279 / 361
【七ノ章】日輪が示す道の先に
第一六一話 束の間の休息と確認《後編》
しおりを挟む
「ふぃー、さっぱりしたぜぇ」
「水飲む?」
「おう、貰うわ。……かーっ、冷えててうめぇ!」
女湯で繰り広げられている、青少年の性癖を捻じ曲げるやり取りの残響から逃げて。
風呂上がりの心地良い脱力感を纏いながら、今は割り当てられた部屋で休んでいる。
部屋に戻った時、いつの間にやら部屋の隅にあった布団が既に敷かれており、水差しまで用意されていた。至れり尽くせりな対応で、ありがたいやら申し訳ないやら。
「着替えた服はまとめて明日の朝にでも洗濯して、場所を借りて干すとして……今日はもう寝ようかな」
「そうしとくか。……あーいや、待て。聞きたい事がある」
「ん? なに?」
歯ブラシセットをバックパックから取り出して準備していると、湯呑を置いてエリックは立ち上がり、壁に立て掛けていた魔導剣の傍で膝をつく。
「ずっと気になってて、いつツッコむか悩んでたんだけどよぉ。この際だから聞いとくわ──トライアルマギア、改造したか? そんな円盤型の部品なんざ付いてなかったよな」
「…………ああっ、そうだ。伝え忘れてた!」
「お前なぁ、連携のやり方が変わってくるんだからちゃんと教えろよ? ったく……前のは、威力と使い勝手を向上させたんだったか。今はどう変わったんだ?」
「ちょいとお待ち。以前との変更点をメモしておいたんだ、これを読んで」
制服のポケットから手帳を取り出し、エリックに手渡してから説明を始める。
朱鉄の魔導剣に付属したトライアルマギアV2は形状が大きく変化した。
サイズ感はそのままに火、水、土、雷、風、光、闇属性のアブソーブボトルを全て装填可能な機構が増加。リミッターの意味も含めて都度ボトルを切り替える手順が挟まっていたが、もう一本の主武装であるシラサイの登場で予定が変わってしまった。
疑似的な魔剣と化しているシラサイは非常に強力だ。もちろん魔導剣が劣っているとは言わないが、物理攻撃と属性攻撃の住み分けは重要である。
加えて、シラサイと魔導剣の二刀流というスタイルが多くなることを考えると、ボトルの入れ替え作業は気を取られるし手間だ。故に戦闘中でも簡素に、全てのボトルを選択して押し込み、使える仕様に作り変えた。
消耗したボトルは元から自動供給で充填されるし、使い切ったボトルを排出する機能も備えている。抜かりはない。
「そんで、円盤は……使用者の魔力伝達と共に思考を反映し、使いたいボトルを自動装填。正しく使用できる状態であるかを視覚化する装置……これ、意味あんのか? 刀身に魔力回路が浮かぶので判別は十分つくだろ?」
そしてエリックが言った通り、部品の一つであるサークルマギアのクリアケース。
その上に重なっている、鍔の部分を覆うほど大きな円盤型のディスプレイ──マギアパルスプレートに関する要項を読んで首を傾げた。
「いいや、重要なのは“思考を反映する”って部分だ」
「んん? なんで…………あっ、まさかレオ達か!?」
『そういうことだ。戦闘中、クロトにはわざとシフトドライブの属性を口頭で叫び、周囲に注意喚起を促してもらう。敵にも聞こえるほど、大きくな』
『ただし、この装置がある限り実際に振るわれる属性は、私たちが考えた組み合わせのシフトドライブである可能性が生まれる。攻撃のはずが、相手を拘束するシフトドライブであったり、その逆もまた然り』
『相手に対処させない、もしくは混乱を誘う為の、魔剣の意思である自分たちの新しい武器って訳です! 対人戦や単独で戦う場面でも活用できますよ!』
「なるほどな、口で言っておきながら頭ん中じゃ別の組み合わせってこともあり得る、と。適合者としての特性を生かした上で、仕様を知った俺たちはクロトの方を一瞥すりゃ、プレートの色で本当のシフトドライブが何か分かるって算段か」
「いいでしょ? すごいでしょ? 天才でしょ?」
「手動操作してもしなくてもいいってのはよく考えたもんだと関心はするが、ちゃんと改造した部分は説明しろ。土壇場でやられたら堪ったもんじゃねぇ」
「すみませんでした……」
腕を組んで睨んでくるエリックに頭を下げる。
「まあ、大体の概要は分かった。ってか、全属性ボトル装填機構とマギアパルスプレート以外は変わってねぇのか?」
「最高威力とか段階を踏んだリミッターの改造は、これ以上どうしようもないかな。さすがにフルエレメンタルドライブとかしたら魔導剣が持たないと思うけど」
「なんて?」
「フルエレメンタルドライブ。全属性のボトルから魔力を引き出して放つ究極のシフトドライブ。計算上、当たった敵は各属性の反発した斥力に巻き込まれて塵も残らない」
「ぜってぇ普段使いするなよ? やるとしてもマジでここぞって時以外に使うな」
「朱鉄に勝る金属でもない限り、魔導剣ごと俺も消し飛ぶからやらないよ……いわゆる、机上の空論ってやつ」
ちなみに、元のトライアルマギアとは比べ物にならないくらい形状が変化しているのには、納涼祭での出来事が関係している。
カグヤと一緒に楽しんだアトラクション“自由に狙い撃て”の景品で手に入れた、市販用トライアルマギア。
地下工房の物置き場に放置していたそれをリバースエンジニアリング。分解し、構造をより詳しく理解し、同様の機構を独自に製作。
晴れて魔導剣のトライアルマギアはV2と名を変え、近未来的な機械剣の如き姿へ変貌したのだ。
「んじゃ、明日の朝にでもアカツキ荘の皆と共有するぞ。えげつねぇ改造をしましたって」
「分かった。……日輪の国行きの話で浮かれてて、すっかり忘れてたからなぁ」
「他の奴らがクロトのトンチキに慣れたせいで普通に流してやがるのも考えものだぜ。今後も逐一、装備更新に関しては目を光らせておかねぇとな……更新で思い出したわ。お前、スキルの確認は済ませたのか?」
「え? 期末試験の時から見てないけど」
「丁度いい機会だ、今の内に見直しておけよ。何か出来ることが増えてるかもしれねぇ」
「確かに。霊峰の探索やレムリアの整備で色々経験を積んだからね……どれどれ?」
手帳に残してある、以前のスキル一覧を広げながら。
デバイスを隣に置いて、エリックと一緒に覗き込む。
『スキル』
《クラス:クレバー》
=《飛躍上達》《異想顕現》
《万縁ノ結者》
=《■血ノ縁》《七魔ノ縁》《護焔ノ縁》《聖癒ノ縁》《舞姫ノ縁》
《銀狼ノ縁》《暗艶ノ縁》
《魔力支配》
《アイテムシューター》
《高速事務作業》
《ジャイアントキリング》
《ウィッチクラフト》
《鍛冶師:中級》
=《魔導武具理解》《一心入魂》《完全修理》
《ヘヴィエンチャント》《ライトエンチャント》《最適鍛錬》
《装飾細工師:中級》
=《凝り性》《裁縫上手》《高速修繕》
《鉱石特性付与》《魔物特性付与》《性能強化》
《錬金術師:中級》
=《爆薬精製》《薬品精製》《フルーティテイスト》
《霊薬精製》《神秘精製》《素材合成》
《ルーン操術師:中級》
=《高速刻印》《能力付与》《属性付与》
《正確無比》《長文付与》《詳細付与》
《指導者:上級》
=《戦術指導》《技巧継承》《素質開花》
《ファーマー:中級》
=《作物成長促進》《シードクラフト》《種子配合》
《土壌改良》《水質保全》《発酵活性》
《盗賊:中級》
=《トラップ解除》《罠利用》《罠摘出》
《スティール》《安全第一》《早解き》
《魔法使い:初級》
=《魔法看破》《アクセラレート》《コンセントレート》
《召喚士:中級》
=《契約召喚》《世話上手》《オーダー》
《主従恩寵》《育成上手》《四海同胞》
《連舞剣士:初級》
=《フレームアヴォイド》《フレームパリィ》
《鑑定:中級》
=《素材看破》《解読術》《熟考理解》
《各耐性系》
=《全異常耐性》《全魔法耐性》
《身体補助系》
=《俊足》《強靭》《器用》《不屈》《感応》
《無窮練武》《臥薪嘗胆》
「「なんか増えてるし、文字化けが消えてる……!?」」
『汝らの予想を遥かに超えてくるな、クレバーというクラスは』
感心するようなレオの声を皮切りに、歯磨きをしながらスキルの全容を把握。
一体どういう方向性を目指しているか定かでない内容に頭を抱えながらも、二人で悩んでいても仕方がないと判断。トライアルマギアの詳細と共に皆と話し合うことにした。
一日の疲れを癒すべく布団に潜り込み、結晶灯を消灯。
掛け布団を首元に寄せて、ゆっくりと呼吸。そうして意識は闇の中へ落ちていった──
「水飲む?」
「おう、貰うわ。……かーっ、冷えててうめぇ!」
女湯で繰り広げられている、青少年の性癖を捻じ曲げるやり取りの残響から逃げて。
風呂上がりの心地良い脱力感を纏いながら、今は割り当てられた部屋で休んでいる。
部屋に戻った時、いつの間にやら部屋の隅にあった布団が既に敷かれており、水差しまで用意されていた。至れり尽くせりな対応で、ありがたいやら申し訳ないやら。
「着替えた服はまとめて明日の朝にでも洗濯して、場所を借りて干すとして……今日はもう寝ようかな」
「そうしとくか。……あーいや、待て。聞きたい事がある」
「ん? なに?」
歯ブラシセットをバックパックから取り出して準備していると、湯呑を置いてエリックは立ち上がり、壁に立て掛けていた魔導剣の傍で膝をつく。
「ずっと気になってて、いつツッコむか悩んでたんだけどよぉ。この際だから聞いとくわ──トライアルマギア、改造したか? そんな円盤型の部品なんざ付いてなかったよな」
「…………ああっ、そうだ。伝え忘れてた!」
「お前なぁ、連携のやり方が変わってくるんだからちゃんと教えろよ? ったく……前のは、威力と使い勝手を向上させたんだったか。今はどう変わったんだ?」
「ちょいとお待ち。以前との変更点をメモしておいたんだ、これを読んで」
制服のポケットから手帳を取り出し、エリックに手渡してから説明を始める。
朱鉄の魔導剣に付属したトライアルマギアV2は形状が大きく変化した。
サイズ感はそのままに火、水、土、雷、風、光、闇属性のアブソーブボトルを全て装填可能な機構が増加。リミッターの意味も含めて都度ボトルを切り替える手順が挟まっていたが、もう一本の主武装であるシラサイの登場で予定が変わってしまった。
疑似的な魔剣と化しているシラサイは非常に強力だ。もちろん魔導剣が劣っているとは言わないが、物理攻撃と属性攻撃の住み分けは重要である。
加えて、シラサイと魔導剣の二刀流というスタイルが多くなることを考えると、ボトルの入れ替え作業は気を取られるし手間だ。故に戦闘中でも簡素に、全てのボトルを選択して押し込み、使える仕様に作り変えた。
消耗したボトルは元から自動供給で充填されるし、使い切ったボトルを排出する機能も備えている。抜かりはない。
「そんで、円盤は……使用者の魔力伝達と共に思考を反映し、使いたいボトルを自動装填。正しく使用できる状態であるかを視覚化する装置……これ、意味あんのか? 刀身に魔力回路が浮かぶので判別は十分つくだろ?」
そしてエリックが言った通り、部品の一つであるサークルマギアのクリアケース。
その上に重なっている、鍔の部分を覆うほど大きな円盤型のディスプレイ──マギアパルスプレートに関する要項を読んで首を傾げた。
「いいや、重要なのは“思考を反映する”って部分だ」
「んん? なんで…………あっ、まさかレオ達か!?」
『そういうことだ。戦闘中、クロトにはわざとシフトドライブの属性を口頭で叫び、周囲に注意喚起を促してもらう。敵にも聞こえるほど、大きくな』
『ただし、この装置がある限り実際に振るわれる属性は、私たちが考えた組み合わせのシフトドライブである可能性が生まれる。攻撃のはずが、相手を拘束するシフトドライブであったり、その逆もまた然り』
『相手に対処させない、もしくは混乱を誘う為の、魔剣の意思である自分たちの新しい武器って訳です! 対人戦や単独で戦う場面でも活用できますよ!』
「なるほどな、口で言っておきながら頭ん中じゃ別の組み合わせってこともあり得る、と。適合者としての特性を生かした上で、仕様を知った俺たちはクロトの方を一瞥すりゃ、プレートの色で本当のシフトドライブが何か分かるって算段か」
「いいでしょ? すごいでしょ? 天才でしょ?」
「手動操作してもしなくてもいいってのはよく考えたもんだと関心はするが、ちゃんと改造した部分は説明しろ。土壇場でやられたら堪ったもんじゃねぇ」
「すみませんでした……」
腕を組んで睨んでくるエリックに頭を下げる。
「まあ、大体の概要は分かった。ってか、全属性ボトル装填機構とマギアパルスプレート以外は変わってねぇのか?」
「最高威力とか段階を踏んだリミッターの改造は、これ以上どうしようもないかな。さすがにフルエレメンタルドライブとかしたら魔導剣が持たないと思うけど」
「なんて?」
「フルエレメンタルドライブ。全属性のボトルから魔力を引き出して放つ究極のシフトドライブ。計算上、当たった敵は各属性の反発した斥力に巻き込まれて塵も残らない」
「ぜってぇ普段使いするなよ? やるとしてもマジでここぞって時以外に使うな」
「朱鉄に勝る金属でもない限り、魔導剣ごと俺も消し飛ぶからやらないよ……いわゆる、机上の空論ってやつ」
ちなみに、元のトライアルマギアとは比べ物にならないくらい形状が変化しているのには、納涼祭での出来事が関係している。
カグヤと一緒に楽しんだアトラクション“自由に狙い撃て”の景品で手に入れた、市販用トライアルマギア。
地下工房の物置き場に放置していたそれをリバースエンジニアリング。分解し、構造をより詳しく理解し、同様の機構を独自に製作。
晴れて魔導剣のトライアルマギアはV2と名を変え、近未来的な機械剣の如き姿へ変貌したのだ。
「んじゃ、明日の朝にでもアカツキ荘の皆と共有するぞ。えげつねぇ改造をしましたって」
「分かった。……日輪の国行きの話で浮かれてて、すっかり忘れてたからなぁ」
「他の奴らがクロトのトンチキに慣れたせいで普通に流してやがるのも考えものだぜ。今後も逐一、装備更新に関しては目を光らせておかねぇとな……更新で思い出したわ。お前、スキルの確認は済ませたのか?」
「え? 期末試験の時から見てないけど」
「丁度いい機会だ、今の内に見直しておけよ。何か出来ることが増えてるかもしれねぇ」
「確かに。霊峰の探索やレムリアの整備で色々経験を積んだからね……どれどれ?」
手帳に残してある、以前のスキル一覧を広げながら。
デバイスを隣に置いて、エリックと一緒に覗き込む。
『スキル』
《クラス:クレバー》
=《飛躍上達》《異想顕現》
《万縁ノ結者》
=《■血ノ縁》《七魔ノ縁》《護焔ノ縁》《聖癒ノ縁》《舞姫ノ縁》
《銀狼ノ縁》《暗艶ノ縁》
《魔力支配》
《アイテムシューター》
《高速事務作業》
《ジャイアントキリング》
《ウィッチクラフト》
《鍛冶師:中級》
=《魔導武具理解》《一心入魂》《完全修理》
《ヘヴィエンチャント》《ライトエンチャント》《最適鍛錬》
《装飾細工師:中級》
=《凝り性》《裁縫上手》《高速修繕》
《鉱石特性付与》《魔物特性付与》《性能強化》
《錬金術師:中級》
=《爆薬精製》《薬品精製》《フルーティテイスト》
《霊薬精製》《神秘精製》《素材合成》
《ルーン操術師:中級》
=《高速刻印》《能力付与》《属性付与》
《正確無比》《長文付与》《詳細付与》
《指導者:上級》
=《戦術指導》《技巧継承》《素質開花》
《ファーマー:中級》
=《作物成長促進》《シードクラフト》《種子配合》
《土壌改良》《水質保全》《発酵活性》
《盗賊:中級》
=《トラップ解除》《罠利用》《罠摘出》
《スティール》《安全第一》《早解き》
《魔法使い:初級》
=《魔法看破》《アクセラレート》《コンセントレート》
《召喚士:中級》
=《契約召喚》《世話上手》《オーダー》
《主従恩寵》《育成上手》《四海同胞》
《連舞剣士:初級》
=《フレームアヴォイド》《フレームパリィ》
《鑑定:中級》
=《素材看破》《解読術》《熟考理解》
《各耐性系》
=《全異常耐性》《全魔法耐性》
《身体補助系》
=《俊足》《強靭》《器用》《不屈》《感応》
《無窮練武》《臥薪嘗胆》
「「なんか増えてるし、文字化けが消えてる……!?」」
『汝らの予想を遥かに超えてくるな、クレバーというクラスは』
感心するようなレオの声を皮切りに、歯磨きをしながらスキルの全容を把握。
一体どういう方向性を目指しているか定かでない内容に頭を抱えながらも、二人で悩んでいても仕方がないと判断。トライアルマギアの詳細と共に皆と話し合うことにした。
一日の疲れを癒すべく布団に潜り込み、結晶灯を消灯。
掛け布団を首元に寄せて、ゆっくりと呼吸。そうして意識は闇の中へ落ちていった──
0
あなたにおすすめの小説
老衰で死んだ僕は異世界に転生して仲間を探す旅に出ます。最初の武器は木の棒ですか!? 絶対にあきらめない心で剣と魔法を使いこなします!
菊池 快晴
ファンタジー
10代という若さで老衰により病気で死んでしまった主人公アイレは
「まだ、死にたくない」という願いの通り異世界転生に成功する。
同じ病気で亡くなった親友のヴェルネルとレムリもこの世界いるはずだと
アイレは二人を探す旅に出るが、すぐに魔物に襲われてしまう
最初の武器は木の棒!?
そして謎の人物によって明かされるヴェネルとレムリの転生の真実。
何度も心が折れそうになりながらも、アイレは剣と魔法を使いこなしながら
困難に立ち向かっていく。
チート、ハーレムなしの王道ファンタジー物語!
異世界転生は2話目です! キャラクタ―の魅力を味わってもらえると嬉しいです。
話の終わりのヒキを重要視しているので、そこを注目して下さい!
****** 完結まで必ず続けます *****
****** 毎日更新もします *****
他サイトへ重複投稿しています!
【もうダメだ!】貧乏大学生、絶望から一気に成り上がる〜もし、無属性でFランクの俺が異文明の魔道兵器を担いでダンジョンに潜ったら〜
KEINO
ファンタジー
貧乏大学生の探索者はダンジョンに潜り、全てを覆す。
~あらすじ~
世界に突如出現した異次元空間「ダンジョン」。
そこから産出される魔石は人類に無限のエネルギーをもたらし、アーティファクトは魔法の力を授けた。
しかし、その恩恵は平等ではなかった。
富と力はダンジョン利権を牛耳る企業と、「属性適性」という特別な才能を持つ「選ばれし者」たちに独占され、世界は新たな格差社会へと変貌していた。
そんな歪んだ現代日本で、及川翔は「無属性」という最底辺の烙印を押された青年だった。
彼には魔法の才能も、富も、未来への希望もない。
あるのは、両親を失った二年前のダンジョン氾濫で、原因不明の昏睡状態に陥った最愛の妹、美咲を救うという、ただ一つの願いだけだった。
妹を治すため、彼は最先端の「魔力生体学」を学ぶが、学費と治療費という冷酷な現実が彼の行く手を阻む。
希望と絶望の狭間で、翔に残された道はただ一つ――危険なダンジョンに潜り、泥臭く魔石を稼ぐこと。
英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。
これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。
彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。
テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。
SF味が増してくるのは結構先の予定です。
スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。
良かったら読んでください!
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
ダンジョンで有名モデルを助けたら公式配信に映っていたようでバズってしまいました。
夜兎ましろ
ファンタジー
高校を卒業したばかりの少年――夜見ユウは今まで鍛えてきた自分がダンジョンでも通用するのかを知るために、はじめてのダンジョンへと向かう。もし、上手くいけば冒険者にもなれるかもしれないと考えたからだ。
ダンジョンに足を踏み入れたユウはとある女性が魔物に襲われそうになっているところに遭遇し、魔法などを使って女性を助けたのだが、偶然にもその瞬間がダンジョンの公式配信に映ってしまっており、ユウはバズってしまうことになる。
バズってしまったならしょうがないと思い、ユウは配信活動をはじめることにするのだが、何故か助けた女性と共に配信を始めることになるのだった。
ザコ魔法使いの僕がダンジョンで1人ぼっち!魔獣に襲われても石化した僕は無敵状態!経験値が溜まり続けて気づいた時には最強魔導士に!?
さかいおさむ
ファンタジー
戦士は【スキル】と呼ばれる能力を持っている。
僕はスキルレベル1のザコ魔法使いだ。
そんな僕がある日、ダンジョン攻略に向かう戦士団に入ることに……
パーティに置いていかれ僕は1人ダンジョンに取り残される。
全身ケガだらけでもう助からないだろう……
諦めたその時、手に入れた宝を装備すると無敵の石化状態に!?
頑張って攻撃してくる魔獣には申し訳ないがダメージは皆無。経験値だけが溜まっていく。
気づけば全魔法がレベル100!?
そろそろ反撃開始してもいいですか?
内気な最強魔法使いの僕が美女たちと冒険しながら人助け!
迷宮に捨てられた俺、魔導ガチャを駆使して世界最強の大賢者へと至る〜
サイダーボウイ
ファンタジー
アスター王国ハワード伯爵家の次男ルイス・ハワードは、10歳の【魔力固定の儀】において魔法適性ゼロを言い渡され、実家を追放されてしまう。
父親の命令により、生還率が恐ろしく低い迷宮へと廃棄されたルイスは、そこで魔獣に襲われて絶体絶命のピンチに陥る。
そんなルイスの危機を救ってくれたのが、400年の時を生きる魔女エメラルドであった。
彼女が操るのは、ルイスがこれまでに目にしたことのない未発見の魔法。
その煌めく魔法の数々を目撃したルイスは、深い感動を覚える。
「今の自分が悔しいなら、生まれ変わるしかないよ」
そう告げるエメラルドのもとで、ルイスは努力によって人生を劇的に変化させていくことになる。
これは、未発見魔法の列挙に挑んだ少年が、仲間たちとの出会いを通じて成長し、やがて世界の命運を動かす最強の大賢者へと至る物語である。
ハズレ職業の料理人で始まった俺のVR冒険記、気づけば最強アタッカーに!ついでに、女の子とVチューバー始めました
グミ食べたい
ファンタジー
現実に疲れ果てた俺がたどり着いたのは、圧倒的な自由度を誇るVRMMORPG『アナザーワールド・オンライン』。
選んだ職業は、幼い頃から密かに憧れていた“料理人”。しかし戦闘とは無縁のその職業は、目立つこともなく、ゲーム内でも完全に負け組。素材を集めては料理を作るだけの、地味で退屈な日々が続いていた。
だが、ある日突然――運命は動き出す。
フレンドに誘われて参加したレベル上げの最中、突如として現れたネームドモンスター「猛き猪」。本来なら三パーティ十八人で挑むべき強敵に対し、俺たちはたった六人。しかも、頼みの綱であるアタッカーたちはログアウトし、残されたのは熊型獣人のタンク・クマサン、ヒーラーのミコトさん、そして非戦闘職の俺だけ。
「逃げろ」と言われても、仲間を見捨てるわけにはいかない。
死を覚悟し、包丁を構えたその瞬間――料理スキルがまさかの効果を発揮し、常識外のダメージがモンスターに突き刺さる。
この予想外の一撃が、俺の運命を一変させた。
孤独だった俺がギルドを立ち上げ、仲間と出会い、ひょんなことからクマサンの意外すぎる正体を知り、ついにはVチューバーとしての活動まで始めることに。
リアルでは無職、ゲームでは負け組職業。
そんな俺が、仲間と共にゲームと現実の垣根を越えて奇跡を起こしていく物語が、いま始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる