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第1章 惑星ルーテシア編
閑話-2 コルヒ視点
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俺の名はコルヒ・シャンプール、男爵家の3男だ。
現在はエタルナ伯爵領の魔道具開発部に勤めている。俺がこの職場に入るに当たっては父と一悶着あった。我がシャンプール家は武門の家系だ、先祖代々エタルナ伯爵に騎士としてお仕えして来た。俺も子供の頃から厳しい訓練を受け、将来は騎士になるんだと思い込んでいたところがある。
だが、思い込みは長くは続かなかった。俺には剣の才能が無かったのだ。常に兄達と比べられ、父からは訓練を真剣にやっていないからだと叱られた。剣の腕がなければ魔法剣士として、剣の腕の無さを魔法で補えば良いとも考えたが、それこそ夢だった。俺には魔法の才能もなかったのだ。
俺が魔術と出会ったのはそんな時だ。魔術は魔法と違って自分の魔力を必要としない。俺は魔法剣士には成れなくても、一流の魔術師には成れるかもしれない。そう考えたら止まらなかった。父に隠れて魔術の書物を読み漁った。乳母のメリーが協力してくれ、魔術の腕はかなりの速度で上がって行った。だが独学には限度がある。俺は意を決して魔法学院への入学を父に願い出た。
父は激昂した。当然である。今まで俺を騎士にするため、決して裕福とは言えない家計をやりくりして剣の教師を雇い、騎士養成所への入所の段取りも付けてくれていたのである。俺は父の苦労をすべて踏みにじったわけだ。
その後の詳しい経緯は省略する。家族内のことだしな。当然俺の魔法学院への入学は許されなかった。その俺がどうして魔道具開発部で働けているかというと、アレフ主任のお蔭である。コンテストに出品していた俺の魔道具がアレフ主任の目に留まったのだ。俺のつたない魔道具が入賞することはなかったのだが、アレフ主任が個人的に俺の才能を認めてくれたみたいで、主任の下で見習いとして働けることになった。魔法学院の出身で無い者が魔道具開発部で働くなど異例らしい。
働き出してからは大変だった。アレフ主任のチームは才能はあるが一癖も二癖もある人ばかりである。どうやら他のチームで問題を起こした人達が、アレフ主任の元に送られて来る様だ。一番年下の俺は、先輩たちにどう接したら良いのかと悩んだものだ。
アレフ主任はというと、何と言うか、不思議な人だ。よくこれでこのチームを纏めて行けるなと思うほど、とにかく気が弱いのだ。誰かに強く出られるとすぐに引いてしまう。そのくせ周りの空気を読もうとしないので、しょっちゅう上司から文句を言われている。わざとやっているのではないかと思うほどだ。たが不思議なことに、いつの間にか主任の主張したとおりに物事が進んでいるのだ。
とにかく主任が優秀なのは間違いない。魔道具開発部には俺たちと同じようなチームが10個あるのだが、俺たちのチームだけで新製品の半分を開発しているのだ。そのほとんどが主任のアイディアだ。しかも、その新製品の開発も片手間にやっている感じで、趣味の薬草学や天文学に結構な時間を割いている。一方で、役立たずの俺たちに文句のひとつも言うことなく、今は勉強の時期だからと自由に研究させてくれる。
いつの間にか俺は主任を気に入っていた。尊敬とは少し違う、この主任を守ってやりたいという気持ちといえば良いだろうか。なにせ主任には悪い噂が後を絶たない。もちろん事実無根である。噂を流しているやつは予想がついている。主任が評価されると自分の地位が危ないと思っているのだ。もっとも主任は気にする様子はないが。とことん出世とかには興味の無い人である。
そんな主任が、ある日突飛なことを言い出した。誘拐された令嬢を助けに行くので、俺達部下に手伝ってもらえないかと言うのだ。もちろん嫌なら断って良いらしい。主任の事だ断っても悪く思ったりしないだろう。話を聞いてあきれた、そのご令嬢というのは最近主任を振ったやつらしい。主任は自分を振った女を命がけで助けに行くそうだ。だけど、どう見ても誘拐犯と戦えるとは思えない、片手で薙ぎ倒されるだろう。これは放っておけないでしょうというのが、他のメンバーも含めた全員の気持ちだった。
全員参加と決まり、さっそく作戦会議が始まった。俺達に荒事は無理だ、なにせ一番強いのが騎士を落ちこぼれた俺なのだから。主任曰く、王太子殿下がすでに令嬢の救助に当たっているので、殿下の行動を魔道具でサポートする形で協力するとのこと。殿下と令嬢は恋中という。 いやいや、主任! 恋敵を助ける気かい? とあきれたが、それこそこの人らしいか。
色々なケースを考えながら作戦を立てる。なんとプランBでは俺が重要な役割を担うことになる。殿下に気に入られる様に、仕舞い込んでいた鎧と剣を探し出さないと....すぐに見つかるといいけど。
現在はエタルナ伯爵領の魔道具開発部に勤めている。俺がこの職場に入るに当たっては父と一悶着あった。我がシャンプール家は武門の家系だ、先祖代々エタルナ伯爵に騎士としてお仕えして来た。俺も子供の頃から厳しい訓練を受け、将来は騎士になるんだと思い込んでいたところがある。
だが、思い込みは長くは続かなかった。俺には剣の才能が無かったのだ。常に兄達と比べられ、父からは訓練を真剣にやっていないからだと叱られた。剣の腕がなければ魔法剣士として、剣の腕の無さを魔法で補えば良いとも考えたが、それこそ夢だった。俺には魔法の才能もなかったのだ。
俺が魔術と出会ったのはそんな時だ。魔術は魔法と違って自分の魔力を必要としない。俺は魔法剣士には成れなくても、一流の魔術師には成れるかもしれない。そう考えたら止まらなかった。父に隠れて魔術の書物を読み漁った。乳母のメリーが協力してくれ、魔術の腕はかなりの速度で上がって行った。だが独学には限度がある。俺は意を決して魔法学院への入学を父に願い出た。
父は激昂した。当然である。今まで俺を騎士にするため、決して裕福とは言えない家計をやりくりして剣の教師を雇い、騎士養成所への入所の段取りも付けてくれていたのである。俺は父の苦労をすべて踏みにじったわけだ。
その後の詳しい経緯は省略する。家族内のことだしな。当然俺の魔法学院への入学は許されなかった。その俺がどうして魔道具開発部で働けているかというと、アレフ主任のお蔭である。コンテストに出品していた俺の魔道具がアレフ主任の目に留まったのだ。俺のつたない魔道具が入賞することはなかったのだが、アレフ主任が個人的に俺の才能を認めてくれたみたいで、主任の下で見習いとして働けることになった。魔法学院の出身で無い者が魔道具開発部で働くなど異例らしい。
働き出してからは大変だった。アレフ主任のチームは才能はあるが一癖も二癖もある人ばかりである。どうやら他のチームで問題を起こした人達が、アレフ主任の元に送られて来る様だ。一番年下の俺は、先輩たちにどう接したら良いのかと悩んだものだ。
アレフ主任はというと、何と言うか、不思議な人だ。よくこれでこのチームを纏めて行けるなと思うほど、とにかく気が弱いのだ。誰かに強く出られるとすぐに引いてしまう。そのくせ周りの空気を読もうとしないので、しょっちゅう上司から文句を言われている。わざとやっているのではないかと思うほどだ。たが不思議なことに、いつの間にか主任の主張したとおりに物事が進んでいるのだ。
とにかく主任が優秀なのは間違いない。魔道具開発部には俺たちと同じようなチームが10個あるのだが、俺たちのチームだけで新製品の半分を開発しているのだ。そのほとんどが主任のアイディアだ。しかも、その新製品の開発も片手間にやっている感じで、趣味の薬草学や天文学に結構な時間を割いている。一方で、役立たずの俺たちに文句のひとつも言うことなく、今は勉強の時期だからと自由に研究させてくれる。
いつの間にか俺は主任を気に入っていた。尊敬とは少し違う、この主任を守ってやりたいという気持ちといえば良いだろうか。なにせ主任には悪い噂が後を絶たない。もちろん事実無根である。噂を流しているやつは予想がついている。主任が評価されると自分の地位が危ないと思っているのだ。もっとも主任は気にする様子はないが。とことん出世とかには興味の無い人である。
そんな主任が、ある日突飛なことを言い出した。誘拐された令嬢を助けに行くので、俺達部下に手伝ってもらえないかと言うのだ。もちろん嫌なら断って良いらしい。主任の事だ断っても悪く思ったりしないだろう。話を聞いてあきれた、そのご令嬢というのは最近主任を振ったやつらしい。主任は自分を振った女を命がけで助けに行くそうだ。だけど、どう見ても誘拐犯と戦えるとは思えない、片手で薙ぎ倒されるだろう。これは放っておけないでしょうというのが、他のメンバーも含めた全員の気持ちだった。
全員参加と決まり、さっそく作戦会議が始まった。俺達に荒事は無理だ、なにせ一番強いのが騎士を落ちこぼれた俺なのだから。主任曰く、王太子殿下がすでに令嬢の救助に当たっているので、殿下の行動を魔道具でサポートする形で協力するとのこと。殿下と令嬢は恋中という。 いやいや、主任! 恋敵を助ける気かい? とあきれたが、それこそこの人らしいか。
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