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第5話 隣室のドア
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内線電話のランプが点滅し呼出音が鳴る。日和の応接室からだ。
「はい八科です」
受話器を取れば穏やかな日和の声。
「狭庭夕里江さんを道場に案内してください」
説明が終わり、話の内容に相手が納得したのだろう。孫娘はこの瞬間から、ここの一員になる。
「承りました」
「あと、式村様の面会は一時間後で」
「承りました」
「よろしくお願いしますね」
「はい」
受話器を置き、深呼吸する。それは新たな罪に身を浸すための儀式のようなもの。
改めて受話器を持ち上げ内線ボタンを押す。そして202を押せば二〇二号室につながった。
「式村様ですか、八科です。あと一時間後にお迎えに上がりますので、それまでお茶をお楽しみくださいませ。では失礼いたします」
受話器を置くとドアを開けて外に出る。受付には誰もいない。窓口の前には「御用の方は呼出ボタンを押してください」と立札が立っている。食事とおやつは基本的に全員参加だからだ。
受付からホールに出ると、エレベーターのボタンを押す。二階に上がっていたエレベーターが下に降りてきた。中には誰もいない。それを確認してから応接室へと向かう。
前を通り過ぎた四つの部屋からは楽しげな笑い声。それを背に応接室のドアをノックする。中に入れば狭庭真一郎と孫の夕里江が立ち上がってこちらに頭を下げた。私は笑顔で礼を返し、夕里江に近付く。
「では、行きましょうか」
まだ不安でいっぱいなのだろう、夕里江は小さなバッグを手にしばらくモジモジしていたが、おそらく抗うような意志の強さはないのだ、じきに諦めて開いたままのドアへと歩き出した。その背を押すように応接室から出ると、ドアを後ろ手に閉める。
「ちょうどおやつの時間です、みんな集まっているから紹介しますね」
そう言いながら背に手を当て、夕里江の歩みを促した。三つの部屋の前を通り過ぎて四つ目、一番玄関に近い部屋。
「ケンタ、今日からここで暮らす夕里江さんです。おやつの用意してあげてくれる」
「はい。じゃ夕里江さん、ここに座って」
ケンタは立ち上がると大テーブルの真ん中の席を勧める。夕里江がオドオドしながらそこに座るのを見届けて、ケンタは厨房にコーヒーを取りに行った。そして私はクッキーをかじるカンジに顔を向ける。
「カンジ、悪いんだけど後で狭庭様の部屋にコーヒー運んでくれる」
「後ってどれくらい後?」
「この部屋の前を狭庭様が通ってからで。わかるでしょ、白髪で白いヒゲの」
「ああ、そんならわかる。白髪とヒゲの人が通ったら二〇一にコーヒーだな」
「そう、その通り。今日は調子いいわね」
「へっへえ、絶好調だぜ」
自慢げなカンジに微笑みかけると、部屋の隅にうずくまる影に目をやった。見ても意味はないのに、どうしても目についてしまうのだ。テーブルにつかず椅子にも座らず、部屋の端っこで膝を抱えて虚空を見つめているジローが。
でもかけるべき言葉はもうない。何を言ってもどう促しても、ジローはおやつの時間にテーブルにつくことはないから。
一日三度の食事の時間以外、ジローがテーブルにつくことはない。誰に何を言われようと何をされようと。極論を言えば、たとえ殺されてもジローはこのルーティンを守ろうとするだろう。いったい何に由来するのかは不明だが、狭庭夕里江のそれとはまったく正反対に、ジローの意志は岩のように強固で頑なだった。
小さくため息をついて私は部屋を出る。とにかく、いまなすべきことはなした。後のことは後になったら考えるしかない。
それから少し時間が経って、カンジが何気なく部屋の外を見ていると、白い髪に白いヒゲの男が玄関方向に横切って行くのが見えた。ああそうだそうだ、コーヒー入れて持って行かないと。二〇一号室だっけな。
カンジはすぐに厨房に向かったのだが、いま見た白髪で白ヒゲの男がエレベーターで二階に上がったのかどうかは知らない。そこまで確認できるほどの注意力は彼にはなかった。
さっき八科祥子から連絡があって、もうそろそろ一時間経つのではないか。式村憲明は時計を見たものの、まだ四十分ほどしか経っていなかった。あと二十分か。たった二十分と言えなくもないが、何とも待つ身はツラい。
沙良はくたびれた顔でベッドに横になっている。こんなに遠出をしたのは何年振りかのことだ、仕方あるまい。
いや、そもそも生まれつき心臓に障碍のある紗良を、病院から離れてこんなところにまで連れて来るなど、狂気の沙汰なのかも知れない。
しかし憲明も沙良も――少なくとも憲明は――明確な結果を伴わない標準治療には疲れ果てていた。他に手段が何かある、あるはずなのだと探し回り、たどり着いたのがこの「大地の輪 子ども健康道場」である。
ここに居れば、つまり「パワースポット」で「大地のエネルギー」を直に体に取り込めれば、何かが変わるかも知れない。あのケンタも言っていたではないか、体操と瞑想でストレスを発散し体の免疫力を上げると。
すべてが真実とは限らない。けれど中に一つでも本当があれば、紗良の体に何かが起こるかも知れない。ならばもう賭けるしかあるまい、憲明は本気でそう考えていた。
不安がないと言えば嘘になる。騙されているのではないかと思う気持ちも皆無だとは言い切れないが、もう限界なのだ、これでダメなら、ここまでやってダメならば、そのときは。
ガチャリ。ドアが開く音で憲明は顔を上げた。しかし部屋のドアは開いていない。音の方向から考えるに、隣の部屋、二〇一号室からのような気がした。
やれやれ壁の薄さもビジネスホテル並みなのか、思わず苦笑していると、今度はドアが激しく閉じられる音が。何だ、えらく乱暴な人だな。部屋の中で喚き散らしたりしないだろうかと心配になる。
だがそれは杞憂だった。隣の部屋はひっそりとしている。まるで誰もいないかのように。
いや、待てよ。これは本当に誰もいないのではないか。あまりにも静かすぎる。もしかすると隣の人は、部屋に入らずにドアを開け閉めしただけでどこかに行ってしまったのでは。でも、それってどんなシチュエーションだ?
式村憲明がしばらくの間キツネにつままれたような気分でいたところ、今度は隣のドアをノックする音と男の子の声が聞こえた。
「コーヒーをお持ちしました」
これに反応する気配はない。やはり隣の部屋には誰もいないのだろう。憲明がドアを開けて顔を出してみると、二〇一号室の前にはコーヒーを乗せたワゴンを押して、さっき出会ったカンジが立っている。
「あのう」
「コーヒー持ってきたのかい」
そう声をかけると、それまでまったく気付かなかったのか、カンジは驚いた顔で振り返り、真ん丸な目で憲明を見つめた。
「うわっ、え、あ、いやその、白いヒゲの人、部屋の前通ったから、コーヒー持って行けって言われたんで」
「でもその部屋の人、いないみたいだよ」
「ええっ、そうなんですか。す、すみません」
それだけ言うと慌ててワゴンと共にエレベーターに向かって走り去り、ボタンを連打してドアを開き中に飛び込む。憲明は何だか悪いことをしてしまったような気になった。
部屋の中に戻ると、いつの間にか紗良がベッドの上で体を起こしている。
「横になっていなくていいのか」
心配する父親に、紗良は言った。
「父さん」
「何だい」
「二〇一号室、おかしいよ」
紗良も気付いていたのだろう、憲明はうなずいた。
「そうだな、誰も居ないみたいだ」
「居ないことはおかしくないよ」
「え?」
憲明が言葉の意味がわからず首をかしげていると、苛立ちを向けるでもなく、淡々と紗良は言葉を続ける。
「誰も居ないことがおかしいんじゃなくて、誰も居ないのにドアを閉める音がしたことがおかしいの。それは明らかに、私たちに聞かせるための音。父さん、気をつけないと何かに利用されるよ」
「何かって、何だい」
「それがわかれば苦労はないの」
そう言って紗良はまたベッドに横になった。
そこに聞こえる内線電話のベル。時計に目をやれば、まだ二十分は経っていなかった。
「はい八科です」
受話器を取れば穏やかな日和の声。
「狭庭夕里江さんを道場に案内してください」
説明が終わり、話の内容に相手が納得したのだろう。孫娘はこの瞬間から、ここの一員になる。
「承りました」
「あと、式村様の面会は一時間後で」
「承りました」
「よろしくお願いしますね」
「はい」
受話器を置き、深呼吸する。それは新たな罪に身を浸すための儀式のようなもの。
改めて受話器を持ち上げ内線ボタンを押す。そして202を押せば二〇二号室につながった。
「式村様ですか、八科です。あと一時間後にお迎えに上がりますので、それまでお茶をお楽しみくださいませ。では失礼いたします」
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受付からホールに出ると、エレベーターのボタンを押す。二階に上がっていたエレベーターが下に降りてきた。中には誰もいない。それを確認してから応接室へと向かう。
前を通り過ぎた四つの部屋からは楽しげな笑い声。それを背に応接室のドアをノックする。中に入れば狭庭真一郎と孫の夕里江が立ち上がってこちらに頭を下げた。私は笑顔で礼を返し、夕里江に近付く。
「では、行きましょうか」
まだ不安でいっぱいなのだろう、夕里江は小さなバッグを手にしばらくモジモジしていたが、おそらく抗うような意志の強さはないのだ、じきに諦めて開いたままのドアへと歩き出した。その背を押すように応接室から出ると、ドアを後ろ手に閉める。
「ちょうどおやつの時間です、みんな集まっているから紹介しますね」
そう言いながら背に手を当て、夕里江の歩みを促した。三つの部屋の前を通り過ぎて四つ目、一番玄関に近い部屋。
「ケンタ、今日からここで暮らす夕里江さんです。おやつの用意してあげてくれる」
「はい。じゃ夕里江さん、ここに座って」
ケンタは立ち上がると大テーブルの真ん中の席を勧める。夕里江がオドオドしながらそこに座るのを見届けて、ケンタは厨房にコーヒーを取りに行った。そして私はクッキーをかじるカンジに顔を向ける。
「カンジ、悪いんだけど後で狭庭様の部屋にコーヒー運んでくれる」
「後ってどれくらい後?」
「この部屋の前を狭庭様が通ってからで。わかるでしょ、白髪で白いヒゲの」
「ああ、そんならわかる。白髪とヒゲの人が通ったら二〇一にコーヒーだな」
「そう、その通り。今日は調子いいわね」
「へっへえ、絶好調だぜ」
自慢げなカンジに微笑みかけると、部屋の隅にうずくまる影に目をやった。見ても意味はないのに、どうしても目についてしまうのだ。テーブルにつかず椅子にも座らず、部屋の端っこで膝を抱えて虚空を見つめているジローが。
でもかけるべき言葉はもうない。何を言ってもどう促しても、ジローはおやつの時間にテーブルにつくことはないから。
一日三度の食事の時間以外、ジローがテーブルにつくことはない。誰に何を言われようと何をされようと。極論を言えば、たとえ殺されてもジローはこのルーティンを守ろうとするだろう。いったい何に由来するのかは不明だが、狭庭夕里江のそれとはまったく正反対に、ジローの意志は岩のように強固で頑なだった。
小さくため息をついて私は部屋を出る。とにかく、いまなすべきことはなした。後のことは後になったら考えるしかない。
それから少し時間が経って、カンジが何気なく部屋の外を見ていると、白い髪に白いヒゲの男が玄関方向に横切って行くのが見えた。ああそうだそうだ、コーヒー入れて持って行かないと。二〇一号室だっけな。
カンジはすぐに厨房に向かったのだが、いま見た白髪で白ヒゲの男がエレベーターで二階に上がったのかどうかは知らない。そこまで確認できるほどの注意力は彼にはなかった。
さっき八科祥子から連絡があって、もうそろそろ一時間経つのではないか。式村憲明は時計を見たものの、まだ四十分ほどしか経っていなかった。あと二十分か。たった二十分と言えなくもないが、何とも待つ身はツラい。
沙良はくたびれた顔でベッドに横になっている。こんなに遠出をしたのは何年振りかのことだ、仕方あるまい。
いや、そもそも生まれつき心臓に障碍のある紗良を、病院から離れてこんなところにまで連れて来るなど、狂気の沙汰なのかも知れない。
しかし憲明も沙良も――少なくとも憲明は――明確な結果を伴わない標準治療には疲れ果てていた。他に手段が何かある、あるはずなのだと探し回り、たどり着いたのがこの「大地の輪 子ども健康道場」である。
ここに居れば、つまり「パワースポット」で「大地のエネルギー」を直に体に取り込めれば、何かが変わるかも知れない。あのケンタも言っていたではないか、体操と瞑想でストレスを発散し体の免疫力を上げると。
すべてが真実とは限らない。けれど中に一つでも本当があれば、紗良の体に何かが起こるかも知れない。ならばもう賭けるしかあるまい、憲明は本気でそう考えていた。
不安がないと言えば嘘になる。騙されているのではないかと思う気持ちも皆無だとは言い切れないが、もう限界なのだ、これでダメなら、ここまでやってダメならば、そのときは。
ガチャリ。ドアが開く音で憲明は顔を上げた。しかし部屋のドアは開いていない。音の方向から考えるに、隣の部屋、二〇一号室からのような気がした。
やれやれ壁の薄さもビジネスホテル並みなのか、思わず苦笑していると、今度はドアが激しく閉じられる音が。何だ、えらく乱暴な人だな。部屋の中で喚き散らしたりしないだろうかと心配になる。
だがそれは杞憂だった。隣の部屋はひっそりとしている。まるで誰もいないかのように。
いや、待てよ。これは本当に誰もいないのではないか。あまりにも静かすぎる。もしかすると隣の人は、部屋に入らずにドアを開け閉めしただけでどこかに行ってしまったのでは。でも、それってどんなシチュエーションだ?
式村憲明がしばらくの間キツネにつままれたような気分でいたところ、今度は隣のドアをノックする音と男の子の声が聞こえた。
「コーヒーをお持ちしました」
これに反応する気配はない。やはり隣の部屋には誰もいないのだろう。憲明がドアを開けて顔を出してみると、二〇一号室の前にはコーヒーを乗せたワゴンを押して、さっき出会ったカンジが立っている。
「あのう」
「コーヒー持ってきたのかい」
そう声をかけると、それまでまったく気付かなかったのか、カンジは驚いた顔で振り返り、真ん丸な目で憲明を見つめた。
「うわっ、え、あ、いやその、白いヒゲの人、部屋の前通ったから、コーヒー持って行けって言われたんで」
「でもその部屋の人、いないみたいだよ」
「ええっ、そうなんですか。す、すみません」
それだけ言うと慌ててワゴンと共にエレベーターに向かって走り去り、ボタンを連打してドアを開き中に飛び込む。憲明は何だか悪いことをしてしまったような気になった。
部屋の中に戻ると、いつの間にか紗良がベッドの上で体を起こしている。
「横になっていなくていいのか」
心配する父親に、紗良は言った。
「父さん」
「何だい」
「二〇一号室、おかしいよ」
紗良も気付いていたのだろう、憲明はうなずいた。
「そうだな、誰も居ないみたいだ」
「居ないことはおかしくないよ」
「え?」
憲明が言葉の意味がわからず首をかしげていると、苛立ちを向けるでもなく、淡々と紗良は言葉を続ける。
「誰も居ないことがおかしいんじゃなくて、誰も居ないのにドアを閉める音がしたことがおかしいの。それは明らかに、私たちに聞かせるための音。父さん、気をつけないと何かに利用されるよ」
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