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しおりを挟む・・・・・・サワサワ・・・・・・
あ、目が覚めたー?
まだかなー?
もう少しー?あと少しー!
──────いい加減に、目を覚ませ!─────
ザザザザザザァ─────
・・・うん・・・?
・・・ザワザワザワ・・・
────目覚めたか?我が友、ドリュアス。───
あ、ウィンディー・・・・私はどれくらい眠ったのかな?
──────千年程だ。─────
そうか・・・・
・・・・・・ザワザワ・・・・・・
!!!!!!ドリュアス様!!!!!!
突然の突風の後、 私達が住んでいる樹木の木々の葉が、ざわめき立つ。こんな事は初めてだ。
・・・・まさか・・・・
・・・・もしかして・・・・
慌てて、住居を飛び出しドリュアス様に向かって、木から木へ跳ぶ。ドリュアス様に向かう間も木々のざわめきに気持ちが焦る。
はぁ、はぁ、はぁ。
ドリュアス様にたどり着いた時には私1人では無く、森人となった全てのエルフが集まっていた。
其処には、若葉色の新芽が枝一杯に茂り、1芽1芽が煌めいていた。
私達が感激にうち震えているうちに、辺りが暖かくなったと思ったら信じられない事が起こった。
新芽が見る間にピンク色になったと思ったら、あっという間に濃い目のピンクの花が咲いた。
今は どの樹木も花を咲かせる時期では無い。むしろ緑色の葉が枯れ葉色に染まる前に寒くなり過ぎて葉を全て落とす。
そんな暑い夏が終わり秋と云うには短すぎる季節が過ぎ、過酷な冬の始まり。
そんな季節に、ドリュアス様は奇跡の様に花を咲かせ私達に自身の目覚めを教えて下さった。
私達は感動のあまり言葉を無くし只々、立ち尽くす。
気が付けば、私達の両目から止めどなく涙が溢れ落ちていた。
『・・・随分と時が経ったようだ・・・』
私達、森人の長が涙を流しながら、ひふれして話かけた。
「ドリュアス様。お目覚めをお待ちしておりました。」
『皆、年を取ったね。少し寝過ぎた様だ。』
「いいえ、いいえ!ドリュアス様が眠っている間に、子供も生まれ森人も増えました。」
『そうか・・・・大変だったろう?』
「いいえ!ドリュアス様の恩恵に気が付かなかった我らが愚かだっただけです!」
『そうか・・・・今の私には以前の様な加護は無い。お前達はもう自由だ。』
「今のこの生活で、満足しております。このまま、ドリュアス様のお側で、樹海を守り外の人を排除して生きたいです。」
『そうか・・・お前達の思うようにするが良い。』
正直、ドリュアス様が目覚めれば、以前の様に穏やかな四季、豊穣な土地の復活、人々は豊かだが、慎ましい生活が送れると思っていた。しかし、目覚めたドリュアス様には以前の祝福は無いと言う。
我ら・・・いいや、我らの子達は明らかに失望をした。
それは、私達が悪いのだろう。この地に移住して幸せだった頃の話を散々してきた。ドリュアス様が目覚めれば、魔物に追われ、樹海に生息する植物を長い冬の為に備蓄しなければならない。畑を耕そうとしても、樹海の木々が鬱蒼と繁り、猫の額程の農地しか無い。
そんな生活が改善されると、そう信じていた。
いざ、ドリュアス様が目覚め、話を聞くと、今は加護が無いと言う。正直、我々も失望は隠せなかった。
まず、我らの子達が樹海を去り、その次に前世の記憶が無い者達が去った。
そして・・・最後には、数人の年寄り達と、私・・・アンリが残った。
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