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絶望
恐怖
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「一本勝負だ」
北村はそう宣言すると竹刀を正眼に構えた。私は呼吸を整えると、同じように正眼に構えた。
私たち三人がいるのは、鴨川デルタ(三角州)の先端の部分であり、飛び石で二つの川(賀茂川と高野川)の川岸とつながっている場所だ。
賀茂川と高野川が合流するデルタにかかる賀茂大橋を渡る人々が、私たちの異様な雰囲気に気づき、足を止め、橋の上から見物している。
佐々木由紀は祈るように両手を胸の前で組むと、目をつむった。その様子を見た北村が気合の声を発し、攻めてきた。
鋭い攻めだ。
私はぎりぎりのところで、最初の攻めをしのいだ。
『強い』
私が今まで戦ってきた相手とは格が違った。親友でもあり、最大のライバルでもあるルーカスよりも強いと私は思った。守っているばかりでは、いずれ一本を取られることは明白であった。そのため、私は勇気をもって攻めることにした。
北村雄平の構えには隙がなかった。それでも私は全力で攻めた。面を狙うと見せかけては、胴を狙い、小手を連続で攻撃し、再び面を打とうとした。しかし、どの攻撃も北村に跳ね返されてしまう。私にとっては初めての経験であった。初めて対戦中に恐怖を感じたのだ。
北村はそう宣言すると竹刀を正眼に構えた。私は呼吸を整えると、同じように正眼に構えた。
私たち三人がいるのは、鴨川デルタ(三角州)の先端の部分であり、飛び石で二つの川(賀茂川と高野川)の川岸とつながっている場所だ。
賀茂川と高野川が合流するデルタにかかる賀茂大橋を渡る人々が、私たちの異様な雰囲気に気づき、足を止め、橋の上から見物している。
佐々木由紀は祈るように両手を胸の前で組むと、目をつむった。その様子を見た北村が気合の声を発し、攻めてきた。
鋭い攻めだ。
私はぎりぎりのところで、最初の攻めをしのいだ。
『強い』
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北村雄平の構えには隙がなかった。それでも私は全力で攻めた。面を狙うと見せかけては、胴を狙い、小手を連続で攻撃し、再び面を打とうとした。しかし、どの攻撃も北村に跳ね返されてしまう。私にとっては初めての経験であった。初めて対戦中に恐怖を感じたのだ。
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