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空っぽの人形
実際は仕事の振りをして、何処かに助けを求めるのだろうかとも考えた。作業用のデスクでパソコンを操作する朔空を暫く観察していたが、複数の青系統の色を並べていくばかりでそんな素振りはない。
コーヒーカップを凝視していたのは鮮やかな瑠璃色に目を惹かれたからなのだろう。
観察に飽きたので、暇つぶしに仕事の書類に目を通すことにした。30分を目安に仕事を切り上げたものの、朔空はデザインに集中しており、終わる気配がない。
仕事をしたいと言われた時も思ったが、よくもこんな状況で周りを気にせず仕事に没頭できるものだ。無機質なパソコンの光が瞳に映り、より人形味が増す。
もしも今、背後から忍び寄ってその細い首筋に噛みついたなら、どんな顔をするだろう。あるいはその透明な瞳に余計なものを映さないよう視力を奪ったのなら。
考えるだけでもぞくぞくする。
試すのは簡単だが、せっかく珍しい玩具が手に入ったのだから、大事にしないと勿体ない。
そんなことを考えていると、ようやく朔空の仕事が終わったようだ。
「……ん」
充足感の滲む吐息を漏らし、ようやく何処にいるのかを思い出したらしい。
固まった後にパソコンの右下に視線を動かし、背筋をぴっと伸ばしている。
はは、猫かよ。
相変わらず無表情ではあるものの、頭を下げて謝意を示す朔空の手を引いて、ダイニングに移動した。
嫌がる素振りはない。意識されている様子もないが。
そもそも何も聞いてこないのは関心がないからかもしれない。朔空が初めて自発的に口を開いたのは、仕事をしていいかと聞いた時だけだ。
「ああ、まだ名乗っていなかったね。俺は御子柴零。零って呼んで」
何となく面白くない気持ちで名前を呼ばせようとすれば、朔空は無言で頷く。
は?嫌なのか?変な抵抗しやがって。
不快になって脅すように名を呼べば、分かっていると言わんばかりにフルネームが返ってきた。どうやら単純に用もなく呼ぶ必要がないと考えていただけらしい。
低い声音に部下たちの血の気が引いていたのに、朔空は怯えることもなく一向に態度を変えない。
コミュ障にも程がある。
ぶれない朔空を愉快に思うとともにどうしたものかと考える。
空気が変わったことには気づいていたのに動じない。身の危険を感じれば多少なりとも身体に反応が出るはずなのだ。
どうしたら朔空の心を動かすことが出来るのか。
食事中も優しく声を掛けつつ探りを入れるものの、必要最小限の動作で答えが返ってくる。精巧な人形を相手にしているような気分だった。
唯一人間らしく思えるのは、新しい料理を口に入れた瞬間、僅かに咀嚼する反応が遅れることだ。味を確かめた後は、小さく料理を切りながら小さな口に運ぶ。
ただそれだけなのに目を離しがたく、じっと見つめているのに朔空は気づかない。気づいていたとしてもきっと気にしない気がする。
食後に欲しい物を訊ねると、しまったというように小さく口が開いた。恐らく忘れていたのだろう。
本当に興味がないらしい。
さて、どうやって懐柔しようか。
そう考えていたのに、朔空は突拍子もないことを口にした。
「零さんがあげてもいいと思える物をください」
思考が霧散する。
え……この女、今何て言った?
朔空を見つめると零の返事を待つかのように見つめ返された。投げ遣りでもなく、堂々とした態度は名案とでも思っているかのようだ。
「くくっ、ははははは!」
逃がすつもりはなかったのに、獲物が自分から飛び込んできたのだ。飛んで火にいる夏の虫。いや、鴨が葱を背負って来たのほうが正しいか。
「あー、朔空はやっぱりいいな。気に入った」
朔空の瞳が僅かに細くなる。今更警戒してももう遅い。
俺が選んでいいのなら、好きにさせてもらおう。
「俺をあげるよ、朔空」
困惑が伝わってくる。俺の言葉に反応して、どうしたらいいか一生懸命考えている様子を見ていたのに、視線が背後に逸れた。
気に入らない。俺のことを考えていたのに、他の男を見る余裕があるなんてあり得ないだろう?
「朔空?俺よりあいつのほうがいいんだ?」
優しく声を掛けたが、少々手荒になってしまったのは仕方がない。もう俺の物なんだからよそ見をしてはいけないと教え込んでやらないと。
「俺があげてもいい物を欲しがったのは朔空だろう?自分の言葉に責任を持とうね」
反論する余地を与えないまま、唇を塞ぐ。
キスの時は、普通の女と同じように目を閉じるのかと思うと何だか妙に感心した気分になった。
唇と同じく小さな舌を堪能する。抵抗は少ないものの、上手く呼吸が出来ないのか苦しそうに大きく口を開いたので、好機とばかりに奥まで舌を突っ込んだ。
びくりと反応する身体は素直で可愛い。
苦しげに漏れる声は甘くないのにどこか煽情的でぞくぞくする。
「朔空は可愛いね。もっと甘やかして可愛がってあげる」
どろどろに甘やかしてやるから、俺に堕ちてくればいい。
意外なことに朔空の身体の反応は悪くなかった。何度も酸欠状態に陥れながら、身体の力が抜けて抵抗できなくなるようほどにキスをした。
「零さ……服、脱ぎたい」
無機質な瞳を潤ませて、一生懸命に伝えてくるのが可愛い。それくらい全く構わなかったが、悪戯心が湧いた。
「朔空が可愛くおねだりしてくれたら、脱がせてあげる」
困ったように首を捻っていたものの、何かを思いついたようで一生懸命身体を起こしているのを押し倒したい気持ちを我慢した。
正直可愛いおねだりなんて期待していなかったが、素直に実行しようとするところがいじらしい。それなのにおねだりの破壊力はすごかった。
「ニャー」
無表情で猫の鳴き真似をし、甘えるように頭を擦りつけてきたのだ。
ちょっと待て。
制止するつもりが言葉にならず腕を宙に浮かべた状態のため、顔のすぐ下に朔空の頭がある。もっと視線を下げればインナーの隙間から覗く胸元に目に入り、背筋が震えた。
めちゃくちゃにしてやりたい。
我慢する必要なんてあるか?もう俺の物なんだから構わないだろう?
「朔空、他の奴にも見せたことあるか?」
否定の返事に少しだけ朔空を拘束する力を緩める。あると答えたら吐かせて全員殺すところだった。
「予想以上に可愛くおねだり出来たから服は脱がせてやるが――煽り過ぎだ」
悪戯な子猫にはお仕置きが必要だ。
「あ……んっ………」
裸にひん剥いて全身を確かめる。肌の白さと片手で収まる胸の先端の薄紅色を愛でながら、どこが弱いのか探っていく。堪えることなく嬌声を漏らすものの、さほど濡れていないのは一目瞭然だ。
朔空自身、快楽を求めているように見えるがどこか上の空で、太腿にがぶりと噛みついた。集中しろと睨むとじっと見つめてくる。何かを確認するように。
考えていた可能性が少しずつ形になっていく。
舌を這わせているうちに、朔空はまた興味を失くしたかのようにガラス玉のような瞳で天井を見ている。
ああ、死ぬほど面白くない。
指では痛いだろうとかそんな配慮ではなく、あえてべろりと秘部を舐めると朔空の身体が大きく跳ねた。気持ちよさからではなく、突然の刺激に驚いたからだろう。
敏感な部分を舌で弄って吸って丹念に舐めあげた。
「――ああんっ!」
じっくりと丁寧に可愛がった甲斐あって、朔空は達した。
挿れたい。中に突っ込んで気が済むまで激しく穿って、よがらせたい。
だけど、それでは朔空が本当の意味で俺を受け入れることはないだろう。
ただ抱くだけでは他の男と同じ存在に成り下がってしまう。朔空自身が希うほど自分に夢中にさせなければ意味がない。
ぐったりして半分瞼が閉じた状態の朔空に、名前を呼び捨てるように告げた。取ってつけたような敬語もなしだ。
「零……?」
「いい子だ。もう寝ろ」
本当にいいの?と探るような目をしていたものの、背中をあやして3分と経たないうちに朔空はあっさりと眠りに落ちた。
危機感が足りないわけではなく、最初から諦めているからこそ眠れるのだろう。
強いストレスを受けて自己防衛の一種で心を閉ざすことはままある話だ。
触れられることに嫌悪感もなさそうだったが、ベッドの上の朔空はさらに人形のように身体を投げ出し、嵐が過ぎるのを待つかのように虚ろな瞳で宙を見ていた。
過去に何があったか容易に想像できる。
そんなに壊れかけたままで普通の生活を送っていることが信じられない。朔空からは暴力や支配に対する恐怖や怯え、憎悪などが感じられず、それが貴重で興味をそそられる。
もっと調べておくべきだと思ったが、これから洗いざらい調べ上げてしまえばいいことだ。
小さく寝息を立てる朔空の頬を撫でながら、諦観に翳る瞳を思い出す。
あの空虚な目が俺を見て、無関心な心が俺を望み、必死に手を伸ばす様を見たい。
空っぽの人形をどろどろに甘やかして、ただの女にしてしまえば興味が失せるかもしれないが、不要になったら捨てればいい。
少しの退屈しのぎになればと思っていたのに、予想以上に楽しませてくれそうな玩具に自然と笑みが浮かぶ。
「朔空、俺の物になれ」
囁く声は眠りについた朔空には届かない。
零はお気に入りとなった人形に一つ口づけを落とすと雑用を済ませるため部屋を出た。
コーヒーカップを凝視していたのは鮮やかな瑠璃色に目を惹かれたからなのだろう。
観察に飽きたので、暇つぶしに仕事の書類に目を通すことにした。30分を目安に仕事を切り上げたものの、朔空はデザインに集中しており、終わる気配がない。
仕事をしたいと言われた時も思ったが、よくもこんな状況で周りを気にせず仕事に没頭できるものだ。無機質なパソコンの光が瞳に映り、より人形味が増す。
もしも今、背後から忍び寄ってその細い首筋に噛みついたなら、どんな顔をするだろう。あるいはその透明な瞳に余計なものを映さないよう視力を奪ったのなら。
考えるだけでもぞくぞくする。
試すのは簡単だが、せっかく珍しい玩具が手に入ったのだから、大事にしないと勿体ない。
そんなことを考えていると、ようやく朔空の仕事が終わったようだ。
「……ん」
充足感の滲む吐息を漏らし、ようやく何処にいるのかを思い出したらしい。
固まった後にパソコンの右下に視線を動かし、背筋をぴっと伸ばしている。
はは、猫かよ。
相変わらず無表情ではあるものの、頭を下げて謝意を示す朔空の手を引いて、ダイニングに移動した。
嫌がる素振りはない。意識されている様子もないが。
そもそも何も聞いてこないのは関心がないからかもしれない。朔空が初めて自発的に口を開いたのは、仕事をしていいかと聞いた時だけだ。
「ああ、まだ名乗っていなかったね。俺は御子柴零。零って呼んで」
何となく面白くない気持ちで名前を呼ばせようとすれば、朔空は無言で頷く。
は?嫌なのか?変な抵抗しやがって。
不快になって脅すように名を呼べば、分かっていると言わんばかりにフルネームが返ってきた。どうやら単純に用もなく呼ぶ必要がないと考えていただけらしい。
低い声音に部下たちの血の気が引いていたのに、朔空は怯えることもなく一向に態度を変えない。
コミュ障にも程がある。
ぶれない朔空を愉快に思うとともにどうしたものかと考える。
空気が変わったことには気づいていたのに動じない。身の危険を感じれば多少なりとも身体に反応が出るはずなのだ。
どうしたら朔空の心を動かすことが出来るのか。
食事中も優しく声を掛けつつ探りを入れるものの、必要最小限の動作で答えが返ってくる。精巧な人形を相手にしているような気分だった。
唯一人間らしく思えるのは、新しい料理を口に入れた瞬間、僅かに咀嚼する反応が遅れることだ。味を確かめた後は、小さく料理を切りながら小さな口に運ぶ。
ただそれだけなのに目を離しがたく、じっと見つめているのに朔空は気づかない。気づいていたとしてもきっと気にしない気がする。
食後に欲しい物を訊ねると、しまったというように小さく口が開いた。恐らく忘れていたのだろう。
本当に興味がないらしい。
さて、どうやって懐柔しようか。
そう考えていたのに、朔空は突拍子もないことを口にした。
「零さんがあげてもいいと思える物をください」
思考が霧散する。
え……この女、今何て言った?
朔空を見つめると零の返事を待つかのように見つめ返された。投げ遣りでもなく、堂々とした態度は名案とでも思っているかのようだ。
「くくっ、ははははは!」
逃がすつもりはなかったのに、獲物が自分から飛び込んできたのだ。飛んで火にいる夏の虫。いや、鴨が葱を背負って来たのほうが正しいか。
「あー、朔空はやっぱりいいな。気に入った」
朔空の瞳が僅かに細くなる。今更警戒してももう遅い。
俺が選んでいいのなら、好きにさせてもらおう。
「俺をあげるよ、朔空」
困惑が伝わってくる。俺の言葉に反応して、どうしたらいいか一生懸命考えている様子を見ていたのに、視線が背後に逸れた。
気に入らない。俺のことを考えていたのに、他の男を見る余裕があるなんてあり得ないだろう?
「朔空?俺よりあいつのほうがいいんだ?」
優しく声を掛けたが、少々手荒になってしまったのは仕方がない。もう俺の物なんだからよそ見をしてはいけないと教え込んでやらないと。
「俺があげてもいい物を欲しがったのは朔空だろう?自分の言葉に責任を持とうね」
反論する余地を与えないまま、唇を塞ぐ。
キスの時は、普通の女と同じように目を閉じるのかと思うと何だか妙に感心した気分になった。
唇と同じく小さな舌を堪能する。抵抗は少ないものの、上手く呼吸が出来ないのか苦しそうに大きく口を開いたので、好機とばかりに奥まで舌を突っ込んだ。
びくりと反応する身体は素直で可愛い。
苦しげに漏れる声は甘くないのにどこか煽情的でぞくぞくする。
「朔空は可愛いね。もっと甘やかして可愛がってあげる」
どろどろに甘やかしてやるから、俺に堕ちてくればいい。
意外なことに朔空の身体の反応は悪くなかった。何度も酸欠状態に陥れながら、身体の力が抜けて抵抗できなくなるようほどにキスをした。
「零さ……服、脱ぎたい」
無機質な瞳を潤ませて、一生懸命に伝えてくるのが可愛い。それくらい全く構わなかったが、悪戯心が湧いた。
「朔空が可愛くおねだりしてくれたら、脱がせてあげる」
困ったように首を捻っていたものの、何かを思いついたようで一生懸命身体を起こしているのを押し倒したい気持ちを我慢した。
正直可愛いおねだりなんて期待していなかったが、素直に実行しようとするところがいじらしい。それなのにおねだりの破壊力はすごかった。
「ニャー」
無表情で猫の鳴き真似をし、甘えるように頭を擦りつけてきたのだ。
ちょっと待て。
制止するつもりが言葉にならず腕を宙に浮かべた状態のため、顔のすぐ下に朔空の頭がある。もっと視線を下げればインナーの隙間から覗く胸元に目に入り、背筋が震えた。
めちゃくちゃにしてやりたい。
我慢する必要なんてあるか?もう俺の物なんだから構わないだろう?
「朔空、他の奴にも見せたことあるか?」
否定の返事に少しだけ朔空を拘束する力を緩める。あると答えたら吐かせて全員殺すところだった。
「予想以上に可愛くおねだり出来たから服は脱がせてやるが――煽り過ぎだ」
悪戯な子猫にはお仕置きが必要だ。
「あ……んっ………」
裸にひん剥いて全身を確かめる。肌の白さと片手で収まる胸の先端の薄紅色を愛でながら、どこが弱いのか探っていく。堪えることなく嬌声を漏らすものの、さほど濡れていないのは一目瞭然だ。
朔空自身、快楽を求めているように見えるがどこか上の空で、太腿にがぶりと噛みついた。集中しろと睨むとじっと見つめてくる。何かを確認するように。
考えていた可能性が少しずつ形になっていく。
舌を這わせているうちに、朔空はまた興味を失くしたかのようにガラス玉のような瞳で天井を見ている。
ああ、死ぬほど面白くない。
指では痛いだろうとかそんな配慮ではなく、あえてべろりと秘部を舐めると朔空の身体が大きく跳ねた。気持ちよさからではなく、突然の刺激に驚いたからだろう。
敏感な部分を舌で弄って吸って丹念に舐めあげた。
「――ああんっ!」
じっくりと丁寧に可愛がった甲斐あって、朔空は達した。
挿れたい。中に突っ込んで気が済むまで激しく穿って、よがらせたい。
だけど、それでは朔空が本当の意味で俺を受け入れることはないだろう。
ただ抱くだけでは他の男と同じ存在に成り下がってしまう。朔空自身が希うほど自分に夢中にさせなければ意味がない。
ぐったりして半分瞼が閉じた状態の朔空に、名前を呼び捨てるように告げた。取ってつけたような敬語もなしだ。
「零……?」
「いい子だ。もう寝ろ」
本当にいいの?と探るような目をしていたものの、背中をあやして3分と経たないうちに朔空はあっさりと眠りに落ちた。
危機感が足りないわけではなく、最初から諦めているからこそ眠れるのだろう。
強いストレスを受けて自己防衛の一種で心を閉ざすことはままある話だ。
触れられることに嫌悪感もなさそうだったが、ベッドの上の朔空はさらに人形のように身体を投げ出し、嵐が過ぎるのを待つかのように虚ろな瞳で宙を見ていた。
過去に何があったか容易に想像できる。
そんなに壊れかけたままで普通の生活を送っていることが信じられない。朔空からは暴力や支配に対する恐怖や怯え、憎悪などが感じられず、それが貴重で興味をそそられる。
もっと調べておくべきだと思ったが、これから洗いざらい調べ上げてしまえばいいことだ。
小さく寝息を立てる朔空の頬を撫でながら、諦観に翳る瞳を思い出す。
あの空虚な目が俺を見て、無関心な心が俺を望み、必死に手を伸ばす様を見たい。
空っぽの人形をどろどろに甘やかして、ただの女にしてしまえば興味が失せるかもしれないが、不要になったら捨てればいい。
少しの退屈しのぎになればと思っていたのに、予想以上に楽しませてくれそうな玩具に自然と笑みが浮かぶ。
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