と19時にしております。
男女比1対5000世界で俺はどうすれバインダー…
アルファカッター
ファンタジー
ひょんな事から男女比1対5000の世界に移動した学生の忠野タケル。
そこで生活していく内に色々なトラブルや問題に巻き込まれながら生活していくものがたりである!
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~
ある中管理職
ファンタジー
勤続10年目10度目のレベルアップ。
人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。
すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。
なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。
チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。
探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。
万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。
転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです
NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる