厚化粧のイゼベル

エリシャ

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厚化粧のイゼベル

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厚化粧のイゼベル
 写真の蝶々の通俗名は「Painted Jezebel」というのだそうです。
 「Jezebel」って英和辞典によると①{聖書}イゼベル(イスラエル王Ahabの妻 ②(文)男を誘惑するふしだらな女 ③(遠まわしに)売春婦…とあります。
 さてこの蝶々はどの意味で使われてるのでしょうね?
 確かに②や③が当てはまるくらい魅力的な姿をしてるんですが。

 大きさは前羽が35mm~40mmで森の中や市街地に住んでいるそうです。
 市街地で見られる一般的な蝶の1つだそうですが、森の中でも同様によく見られるとのこと。
    幼虫はヤドリギに群生して住むと本には書いてありました。
 このチョウの和名は、ヒパレーテカザリシロチョウというそうです。ベニモンシロチョウとも呼ばれるとか。
 このカザリシロチョウの仲間は、翅の表側より、裏側のほうがきれいという特徴があるそうです。

 普通は逆なんですよね。
 この理由は解明されていないんだとか。
 ゆるんの浅学だと蝶々の模様は外敵を驚かしたり欺いたりするための模様で、とにかく見られてなんぼの筈なのに、閉じたほうが綺麗だとゆーのはとっても不思議。

 所でイゼベルとは、『旧約聖書』の中の「列王記」に登場する女性で紀元前九世紀頃の、古代イスラエル王国の王妃です。
 『聖書』では、ものすごい悪女という扱いなんですてね。
 王のアハブをそそのかして、『聖書』の神以外の神を崇めさせたり、無実の人を処刑させたりした、ことになっています。勿論本当のところはわかりませんが。

 この『聖書』の逸話により、西洋でJezebelといえば、悪女の代名詞となっているそうな。中国の妲己みたいなものかなぁ。
 で、painted Jezebelという名は、西洋の感覚では、「厚化粧の悪女」といった意味に。こうしてみると、結構凄い名前を命名された蝶々なわけです。
 とゆー^わけで今日は「厚化粧」の話。


 仕事をしてない時のお気楽な友人と、彼のマンションの居間で昼下がりのTVに繋いだユーチューブをぼーっと見ていたら、小柳ルミ子主演の「ジャンボ宝くじ1億5千万円が当たった女!連続殺人 」が始まりました。
 この、かなり前の時でさえ首の筋が目立つような歳になっても、相変わらずケバイ女だったんだなぁ~って見ていたら、友人が突如「小柳ルミ子になりてぇ・・いいよなぁ~ルミ子。」ってつぶやいたので吃驚しました。

 確かに小柳ルミ子って「綺麗になりたいと体重制限までして努力しまくってる熟年の女装者」みたいな雰囲気があると言えばあるんよね。
 それとか、香水をバスタブに張って入浴してそーとか、フェラしてもらうと気持ちいいのか悪いのかが判らないような薄くて大きな唇とか。
 大昔、ルミ子と大澄賢也のニュースが流れた時なんかは、何をさしおいてもルミ子達のセックスを想像してしまったり。

 他の女装子さん達がなりたいオンナは、色々あるんだろうけど、若手じゃない限り、男とセックスしてる自分を重ねる時は、長澤まさみとか宮崎あおいとかは、イメージとしてかなり難しいだろうと思うのね。
 その点、ルミ子だとかなり変態な体位だってオプションだって有り!って感じがするし、なにより、その股間から青筋立ったチンポがにょきっとおったってても違和感ないし。
 ・・あはは、まあこれはゆるんの私見が多分に入っているんだけど。

 でもサイボーグぽいとか、鼻フェチが興奮する鼻の持ち主だとか、これはネットなんかではかなりの確率で登場するルミ子評なんですよ。

「ルミコの鼻の穴・・・TV見てると鼻の穴の中が結構見えてますね。鼻の穴の形がカッコ悪!でもエロい鼻の穴なんだよね。」
「ルミ子の鼻は性器その物だよ,下の性器は隠していても立派に 鼻に性器が露出しているからそこに指を入れて良し・チンコも入れて良しだ。」
「ルミ子様の鼻の穴は最高にエロ! 斜から見ると鼻の穴の中が▲な形で丸見えだぞ! 顔自体が性器その物だ,見開いた目・多彩な鼻型・濡れた唇・ 美しいボディライン・締まった下半身といい素晴しい。 ルミ子の口と鼻を,口に含んで窒息させたい。 」
「濡れたルミ子の鼻を舐めたい。奥深くまで舌を突っ込み柔毛も舐めたい。」
「私もルミ子のビッチなケバさが大好きで、ケバい化粧が見たいだけの理由で高校の時に"アダージオ"という写真集を買いましたw ちなみに紅白の小林幸子の厚化粧で抜くのが恒例の年越し行事になってます。」
とか、きりながいぐらい。


「小柳ルミ子の頭部から型を起こした精巧なラテックスマスクを使った性転換・・・みたいなアイデアで久しぶりにタブでイラスト描いて見たら?せっかく、才能あるんだから。」と水を向けると、友人はこちらを睨んで来ます。
 実を言うとゆるんが、こっちの道に彼の生き方を軌道修正したがってるのを、彼はあまり乗り気じゃないのです。

    危ない橋を渡ってお金を稼ぐよりバイトしながら好きな事をやってりゃいいじゃんて、何なら女装バーでも紹介出来るしって感じなんだけど、"だからお前は、ゆるんなんだよ。"って、受け付けないのね。
    まあそんな感じで、ゆるんの媚びた誘導には反応もしないで、彼はTVの画面に向き直って、ルミ子のけばい姿に再び没頭し始めてます。
 あのいかにも「私は女優です。私は歌手です」みたいなルミ子の髪型がゆれるたびに一緒に彼の心も揺れ動いているみたいです。

       ……………………………………………………

    素っ裸になった彼のうっすらとした筋肉が乗った筋ばった身体には余り体毛がない。髪型はカクガリ・・・本人はベリーショートだと言ってるが、どうみてもそんなお洒落なものじゃなく、大昔のやくざ映画にでてくる「兄貴」のヘヤースタイル。彼は手に持った小柳ルミ子の顔の抜け殻を自分の頭の天辺に持って行った。
   抜け柄の頭部にはカールの多い茶髪が植えこんである。
 男の顔は平均的な男性のそれより小さかったが、ルミ子マスクのサイズはさらにそれより一回り小さい。それが今、男の顔に被さっていけるのは一重にその素材の収縮性のお陰だ。
 男の顔に張り付いて行くまでは、ぐにやぐにゃしておおよそ人間らしさに描けたその顔も、徐々に生気をはらみつつ有る。

 そして生気をはらみつつあるのは、ルミ子マスクだけではなく男の股間にあったペニスもだ。
 血管が浮き出て亀頭のカリが獰猛に開いている。
 頭蓋骨に皮だけが張り付いているような痩せた顔なのに、妙に化粧栄えがして色気がある・と言うより壮絶ささえ感じさせるエロチシズムを発散する小柳ルミ子の首から下は、真珠をチンポに埋め込むようなヤクザぽいオーラを放っている男の裸体だ。
 多分、この男なら、自分の化粧した顔に酔い、他の男のチンポを涎を垂らしながらくわえ、ながら己のチンポを扱き上げるような事をするだろう、、。
      ……………………………………………………


 ・・・みたいなエロ小説の一節を、彼の横顔を見ながら思わず考えてしまう。
 友人は生粋の女装者で、ゲイじゃない。
 ゲイではないのに、男と寝ることが出来る。
    男が好きなのではなく「男を愛している綺麗な自分」が好きなワケ。
    自分が男の姿のままの時は、同性など臭くてその側にも近寄りたくないとよく言ってる。

 かといってゆるんのようにどっぷりこの道に浸かりたいと思っているわけでもなく、そして恋愛対象は絶対に「女性」。
 だたし、その女性には性転換者が含まれる、、簡単に言ってしまえば友人は「綺麗な人間(女性)」が好きなんやね。

 友人の場合、見事なぐらい相手がブスだと男でも女でも徹底的に無関心。
   友人が女装から足を洗ったのは年をとって、もう綺麗になれないかにしか過ぎない。
  そこがいつまでも若作して頑張ってる熟女装のゆるんと違うところ。(いう程、ゆるんも友人も歳はくってないケド、多分、熟女装の中ではまだまだ若い方、最近は30代でもオッサンらしい)
 けれど多くの女装者がそうであるように「女装」は止められない一種の病気なのよね。

 それを完全主義者の友人は無理矢理に押さえ込んでいるから「小柳ルミ子」が登場するTV画面をみて思わず「小柳ルミ子になりたい」などと呟く。

 けれどいくら友人でも、いささか賞味期限の切れた小柳ルミ子の首から下だけのボディを見て「ルミ子になりたい」とは言わないはず。
 つまり小柳ルミ子の顔には、ある種の「記号」とゆーか友人を強く刺激する情報が詰め込まれているんだろうと思うの。

 ゆるんが時々お世話になってるフィメールマスクなどまさに(記号としての顔)そのものなのかな。
 そして、女装者を刺激してやまないもう一つの記号は・・・「化粧」。
 つまり小柳ルミ子の顔面を覆っているもう一つの皮膚(口の悪い人間は厚化粧の事を仮面になぞらえたりしますが、まさにそれは化粧の本質を言い当てている)・・・つまり厚化粧です。

 他の知人の女装子さんにも「厚化粧フェチ」に分類していい人がいるけれど、この人などはファンデーションの強い臭いを嗅いだだけで興奮しちゃうみたい。

 時々、悪戯で口紅でぎんぎんに勃起したペニスを真っ赤にしてあげる事があるのだけれど、これをすると泣きそうな顔で「ああぁあ、こんなんされたら直ぐ射精してまう。あかん、あかん、ゆるんちゃん、その口紅で、もいっぺん自分の唇塗って、儂に塗って化粧してるとこみして。儂のチンポ、塗りたくった口紅であんたの唇、赤こうするんや」とか、熱にうなされたように言うんですよー。

 厚化粧は別として「化粧」という行為は、ダーウィン進化論の視点からみても、その起源はかなり簡単に説明できるようです。
 すなわち、化粧とは、性的淘汰(両性がたがい選びあうこと)の産物としてオトコがオンナにたいしてもつ異性選好(セックスアピールへの好み)を、オンナの側が逆用(ただ乗り、だまし)している戦略の一つだとゆー事ですね。

 セクシャルセレクションの視点から進化心理学を展開した、デヴィビット・バスという学者さんは、以下のように言ってます。
「女性の誘惑戦術もまた、男性側の好みに左右される。うまく男性を誘惑できる女性は、若さや肉体の魅力をあらわすような身体的・行動的指標を見せつけることによって、自分に繁殖的価値があることを示す。」

   この辺りゆるん的に補足するなら、男達の最近の繁殖的価値ってゆーのはかなり変化してきてるように思えるんだけど、それでも巨乳は未だに人気が有りますよね。

「男性は女性の容姿をもっとも重視するので、必然的に、男性を惹きつけようとする女性同士の競争は、いかに身体的な魅力を増し、自分を若く健康的に見せるかという点が中心になる。」
「美容産業の隆盛はその証拠だろう。美容産業を支えているのは主に女性であり、女性は平均して、男性よりもはるかに多くの時間と労力を容姿の改善に費やす。女性誌には化粧品の広告が山のように掲載される。女性は、男性に正しい情報を伝えようとして競争しているわけではない。そうではなく、女性の若さと健康を重視するという、男性が進化させてきた美の判断基準に訴えようとしているのだ。」
「血色のいい頬や生気に富んだ顔色は、男性が女性の健康を判断する際の基準であり、だからこそ女性たちは頬を人工的に赤く塗って、男性を惹さつけようとする。男性が、なめらかでしみひとつない肌を好む傾向を進化させてさたからこそ、女性たちはしみを隠し、モイスチャー・クリームを使い、顔のシワをとる。豊かな真紅の唇が男性の欲望に火を点けるからこそ、入念に口紅を塗り、唇をふっくらとさせるためにコラーゲン注射まで行なう。」
『顔を直してから』
「配偶者のいない女性は、容姿の重要性をよく理解している。シングルズ・バーを研究した研究者は、次のように結論している。「多くの女性が、『顔を直してから』バーヘ出かけると答えている」と。

 実際には上に紹介したような論旨だけでは、現在の多岐にわたるファッションや「化粧」は説明しきれないと思うのだけれど、ゆるん話はこの分かりやすすぎるダーウィニズムを起点にしています(笑)。
   どだ?ゆるんって意外と博学でしょ。
   他はみーんなユルユルだけど(笑)。だから。あだなが、ゆるん なん。

 で、一方でこんな話もあるんですよね。以下はある音楽業界の人のお話。

  私は「厚化粧の編集」が嫌いである。また、たとえば打ち込みで「ヒューマナイズ」のような処理をするのも嫌いである。ただ精神論だけで嫌だというのではなく、音楽的に「ノれない曲」「のめりこめない曲」が出来上がるのが気に入らない。

 正確無比な音を延々と並べるといかにも無機質な感じになるのは周知のとおりだが、それを誤魔化すためにランダムな誤差で揺らしても「ただ不正確になるだけ」で、そこに「ノリ」や「グルーヴ」や「ライブ感」は生まれない。誤魔化すイフェクトの落とし穴のページでも述べたが、加工でミスは隠蔽できても「良さ」は作り出せない。

 よいプレイヤーは常に「自分の音」と「周りの音」を高い集中力で聴いている。そして全身を使ってそれに応答している。このやりとりに支えられるからこそ「揺らぎ」が「ドラマ」を生むのであって、単にばらつきがあればよいというものではない。これは熟練したプレイヤーに限って言えることではなく、どんな初心者であっても「自分なりの音」を何かしら持っている。

 厚化粧をするということは、その「自分なりの音」をすっかり漂白して無味無臭にしてからデコレーションをすることに他ならない。これは空しい作業である。

 どーですか?
    ゆるんなんかは『厚化粧をするということは、その「自分なりの音」をすっかり漂白して無味無臭にしてからデコレーションをすることに他ならない。』の部分にどきっとさせられたんですが。



 

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