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床に落ちたハンバーグ
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家に帰るとハンバーグが食卓に置かれていた。
「ただいま」
娘の綾香は私を避けるように、無言で2階の自室に上がって行った。
女房の早苗はキッチンで洗い物をしていた。
俺はネクタイを緩め、冷蔵庫から缶ビールを出してそのまま飲んだ。
「今日も残業?」
「ああ」
「女と会うことも残業って言うんだ?」
「・・・」
俺は早苗の言葉を無視してテレビを点けた。
「何とか言いなさいよ!」
「・・・」
すると早苗はテーブルの上の料理を全て払い除け、皿が割れて料理が床に散乱した。
「別れてあげるわよ!」
「・・・」
俺は床に散らばった食器の破片や料理を片付け始めた。
般若のように俺を睨みつける早苗。
「もう無理! 限界! こんな生活耐えられない!」
泣き喚く早苗。
私は床に転がったハンバーグを呆然と見つめていた。
砕け散った食器や料理が、俺の家族のようだった。
「ただいま」
娘の綾香は私を避けるように、無言で2階の自室に上がって行った。
女房の早苗はキッチンで洗い物をしていた。
俺はネクタイを緩め、冷蔵庫から缶ビールを出してそのまま飲んだ。
「今日も残業?」
「ああ」
「女と会うことも残業って言うんだ?」
「・・・」
俺は早苗の言葉を無視してテレビを点けた。
「何とか言いなさいよ!」
「・・・」
すると早苗はテーブルの上の料理を全て払い除け、皿が割れて料理が床に散乱した。
「別れてあげるわよ!」
「・・・」
俺は床に散らばった食器の破片や料理を片付け始めた。
般若のように俺を睨みつける早苗。
「もう無理! 限界! こんな生活耐えられない!」
泣き喚く早苗。
私は床に転がったハンバーグを呆然と見つめていた。
砕け散った食器や料理が、俺の家族のようだった。
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