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面白そうな玩具
何もかも下らなくて時折全てを壊してやりたくなる。
心の底から退屈だ。世界を滅ぼそうと考えるような奴は、きっとこういう心境に違いない。
暇つぶしにもならなかった。
折角隙を作ってやったのに、甘すぎる見込みと杜撰な計画に楽しむどころか苛立ちしか残らない。
上手く懐に潜り込んだと勘違いして、自分が優秀だと思い込む馬鹿にお膳立てまでして場を整え、見て見ぬふりをしたというのにこのザマだ。
むしろその馬鹿の部下のほうがまだましで、いち早く危険を察して仲間に警告したのに誰からも相手にされず、怖気づいたのかと罵倒されていた。
馬鹿な男に付かなければ命だけは助かったものを。
何にせよ暴力に慣れた相手より素人のほうが性質が悪い。火事場の馬鹿力というのか、冷静さを欠いたせいなのか、人質として連れて来られたホステスがパニック状態で無茶苦茶に振り回したナイフだけが自分に傷をつけたというのだから、笑えてくる。
後始末を部下に任せて、高揚した身体を冷やすため適当に歩くことにした。小雨が降っているが、傘をさすのは煩わしい。
酷く退屈でうんざりする。
適当に歩いていると、反対側から歩いてくる時二人組の女がこちらをちらちらと窺っている。視線がうるさくて睨みつけると途端に顔を逸らされた。
だったら最初から見てんじゃねえよ。
酷く苛々して舌打ちをしながら路地裏に入る。刺された脇腹が熱を持っていて、だるい。
迎えを呼ぶのも面倒で、道端に座り込む。
もっと面白いことを企んでいるだろうと期待したのが間違いだった。
これならどこかの組のフロント企業を潰してまわったほうが余程愉快だし、利益になる。
勢力を拡大し過ぎても手間が増えると煩わしく思って控えていたが、憂さ晴らしに幾つかの企業を思い浮かべていると、視界が霞んだ。
どうやらナイフの刃に何かが塗られていたらしい。心拍数や意識の明瞭さを確認し、大した毒ではないと判断した。
少し休めば問題ない。
意識が沈んだのは僅かな時間で、人の気配で目が覚めた。
顔を上げて反射的に威嚇したのは本能的なものだ。
「失せろ。見世物じゃない」
ゆっくりと瞬きをした女を無視して、目を閉じる。一瞬だけだったがただの一般人だったと察しがついたので、これで十分だと思った。しばらくして目眩が収まったのを感じて、そろそろ戻るかと考えもう一度目を開けると、傍らにコンビニの袋が置かれていた。
中には絆創膏とペットボトルのコーヒー。
何だ、これ。施しのつもりか?
一瞬だけ見た女を思い出す。小柄で幼さの残る顔立ちなのに瞳だけは妙に冷静で、威嚇的な言葉にもほとんど表情を変えなかった。
怯えも哀れみも嫌悪もない、透明な瞳。
うんざりしていた気持ちが浮上する。
何だ、こっちのほうが全然いいじゃないか。
まさかこんなところで面白そうな玩具を見つけるとは思わなかった。
頭の中で思考を巡らし、女を手に入れるための方法はあっという間に形になって、忍び笑いが漏れた。
ちょうど先ほど女を使い捨てたばかりだ。自己肯定感と自尊心が高く、打算と欲望で媚びて来たホステスの女。無知を装い甘えながらも決定的に不快になる言動は避ける程度の賢さはあったが、強欲は身を滅ぼす。
女の態度が鼻についてきたためちょっと特別扱いをしたら、見事に人質として狙われあっさり命を落とした。殺したのは俺の部下だけど。どんな理由があろうが上司を傷付けたのだから温情を掛けようとするようが間違っている。
裏切り者にしても一定期間自分の側にいたというのに、どうして俺があんな女を気に入ったと思ったのかが不思議だ。
ああ、馬鹿だからか。
失望をもたらした男のことなどどうでもよくなって、無機質な女の顔を思い出しながらコーヒーに手を伸ばす。
毒が入っていたら面白いなとペットボトルの蓋を開けた。一口飲んだだけで口の中が甘ったるい。温くなった飲み物をそれでも捨ててしまう気になれず、顔を顰めながら飲み干した。
迎えを寄越すように命じ、幾つかの指示を出して通話を終える。
少しは良い暇つぶしになってくれるだろうか。
そんな考えはあっさりと覆されることになった。
騙し討ちで連れてきても良かったが、反応が見たくて拉致同然に連れ去った。一般人の振りをすることは難しくないが、手間をかけるとその分落胆も大きい。
有無を言わさず連れて来られた朔空は、何の感情もなくただ静かに見つめ返してきて、あの時の女だと実感させられる。
「来てくれてありがとう」
朔空の意思で来たわけでないことを知っていながら声を掛けると、僅かに首を傾げているが反論はない。瞳の動きで何か考えているようだと分かるが、必死さはなくどこか困惑しているようだ。
冷静な癖にどこか稚いその様子に、いいなと思う。面白い玩具が手に入ったと自分の見立てに間違いがなかったことに満足する。
「そこに座って。先日絆創膏をもらったお礼をしたくて来てもらったんだ。欲しいものがあれば何でも用意するから教えてくれる?」
正面のソファーに座ると身体が沈みかけて、無表情のまま体勢を整えようとしているのが可愛い。
へえ、俺はこれが可愛いと思うのか。
自分の心の動きを意外に思っていると、コーヒーが運ばれてきた。
朔空は何故かコーヒーを、いやカップを熱心に見つめているようだ。その辺に売られているものではないが、さほど高いものでもない。
自分よりもコーヒーカップに興味を持たれたのは初めてだ。
「ふっ、そんなに気に入った?同じものをプレゼントしてあげようか?」
声を掛けるとようやく朔空が顔を上げた。無言で否定の意思表示をしたが、何かに気づいたように短くきっぱりと断りの言葉を口にする。
こんな状況にもかかわらず夢中で見つめていたのは嘘だったのかと思うほど、未練も迷いもない口調だった。
好意を無下にしたと思われても仕方がない回答に、部下のほうが慌てている。その気配に気づいた朔空が振り返ろうとしたので、質問で意識をこちらに戻す。
その時点でかなり朔空を気に入っていたのだと思う。他人ではなく自分に意識を向けて欲しいという無意識の表れだったのだから。
「砂糖はいくつ?ミルクはどのくらい?」
調査報告書を読んで、朔空が基本的には無口であることを知っている。無言で意思表示をしかけて、短い言葉で返す。
嫌々というわけではないが、必要だから仕方がないとでも言うように。
「遠慮しなくていいんだよ?もらったコーヒーはカフェオレだったよね?」
そう告げれば、朔空がぱちりと目を瞬かせた。
恐らくは忘れていたのだろうなと思わせる仕草に嘘はない。少し何かを考えている様子だったが、朔空が口にするのは短い言葉ばかり。
「……どっちも、飲みます。お礼はこれで十分です」
少しばかり面白くない。嘘や誤魔化しの気配は一切ないものの朔空の発する言葉の少なさや、たかだかコーヒー1杯で済ませようとしていることも。
「欲がないね。わざわざ足を運んでもらったのだから、飲み物の1杯や2杯出すのは当然だから却下するよ。他に欲しいものは?」
「………じゃあ、この前のコンビニのカフェオレで」
「だーめ」
そんなつまらない物で俺との関わりを絶とうとするなんて、それこそつまらない。
「とりあえず食事にしようか。それまでゆっくり考えればいいよ」
時間を引き延ばそうと提案すると、朔空の考えていることが分かって先に釘を刺しておく。分かりにくいけど、ある意味分かりやすい。
そう思ったのに、朔空は予想外のお願いをしてきた。
「……30分だけ仕事してもいいですか?」
「仕事?今から、ここで?」
「はい」
仕事を終えて帰宅途中に拉致されたのに、ワーカホリックなのだろうか。表向きはお礼だと伝えているものの、強引に連れて来られた先で仕事をしようなんて普通は誰も考えない。
そのシュールさに笑いが込み上げてくる。
「…………っく、ははははは」
声を立てて笑う俺を見て、不思議だとでも言うように朔空が小首を傾げたのを見て笑いが止まらなくなった。
心の底から退屈だ。世界を滅ぼそうと考えるような奴は、きっとこういう心境に違いない。
暇つぶしにもならなかった。
折角隙を作ってやったのに、甘すぎる見込みと杜撰な計画に楽しむどころか苛立ちしか残らない。
上手く懐に潜り込んだと勘違いして、自分が優秀だと思い込む馬鹿にお膳立てまでして場を整え、見て見ぬふりをしたというのにこのザマだ。
むしろその馬鹿の部下のほうがまだましで、いち早く危険を察して仲間に警告したのに誰からも相手にされず、怖気づいたのかと罵倒されていた。
馬鹿な男に付かなければ命だけは助かったものを。
何にせよ暴力に慣れた相手より素人のほうが性質が悪い。火事場の馬鹿力というのか、冷静さを欠いたせいなのか、人質として連れて来られたホステスがパニック状態で無茶苦茶に振り回したナイフだけが自分に傷をつけたというのだから、笑えてくる。
後始末を部下に任せて、高揚した身体を冷やすため適当に歩くことにした。小雨が降っているが、傘をさすのは煩わしい。
酷く退屈でうんざりする。
適当に歩いていると、反対側から歩いてくる時二人組の女がこちらをちらちらと窺っている。視線がうるさくて睨みつけると途端に顔を逸らされた。
だったら最初から見てんじゃねえよ。
酷く苛々して舌打ちをしながら路地裏に入る。刺された脇腹が熱を持っていて、だるい。
迎えを呼ぶのも面倒で、道端に座り込む。
もっと面白いことを企んでいるだろうと期待したのが間違いだった。
これならどこかの組のフロント企業を潰してまわったほうが余程愉快だし、利益になる。
勢力を拡大し過ぎても手間が増えると煩わしく思って控えていたが、憂さ晴らしに幾つかの企業を思い浮かべていると、視界が霞んだ。
どうやらナイフの刃に何かが塗られていたらしい。心拍数や意識の明瞭さを確認し、大した毒ではないと判断した。
少し休めば問題ない。
意識が沈んだのは僅かな時間で、人の気配で目が覚めた。
顔を上げて反射的に威嚇したのは本能的なものだ。
「失せろ。見世物じゃない」
ゆっくりと瞬きをした女を無視して、目を閉じる。一瞬だけだったがただの一般人だったと察しがついたので、これで十分だと思った。しばらくして目眩が収まったのを感じて、そろそろ戻るかと考えもう一度目を開けると、傍らにコンビニの袋が置かれていた。
中には絆創膏とペットボトルのコーヒー。
何だ、これ。施しのつもりか?
一瞬だけ見た女を思い出す。小柄で幼さの残る顔立ちなのに瞳だけは妙に冷静で、威嚇的な言葉にもほとんど表情を変えなかった。
怯えも哀れみも嫌悪もない、透明な瞳。
うんざりしていた気持ちが浮上する。
何だ、こっちのほうが全然いいじゃないか。
まさかこんなところで面白そうな玩具を見つけるとは思わなかった。
頭の中で思考を巡らし、女を手に入れるための方法はあっという間に形になって、忍び笑いが漏れた。
ちょうど先ほど女を使い捨てたばかりだ。自己肯定感と自尊心が高く、打算と欲望で媚びて来たホステスの女。無知を装い甘えながらも決定的に不快になる言動は避ける程度の賢さはあったが、強欲は身を滅ぼす。
女の態度が鼻についてきたためちょっと特別扱いをしたら、見事に人質として狙われあっさり命を落とした。殺したのは俺の部下だけど。どんな理由があろうが上司を傷付けたのだから温情を掛けようとするようが間違っている。
裏切り者にしても一定期間自分の側にいたというのに、どうして俺があんな女を気に入ったと思ったのかが不思議だ。
ああ、馬鹿だからか。
失望をもたらした男のことなどどうでもよくなって、無機質な女の顔を思い出しながらコーヒーに手を伸ばす。
毒が入っていたら面白いなとペットボトルの蓋を開けた。一口飲んだだけで口の中が甘ったるい。温くなった飲み物をそれでも捨ててしまう気になれず、顔を顰めながら飲み干した。
迎えを寄越すように命じ、幾つかの指示を出して通話を終える。
少しは良い暇つぶしになってくれるだろうか。
そんな考えはあっさりと覆されることになった。
騙し討ちで連れてきても良かったが、反応が見たくて拉致同然に連れ去った。一般人の振りをすることは難しくないが、手間をかけるとその分落胆も大きい。
有無を言わさず連れて来られた朔空は、何の感情もなくただ静かに見つめ返してきて、あの時の女だと実感させられる。
「来てくれてありがとう」
朔空の意思で来たわけでないことを知っていながら声を掛けると、僅かに首を傾げているが反論はない。瞳の動きで何か考えているようだと分かるが、必死さはなくどこか困惑しているようだ。
冷静な癖にどこか稚いその様子に、いいなと思う。面白い玩具が手に入ったと自分の見立てに間違いがなかったことに満足する。
「そこに座って。先日絆創膏をもらったお礼をしたくて来てもらったんだ。欲しいものがあれば何でも用意するから教えてくれる?」
正面のソファーに座ると身体が沈みかけて、無表情のまま体勢を整えようとしているのが可愛い。
へえ、俺はこれが可愛いと思うのか。
自分の心の動きを意外に思っていると、コーヒーが運ばれてきた。
朔空は何故かコーヒーを、いやカップを熱心に見つめているようだ。その辺に売られているものではないが、さほど高いものでもない。
自分よりもコーヒーカップに興味を持たれたのは初めてだ。
「ふっ、そんなに気に入った?同じものをプレゼントしてあげようか?」
声を掛けるとようやく朔空が顔を上げた。無言で否定の意思表示をしたが、何かに気づいたように短くきっぱりと断りの言葉を口にする。
こんな状況にもかかわらず夢中で見つめていたのは嘘だったのかと思うほど、未練も迷いもない口調だった。
好意を無下にしたと思われても仕方がない回答に、部下のほうが慌てている。その気配に気づいた朔空が振り返ろうとしたので、質問で意識をこちらに戻す。
その時点でかなり朔空を気に入っていたのだと思う。他人ではなく自分に意識を向けて欲しいという無意識の表れだったのだから。
「砂糖はいくつ?ミルクはどのくらい?」
調査報告書を読んで、朔空が基本的には無口であることを知っている。無言で意思表示をしかけて、短い言葉で返す。
嫌々というわけではないが、必要だから仕方がないとでも言うように。
「遠慮しなくていいんだよ?もらったコーヒーはカフェオレだったよね?」
そう告げれば、朔空がぱちりと目を瞬かせた。
恐らくは忘れていたのだろうなと思わせる仕草に嘘はない。少し何かを考えている様子だったが、朔空が口にするのは短い言葉ばかり。
「……どっちも、飲みます。お礼はこれで十分です」
少しばかり面白くない。嘘や誤魔化しの気配は一切ないものの朔空の発する言葉の少なさや、たかだかコーヒー1杯で済ませようとしていることも。
「欲がないね。わざわざ足を運んでもらったのだから、飲み物の1杯や2杯出すのは当然だから却下するよ。他に欲しいものは?」
「………じゃあ、この前のコンビニのカフェオレで」
「だーめ」
そんなつまらない物で俺との関わりを絶とうとするなんて、それこそつまらない。
「とりあえず食事にしようか。それまでゆっくり考えればいいよ」
時間を引き延ばそうと提案すると、朔空の考えていることが分かって先に釘を刺しておく。分かりにくいけど、ある意味分かりやすい。
そう思ったのに、朔空は予想外のお願いをしてきた。
「……30分だけ仕事してもいいですか?」
「仕事?今から、ここで?」
「はい」
仕事を終えて帰宅途中に拉致されたのに、ワーカホリックなのだろうか。表向きはお礼だと伝えているものの、強引に連れて来られた先で仕事をしようなんて普通は誰も考えない。
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