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48. 謎の文字
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(シロム視点)
旅から帰ってから一月ほど経った。この間の大きな変化としては、アーシャ様のお作りになった城壁の使用が開始され。町の面積が4倍くらい大きくなったことと、町への移民が開始されたことだ。それ以外は、町としても個人的にも問題は起きていない。
今日もキルクール先生の授業を受けている。自分で言うのも何だが、沢山の死線を潜り抜けると平和な生活の有難さが実感できる。
「........と言うわけで、この国の行政組織には国の治安を守る警察庁、税金とその使い道を管理する財務庁、他の国との交渉を行う外務庁、神殿を管理する神殿庁、移民を管理する移民庁、国民の教育環境を整備する教育庁、国の防衛を行う防衛庁、インフラの整備を行う国土庁があります。これらを統括しているのが神官長様が兼任する国王様という.........」
キルクール先生がそこまで話したとき、教室の扉がノックされた。先生が返事をすると学校の受付の男性が扉を開ける。
「授業中に失礼します。神殿からキルクール先生にお手紙です。至急渡して欲しいとのことでしたので。」
神殿からの至急の手紙.....嫌な予感がする。そしてその予感は当たった。手紙を読み終えた先生は僕に向かって、
「シロムさん、神官長様が至急来て欲しいとのことです。校門の前に馬車を待たせているのでそれに乗って欲しいそうです。」
何だろう? 実は神官長様には何回か呼び出しを受けている。国の行政について聖なる山の神様にご意見を伺いたい重要案件がある場合に、神様と念話で話が出来る僕が間に入るわけだ。もっともお尋ねしたのは町で開催予定の料理大会のことで、答えて下さったのはアーシャ様だった。これだって神様に捧げる料理の事なので重要案件には違いないが、この国は平和だとも考えることが出来る。時間も学校が終わってから迎えの馬車で神殿に向かえばよかった。
だけど今回は違う。授業中にも関わらず至急来いとの内容だ。
「シロムさん、行ってらっしゃい。授業で聞けなかったところは宿題にしておきますね。」
そんな....と思ったが仕方がない。僕はいつもの様に亜空間から預言者の杖を取り出し、身体を透明化して校門に向かった。校門のそとでは神殿の馬車がとまっており、僕はいつもの様に乗り込んでから透明化を解いた。
「お待たせしました、リーガセンさん。」
リーガセンさんは神官長の秘書だ。
「とんでもありません、シロム様。こちらこそご勉学の邪魔をしてしまい申し訳ありません。」
リーガセンさんが御者に出発の指示をするのを待って尋ねる。
「それで何があったのですか?」
「詳しくは神官長様からお話があると思いますが、何人かの巡礼者の頭の上に奇妙な文字が現われまして....。」
「文字ですか?」
「『私は間者です』と書かれております。」
「え? 頭にその文字が書かれているのですか?」
「いえ違います。頭に直接書かれているのではなく、頭の上の空間に文字があるのです。触ろうとしても手がすり抜けてしまいます。こんな事が人間に出来るはずがありません。それでこれは聖なる山の神様が私達にガニマール帝国の間者の存在を知らせて下さっているのではないかとの話になりまして。」
なるほど、それで神様に確かめるために僕が呼ばれたわけだ。
「それはたぶん精霊の仕業ね。」
突然僕の膝の上で実体化したチーアルが答える。
「こら、リーガセンさんがびっくりするじゃないか。」
「い、いえ...大丈夫です。初めましてチーアル様、リーガセンと申します。」
さすが神官長様の秘書。チーアルの存在を聞いていたとはいえ、いきなり目の前に黒ずくめの幼女が現われたのにしては落ち着いたものだ。」
「チーアルよ。それよりその人達に会える? きっと近くに精霊がいるはずよ。」
「どうして精霊の仕業だと思うんだ?」
「だって精霊王様が仰っていたじゃない。聖なる山の神への借りを返すために、この国を配下の精霊達に守らせるって。だから敵国の間者を知らせてくれたのよ。」
そう言えばそんなことを仰っていたような....。
「リーガセンさん、その人達に会う事は出来ますか?」
「その者たちは警察庁で事情聴取をしているはずです。シロム様なら会うことも出来ると思いますが、手続きに若干時間を要するかと。いずれにしろ神官長様の許可が必要です。」
「それなら私がちょっと行って来る。警察庁よね。私には許可なんて必要ない。」
「場所は分かるのか?」
「当然でしょう。この町へ来て何日経ったと思っているの。毎日遊びに出歩いているのじゃないわよ。」
そうだったんだ。てっきり遊びに行っているのかと思っていた。
「失礼ね! まあいいわ。とりあえず行って来る。何か分かったら念話で連絡するわ。」
チーアルはそう言って実体化を解いて馬車から飛び出した。
「流石は預言者シロム様です。精霊すら力を貸してくれるのですね。」
「ぼ、僕が頼りないから、見るに見かねてだと思います。」
「とんでもありません。神官長様が頼りにされている理由が分かりました。」
リーガセンさんの褒め殺しに閉口している内に馬車は神殿に到着した。僕は再び身体を透明化してリーガセンさんの後に続く。リーガセンさんなら神官長様のいる建物の入り口にいる兵士にも顔パスだから、僕はその後をついて行けばよい。そのまま神官長様の執務室まで入ってから透明化を解いた。リーガセンさんは僕が現われたのを確認してから部屋を出て行く。
「おお、良く来てくれましたな、シロム殿。」
「とんでもありません。おおよその話は馬車の中でリーガセンさんから伺いました。ですが、チーアルの話では聖なる山の神様ではなく精霊王アートウィキ様の為されたことである可能性が高そうです。いまチーアルが確認に警察庁に赴いておりますのでしばらく待った方が良いかもしれません。」
「そうでございましたか。それではお茶でも飲みながら待つとしましょうか。」
神官長が部屋の扉を開けて何か言うと、すぐにリーガセンさんがお茶とお菓子を持って現れた。やはり優秀な秘書だ。
だがソファに座ってお茶を飲み始めた途端、チーアルから念話が届く。
<< やっぱり思った通り精霊の仕業だったわよ。今からこの町の責任者をつれてそちらに向かうわ。>>
警察庁も同じ神殿の敷地にある。ここまで来るのに時間は掛からないだろう。案の定チーアルの言ったことを神官長様にお伝えし、しばらく待っている内にチーアルともうひとりの精霊が室内で実体化した。人型ではなく、大きな鷹の姿をしている。
<< こっちが私の主人のシロムよ、もうひとりは神官長とかいう人。この国の偉い人らしいわよ。>>
神官長様に対してなんとも失礼なチーアルの言葉に身が縮む。念話なので神官長様に聞かれていないことが幸いだ。
<< アナクリムと申す。この姿では人語を話せんのでな念話で失礼する。元はウィンディーネ様の配下だったが、ウィンディーネ様があのようなことになられたのでな、今は精霊王様から直接ご命令を受けて動いておる。>>
<< は、初めまして、シロムと申します。あの....ウィンディーネ様はいかがですか? まだ復活されていないのですか....。>>
<< お前達人間がそれを言うか!!! まったく! 精霊王様のご命令でなければこの様な役目を引き受ける気はなかったのだ。人間に関わったばかりにウィンディーネ様はあの様な事になられたのだからな。>>
<< も、申し訳ありません。>>
どうやらアナクリムさんは、人間に対してかなり腹を立てている様だ。それにしてもウィンディーネ様はまだ復活されていないのか.....。もしかしたらと、不安が心を満たす。
<< アナクリム様、ご立腹されるのはごもっともです。ですが、どうかお教えください。ウィンディーネ様はどの様なご容態なのでしょうか? >>
<< 難しいな.....。精霊王様が手を尽くして下さっているが、あと一月を待たずして消滅してしまう可能性が高い.....。>>
<< そんな.... >>
なにか方法は無いのかと問いかけて止める。あればやっているだろう。
旅から帰ってから一月ほど経った。この間の大きな変化としては、アーシャ様のお作りになった城壁の使用が開始され。町の面積が4倍くらい大きくなったことと、町への移民が開始されたことだ。それ以外は、町としても個人的にも問題は起きていない。
今日もキルクール先生の授業を受けている。自分で言うのも何だが、沢山の死線を潜り抜けると平和な生活の有難さが実感できる。
「........と言うわけで、この国の行政組織には国の治安を守る警察庁、税金とその使い道を管理する財務庁、他の国との交渉を行う外務庁、神殿を管理する神殿庁、移民を管理する移民庁、国民の教育環境を整備する教育庁、国の防衛を行う防衛庁、インフラの整備を行う国土庁があります。これらを統括しているのが神官長様が兼任する国王様という.........」
キルクール先生がそこまで話したとき、教室の扉がノックされた。先生が返事をすると学校の受付の男性が扉を開ける。
「授業中に失礼します。神殿からキルクール先生にお手紙です。至急渡して欲しいとのことでしたので。」
神殿からの至急の手紙.....嫌な予感がする。そしてその予感は当たった。手紙を読み終えた先生は僕に向かって、
「シロムさん、神官長様が至急来て欲しいとのことです。校門の前に馬車を待たせているのでそれに乗って欲しいそうです。」
何だろう? 実は神官長様には何回か呼び出しを受けている。国の行政について聖なる山の神様にご意見を伺いたい重要案件がある場合に、神様と念話で話が出来る僕が間に入るわけだ。もっともお尋ねしたのは町で開催予定の料理大会のことで、答えて下さったのはアーシャ様だった。これだって神様に捧げる料理の事なので重要案件には違いないが、この国は平和だとも考えることが出来る。時間も学校が終わってから迎えの馬車で神殿に向かえばよかった。
だけど今回は違う。授業中にも関わらず至急来いとの内容だ。
「シロムさん、行ってらっしゃい。授業で聞けなかったところは宿題にしておきますね。」
そんな....と思ったが仕方がない。僕はいつもの様に亜空間から預言者の杖を取り出し、身体を透明化して校門に向かった。校門のそとでは神殿の馬車がとまっており、僕はいつもの様に乗り込んでから透明化を解いた。
「お待たせしました、リーガセンさん。」
リーガセンさんは神官長の秘書だ。
「とんでもありません、シロム様。こちらこそご勉学の邪魔をしてしまい申し訳ありません。」
リーガセンさんが御者に出発の指示をするのを待って尋ねる。
「それで何があったのですか?」
「詳しくは神官長様からお話があると思いますが、何人かの巡礼者の頭の上に奇妙な文字が現われまして....。」
「文字ですか?」
「『私は間者です』と書かれております。」
「え? 頭にその文字が書かれているのですか?」
「いえ違います。頭に直接書かれているのではなく、頭の上の空間に文字があるのです。触ろうとしても手がすり抜けてしまいます。こんな事が人間に出来るはずがありません。それでこれは聖なる山の神様が私達にガニマール帝国の間者の存在を知らせて下さっているのではないかとの話になりまして。」
なるほど、それで神様に確かめるために僕が呼ばれたわけだ。
「それはたぶん精霊の仕業ね。」
突然僕の膝の上で実体化したチーアルが答える。
「こら、リーガセンさんがびっくりするじゃないか。」
「い、いえ...大丈夫です。初めましてチーアル様、リーガセンと申します。」
さすが神官長様の秘書。チーアルの存在を聞いていたとはいえ、いきなり目の前に黒ずくめの幼女が現われたのにしては落ち着いたものだ。」
「チーアルよ。それよりその人達に会える? きっと近くに精霊がいるはずよ。」
「どうして精霊の仕業だと思うんだ?」
「だって精霊王様が仰っていたじゃない。聖なる山の神への借りを返すために、この国を配下の精霊達に守らせるって。だから敵国の間者を知らせてくれたのよ。」
そう言えばそんなことを仰っていたような....。
「リーガセンさん、その人達に会う事は出来ますか?」
「その者たちは警察庁で事情聴取をしているはずです。シロム様なら会うことも出来ると思いますが、手続きに若干時間を要するかと。いずれにしろ神官長様の許可が必要です。」
「それなら私がちょっと行って来る。警察庁よね。私には許可なんて必要ない。」
「場所は分かるのか?」
「当然でしょう。この町へ来て何日経ったと思っているの。毎日遊びに出歩いているのじゃないわよ。」
そうだったんだ。てっきり遊びに行っているのかと思っていた。
「失礼ね! まあいいわ。とりあえず行って来る。何か分かったら念話で連絡するわ。」
チーアルはそう言って実体化を解いて馬車から飛び出した。
「流石は預言者シロム様です。精霊すら力を貸してくれるのですね。」
「ぼ、僕が頼りないから、見るに見かねてだと思います。」
「とんでもありません。神官長様が頼りにされている理由が分かりました。」
リーガセンさんの褒め殺しに閉口している内に馬車は神殿に到着した。僕は再び身体を透明化してリーガセンさんの後に続く。リーガセンさんなら神官長様のいる建物の入り口にいる兵士にも顔パスだから、僕はその後をついて行けばよい。そのまま神官長様の執務室まで入ってから透明化を解いた。リーガセンさんは僕が現われたのを確認してから部屋を出て行く。
「おお、良く来てくれましたな、シロム殿。」
「とんでもありません。おおよその話は馬車の中でリーガセンさんから伺いました。ですが、チーアルの話では聖なる山の神様ではなく精霊王アートウィキ様の為されたことである可能性が高そうです。いまチーアルが確認に警察庁に赴いておりますのでしばらく待った方が良いかもしれません。」
「そうでございましたか。それではお茶でも飲みながら待つとしましょうか。」
神官長が部屋の扉を開けて何か言うと、すぐにリーガセンさんがお茶とお菓子を持って現れた。やはり優秀な秘書だ。
だがソファに座ってお茶を飲み始めた途端、チーアルから念話が届く。
<< やっぱり思った通り精霊の仕業だったわよ。今からこの町の責任者をつれてそちらに向かうわ。>>
警察庁も同じ神殿の敷地にある。ここまで来るのに時間は掛からないだろう。案の定チーアルの言ったことを神官長様にお伝えし、しばらく待っている内にチーアルともうひとりの精霊が室内で実体化した。人型ではなく、大きな鷹の姿をしている。
<< こっちが私の主人のシロムよ、もうひとりは神官長とかいう人。この国の偉い人らしいわよ。>>
神官長様に対してなんとも失礼なチーアルの言葉に身が縮む。念話なので神官長様に聞かれていないことが幸いだ。
<< アナクリムと申す。この姿では人語を話せんのでな念話で失礼する。元はウィンディーネ様の配下だったが、ウィンディーネ様があのようなことになられたのでな、今は精霊王様から直接ご命令を受けて動いておる。>>
<< は、初めまして、シロムと申します。あの....ウィンディーネ様はいかがですか? まだ復活されていないのですか....。>>
<< お前達人間がそれを言うか!!! まったく! 精霊王様のご命令でなければこの様な役目を引き受ける気はなかったのだ。人間に関わったばかりにウィンディーネ様はあの様な事になられたのだからな。>>
<< も、申し訳ありません。>>
どうやらアナクリムさんは、人間に対してかなり腹を立てている様だ。それにしてもウィンディーネ様はまだ復活されていないのか.....。もしかしたらと、不安が心を満たす。
<< アナクリム様、ご立腹されるのはごもっともです。ですが、どうかお教えください。ウィンディーネ様はどの様なご容態なのでしょうか? >>
<< 難しいな.....。精霊王様が手を尽くして下さっているが、あと一月を待たずして消滅してしまう可能性が高い.....。>>
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