迷子になって異世界へ行きました

kenzo

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此処は何処?

遥マークⅡ

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「フゥ!」
パンパンと手を払い呼吸を整える。
実際は全く疲れていないんだけど。

因みに倒した変質者達は今のこのスペースの角にまとめて転がしている。
たまたま見付けた木のツルで手足を縛って。

「それにしてもビックリだわ」
先程の闘いを思い出す。
新たに覚醒した自分の力。
ハッキリ言って底が知れない。
両親が死んで5年、私が両親の代わりに望を守る為に身体を鍛えた。
ラジオ体操に始まり、空手、ボクシングを含む色々な格闘技。
元々の才能も有ったらしく著しく成長したと先生達にも言われてはいたが、今回の急激な成長には自分でも驚きを通り越した。

「ちょっと試して見ようかしら」
試しだからね試し。
スペースの端まで歩いて行く。
振り返り反対の端まで目測してみた。
スペースの直線距離として約100m位かしら。
さっきは一瞬の事だったので今度は確りと確認してみる事にしよう。
「位置について」
しゃがみこみ両手を地面に着ける。
「よ~~~い」
お尻をクイッと持ち上げる。
「ドン!!」

『ドン!』『ゴン!』『バキッ!』
・・・へ?
・・・えと?
・・・へ?
え~と、瞬間移動?
イヤイヤ、そんな訳無いよね、
って事は・・・うん、スッゴク足が速くなった見たいだね、うん。
少しだけヒリヒリする額を撫でる。

目の前は森、そして何故か折れて倒れた一本の木。
イヤ分かってます。
私がぶつかって倒しました。
振り返って見ると遠くのスタート地点の地面が抉れてる。
まぁ私なんでしょうね。

もう一度振り返ると先程の倒れた木、そしてぶつけたであろう額を一撫でする。
「つまり?」
隣の木の前に立ち正拳に構える。
「たー」
怪我は怖いので50%位で拳を打ち出す。
『バキッ!』
・・・・
更に隣の木の前に立ち軽くステップを踏む。
「とや!」
左足でミドルキックを放つ。
『ボキッ!』
・・・・


「遥マークⅡ」
右拳を天へ突き上げる。
どうやら私はただ覚醒し成長しただけでは無いらしい。
確か中2の頃に一部の男子が話していたのを漏れ聞いた。
右手に黒い龍を封印しているとか、
邪眼?とかって第三の眼が開いたとか。
彼等の事は単純に凄いとは思っていたけど、一般人の私には関係無いと聞き流して居た。
だけどこの状態は、正しく一人の男子が言っていた状態。
『成長を越えた成長、次のステージへのアップグレード』
そう、これこそは!
「『天元突破』」
そして、それにより生まれ変わった私は!
「『遥マークⅡ』」なのである!なのである!なのである!
「恵、お姉ちゃんスッゴク強くなったよ」

そんなこんなしている間にお昼になったのかな?太陽が真上に来ている。
スマホの時間を見ると昼少し前だった。
お弁当にでもしようかとスマホを仕舞いカバンにむ・・・か・・・う?
・・・・
・・・
・・
「あーーーー!」
急いでスマホをもう一度取り出し、恵に電話を掛ける。
・・・
『お掛けになった・・・・』
あれ?
画面を見てみると圏外でした。
「もう、此処は一体何処なのよ!」
あっ!そうだ!
「フフフフ」
こんな事も有ろうかと実は私、方位磁石アプリをダウンロードしてたのよね!
準備万端!転ばぬ先の杖ってね!
早速アプリを立ち上げる。
「此方が北、此方が南、で西と東っと。コレで方向は分かったわ!
・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・・
・・・
・で?」
街はどっち?道はどっち?人はどっちに居るの?
意味無いじゃーーーーん!


こほん、私とした事がはしたなかったわ。

あ?!そうだ!こんな事も有ろうかと言ってナビアプリを恵にダウンロードさせられたのだったわ。
流石恵ね!もしかしてアノ子も既にマークⅡだったのかしら。
「有り難う、恵」
感謝は言葉に出して言う。

さて、ナビアプリは何処だったかしらっと、あ!あったあった。
「ポチっとな」
・・・接続中
・・・
・・・
『位置情報が習得出来ませんでした』
あれ?
「Re.ポチっとな」
・・・接続中
・・・
・・・
『位置情報が習得出来ませんでした』
・・・
『位置情報が習得出来ませんでした』
『位置情報が習得出来ませんでした』
『位置情報が習得出来ませんでした』
・・・
・・・


「オーマイガ!!!」
ハァハァハァ・・・
「どうして出来ないのよ!」
『バキッ!』
・・・・・
「イヤーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」




「今日まで有り難う、スマホ子チャン!安らかに眠ってね」
私は原型を無くした愛機のスマホ子ちゃんを穴に埋めた。
今度は頑丈なボディーに生まれ変わって欲しいな。


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