【本編完結】イケメンの皆様、主人公はあちらですよ。

Shizukuru

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第5章 学園編☆入学

3☆シリウス

寮に発熱したルナを置いて行く。
水の精霊 ウンディーネ様がついてくれるはずだ。

そう、思うのに嫌な予感がする。俺の役割は、レグルス殿下を護ることだ。貴賓エリアに呼ばれたルナは護衛の一端を担っている。フェルは、ルナの命令お願いごとしか聞かない。レグルス殿下を必ず護って、そうフェルに言っていた。

入学式は滞りなく行われた。
レグルス殿下への熱い視線、特に悪意は感じない。今期から採用されたアルデバラン先生が殿下のクラスの担任になるようだ。
最初は、ルナに対して敵意を感じたが、談話室でを話したふたりの雰囲気は一転した。ルナは嬉しそうに先生を見ていたし、先生の方も刺々しい感じがなくなって見守っている。

一体何を話したのだろう?
ふたりの秘密だから、ごめんなさいって、ルナに言われたら何も言えない。

気になる。

式のあとに殿下は、新入生と庭園での交流会に参加する。ソレイユとカストルそしてフェルがガードする。俺は、少し距離を置いてアルデバラン先生とクラスの席のことや移動教室の際の警護などを詰めることになっていた。

天候が悪化して大雨になる。嫌な予感が当たる。
交流会が中止になり、殿下は先に寮へ帰ることになった。ルナの元へフェルを早く帰すためだと気付いた。

アルデバラン先生と、しばらくやり取りをしているうちに雷が鳴り始める。焦る気持ちを隠し、取り決め事を確認した。


先生に挨拶を終えて、寮に戻る頃には、小雨になっていた。もう、雷は聞こえない。

殿下に挨拶に行くと、何かを考えているようで心ここにあらずといった感じだ。

一度部屋に戻り、内側のドアをノックするとウンディーネ様がドアを開いた。

ルナは、眠っているようだ。どうやら、大地の精霊 ノーム様に薬草を頂いたそうだ。それを飲ませたあと、熱を冷やす為に手を繋いでいたらしい。
明日も1日休ませてやれ、そう言われた。フェルと風の精霊 シルフィ様が明日は対応するとか。シルフィ様も、ルナの事を気に入っているからな。

少しだけ、顔を見に寝室へ向かう。

熱は下がっているようで、苦しそうには見えない。フェルもピッタリと寄り添っている。なんとなく睨まれている気がする。

入学祝いに渡したプレゼントは、机の上に置かれていた。
精霊の加護のアクセサリーでイヤーカフやリング、バングルなどを貰ってしまったルナは困ってしまっていて、シンプルなものに変えてもらっていた。
左耳のイヤーカフに三人分の加護をまとめて貰うとか、ルナらしい。
右手の指輪も、髪留めをもらったあとに返している。本当は俺がプレゼントしたかったのだが、イフリート様から加護付きをもらってしまったの! と嬉しそうに笑うから。
何も言えなくなった。

だから目立たず身につけられる物を考えた。すぐに遠慮してしまうから、実用的な物にした。
制服のリボンタイの中央に飾りのリングを付けられる。いたってシンプルなそれは、付属品と見た目は変わらない。プラチナリングの裏側にアメジストを1つ組み込んでいる。

いつになったら、俺は兄から卒業出来るんだろうか? レグルス様がお前の方を向いているのを知っているか?
俺とダレンの関係が親友で羨ましいと言っていた。
そしてルナには俺が知らない親友がいるのだと──そいつに会ったことがないが、信頼出来る奴なのか?
アルデバラン先生に何を言ったんだ?
 
俺は、お前のことになるとこんなに心が狭くなってしまう。

精霊に愛されるお前は、いつか消えてしまうのではないかと不安になるんだ。






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