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80.そして推し活は続く。R※ (終話)
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「セナ……セナ……声を聞かせて」
セラフィーレが気を利かせて結界を張って出ていったのだから、声を出してもいいのだけど。
久しぶりで、恥ずかしさが強い。
背後を取られチュッ、チュッ……と双丘に口付けされている。時々蕾の回りを舐めるので、その生暖かさにビクビクと体が反応してしまう。
「そんなとこ、舐めたりしないで、ひッ……レ……い」
逃げたいのに体格差もあり、身動きが取れない。
両腕は身体を支える力がなく、シーツを掴むのがやっとだ。
猫が伸びをするような、おしりを上げた状態を続けている。
膝立ちもプルプルして崩れ落ちそうなのに股の間にある逞しい二の腕が、それを許さない。星七の体を支えつつ乳首をコリコリと指で可愛がってくる。
痛み止めの効果のある媚薬入りローションは、双丘の割れ目からセナの性器へと流れていく。レライエの腕が動く度に、卑猥な水音を響かせた。
クチュッ、クチュッ。
性器を揉まれる訳ではなく、結果的に擦られているのだ。
セナの小さくもツンと立った乳首を脇から触らず、股間を経由させて同時に触れてくるのだから堪らない。
背後を取られて逃げられない。指で解かされた蕾が欲しがるものを、もらえないままだ。
舐めたり口付けられたりと、もどかしさで欲求不満になりそうだった。
「おね……が、い。も……やぁ」
舌先が蕾の中に押し入ってくる感触に身悶えて、背中がしなりレライエの二の腕に性器を擦りつけてしまう。
いれて、いれて。温かい魔力が欲しい──おねがい。
泣きそうになり、思わず言ってしまった。
「もう、レイ……嫌いっ」
ピタリと手が止まり、くるりと向きを変えられて両脚を左右に大きく開かれ、凶暴なソレが蕾にあてがわれた。
「ごめん。可愛くて……」
ゆっくりと、セナの蕾はソレを受け入れていく。
いつもレライエは、全部飲み込むまで時間をかけてくれるのだ。
性急に押入り、暴いてもらってもいいのに。硬くて熱くて愛おしい。すぐにイッてしまいそうで、必死に息を逃していく。
何よりも、辛いのはレライエではないのかと不安になるくらい。毎回、丁寧に解されるのだ。ピタリとくっ付いてなじむまで待ってから、問いかけられた。
「──痛くない?」
「──ん」
「セナ……」
「も、は、やく。動いて」
甘く名前を呼ばれても、激しく最奥を突かれれば、言葉は吐息になって消えてしまう。
優しく触れてくる手と違い、肌のぶつかる音が防音の張った部屋に響いた。
「ん……ぅ。ああッ、や」
「一緒にイこうな」
泣きそうになりながら、コクンと頷いた。
そして、暖かい魔力に包まれた。
◇◇◆
あの日、セラフィーレと契約をした。魔導書守護者として、星七よりもずっと魔力も魔法の精度も優れている魔法師だ。
それでも世界を救い、奇跡のような魔法使った代償は二人の魔力を一気に消失させた。
セラフィーレは契約することで、星七の願いを叶えようとしてくれている。
もう素直に、皆の優しさに甘えることにしたのだ。
レライエが長く王国から離れているのを心配したが、あの事件後のあまり影響がない日に戻してもらえるようで嬉しい。
あせらずにゆっくりと体を作っていく、星七がこの世界で生きていけるように。
セラフィーレと魔導書のことを勉強するのも楽しい時間となった。星七が把握してない隠されたページには、禁忌の魔法のことが書いてあった。
知らないよりも、知っておいて欲しい。
そう言ったあと寂しそうな顔をするから、自然と抱きしめてしまう。どこで見ていたのか、レライエが少し不機嫌だったのは正直笑うしかない。
お互い体の回復が順調にすすみ、神域に降りてきた女神から祝福を受けようやく、神域を後にすることになる。
メイシアは神域に残るかと思ったのに、もう少し君たちと一緒にいるよと、イタズラっぽく笑う。
ナキア様に優しくハグされて、楽しんでおいでと見送られて泣きそうだ。星七にとっては、ナキア様もセラフィーレも間違いなく家族のような存在。
そう言っているのに、レライエの視線が痛い。
(心配しなくていいのに。最推しなんだからね)
魔導書を抱えた星七を、レライエが縦に抱きかかえてこの地を後にした。
横にいるメイシアが、ナキア様に手を振りなにかを呟いたけれどその声は、大切な人にだけ届いたみたいだった。
とても優しい笑顔をナキア様が見せた。
そして、レライエと一緒に住んでいた家に戻って来れたのだ。
そう、ずっと体を繋ぐ機会がなかったから。セラフィーレが、気を利かせて強力な防音保護結界をかけた寝室に二人は閉じ込められた。
『助けて欲しい時はいつでも、私を呼んでいいよ。それとプレゼント』
そう言って、セラフィーレは姿を隠した。
男としてどうなの? ってツッコミたくなるような体の線が透ける寝衣。こんなことに魔法なんて使わなくていいのに。
「レイ……」
「セナ。やっと触れていいんだな」
何度達したか分からない。いつの間にか意識を手放していたみたいで、リネンは綺麗になっている。
夜が明け切らない静かな時間なので、また眠気が襲ってきた。
ああ、こんなに幸せでいいのかな?
目の前で眠る大好きな人にキスをして、また目を閉じた。
◇◆◆
神子は、下級神官として神殿内で従事して行くことになった。魔力も封印されて神殿からこの先出て来れないそうだ。
テオドール殿下は、王妃を王宮から深き森にある離宮へと移動させた。
事実上の幽閉だ。
キリエが付いているので、彼がこの先迷うことなく王国を統治して行けると思う。
「また、来たんですか?」
「キリエが、セナとセラフィーレに会いたがるからね」
テオドール殿下は、度々ここにやって来るのだ。
本当は、優秀な弟を王宮へと連れていきたいのだろう。相変わらずの塩対応で王太子殿下と距離を置いてるが、追い出したりはしないので、関係修復もこの先は問題ないと思う。
僕も、レイがこの国を王太子殿下と護ってくれたら嬉しいと、そう伝えよう。
もう、悪役王子ではない。
この先もレイが幸せでいられるように、ずっと推しを推していくのだ。
終
◆◆◆
予定以上に長く時間がかかってしまい、お待たせして申し訳ありませんでした。
最終話まで、読んでいただき本当にありがとうございます。
また、BLを書いて行くと思いますので……見かけたらブクマ等で応援してください!
励みになります。
ありがとうございました。
Shizukuru
セラフィーレが気を利かせて結界を張って出ていったのだから、声を出してもいいのだけど。
久しぶりで、恥ずかしさが強い。
背後を取られチュッ、チュッ……と双丘に口付けされている。時々蕾の回りを舐めるので、その生暖かさにビクビクと体が反応してしまう。
「そんなとこ、舐めたりしないで、ひッ……レ……い」
逃げたいのに体格差もあり、身動きが取れない。
両腕は身体を支える力がなく、シーツを掴むのがやっとだ。
猫が伸びをするような、おしりを上げた状態を続けている。
膝立ちもプルプルして崩れ落ちそうなのに股の間にある逞しい二の腕が、それを許さない。星七の体を支えつつ乳首をコリコリと指で可愛がってくる。
痛み止めの効果のある媚薬入りローションは、双丘の割れ目からセナの性器へと流れていく。レライエの腕が動く度に、卑猥な水音を響かせた。
クチュッ、クチュッ。
性器を揉まれる訳ではなく、結果的に擦られているのだ。
セナの小さくもツンと立った乳首を脇から触らず、股間を経由させて同時に触れてくるのだから堪らない。
背後を取られて逃げられない。指で解かされた蕾が欲しがるものを、もらえないままだ。
舐めたり口付けられたりと、もどかしさで欲求不満になりそうだった。
「おね……が、い。も……やぁ」
舌先が蕾の中に押し入ってくる感触に身悶えて、背中がしなりレライエの二の腕に性器を擦りつけてしまう。
いれて、いれて。温かい魔力が欲しい──おねがい。
泣きそうになり、思わず言ってしまった。
「もう、レイ……嫌いっ」
ピタリと手が止まり、くるりと向きを変えられて両脚を左右に大きく開かれ、凶暴なソレが蕾にあてがわれた。
「ごめん。可愛くて……」
ゆっくりと、セナの蕾はソレを受け入れていく。
いつもレライエは、全部飲み込むまで時間をかけてくれるのだ。
性急に押入り、暴いてもらってもいいのに。硬くて熱くて愛おしい。すぐにイッてしまいそうで、必死に息を逃していく。
何よりも、辛いのはレライエではないのかと不安になるくらい。毎回、丁寧に解されるのだ。ピタリとくっ付いてなじむまで待ってから、問いかけられた。
「──痛くない?」
「──ん」
「セナ……」
「も、は、やく。動いて」
甘く名前を呼ばれても、激しく最奥を突かれれば、言葉は吐息になって消えてしまう。
優しく触れてくる手と違い、肌のぶつかる音が防音の張った部屋に響いた。
「ん……ぅ。ああッ、や」
「一緒にイこうな」
泣きそうになりながら、コクンと頷いた。
そして、暖かい魔力に包まれた。
◇◇◆
あの日、セラフィーレと契約をした。魔導書守護者として、星七よりもずっと魔力も魔法の精度も優れている魔法師だ。
それでも世界を救い、奇跡のような魔法使った代償は二人の魔力を一気に消失させた。
セラフィーレは契約することで、星七の願いを叶えようとしてくれている。
もう素直に、皆の優しさに甘えることにしたのだ。
レライエが長く王国から離れているのを心配したが、あの事件後のあまり影響がない日に戻してもらえるようで嬉しい。
あせらずにゆっくりと体を作っていく、星七がこの世界で生きていけるように。
セラフィーレと魔導書のことを勉強するのも楽しい時間となった。星七が把握してない隠されたページには、禁忌の魔法のことが書いてあった。
知らないよりも、知っておいて欲しい。
そう言ったあと寂しそうな顔をするから、自然と抱きしめてしまう。どこで見ていたのか、レライエが少し不機嫌だったのは正直笑うしかない。
お互い体の回復が順調にすすみ、神域に降りてきた女神から祝福を受けようやく、神域を後にすることになる。
メイシアは神域に残るかと思ったのに、もう少し君たちと一緒にいるよと、イタズラっぽく笑う。
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そう言っているのに、レライエの視線が痛い。
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魔導書を抱えた星七を、レライエが縦に抱きかかえてこの地を後にした。
横にいるメイシアが、ナキア様に手を振りなにかを呟いたけれどその声は、大切な人にだけ届いたみたいだった。
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そして、レライエと一緒に住んでいた家に戻って来れたのだ。
そう、ずっと体を繋ぐ機会がなかったから。セラフィーレが、気を利かせて強力な防音保護結界をかけた寝室に二人は閉じ込められた。
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◇◆◆
神子は、下級神官として神殿内で従事して行くことになった。魔力も封印されて神殿からこの先出て来れないそうだ。
テオドール殿下は、王妃を王宮から深き森にある離宮へと移動させた。
事実上の幽閉だ。
キリエが付いているので、彼がこの先迷うことなく王国を統治して行けると思う。
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「キリエが、セナとセラフィーレに会いたがるからね」
テオドール殿下は、度々ここにやって来るのだ。
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僕も、レイがこの国を王太子殿下と護ってくれたら嬉しいと、そう伝えよう。
もう、悪役王子ではない。
この先もレイが幸せでいられるように、ずっと推しを推していくのだ。
終
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Shizukuru
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