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【七ノ章】日輪が示す道の先に
第一八六話 連鎖するシナリオ《前編》
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──ぼたり、ぼたり、と。
粘性のある赤い液体が、被告席を滴っては落ちていく。
シラビが振るっていた妖刀“アラナギ”によって負わされた刀傷。裁判場に張り巡らされた呪符の効果によって古傷を抉られ、そこから勢いよく噴出した血は止めどなく溢れ、こぼれていく。
痛みが痺れを伴い、全身を巡る。熱が、命が失われていく。そう実感できるほど流れているにも関わらず、自然と呼吸は落ち着いてきた。
だけど、止まる訳にはいかない。命を賭ける意味が無くなってしまうから。
けれど、周囲はまだ気持ちを切り替えられないでいるらしい。裁判長、検察、弁護、傍聴席……誰も口を開かず、こちらを見ていた。
「どうしました? 時間は有限ですよ。さっさと裁判を始めてください」
「っ……何をやっているんだ、貴様!? 己の意志で、自傷するなど!」
「何度も同じようなことを言わせないでください。そういう設備が備わっているのは周知の事実でしょう? 俺はそれを利用しているに過ぎません。さあ、自死するまでに、さっさとこの茶番を終わらせてください」
「ま、待て! ひとまず被告の治療を……!」
俺の凶行を目の当たりにしてシュカ、裁判長と焦り気味の声が続く。
そしてわずかな手振りで救護の人間を呼び寄せたのだろう。背後から複数人の足音が響いてきた。
ちっ、と軽く舌打ちして。
被告席のもたれかかる部分に手錠ごと両手を叩きつける。ガシャン、と響く金属音。連れてやってきた手首を貫通する激痛。
心臓が跳ね、されど目的通り、背後の足音が止まった気配を感じた。
「治療の必要は無い。誰の息が掛かっているかも分からない連中の施しなんか受けてたまるか。俺がこの場で信用してるのは俺自身だ。俺だけが、俺の味方でいられる」
『……ッ』
静寂に包まれた裁判場で、息を呑む音がした。
緊張からか、はたまた凄惨な光景を改めて受け入れてか。
同情か憐憫か……どちらにせよ、俺を止める存在なんていない。いたとしても、それは弁護側にいる人たちに限られる。
「それとも、このまま適当な嘘を吐き続けてあげましょうか? この程度のことで動揺し、言葉に詰まる……王の承認あっての裁判を正当に進められない、その程度しか能力を持ち合わせてない、と。暗にひけらかしているようにも見えますが」
「ッ、裁判長! 弁護側は公判の維持を要求する! 証言を提示する許可を!」
しかし既に裁判という形で一堂に顔を合わせ、最優先事項が定まっているのならば、やるしかないと理解しているはずだ。
現にオキナさんは呆気に取られた面々の中でも最速で分かってくれたようだ。俺を野放しにするとどうなってしまうかを。
だけど、俺は──ただ最期まで突っ走る。それだけでいい。
◆◇◆◇◆
「最高裁判の日に重要となるのはシュカの心を折ること。その結果として無罪を勝ち取り、俺が生存していること。負傷具合はどうあれ、言葉を引き出すシナリオを考えないとな」
『今更だが、本当に自傷する必要があるのか? 貴様の弁舌ならば、もっと穏便に事を進められるような気がするのだが』
「俺の命を時間制限にするんだよ。再公判を防ぐ為でもあるし、検察と弁護、どちらも被告が自滅したら裁判はうやむやになるからね」
『そうなれば事態の収拾はつかなくなり、混乱を肥大化させてしまう……』
「だからどうにか終わらせないように手をこまねいて、頭を抱えて思考するだろ? 必然的に焦りが生まれ、証言には綻びが生じ、論破できる箇所が増えていく」
『まあ、的を得てはいる、のでしょうか……?』
「おまけに俺の両手にはスキルと魔力、魔法の行使を封印する手錠が掛けられている。当然魔力は回復しないし、自分で傷は癒せない。他者からの魔法を反発させてしまう以上、治療手段はポーションや道具類での応急処置のみ。そして被告席に立つ時でも手錠が外されることは無いだろう」
『つまり、制限時間がある事を知らしめる環境が整っている、という訳か』
「ちょいと頭の良い奴なら、俺が何を仕出かそうとしてるかは分かるだろ。時間を掛けるほど、自分の陣営が不利になっていくことも。……治療の為に救護の人間が接近してきても、牽制すれば動揺はする」
『その隙に裁判を進めてしまえばいい、ということか?』
「ああ。そしてどんどん証言させていって、検察側を追い込んでいくんだ」
◆◇◆◇◆
血塗れの裁判は、再起動したオキナさんによって再開された。
今まで集めてきた証言、証拠は紛れも無く真実を口にしており、呪符の効果が発動していないことからも証明は成立している。
対する検察側のシュカも気圧されつつ、負けじと反論を口にしていった。だが、その内容があまりにも弁護側と乖離したモノであるにもかかわらず、呪符はシュカの言葉に反応しない。
虚偽であるのに、真実だと思い込んでいる……想定通りだ。
「被告は克至病への特効薬と称して、保証のされていない医薬品を無差別にバラ撒き混乱を招いた! 実際に街中では治療の後遺症に悩まされ、今も床に伏せる者が」
「その点に関してはフヅキ家子息、フミヒラが主導の下、公的医療機関にて正式な認可を受けた。加えて、被告は錬金術師としての才覚を備えた人物。違法な点は何もなく、状況から鑑みても酌量の余地は十分にある! そして今も病床に眠る者はあくまで克至病の素となった死刻病の影響が残っているだけだ。彼らもまた、現在は回復傾向にある」
「っっ……ですが、特効薬以外にも得体の知れない魔法で治療された者もいる! 何故、国外の人間である被告が、かつて日輪の国を苦しめた病魔を滅する魔法を使えるのか! それは死刻病に関連した組織に身を置いていたからだ!!」
くだらない言い分にも程がある。
俺はニルヴァーナに籍を置き、学園の課題を熟すべく初めて日輪の国に来たばかり。
かつてこの国で起きた事象については無知で、病に対して対処できたのは自身の魔法と、召喚獣であるフェネスの能力があったからこそ。
パンデミックや命を奪う脅威に相性が良い。ただそれだけだ。
不毛な言い争いを続ける両陣営に対し、これ見よがしに大きなため息を吐く。
自傷する前触れだとでも思ったのか、怯えたような目線を向けてきた。素晴らしい危機察知能力だ。
もっとも気づいた所で遅すぎる。断定する言い方でなければ、嘘は言わなかったのに。
「──俺は日輪の国の料理が嫌いだ!!」
分かりやすい嘘を吐くってのも難しいな。
どこか呑気に構えながらも言い終えた瞬間、パンッ、と。あまりにも軽い音と熱が右の脇腹に生まれた。
それが自分の身体、その内側から肉が爆ぜたのだと。着衣越しに滲む鮮血と耐え難い痛みが膝を折らせ、脳が警鐘を鳴らす。
ジクジクと痛み、水気を吸った衣類が肌に貼りつく。牢に繋がれ身の着身のままだった改造制服は、既に血で斑に染まりつつあった。
脂汗が滝のように流れ、漏れ出そうになった呻き声を呑み込む。横目で弁護側を見れば、苦しそうに唇を噛む皆の顔があった。
「……被告の素性はニルヴァーナに帰属するものであり、正式な書類も冒険者学園側から提出されています! 検察側が主張するような事実はありません!」
意を決して発言した、シルフィ先生の声で再び立ち上がる。
……大丈夫。まだ耐えられる。
粘性のある赤い液体が、被告席を滴っては落ちていく。
シラビが振るっていた妖刀“アラナギ”によって負わされた刀傷。裁判場に張り巡らされた呪符の効果によって古傷を抉られ、そこから勢いよく噴出した血は止めどなく溢れ、こぼれていく。
痛みが痺れを伴い、全身を巡る。熱が、命が失われていく。そう実感できるほど流れているにも関わらず、自然と呼吸は落ち着いてきた。
だけど、止まる訳にはいかない。命を賭ける意味が無くなってしまうから。
けれど、周囲はまだ気持ちを切り替えられないでいるらしい。裁判長、検察、弁護、傍聴席……誰も口を開かず、こちらを見ていた。
「どうしました? 時間は有限ですよ。さっさと裁判を始めてください」
「っ……何をやっているんだ、貴様!? 己の意志で、自傷するなど!」
「何度も同じようなことを言わせないでください。そういう設備が備わっているのは周知の事実でしょう? 俺はそれを利用しているに過ぎません。さあ、自死するまでに、さっさとこの茶番を終わらせてください」
「ま、待て! ひとまず被告の治療を……!」
俺の凶行を目の当たりにしてシュカ、裁判長と焦り気味の声が続く。
そしてわずかな手振りで救護の人間を呼び寄せたのだろう。背後から複数人の足音が響いてきた。
ちっ、と軽く舌打ちして。
被告席のもたれかかる部分に手錠ごと両手を叩きつける。ガシャン、と響く金属音。連れてやってきた手首を貫通する激痛。
心臓が跳ね、されど目的通り、背後の足音が止まった気配を感じた。
「治療の必要は無い。誰の息が掛かっているかも分からない連中の施しなんか受けてたまるか。俺がこの場で信用してるのは俺自身だ。俺だけが、俺の味方でいられる」
『……ッ』
静寂に包まれた裁判場で、息を呑む音がした。
緊張からか、はたまた凄惨な光景を改めて受け入れてか。
同情か憐憫か……どちらにせよ、俺を止める存在なんていない。いたとしても、それは弁護側にいる人たちに限られる。
「それとも、このまま適当な嘘を吐き続けてあげましょうか? この程度のことで動揺し、言葉に詰まる……王の承認あっての裁判を正当に進められない、その程度しか能力を持ち合わせてない、と。暗にひけらかしているようにも見えますが」
「ッ、裁判長! 弁護側は公判の維持を要求する! 証言を提示する許可を!」
しかし既に裁判という形で一堂に顔を合わせ、最優先事項が定まっているのならば、やるしかないと理解しているはずだ。
現にオキナさんは呆気に取られた面々の中でも最速で分かってくれたようだ。俺を野放しにするとどうなってしまうかを。
だけど、俺は──ただ最期まで突っ走る。それだけでいい。
◆◇◆◇◆
「最高裁判の日に重要となるのはシュカの心を折ること。その結果として無罪を勝ち取り、俺が生存していること。負傷具合はどうあれ、言葉を引き出すシナリオを考えないとな」
『今更だが、本当に自傷する必要があるのか? 貴様の弁舌ならば、もっと穏便に事を進められるような気がするのだが』
「俺の命を時間制限にするんだよ。再公判を防ぐ為でもあるし、検察と弁護、どちらも被告が自滅したら裁判はうやむやになるからね」
『そうなれば事態の収拾はつかなくなり、混乱を肥大化させてしまう……』
「だからどうにか終わらせないように手をこまねいて、頭を抱えて思考するだろ? 必然的に焦りが生まれ、証言には綻びが生じ、論破できる箇所が増えていく」
『まあ、的を得てはいる、のでしょうか……?』
「おまけに俺の両手にはスキルと魔力、魔法の行使を封印する手錠が掛けられている。当然魔力は回復しないし、自分で傷は癒せない。他者からの魔法を反発させてしまう以上、治療手段はポーションや道具類での応急処置のみ。そして被告席に立つ時でも手錠が外されることは無いだろう」
『つまり、制限時間がある事を知らしめる環境が整っている、という訳か』
「ちょいと頭の良い奴なら、俺が何を仕出かそうとしてるかは分かるだろ。時間を掛けるほど、自分の陣営が不利になっていくことも。……治療の為に救護の人間が接近してきても、牽制すれば動揺はする」
『その隙に裁判を進めてしまえばいい、ということか?』
「ああ。そしてどんどん証言させていって、検察側を追い込んでいくんだ」
◆◇◆◇◆
血塗れの裁判は、再起動したオキナさんによって再開された。
今まで集めてきた証言、証拠は紛れも無く真実を口にしており、呪符の効果が発動していないことからも証明は成立している。
対する検察側のシュカも気圧されつつ、負けじと反論を口にしていった。だが、その内容があまりにも弁護側と乖離したモノであるにもかかわらず、呪符はシュカの言葉に反応しない。
虚偽であるのに、真実だと思い込んでいる……想定通りだ。
「被告は克至病への特効薬と称して、保証のされていない医薬品を無差別にバラ撒き混乱を招いた! 実際に街中では治療の後遺症に悩まされ、今も床に伏せる者が」
「その点に関してはフヅキ家子息、フミヒラが主導の下、公的医療機関にて正式な認可を受けた。加えて、被告は錬金術師としての才覚を備えた人物。違法な点は何もなく、状況から鑑みても酌量の余地は十分にある! そして今も病床に眠る者はあくまで克至病の素となった死刻病の影響が残っているだけだ。彼らもまた、現在は回復傾向にある」
「っっ……ですが、特効薬以外にも得体の知れない魔法で治療された者もいる! 何故、国外の人間である被告が、かつて日輪の国を苦しめた病魔を滅する魔法を使えるのか! それは死刻病に関連した組織に身を置いていたからだ!!」
くだらない言い分にも程がある。
俺はニルヴァーナに籍を置き、学園の課題を熟すべく初めて日輪の国に来たばかり。
かつてこの国で起きた事象については無知で、病に対して対処できたのは自身の魔法と、召喚獣であるフェネスの能力があったからこそ。
パンデミックや命を奪う脅威に相性が良い。ただそれだけだ。
不毛な言い争いを続ける両陣営に対し、これ見よがしに大きなため息を吐く。
自傷する前触れだとでも思ったのか、怯えたような目線を向けてきた。素晴らしい危機察知能力だ。
もっとも気づいた所で遅すぎる。断定する言い方でなければ、嘘は言わなかったのに。
「──俺は日輪の国の料理が嫌いだ!!」
分かりやすい嘘を吐くってのも難しいな。
どこか呑気に構えながらも言い終えた瞬間、パンッ、と。あまりにも軽い音と熱が右の脇腹に生まれた。
それが自分の身体、その内側から肉が爆ぜたのだと。着衣越しに滲む鮮血と耐え難い痛みが膝を折らせ、脳が警鐘を鳴らす。
ジクジクと痛み、水気を吸った衣類が肌に貼りつく。牢に繋がれ身の着身のままだった改造制服は、既に血で斑に染まりつつあった。
脂汗が滝のように流れ、漏れ出そうになった呻き声を呑み込む。横目で弁護側を見れば、苦しそうに唇を噛む皆の顔があった。
「……被告の素性はニルヴァーナに帰属するものであり、正式な書類も冒険者学園側から提出されています! 検察側が主張するような事実はありません!」
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……大丈夫。まだ耐えられる。
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