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26. 芝居をするカラシンとソフィア
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(分団長視点)
俺達の分団5名に新しい命令が下った。なんと魔族の国に行く依頼を受けた農民が途中で逃げ出さない様に見張れという。なんで俺達が農民のお守なんかしないといけないんだ、まったく安い給料でこき使いやがってと思わず愚痴ったが、命令書の詳細を読んで考えが変わった。
なんと農民達は報酬の前払い金として金貨100枚を持参しているらしい。しかも道中は人気のないアルトン山脈付近の山道だ。なかなか美味しい話じゃないか、と思わず頬が緩む。分団の仲間たちも全員やる気だ。どうせ魔族の国に殺されに行く奴等だ。戻って来なくても問題になることはない。途中の道で皆殺しにすれば金貨100枚が丸々手に入る、5人で分けるとしてひとり当たり金貨20枚、俺達の年収に匹敵する額だ。当分贅沢ができるぞ。
だが、現実は甘くなかった。まずは、農民達が冒険者の護衛を雇っていたことだ。もっとも4人連れの冒険者はそれほど強そうには見えない。こいつらなら全員殺すのも難しくないだろう。俺達は毎日人を殺す訓練をさせられているのだ。しかも冒険者の中に飛び切りの美人が混じっている。こいつを殺すのは十分楽しませてもらった後だな。
町を出て最初の休憩となった時。カラシンとかいう冒険者が、例の美人の冒険者と共に俺達の方にやって来た。女はカラシンの背中に抱き付く様に身を隠している。見ていると何故か無性に腹が立つ。
「兵士様、休憩中申し訳ありません。今からちょっと弟子の魔法の訓練を行います。少し音が出るかもしれませんがご容赦下さい。」
魔法の訓練? と言う事はこいつらは魔法使いか! まずいな、魔法使いの強さは見かけでは分からない。これは慎重に行かないと痛い目に遭いかねない。了承を返すと、カラシンは礼を言ってから俺達から距離を取った後、少し先にある大きな岩を指さし、
「ソフィア、目標はあの岩だ。ファイヤーボールで攻撃して見ろ。」
と後ろに居た美人に大きな声で命令する。やはりあの女が弟子なのだろう、女は「はい、ししょう」とちょっとイントネーションのおかしな口調で返事をすると岩に向き直った。途端に女の頭上に巨大なファイヤーボールが出現する。俺達は全員驚愕に目を見開いた。何だあの大きさは、軍にも魔法使いはいるがあんな大きさのファイヤーボールは見たことがない。
次の瞬間、ファイヤーボールが発射され轟音と共に目標の岩が木っ端みじんに吹き飛んだ。爆風がここまで押し寄せて来る。馬鹿げた威力だ。
「撃つまでに時間を掛け過ぎだ。今の半分くらいの時間に短縮できないと合格はやれんな。次は雷魔法だ、目標はそうだな...あっちの岩とこっちの岩、それにあの木とこっちの木、それと最後はあの岩だな。5箇所同時に雷を落とすんだ。」
「はい、ししょう。」
と女が言った途端、閃光と轟音が辺りを満たした。5つの目標に雷が落ちたのだ。岩は何ともないが、目標とされた木は炎を上げて燃え出した。だが女が燃えている木に手を向けると一瞬で炎が消える。
「よし、雷魔法はまずまずだな。これらな複数の敵にも同時攻撃が出来るだろう。」
とカラシンがなぜかこちらを見ながら女を褒める。最後にカラシンは俺達に向かって、
「休憩中お騒がせしました。以上で終わりです。」
と言って、女と共に仲間の居る方に去って行った。俺達は思わず顔を見合わせた、どの顔も蒼白になっている。俺がゆっくりと首を横に振ると全員が頷く。無理だ、あんなすごい魔法使いの護衛が居るのでは手の出しようがない。しかもふたりだ、弟子であれだけすごいのだから師匠の方は想像すらできない。今回の任務はまじめに行うと決めた瞬間だった。
それにしても、軍の魔法使い部隊の奴等にあいつ等の魔法を見せてやりたい。魔法使い部隊は軍の中でもエリート中のエリートだ。別名イエローカラー、制服の襟が黄色の詰襟だからその名が付いた。厚さ1センチメートルくらいある独特な形をした詰襟だ。まるで首輪をしている様に見えるから、陰では国王の犬と陰口をたたかれている。給金も待遇も俺達一般兵とは比べ物にならない。奴等も自分達はエリートだと自覚しているのか、俺達を下に見る言動を隠そうともしない。そんな奴等だが、あの娘の魔法を見たら肝を冷やすだろう。なにせファイヤーボールだけでも威力が違い過ぎる。雷魔法に至っては使っているところを見たことが無い。一介の冒険者の中にあれだけの魔法使いがいるのだ、少し旨のつかえが取れたような気がした。
(ソフィア視点)
どういう理由か分からないが、山賊さんや農民の人達と一緒に魔族の国に戻ることになったらしい。もちろん理由が分からないのは私の所為だ。相変わらず慣れていない人の前では緊張して、相手の言っていることが頭に入って来ない。一緒に行くことになっている兵士さん達が農民さん達の持っているお金を狙っているので、それを防ぐためだと後でカラシンさんが説明してくれた。
最初の休憩までは農民さん達と一緒に、周りに結界を張りながら歩く。不意打ちを受けない様にだそうだ。それ後は、休憩になったらカラシンさんと私で芝居をすることなるらしい。芝居というのは初めてだが、カラシンさんが横で指示してくれるらしいから大丈夫だろう。
休憩時間になると、カラシンさんと兵士さん達に挨拶に行く。兵士さん達は鎧を着ているが、以前開拓村に来た兵士さん達に比べると身体を覆っている部分が少ない。防御力は落ちるが、この方が軽くて動きやすそうだ。本当はカラシンさんの横に並んで立つはずだったんだけど、兵士さん達に睨まれると怖くなって結局カラシンさんの後に隠れてしまった。でも魔法の訓練の芝居は兵士さんから離れていたこともあってちゃんと出来たと思う。
その日の内に最初の村に着いた。農民さん達は魔族の国に続く道沿いの村々から来ているらしく。途中で5つの村に寄ることになるらしい。村に近づくと村人が総出で出迎えているのが見える。皆がこっちを睨んでいると思うと、やっぱりカラシンさんの背中に隠れてしまう。いい加減に慣れないといけないと思うのだが、いざとなると身体が勝手に動く。本当はカラシンさんに思いっきり抱き着きたいところを我慢しているのだ、少しは自分を褒めてあげたい。もっともカラシンさんの肋の骨を折ってしまわないか心配だからだけど。
農民さんのひとりが、
「食い物だぞ~~~!」
と叫んで背負っていた荷物を頭上に掲げ、村に向かって駆けだす。途端に村から大きな歓声があがった。皆心待ちにしていた様だ。その農民さんは皆に背中を叩かれたり、「よくやった!」と褒められたりしながら村の中に入ってゆく。少し離れて私達も続く、ただ私達より更に後から兵士さん達が来ると、村の人達は蜘蛛の子を散らす様に居なくなった。兵隊さん達は嫌われている様だ。
今日はこの村に泊ることになっている。ただし自分達のテントでだ。村の人達はさっそく村の広場で料理を始めた。大きな鍋を火にかけ、植物の種の様な物を投入している。粥と言う料理だそうだ。料理が出来上がると皆嬉しそうに食べている。数日振りのまともな食事だと言う。私達にも兵隊さん達にも配ってくれた。食べてみるが水っぽくてあまりおいしいものでは無い。ケイトさんに感想を伝えると、口の前に人差し指を立てて、「シー」と言う。確か、静かにするようにと言う意味のジェスチャーだ。
「ソフィアは何日も食べ物を食べられなかったことはある?」
とケイトさんが言う。もちろん、そんな経験はない。子供の時からお母さんがいつも食べ物を用意してくれた。大抵はリクルの実だったけど。
私が首を振ると、ケイトさんが続ける。
「私は経験があるの。孤児院時代だってお腹一杯食べた経験なんて無いけれど、カラシンと一緒に冒険者に成って最初は酷いものだったのよ。まだまだ冒険者としての腕も未熟だし。どの依頼を受ければいいのかも分からない。分不相応な依頼を受諾して、達成出来なくて罰金を払わされたことも何度もある。本当に食うや食わずの生活だったの。だからお金が無くて、依頼を達成するまで食事抜きなんてことも何度もあったわ。そんなときは美味しいかどうかなんてどうでも良いの。食べる物があると言うだけで跳び上がるぐらい嬉しかった。この村の人達もきっと同じよ。だから皆あんなに嬉しそうな顔をしているの。そんな時に味のことなんて言っちゃだめよ。」
そうなんだ。私は食べる物の心配なんてしたことが無かった。本当に恵まれていたんだ。ありがとう、お母さん。
「ごめんなさい。」
とケイトさんに謝ると。
「分かればいいの、ソフィアは素直だから嬉しいわ。」
と笑って言ってくれた。そういえば兵隊さん達も静かに粥を食べている。あの人達もケイトさんみたいな経験があるのだろうか。
俺達の分団5名に新しい命令が下った。なんと魔族の国に行く依頼を受けた農民が途中で逃げ出さない様に見張れという。なんで俺達が農民のお守なんかしないといけないんだ、まったく安い給料でこき使いやがってと思わず愚痴ったが、命令書の詳細を読んで考えが変わった。
なんと農民達は報酬の前払い金として金貨100枚を持参しているらしい。しかも道中は人気のないアルトン山脈付近の山道だ。なかなか美味しい話じゃないか、と思わず頬が緩む。分団の仲間たちも全員やる気だ。どうせ魔族の国に殺されに行く奴等だ。戻って来なくても問題になることはない。途中の道で皆殺しにすれば金貨100枚が丸々手に入る、5人で分けるとしてひとり当たり金貨20枚、俺達の年収に匹敵する額だ。当分贅沢ができるぞ。
だが、現実は甘くなかった。まずは、農民達が冒険者の護衛を雇っていたことだ。もっとも4人連れの冒険者はそれほど強そうには見えない。こいつらなら全員殺すのも難しくないだろう。俺達は毎日人を殺す訓練をさせられているのだ。しかも冒険者の中に飛び切りの美人が混じっている。こいつを殺すのは十分楽しませてもらった後だな。
町を出て最初の休憩となった時。カラシンとかいう冒険者が、例の美人の冒険者と共に俺達の方にやって来た。女はカラシンの背中に抱き付く様に身を隠している。見ていると何故か無性に腹が立つ。
「兵士様、休憩中申し訳ありません。今からちょっと弟子の魔法の訓練を行います。少し音が出るかもしれませんがご容赦下さい。」
魔法の訓練? と言う事はこいつらは魔法使いか! まずいな、魔法使いの強さは見かけでは分からない。これは慎重に行かないと痛い目に遭いかねない。了承を返すと、カラシンは礼を言ってから俺達から距離を取った後、少し先にある大きな岩を指さし、
「ソフィア、目標はあの岩だ。ファイヤーボールで攻撃して見ろ。」
と後ろに居た美人に大きな声で命令する。やはりあの女が弟子なのだろう、女は「はい、ししょう」とちょっとイントネーションのおかしな口調で返事をすると岩に向き直った。途端に女の頭上に巨大なファイヤーボールが出現する。俺達は全員驚愕に目を見開いた。何だあの大きさは、軍にも魔法使いはいるがあんな大きさのファイヤーボールは見たことがない。
次の瞬間、ファイヤーボールが発射され轟音と共に目標の岩が木っ端みじんに吹き飛んだ。爆風がここまで押し寄せて来る。馬鹿げた威力だ。
「撃つまでに時間を掛け過ぎだ。今の半分くらいの時間に短縮できないと合格はやれんな。次は雷魔法だ、目標はそうだな...あっちの岩とこっちの岩、それにあの木とこっちの木、それと最後はあの岩だな。5箇所同時に雷を落とすんだ。」
「はい、ししょう。」
と女が言った途端、閃光と轟音が辺りを満たした。5つの目標に雷が落ちたのだ。岩は何ともないが、目標とされた木は炎を上げて燃え出した。だが女が燃えている木に手を向けると一瞬で炎が消える。
「よし、雷魔法はまずまずだな。これらな複数の敵にも同時攻撃が出来るだろう。」
とカラシンがなぜかこちらを見ながら女を褒める。最後にカラシンは俺達に向かって、
「休憩中お騒がせしました。以上で終わりです。」
と言って、女と共に仲間の居る方に去って行った。俺達は思わず顔を見合わせた、どの顔も蒼白になっている。俺がゆっくりと首を横に振ると全員が頷く。無理だ、あんなすごい魔法使いの護衛が居るのでは手の出しようがない。しかもふたりだ、弟子であれだけすごいのだから師匠の方は想像すらできない。今回の任務はまじめに行うと決めた瞬間だった。
それにしても、軍の魔法使い部隊の奴等にあいつ等の魔法を見せてやりたい。魔法使い部隊は軍の中でもエリート中のエリートだ。別名イエローカラー、制服の襟が黄色の詰襟だからその名が付いた。厚さ1センチメートルくらいある独特な形をした詰襟だ。まるで首輪をしている様に見えるから、陰では国王の犬と陰口をたたかれている。給金も待遇も俺達一般兵とは比べ物にならない。奴等も自分達はエリートだと自覚しているのか、俺達を下に見る言動を隠そうともしない。そんな奴等だが、あの娘の魔法を見たら肝を冷やすだろう。なにせファイヤーボールだけでも威力が違い過ぎる。雷魔法に至っては使っているところを見たことが無い。一介の冒険者の中にあれだけの魔法使いがいるのだ、少し旨のつかえが取れたような気がした。
(ソフィア視点)
どういう理由か分からないが、山賊さんや農民の人達と一緒に魔族の国に戻ることになったらしい。もちろん理由が分からないのは私の所為だ。相変わらず慣れていない人の前では緊張して、相手の言っていることが頭に入って来ない。一緒に行くことになっている兵士さん達が農民さん達の持っているお金を狙っているので、それを防ぐためだと後でカラシンさんが説明してくれた。
最初の休憩までは農民さん達と一緒に、周りに結界を張りながら歩く。不意打ちを受けない様にだそうだ。それ後は、休憩になったらカラシンさんと私で芝居をすることなるらしい。芝居というのは初めてだが、カラシンさんが横で指示してくれるらしいから大丈夫だろう。
休憩時間になると、カラシンさんと兵士さん達に挨拶に行く。兵士さん達は鎧を着ているが、以前開拓村に来た兵士さん達に比べると身体を覆っている部分が少ない。防御力は落ちるが、この方が軽くて動きやすそうだ。本当はカラシンさんの横に並んで立つはずだったんだけど、兵士さん達に睨まれると怖くなって結局カラシンさんの後に隠れてしまった。でも魔法の訓練の芝居は兵士さんから離れていたこともあってちゃんと出来たと思う。
その日の内に最初の村に着いた。農民さん達は魔族の国に続く道沿いの村々から来ているらしく。途中で5つの村に寄ることになるらしい。村に近づくと村人が総出で出迎えているのが見える。皆がこっちを睨んでいると思うと、やっぱりカラシンさんの背中に隠れてしまう。いい加減に慣れないといけないと思うのだが、いざとなると身体が勝手に動く。本当はカラシンさんに思いっきり抱き着きたいところを我慢しているのだ、少しは自分を褒めてあげたい。もっともカラシンさんの肋の骨を折ってしまわないか心配だからだけど。
農民さんのひとりが、
「食い物だぞ~~~!」
と叫んで背負っていた荷物を頭上に掲げ、村に向かって駆けだす。途端に村から大きな歓声があがった。皆心待ちにしていた様だ。その農民さんは皆に背中を叩かれたり、「よくやった!」と褒められたりしながら村の中に入ってゆく。少し離れて私達も続く、ただ私達より更に後から兵士さん達が来ると、村の人達は蜘蛛の子を散らす様に居なくなった。兵隊さん達は嫌われている様だ。
今日はこの村に泊ることになっている。ただし自分達のテントでだ。村の人達はさっそく村の広場で料理を始めた。大きな鍋を火にかけ、植物の種の様な物を投入している。粥と言う料理だそうだ。料理が出来上がると皆嬉しそうに食べている。数日振りのまともな食事だと言う。私達にも兵隊さん達にも配ってくれた。食べてみるが水っぽくてあまりおいしいものでは無い。ケイトさんに感想を伝えると、口の前に人差し指を立てて、「シー」と言う。確か、静かにするようにと言う意味のジェスチャーだ。
「ソフィアは何日も食べ物を食べられなかったことはある?」
とケイトさんが言う。もちろん、そんな経験はない。子供の時からお母さんがいつも食べ物を用意してくれた。大抵はリクルの実だったけど。
私が首を振ると、ケイトさんが続ける。
「私は経験があるの。孤児院時代だってお腹一杯食べた経験なんて無いけれど、カラシンと一緒に冒険者に成って最初は酷いものだったのよ。まだまだ冒険者としての腕も未熟だし。どの依頼を受ければいいのかも分からない。分不相応な依頼を受諾して、達成出来なくて罰金を払わされたことも何度もある。本当に食うや食わずの生活だったの。だからお金が無くて、依頼を達成するまで食事抜きなんてことも何度もあったわ。そんなときは美味しいかどうかなんてどうでも良いの。食べる物があると言うだけで跳び上がるぐらい嬉しかった。この村の人達もきっと同じよ。だから皆あんなに嬉しそうな顔をしているの。そんな時に味のことなんて言っちゃだめよ。」
そうなんだ。私は食べる物の心配なんてしたことが無かった。本当に恵まれていたんだ。ありがとう、お母さん。
「ごめんなさい。」
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