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【六ノ章】取り戻した日常
第一二三話 不憫な生徒会長
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「──紫の魔剣に異能を発動しただぁ? お前はよぉ! 助けてくれたのには感謝するが、そういう大事な情報はちゃんと伝えてからやれよ! びっくりしただろうが!」
「ぐえーっ!?」
再開発区画で起こした現象について説明したら、エリックにヘッドロックをかけられた。
好き勝手したのは事実だ、甘んじてライフで受けるっ!
「まあまあ丸く収まったんだからいいじゃないか、区画は安全になったし。どの道、呑気に丸腰なアタシらじゃ魔物をどうすることも出来なかったさ。カグヤもありがとね、地面とぶつからずに済んでよかったよ」
「かなり手荒な扱いになりましたが……三人とも、ご無事で何よりです」
「遊んでてごめんなさい……」
「いいのよ、謝らなくて。むしろ貴女達のおかげで私は無事でいられたのだから、感謝しなくちゃね」
各々が会話を交わす中、十二時を知らせる鐘の音が響き渡った。気を取られ、緩んだエリックの拘束から脱出する。
区画内の問題発覚から利用方法の模索、魔剣による解決策の実行に事情説明。……改めて羅列すると、だいぶ濃い時間を過ごしていたな。
「もうこんな時間なのね。私たちの今後を決める為にも重要な仕事……のはずだったのだけれど、坊やのおかげであっさりと地盤が固まったわ」
「一応、最初の仕事は完遂できたってことでいいんですかね」
「完璧にも程があるわ。坊やの期待に応えられるような区画開発書を、フレンに持って行かないとね」
「よろしくお願いします。何かあれば、また手伝いますので。あと……これをどうぞ」
取り出した手帳にデバイスの通話番号を書き記し、ページを破ってシュメルさんに手渡す。
「ふむ? 誰の番号かしら」
「学園にコムギ先生という、教師として働きながらニルヴァーナの食糧自給の一端を担ってる人がいるんです。迷宮産の植物や農産物の知識が豊富な方だし、俺やシルフィ先生の知り合いなので、事情を話せば区画整理の力になってくれると思います」
「……頼もしい人脈ね。後は私が頑張る番、か……ありがとう、連絡してみるわ」
シュメルさんは少しだけ目を見開き、ページをポケットに仕舞う。
そして手を叩き、注目を集めた。
「今日の仕事はこれまで……このまま解散しましょう。出来ればお昼をご馳走したかったのだけれど、さすがに忙しくなっちゃいそうだから。ごめんなさいね?」
「大丈夫っす。つーか、俺とかセリスはついてきただけで何もしてねぇし……」
「色々な施設が作れそうだなぁ、とかの目算しか立ててないねぇ」
「土がふかふか! 孤児院にもあった畑みたいな場所で懐かしい!」
「実際の経験に基づいた発言は信頼に値するものよ。恥ずかしがらなくてもいいわ」
シュメルさんのフォローに、申し訳なさそうな表情をしていたエリックの顔が明るくなる。俺やカグヤも含めて、誰も役立たずだなんて思っちゃいないのだ。
そうして再開発区画を出て、新しい区画の名前は何にしようかしら、と。
呟きながらカバンを片手に去っていくシュメルさんを見送り、俺達もアカツキ荘へ帰ることに。
道中、通り掛かった青空市場の出店で昼食の総菜を購入……というか、気前よく無償で食材を持たされた。
どうやら納涼祭の時、俺が再開発区画へ向かう途中で助けた人達がいたらしい。私服を着てる皆と違って制服姿の俺がいたから見間違えるはずがない、と。
全員が両手に抱えるほど大量の食品を携えて、ホクホクな心持ちでアカツキ荘の前に到達して。
「ぁああぁぁあああぁ……」
『……なんかいる』
玄関に続く階段に腰かけて、青い顔色を浮かべて。
驚くほどげっそりと痩せこけた学園最強──もといノエルを見て、誰もが同じ感想を口にした。
◆◇◆◇◆
「お、おいしいっ! 一日ぶりの食事! 書類仕事で疲れ切った脳と身体の細胞にカロリーが行き渡るッ!」
「よかったね」
シワが付いた制服、手入れのされていないボサボサな白い髪を振り乱しながら、ノエルはテーブルに並べた総菜を一心不乱にかき込む。
詳細を聞くに、報道クラブ関係のいざこざで起きた事態の収拾に生徒会メンバーが駆り出されたらしい。
事件直後の説明会にて概要を伝え、迅速に犯人の広報も回したが、ルーザーと繋がりがあったジャンを筆頭に報道クラブへの印象は最底辺まで落ちた。
結果、学園や顧問教師に対する抗議文などが多く寄せられ、その処理を手伝わされたのだとか。大変だね。
寝る間も惜しみ、食事の時間も抜いて、ようやく解放されて疲労困憊なまま女子寮に帰るつもりだった。
……だが、納涼祭を含む数日の超過密労働による疲労は想像以上にノエルの肉体を蝕んでいた。
睡眠不足と空腹がもたらす判断能力の低下とご飯を求める無意識の行動で、アカツキ荘に来訪。
けれど誰もいなくて絶望し、一歩も動けず詰んだと思っていた所に俺達が帰ってきて。
さすがに見捨てる訳にもいかなかった為、こうして一緒に昼食のテーブルに着いている。
「正直さぁ、生徒会だからって学園生をいいように使い過ぎじゃない!? こちとらある程度の発言力を持っただけの小娘だっつーのっ! クロト君ほどじゃないけど、ボクだって頑張ったし休んでいいじゃん! なのに人手が足りないから陳情の返信とか抗議の陳謝に行けとかさぁ! もう無理だよ、ルールわかんないんだからさッ!」
「うーむ、愚痴と食欲が止まらんぞ」
「どうすんだい、コレ?」
「狼さんみたいにお腹いっぱいになったら眠くなるよ!」
「ユキ、童話の登場人物と一緒くたにしてはいけませんよ」
「とりあえず好きにさせておけばいいんじゃないかな。聞けば聞くほど不憫だし……喰い尽くされる前に俺達も食べよう」
眼にも止まらぬ速さで手を動かすノエルを横目で眺めながら昼食に手をつける。
再開発区画に着いてから動きっぱなしだったエリックとセリス、ユキもかなりお腹を空かせていたのだろう。
みるみる内に料理は減っていき、最終的に満腹で動けない四人が生まれた。貰い物の総菜、ほとんど焼き物とか揚げ物とか重いモンばっかりだったしな……
呻きながらダイニングテーブルに突っ伏した彼らの代わりにカグヤと皿を片付け、食後のお茶を用意する。
「はい、どうぞ」
「うう、ありがと……あれ、紅茶の匂いじゃない?」
「私の実家、日輪の国から送られてきた煎茶になります。爽やかな風味とあっさりした苦みが特徴でして、お口に合えばよいのですが……」
「アタシらは飲み慣れてるから何ともないがねぇ」
「個人的に、湯呑じゃなくてティーカップに注いでるのは違和感あるけどね」
方々を依頼で飛び回っているノエルでも馴染みが無いのだろう。何も知らない人から見れば、毒々しい緑色の液体と捉えられてもおかしくないからな。
けれども善意の提供であり、自分より小柄なユキが普通に飲んでいるのを見て、恐る恐る口に含む。
眉根を寄せて難しい顔をしていたが、意外にいけると思ったのか。ノエルはちびちびと飲み始めた。
「改めてありがとうね、押しかけたのにご飯をいただくことになっちゃって……」
そうして穏やかな食後の時間を過ごしていると、彼女はおもむろに口を開いた。
「別にいいよ、大勢で食った方が美味いからな。それにちょうど話したいこともあるし」
「ん? まあ、これから寮に帰って爆睡するだけだったから付き合うけど、何かあった?」
「いや、そろそろ魔剣に関する知識とか情報をちゃんと共有しておくべきかなって」
「あ、あ~……忘れてた。色々と忙しくて後回しにしちゃってたもんね……落ち着いてる今なら、今後の身の振り方とかも考えられるね」
ノエルは肩を竦ませ、申し訳なさそうに頬を掻く。
そもそもお互いカラミティに狙われた経験を持つ身として、早期に話し合いの場を設けるべきだった。
しかしノエル自身の過密スケジュールが原因で時間が中々取れずにいて、ことあるごとに“自分は味方”と吹聴して事態の収束に助力していた。
疑ってるわけではないが、正直、詐欺師とか不審者みたいな口振りで胡散臭いのである。
ここまで来たら死なば諸共。とことん巻き込んでやるしかないのだ。
「何を知っていて何を知らないのか、基本的な知識と情報は伝えておかないと。実力は誰よりもあるけど、異能の対処が出来ずに手遅れになったら困るからね」
「そうだよねぇ……ボクの方でも色々と調べてるけど、あんまり進展がないんだよ。クロト君……だけじゃなくて、皆も大体の認識は合わせてあるの?」
『まあ、それなりに』
「頼もしい仲間がたくさんいるね。ボクはぼっちなのに……」
「これからは違うでしょ。それじゃ、早速だけど──」
「ぐえーっ!?」
再開発区画で起こした現象について説明したら、エリックにヘッドロックをかけられた。
好き勝手したのは事実だ、甘んじてライフで受けるっ!
「まあまあ丸く収まったんだからいいじゃないか、区画は安全になったし。どの道、呑気に丸腰なアタシらじゃ魔物をどうすることも出来なかったさ。カグヤもありがとね、地面とぶつからずに済んでよかったよ」
「かなり手荒な扱いになりましたが……三人とも、ご無事で何よりです」
「遊んでてごめんなさい……」
「いいのよ、謝らなくて。むしろ貴女達のおかげで私は無事でいられたのだから、感謝しなくちゃね」
各々が会話を交わす中、十二時を知らせる鐘の音が響き渡った。気を取られ、緩んだエリックの拘束から脱出する。
区画内の問題発覚から利用方法の模索、魔剣による解決策の実行に事情説明。……改めて羅列すると、だいぶ濃い時間を過ごしていたな。
「もうこんな時間なのね。私たちの今後を決める為にも重要な仕事……のはずだったのだけれど、坊やのおかげであっさりと地盤が固まったわ」
「一応、最初の仕事は完遂できたってことでいいんですかね」
「完璧にも程があるわ。坊やの期待に応えられるような区画開発書を、フレンに持って行かないとね」
「よろしくお願いします。何かあれば、また手伝いますので。あと……これをどうぞ」
取り出した手帳にデバイスの通話番号を書き記し、ページを破ってシュメルさんに手渡す。
「ふむ? 誰の番号かしら」
「学園にコムギ先生という、教師として働きながらニルヴァーナの食糧自給の一端を担ってる人がいるんです。迷宮産の植物や農産物の知識が豊富な方だし、俺やシルフィ先生の知り合いなので、事情を話せば区画整理の力になってくれると思います」
「……頼もしい人脈ね。後は私が頑張る番、か……ありがとう、連絡してみるわ」
シュメルさんは少しだけ目を見開き、ページをポケットに仕舞う。
そして手を叩き、注目を集めた。
「今日の仕事はこれまで……このまま解散しましょう。出来ればお昼をご馳走したかったのだけれど、さすがに忙しくなっちゃいそうだから。ごめんなさいね?」
「大丈夫っす。つーか、俺とかセリスはついてきただけで何もしてねぇし……」
「色々な施設が作れそうだなぁ、とかの目算しか立ててないねぇ」
「土がふかふか! 孤児院にもあった畑みたいな場所で懐かしい!」
「実際の経験に基づいた発言は信頼に値するものよ。恥ずかしがらなくてもいいわ」
シュメルさんのフォローに、申し訳なさそうな表情をしていたエリックの顔が明るくなる。俺やカグヤも含めて、誰も役立たずだなんて思っちゃいないのだ。
そうして再開発区画を出て、新しい区画の名前は何にしようかしら、と。
呟きながらカバンを片手に去っていくシュメルさんを見送り、俺達もアカツキ荘へ帰ることに。
道中、通り掛かった青空市場の出店で昼食の総菜を購入……というか、気前よく無償で食材を持たされた。
どうやら納涼祭の時、俺が再開発区画へ向かう途中で助けた人達がいたらしい。私服を着てる皆と違って制服姿の俺がいたから見間違えるはずがない、と。
全員が両手に抱えるほど大量の食品を携えて、ホクホクな心持ちでアカツキ荘の前に到達して。
「ぁああぁぁあああぁ……」
『……なんかいる』
玄関に続く階段に腰かけて、青い顔色を浮かべて。
驚くほどげっそりと痩せこけた学園最強──もといノエルを見て、誰もが同じ感想を口にした。
◆◇◆◇◆
「お、おいしいっ! 一日ぶりの食事! 書類仕事で疲れ切った脳と身体の細胞にカロリーが行き渡るッ!」
「よかったね」
シワが付いた制服、手入れのされていないボサボサな白い髪を振り乱しながら、ノエルはテーブルに並べた総菜を一心不乱にかき込む。
詳細を聞くに、報道クラブ関係のいざこざで起きた事態の収拾に生徒会メンバーが駆り出されたらしい。
事件直後の説明会にて概要を伝え、迅速に犯人の広報も回したが、ルーザーと繋がりがあったジャンを筆頭に報道クラブへの印象は最底辺まで落ちた。
結果、学園や顧問教師に対する抗議文などが多く寄せられ、その処理を手伝わされたのだとか。大変だね。
寝る間も惜しみ、食事の時間も抜いて、ようやく解放されて疲労困憊なまま女子寮に帰るつもりだった。
……だが、納涼祭を含む数日の超過密労働による疲労は想像以上にノエルの肉体を蝕んでいた。
睡眠不足と空腹がもたらす判断能力の低下とご飯を求める無意識の行動で、アカツキ荘に来訪。
けれど誰もいなくて絶望し、一歩も動けず詰んだと思っていた所に俺達が帰ってきて。
さすがに見捨てる訳にもいかなかった為、こうして一緒に昼食のテーブルに着いている。
「正直さぁ、生徒会だからって学園生をいいように使い過ぎじゃない!? こちとらある程度の発言力を持っただけの小娘だっつーのっ! クロト君ほどじゃないけど、ボクだって頑張ったし休んでいいじゃん! なのに人手が足りないから陳情の返信とか抗議の陳謝に行けとかさぁ! もう無理だよ、ルールわかんないんだからさッ!」
「うーむ、愚痴と食欲が止まらんぞ」
「どうすんだい、コレ?」
「狼さんみたいにお腹いっぱいになったら眠くなるよ!」
「ユキ、童話の登場人物と一緒くたにしてはいけませんよ」
「とりあえず好きにさせておけばいいんじゃないかな。聞けば聞くほど不憫だし……喰い尽くされる前に俺達も食べよう」
眼にも止まらぬ速さで手を動かすノエルを横目で眺めながら昼食に手をつける。
再開発区画に着いてから動きっぱなしだったエリックとセリス、ユキもかなりお腹を空かせていたのだろう。
みるみる内に料理は減っていき、最終的に満腹で動けない四人が生まれた。貰い物の総菜、ほとんど焼き物とか揚げ物とか重いモンばっかりだったしな……
呻きながらダイニングテーブルに突っ伏した彼らの代わりにカグヤと皿を片付け、食後のお茶を用意する。
「はい、どうぞ」
「うう、ありがと……あれ、紅茶の匂いじゃない?」
「私の実家、日輪の国から送られてきた煎茶になります。爽やかな風味とあっさりした苦みが特徴でして、お口に合えばよいのですが……」
「アタシらは飲み慣れてるから何ともないがねぇ」
「個人的に、湯呑じゃなくてティーカップに注いでるのは違和感あるけどね」
方々を依頼で飛び回っているノエルでも馴染みが無いのだろう。何も知らない人から見れば、毒々しい緑色の液体と捉えられてもおかしくないからな。
けれども善意の提供であり、自分より小柄なユキが普通に飲んでいるのを見て、恐る恐る口に含む。
眉根を寄せて難しい顔をしていたが、意外にいけると思ったのか。ノエルはちびちびと飲み始めた。
「改めてありがとうね、押しかけたのにご飯をいただくことになっちゃって……」
そうして穏やかな食後の時間を過ごしていると、彼女はおもむろに口を開いた。
「別にいいよ、大勢で食った方が美味いからな。それにちょうど話したいこともあるし」
「ん? まあ、これから寮に帰って爆睡するだけだったから付き合うけど、何かあった?」
「いや、そろそろ魔剣に関する知識とか情報をちゃんと共有しておくべきかなって」
「あ、あ~……忘れてた。色々と忙しくて後回しにしちゃってたもんね……落ち着いてる今なら、今後の身の振り方とかも考えられるね」
ノエルは肩を竦ませ、申し訳なさそうに頬を掻く。
そもそもお互いカラミティに狙われた経験を持つ身として、早期に話し合いの場を設けるべきだった。
しかしノエル自身の過密スケジュールが原因で時間が中々取れずにいて、ことあるごとに“自分は味方”と吹聴して事態の収束に助力していた。
疑ってるわけではないが、正直、詐欺師とか不審者みたいな口振りで胡散臭いのである。
ここまで来たら死なば諸共。とことん巻き込んでやるしかないのだ。
「何を知っていて何を知らないのか、基本的な知識と情報は伝えておかないと。実力は誰よりもあるけど、異能の対処が出来ずに手遅れになったら困るからね」
「そうだよねぇ……ボクの方でも色々と調べてるけど、あんまり進展がないんだよ。クロト君……だけじゃなくて、皆も大体の認識は合わせてあるの?」
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