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第5章 学園編☆入学
5☆カストル
ピンク色の髪に瞳、珍しい色合いの彼はスピカ・グレンジャーだ。
確か、母親が平民で既に他界していたはずだ。孤児院から子爵家に実子として引き取られて、貴族のマナーや勉強、魔術を学んでここに来た。
グレンジャー子爵家に特に後ろ暗い所はない。
まあ、身分という括りでは近づけられないが、学生時代の友人程度ならば害のない人物だろう。
珍しい色合いで人目を引く容姿には違いない。
ただ美麗かどうかというならば、フォレスト辺境伯のルナが連れている精霊たちはすごい。特に風の精霊 シルフィ様は、美しい。
フォレスト家は精霊に愛されると言われている。辺境の地にある美しい森が精霊の世界へと繋がっているという噂まである。
なぜ? あれほど精霊を惹きつけるのだろう?
シリウスとレグルス様もルナを気に入っている。
華奢で小さい。
小動物みたいだからか?
辺境伯には、他にふたりの息子がいて、ロイドとダレンは魔術騎士として相応しい位に体格が良い。美形と言うより、整った精悍な顔付きだ。決してブサイクではない。かっこいいと思う。
ルナは、なんというか、体型と顔のイメージが違うんだ。顔は三兄弟似ているのは納得出来る。しかし何か不自然に見えるのだ。
それなのにレグルス様もシリウスも可愛くてたまらないようだ。あの氷男がたまに溶けた顔をする。それを見る俺の方が寒気がする。
魔術師一家のシリウスがその不自然さを黙認しているのなら、危険ではないのだろう。
レグルス様が入学するにあたって、同級生になる者の素行調査は特に厳しくされている。だが、悪意のある者や気に入られようと媚びを売る者は完全には消せない。
媚薬でも盛って、お手つきを狙う者もいるだろう。
シリウスは護衛として張り付いてくれる。表向き魔術騎士だが、暗部に近い実力者だ。ソレイユは、学生対応の壁的役割で直接攻撃系の対処がメインだ。俺は、魔術師系だが──人間観察がメインだ。レグルス様に対して害意があるかを疑うのが役割だ。
学園の生徒の情報を側近同士把握する為、俺がメインで行動する。
この先、下位貴族は会う機会が少ない。学園生であるうちに、積極的に接触していく予定だ。
入学式に、面白い奴を見つけた。
レグルス様を見て、頬を赤らめる。シリウスに視線を送り、アルデバラン先生を熱く見つめる。
小さい。
いや、ルナの方が華奢で小さいか?
制服の採寸に手違いでもあったのだろうか? 窮屈そうに見える。
何にせよ。初めて間近に見る美形の殿下たちに舞い上がるのはしょうがない。
身分を踏まえても学友止まりだ。側近になりたければ、成績や魔術で突出しなければ認められないだろう。その辺りの実力は、試験や実戦で分かるから今は保留だ。
ただ恋心が芽生えて、執着されても困る。憧れで済むものなら良いが……
少し、接触するか。
それにしても、ルナ・フォレストは不思議な存在だ。
貴賓エリアに寮室を手配された。
陛下もフォーマルハウト侯爵家、騎士団長クラーク伯爵家も認めている。我がローランド公爵家も父が認めた。フォレスト辺境伯の人徳のようだ。
殿下の側近、学友としてのルナが危険人物かどうかを確認に来たアルデバラン先生も、僅か半刻で墜ちた。精霊の存在が大きいのだろうな。悪意のある者を嫌うらしいから。
こちらも気になるが、今日は発熱の為出席が叶わず、寮室に残っているらしい。雷を気にして足早にレグルス様は戻って行った。シリウスやレグルス様がいない所で接触したい。だが、精霊のガードが堅過ぎる。
とりあえず、もうひとりの気になる相手から接触しよう。どんな反応を見せてくれるかな? 楽しそうだ。
そう思い、スピカ・グレンジャーの後ろを追うことにした。
確か、母親が平民で既に他界していたはずだ。孤児院から子爵家に実子として引き取られて、貴族のマナーや勉強、魔術を学んでここに来た。
グレンジャー子爵家に特に後ろ暗い所はない。
まあ、身分という括りでは近づけられないが、学生時代の友人程度ならば害のない人物だろう。
珍しい色合いで人目を引く容姿には違いない。
ただ美麗かどうかというならば、フォレスト辺境伯のルナが連れている精霊たちはすごい。特に風の精霊 シルフィ様は、美しい。
フォレスト家は精霊に愛されると言われている。辺境の地にある美しい森が精霊の世界へと繋がっているという噂まである。
なぜ? あれほど精霊を惹きつけるのだろう?
シリウスとレグルス様もルナを気に入っている。
華奢で小さい。
小動物みたいだからか?
辺境伯には、他にふたりの息子がいて、ロイドとダレンは魔術騎士として相応しい位に体格が良い。美形と言うより、整った精悍な顔付きだ。決してブサイクではない。かっこいいと思う。
ルナは、なんというか、体型と顔のイメージが違うんだ。顔は三兄弟似ているのは納得出来る。しかし何か不自然に見えるのだ。
それなのにレグルス様もシリウスも可愛くてたまらないようだ。あの氷男がたまに溶けた顔をする。それを見る俺の方が寒気がする。
魔術師一家のシリウスがその不自然さを黙認しているのなら、危険ではないのだろう。
レグルス様が入学するにあたって、同級生になる者の素行調査は特に厳しくされている。だが、悪意のある者や気に入られようと媚びを売る者は完全には消せない。
媚薬でも盛って、お手つきを狙う者もいるだろう。
シリウスは護衛として張り付いてくれる。表向き魔術騎士だが、暗部に近い実力者だ。ソレイユは、学生対応の壁的役割で直接攻撃系の対処がメインだ。俺は、魔術師系だが──人間観察がメインだ。レグルス様に対して害意があるかを疑うのが役割だ。
学園の生徒の情報を側近同士把握する為、俺がメインで行動する。
この先、下位貴族は会う機会が少ない。学園生であるうちに、積極的に接触していく予定だ。
入学式に、面白い奴を見つけた。
レグルス様を見て、頬を赤らめる。シリウスに視線を送り、アルデバラン先生を熱く見つめる。
小さい。
いや、ルナの方が華奢で小さいか?
制服の採寸に手違いでもあったのだろうか? 窮屈そうに見える。
何にせよ。初めて間近に見る美形の殿下たちに舞い上がるのはしょうがない。
身分を踏まえても学友止まりだ。側近になりたければ、成績や魔術で突出しなければ認められないだろう。その辺りの実力は、試験や実戦で分かるから今は保留だ。
ただ恋心が芽生えて、執着されても困る。憧れで済むものなら良いが……
少し、接触するか。
それにしても、ルナ・フォレストは不思議な存在だ。
貴賓エリアに寮室を手配された。
陛下もフォーマルハウト侯爵家、騎士団長クラーク伯爵家も認めている。我がローランド公爵家も父が認めた。フォレスト辺境伯の人徳のようだ。
殿下の側近、学友としてのルナが危険人物かどうかを確認に来たアルデバラン先生も、僅か半刻で墜ちた。精霊の存在が大きいのだろうな。悪意のある者を嫌うらしいから。
こちらも気になるが、今日は発熱の為出席が叶わず、寮室に残っているらしい。雷を気にして足早にレグルス様は戻って行った。シリウスやレグルス様がいない所で接触したい。だが、精霊のガードが堅過ぎる。
とりあえず、もうひとりの気になる相手から接触しよう。どんな反応を見せてくれるかな? 楽しそうだ。
そう思い、スピカ・グレンジャーの後ろを追うことにした。
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~お知らせ~
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