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第6話 カツカレー
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フォークをカツレツに刺す。
フォークが持ち上がると同時に、刺さったカツレツも持ち上がる。
僅かに傾いたカツレツの上から、いくらかのカレーソースが落ちてライスの上に戻るも、大半のカレーソースは乗ったまま。
ゴクリ。
誰かがつばを飲み込む音が響く。
しかし、三人とも気にしない。
それほど、目の前にあるカツレツは魅力的に映っていた。
三人同時に、カレーソースを纏ったカツレツを口の中に放り込む。
「ん、んーーー!!」
向晴がフォークを落とし、両手で自身の頬に触れる。
味覚を最大限にして味わうため、目を閉じて視覚を封じる。
向晴が口を閉じ、上の歯と下の歯がカツレツを押し潰していく。
薄い衣に、サクッと音を立てて穴が開く。
穴から覗くのは、ジューシーなポーク。
ぶ厚いポークが上下から押されていき、圧縮されたポークから肉汁がにじみ出て、肉汁が舌の上へと垂れていく。
カレーソースとカツレツの肉汁が混ざり合って、ゆっくりとじんわりと、濃厚な味が広がっていく。
驚くべきは、カレーソースとカツレツのマリアージュ。
強い味を持つ二つの具材が、互いに味を邪魔することなく、互いの味を活かした独特の味を相乗効果で引き上げる。
「ふ、ふ、ふわあああああああ!?」
はしたなさも忘れて、向晴は思わず声を上げる。
トロンとした目は今にも溶けそうで、天国に召されたような幸福感を得ていた。
が、落としたフォークがプレートにぶつかった音で我に返り、プレートの中でカツレツの横に佇むライスを思い出す。
今自分が食べているのは、カツカレー。
つまり、カツレツをカレーソースに絡めるだけでなく、ライスも一緒に頬張ることができるのだと思い出す。
カツレツカレーライスの上に置き、それをスプーンでライスごと掬う。
スプーンの上には、一口サイズのカツカレーが誕生していた。
ごくりと、向晴は唾を飲み、スプーンを口の中に入れる。
「ああああああああああん!!」
至高の味。
向晴には、それ以外の言葉が見つからなかった。
カレーライスとカツレツのマリアージュ。
混じりあった二つの味は、まるで剛速球のごとき勢いで、向晴に襲い掛かってくる。
否、向晴のストライクゾーン目掛けて飛んでくる。
この強烈な味に対して、向晴に出きることはただ一つ。
飛んでくる味と言う硬式球を、心からの賞賛と言うスイングで打ち返すことだけ。
向晴の脳には、東京ドームの中でバッターボックスに立つ向晴と、自身のスイングによって観客席へと吸い込まれていく硬式球がはっきりと感じられた。
ホームベースから一塁へ、一塁から二塁へ、二塁から三塁へと走る。
そして、再びホームベースを踏み、仲間の待つベンチへと走っていく。
ベンチから出てきた同じユニフォームを着た選手たちとハイタッチを交わし、最後に待っていたのが何を隠そう千葉茂。
向晴は笑顔で、千葉茂と力強いハイタッチを交わした。
脳内で。
「この美味しさ、まさにホームラン級!!」
「お嬢様?」
「……はっ!?」
気が付けば、向晴は銀座スイスの中で立ち上がっていた。
テーブルを目の前にして、まるで誰かとハイタッチしているような両手を伸ばした姿勢で。
向晴は周囲を見渡し、ここが東京ドームではなく銀座スイスの店内だと思い出す。
そして、一瞬で顔が赤くなり、音をたてないようにして席に着く。
向晴は優雅に、フォークでカツレツを刺して一口で頬張る。
「このカツレツ、衣が非常に薄いですが、サクサクとした食感がありますね」
「いや、なかったことにはできませんよ?」
「油の量を間違えれば、衣はサクサクどころかベチャベチャとした食感になります。その上、ポークにもギトギトとした油が纏わりつきます。しかし、銀座スイスの衣にはそれがない。油と肉、そして火加減が絶妙なバランスを構築しているのでしょう。衣に包まれたポークは、キメ細やかで美しい。使われているのは国産豚ですね? 質の良い国産豚を遠慮なく使うことで、噛み応えのあるジューシーな一品に仕上がっています。ミンチと一緒に煮込んだカレーソースも、カツレツの味を邪魔せず、独特の味わいを作り上げています。これほどのマリアージュ、いったいどれほど試行錯誤したのかを考えれば、考案した方に賞賛を送らざるをえません」
「いや、なかったことにはできませんよ?」
「黙らっしゃい! 執事なら、主人に恥をかかせまいとするものではないの!? 見て見ぬふりくらいしてもいいと思いません!?」
主人を気遣う態度のないのび田の姿に、向晴の恥ずかしさが再燃する。
恥ずかしさと怒りで興奮し、息が荒くなった向晴に対し、のび田はどこかがっかりとしていた。
のび田は、向晴の首下からスカートの裾までをなぞるように見て、さらにテンションを下げた。
「? なんですか?」
「いえ、あの」
「はい?」
「千葉さんのカツレツカレー、美味しかったんですよね?」
「……美味しかったわ。庶民の食べ物と見くびってましたが、反省ね。……それと、教えてくれた貴方に、感謝も」
向晴は、まっとうに過去の自分を恥じていた。
高貴な物を食べ続け、庶民の食べ物を低俗と見下し口にもしなかった自分を恥じていた。
だからこそ、銀座スイスへの賞賛と共に、のび田への賞賛もあった。
だからこそ、のび田ががっかりしている理由がわからなかった。
高貴な自分から感謝を受けたにもかかわらず、がっかりしているのび田が理解できなかった。
首をかしげる向晴の前で、のび田は落ち込んだ声を直さぬまま口を開いた。
「お嬢様、漫画って読みますか?」
「ほとんど読まないわ」
「ですよね」
「貴方が落ち込んでいる理由と、私が漫画を読むことと、何か関係があるの?」
「おおありです。漫画ではね、こういう時のお約束があるんですよ」
「お約束?」
「そう! 美味しさのあまり、服がはだけるんですよ!!」
のび田は力強く叫び、机を叩きながら立ち上がった。
「服がはだけ……胸元が乱れる!?」
向晴はのび田の勢いに押され、しばらくポカンとしていたが、のび田の言葉の意味を理解すると胸元を両手で隠して警戒する。
「そう! 理想を言えば、服がビリビリに破れるんです!」
「ビリビリ!? そんなの、裸になっちゃうじゃない!」
「それがいいんじゃないですか!」
「いやあああああ!? 不埒! 不埒です! 爺や、こいつやっぱり首いいいいい!」
興奮した表情で力説を続けるのび田。
力説するのび田にドン引きする向晴。
「お、お客様、店内ではお静かに」
趣深い銀座スイスの店内、たった一つのテーブルの周りが大きな混沌に飲み込まれた。
もはや、この混沌を止められるものはいない。
たった、一人を除いて。
フォークとプレートが、ぶつかる音がした。
カツレツを一口食べ終えた兆老だ。
「お嬢様。高貴な人間たるもの、感情に任せて周囲に迷惑をかけるなど言語道断ですよ。伸比くん。執事たるもの、いかなる場合でもお嬢様のために行動する物です。まして、城の外であれば、その責任はより大きくなります」
執事長の兆老の言葉に、二人は動きを止めた。
ここは、銀座スイス本店。
城ではないのだ。
「ごめんなさい、爺や」
「すみませんでした、執事長」
兆老の言葉に、一点の誤りもない。
二人は素直に謝罪した。
「分かればいいのです」
執事長は、自分の言葉が通じたことに安堵し、カツカレーをもう一口食べる。
「美味い」
全裸で。
「貴方が服ビリビリになってるの!?」
「執事長が服ビリビリになってるんかい!?」
話は変わるが、銀座スイス本店には、もう一つ大きな特徴がある。
即ち、料理を別の場所で作るセントラルキッチンである。
銀座と言う高級なショップが並ぶ町では、飲食店と言う煙やにおいを周囲にまき散らす店は嫌われた。
その対策として銀座スイスは、七割をセントラルキッチンで仕込み、三割を店内で仕上げる方法を採用した。
この方式は、煙やにおいを抑えるだけでなく、カレーソースのまとめて作ることで味のバラツキを抑える副次効果も発生した。
結果、銀座スイスは時代の変化に負けず、伝統の味を守り続けている。
時代の波に努力で挑み、最高の一品を出しているのだ。
今までも。
そして、これからも。
フォークが持ち上がると同時に、刺さったカツレツも持ち上がる。
僅かに傾いたカツレツの上から、いくらかのカレーソースが落ちてライスの上に戻るも、大半のカレーソースは乗ったまま。
ゴクリ。
誰かがつばを飲み込む音が響く。
しかし、三人とも気にしない。
それほど、目の前にあるカツレツは魅力的に映っていた。
三人同時に、カレーソースを纏ったカツレツを口の中に放り込む。
「ん、んーーー!!」
向晴がフォークを落とし、両手で自身の頬に触れる。
味覚を最大限にして味わうため、目を閉じて視覚を封じる。
向晴が口を閉じ、上の歯と下の歯がカツレツを押し潰していく。
薄い衣に、サクッと音を立てて穴が開く。
穴から覗くのは、ジューシーなポーク。
ぶ厚いポークが上下から押されていき、圧縮されたポークから肉汁がにじみ出て、肉汁が舌の上へと垂れていく。
カレーソースとカツレツの肉汁が混ざり合って、ゆっくりとじんわりと、濃厚な味が広がっていく。
驚くべきは、カレーソースとカツレツのマリアージュ。
強い味を持つ二つの具材が、互いに味を邪魔することなく、互いの味を活かした独特の味を相乗効果で引き上げる。
「ふ、ふ、ふわあああああああ!?」
はしたなさも忘れて、向晴は思わず声を上げる。
トロンとした目は今にも溶けそうで、天国に召されたような幸福感を得ていた。
が、落としたフォークがプレートにぶつかった音で我に返り、プレートの中でカツレツの横に佇むライスを思い出す。
今自分が食べているのは、カツカレー。
つまり、カツレツをカレーソースに絡めるだけでなく、ライスも一緒に頬張ることができるのだと思い出す。
カツレツカレーライスの上に置き、それをスプーンでライスごと掬う。
スプーンの上には、一口サイズのカツカレーが誕生していた。
ごくりと、向晴は唾を飲み、スプーンを口の中に入れる。
「ああああああああああん!!」
至高の味。
向晴には、それ以外の言葉が見つからなかった。
カレーライスとカツレツのマリアージュ。
混じりあった二つの味は、まるで剛速球のごとき勢いで、向晴に襲い掛かってくる。
否、向晴のストライクゾーン目掛けて飛んでくる。
この強烈な味に対して、向晴に出きることはただ一つ。
飛んでくる味と言う硬式球を、心からの賞賛と言うスイングで打ち返すことだけ。
向晴の脳には、東京ドームの中でバッターボックスに立つ向晴と、自身のスイングによって観客席へと吸い込まれていく硬式球がはっきりと感じられた。
ホームベースから一塁へ、一塁から二塁へ、二塁から三塁へと走る。
そして、再びホームベースを踏み、仲間の待つベンチへと走っていく。
ベンチから出てきた同じユニフォームを着た選手たちとハイタッチを交わし、最後に待っていたのが何を隠そう千葉茂。
向晴は笑顔で、千葉茂と力強いハイタッチを交わした。
脳内で。
「この美味しさ、まさにホームラン級!!」
「お嬢様?」
「……はっ!?」
気が付けば、向晴は銀座スイスの中で立ち上がっていた。
テーブルを目の前にして、まるで誰かとハイタッチしているような両手を伸ばした姿勢で。
向晴は周囲を見渡し、ここが東京ドームではなく銀座スイスの店内だと思い出す。
そして、一瞬で顔が赤くなり、音をたてないようにして席に着く。
向晴は優雅に、フォークでカツレツを刺して一口で頬張る。
「このカツレツ、衣が非常に薄いですが、サクサクとした食感がありますね」
「いや、なかったことにはできませんよ?」
「油の量を間違えれば、衣はサクサクどころかベチャベチャとした食感になります。その上、ポークにもギトギトとした油が纏わりつきます。しかし、銀座スイスの衣にはそれがない。油と肉、そして火加減が絶妙なバランスを構築しているのでしょう。衣に包まれたポークは、キメ細やかで美しい。使われているのは国産豚ですね? 質の良い国産豚を遠慮なく使うことで、噛み応えのあるジューシーな一品に仕上がっています。ミンチと一緒に煮込んだカレーソースも、カツレツの味を邪魔せず、独特の味わいを作り上げています。これほどのマリアージュ、いったいどれほど試行錯誤したのかを考えれば、考案した方に賞賛を送らざるをえません」
「いや、なかったことにはできませんよ?」
「黙らっしゃい! 執事なら、主人に恥をかかせまいとするものではないの!? 見て見ぬふりくらいしてもいいと思いません!?」
主人を気遣う態度のないのび田の姿に、向晴の恥ずかしさが再燃する。
恥ずかしさと怒りで興奮し、息が荒くなった向晴に対し、のび田はどこかがっかりとしていた。
のび田は、向晴の首下からスカートの裾までをなぞるように見て、さらにテンションを下げた。
「? なんですか?」
「いえ、あの」
「はい?」
「千葉さんのカツレツカレー、美味しかったんですよね?」
「……美味しかったわ。庶民の食べ物と見くびってましたが、反省ね。……それと、教えてくれた貴方に、感謝も」
向晴は、まっとうに過去の自分を恥じていた。
高貴な物を食べ続け、庶民の食べ物を低俗と見下し口にもしなかった自分を恥じていた。
だからこそ、銀座スイスへの賞賛と共に、のび田への賞賛もあった。
だからこそ、のび田ががっかりしている理由がわからなかった。
高貴な自分から感謝を受けたにもかかわらず、がっかりしているのび田が理解できなかった。
首をかしげる向晴の前で、のび田は落ち込んだ声を直さぬまま口を開いた。
「お嬢様、漫画って読みますか?」
「ほとんど読まないわ」
「ですよね」
「貴方が落ち込んでいる理由と、私が漫画を読むことと、何か関係があるの?」
「おおありです。漫画ではね、こういう時のお約束があるんですよ」
「お約束?」
「そう! 美味しさのあまり、服がはだけるんですよ!!」
のび田は力強く叫び、机を叩きながら立ち上がった。
「服がはだけ……胸元が乱れる!?」
向晴はのび田の勢いに押され、しばらくポカンとしていたが、のび田の言葉の意味を理解すると胸元を両手で隠して警戒する。
「そう! 理想を言えば、服がビリビリに破れるんです!」
「ビリビリ!? そんなの、裸になっちゃうじゃない!」
「それがいいんじゃないですか!」
「いやあああああ!? 不埒! 不埒です! 爺や、こいつやっぱり首いいいいい!」
興奮した表情で力説を続けるのび田。
力説するのび田にドン引きする向晴。
「お、お客様、店内ではお静かに」
趣深い銀座スイスの店内、たった一つのテーブルの周りが大きな混沌に飲み込まれた。
もはや、この混沌を止められるものはいない。
たった、一人を除いて。
フォークとプレートが、ぶつかる音がした。
カツレツを一口食べ終えた兆老だ。
「お嬢様。高貴な人間たるもの、感情に任せて周囲に迷惑をかけるなど言語道断ですよ。伸比くん。執事たるもの、いかなる場合でもお嬢様のために行動する物です。まして、城の外であれば、その責任はより大きくなります」
執事長の兆老の言葉に、二人は動きを止めた。
ここは、銀座スイス本店。
城ではないのだ。
「ごめんなさい、爺や」
「すみませんでした、執事長」
兆老の言葉に、一点の誤りもない。
二人は素直に謝罪した。
「分かればいいのです」
執事長は、自分の言葉が通じたことに安堵し、カツカレーをもう一口食べる。
「美味い」
全裸で。
「貴方が服ビリビリになってるの!?」
「執事長が服ビリビリになってるんかい!?」
話は変わるが、銀座スイス本店には、もう一つ大きな特徴がある。
即ち、料理を別の場所で作るセントラルキッチンである。
銀座と言う高級なショップが並ぶ町では、飲食店と言う煙やにおいを周囲にまき散らす店は嫌われた。
その対策として銀座スイスは、七割をセントラルキッチンで仕込み、三割を店内で仕上げる方法を採用した。
この方式は、煙やにおいを抑えるだけでなく、カレーソースのまとめて作ることで味のバラツキを抑える副次効果も発生した。
結果、銀座スイスは時代の変化に負けず、伝統の味を守り続けている。
時代の波に努力で挑み、最高の一品を出しているのだ。
今までも。
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