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第2章 惑星カーニン編
19. 第2回神界総会
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さて、超越者を撃退してから早くも1年が経った。すでに惑星カーニンではロキさんのお披露目(降臨宣言式)が無事執り行われ、多くの国と教団がロキさんを神と認めた。降臨宣言式に参加しなかった国もあるが少数派でしかなく、いずれはロキさんを神と認める方向になると思う。それからドリスさんの暗殺を指揮していたカルマルさんだが、現在も逃亡中らしい。ただ各国から追われ、もはや逃げるのに精一杯の状態らしい。彼の教団も弱体化しており新たな暗殺を企てる余裕はなさそうである。
そして本日は第2回神界総会の日だ。本来神界総会は100年毎に開催することになっていたのであるが、多くの精霊さん達が神として加わったことにより2回目の神界総会を臨時に開催することになった。この場でまだ精霊さん達について知らない神々への説明と、神界を上げて精霊さん達を歓迎する旨の宣言を行う予定らしい。
私は今度もアバターを使わず生身の身体で出席だ。どうせ1回目の総会で私が生身の身体を本体としていて、惑星を離れて自由に動き回れることは知れ渡ってしまったので今更アバターを作る気がしない。
100万人くらいの神が参加しているのだ、当然会場はだだっ広い。立食パーティ形式で神々は思い思いに食べ物や飲み物を手に語らいあっている。まだ開始までに少し時間がある。私も亜神仲間達と近況を報告し合っていた。ちなみに亜神達のアバターは全員女性である。私は会場に着いてすぐにロキさんを探したのだが見当たらなかった。恐らく発表側として準備しているのかもしれない。今日の主役だものね。
突然、天井のスクリーンにリリ様の映像が大きく写しだされる。開催の時間になったようだ。歓談していた神々も口を閉じリリ様の話に耳を傾ける。
<< 神々の皆さん、上級神リリです。ここに第2回神界総会を開催出来たことを嬉しく思います。今日は皆さんに嬉しい報告を3つしたいと思います。いずれも私達の銀河の未来に大きく関わることばかりです。
最初に一番重要な報告です。私達は12年前に転移してきたこの次元の宇宙には生命はおろか物質さえ存在していないと考えて来ました。しかし、最近これは大きな間違いであったことが分かりました。私達には隣人が居たのです。彼らは自らを精霊と呼んでおり、私達神と同様力を持った存在です。私はある神の計らいで彼らの王と会い友好な関係を築くことが出来ました。すでに精霊達の多くが神として惑星の管理に携わってくれています。後程精霊の方達を皆さんに紹介させていただきます。>>
ざわざわと念話での話声が神々の間に広がる。精霊さん達のことを今日初めて知った神も多い様だ。そりゃびっくりするよね。
<< ふたつ目は超越者のことです。私達はこの次元に来たことで超越者から逃げ切れたと思い込んでいました。しかしそれは間違いでした。超越者はこの次元に入り込む機会を虎視眈々と狙っていたのです。本当に危ないところでしたが、ある神が精霊達と協力し超越者と戦いこれを滅ぼしてくれました。繰り返します。撃退したのではありません、滅ぼしたのです。もう二度と超越者の脅威に怯える必要は無くなりました。>>
一瞬しんと静まり返った会場に次の瞬間割れんばかりの歓声が轟いた。私には実感が無かったけど他の神様達は超越者の恐怖が骨身にしみていた様だ。歓声とざわめきはいつまで経っても静まらない。私はこの先の展開に嫌な予感がしてこの場からこっそりと立ち去ろうとそっと身をひるがえした。その瞬間ガシッと肩を掴まれる。振り返ると亜神仲間のカラプさんとポルさんだ。ふたりとも良い笑顔でにっこりと笑っている。
<< 逃がしませんわよ。リリ様の勅命ですから。>>
とふたりが言う。おいおい! リリ様何してるんですか!?
<< お願い見逃して、友達でしょう。>>
と言って逃げ出そうとしたら、目の前にパルさんが立ちふさがった。ブルータスお前もか...。
<< あきらめなさい。悪い話じゃないはずよ。>>
と顔を近づけにこやかに言い放つパルさん。いや怖いから! カラプさんとポルさんに両腕を掴まれ、目の前にパルさんに立ちふさがられ身動きが取れなくなった。私悪い事してないよね...。
<< 3つめの報告ですが... >>
漸くリリ様の話が再開された。
<< ある神が惑星を自動的に安定させるすぐれた魔道具を神界に提供し、何千もの神の居ない惑星を滅亡から救ってくれました。この魔道具は設計書が公開されており誰でも入手可能です。下級神の皆様の仕事の軽減化にも役立つと思われます。>>
今度はおーっと感心したような念話が会場を満たした。下級神の皆さんも神の居ない惑星のことは心配してくれていた様だ。それとも仕事が楽になるのを喜んだか?
<< これら3つの重大な功績はたったひとりの神により成し遂げられました。惑星ルーテシアの亜神トモミさんです。下級神の皆さんの中には、小惑星や彗星の除去作業でお世話になった方も多いと思います。>>
リリ様がそう言った途端、スポットライトが私を照らし私のまぬけ顔が天井のスクリーンに大写しになった。やめてくれ~~~!!! どこからともなく拍手が広がりやがて会場全体を満たした。私は真っ赤になって手の平で顔を隠して座り込んだ。死んだ! 私の精神は成仏した!
<< トモミさんの功績を讃える表彰式も後程行います。それでは続けて中級神から各担当エリアの報告を行ってもらいます。>>
それから中級神様達が順番に自分達の担当エリアでの出来事について報告を行った。なにせ90人もいるのだ時間が掛かる。そのときリリ様から念話が届いた。
<< というわけで、表彰式ではあなたを中級神に任じるからよろしくね。>>
<< あの、私の意志の確認は無いんですか? >>
<< だって聞いたら断るでしょう。それにこれはロキさんとの密約で決定事項なのよ。あなたがロキさんに精霊達に神の居ない惑星の神になってくれる様に頼んだと聞いたわよ。>>
<< それはそうですけど、私が中級神になるのと関係ないですよね。>>
<< それがロキさんからの条件よ。下級神に成るわけだからいずれかの中級神の下に入ることになるでしょう。「全員がトモミ殿の下に付けるなら配下の精霊達に呼びかけよう」と言ってくれたの。それならトモミさんを中級神にするしかないじゃない。それとも止めとく? ロキさん達ガッカリして反乱を起こすかもね。>>
<< それに惑星ルーテシアはあなたの担当にするから、精霊に任せるか自分で管理するかはあなたの判断しだいよ。>>
ぐぬぬ...。外堀も内堀もきっちり埋められていた様だ。断れない...。
<< ....ひとつだけ条件があります。>>
<< な~あ~に? >>
完全になめられてるな。くそ!
<< リリ様のアバターを私の姿から変えてください。>>
<< え~、気に入ってたのに...。でも仕方ないわね。了解したわ。でも神界総会が終わってからね、途中で変えたら変に思われるから。>>
<< 分かりました。それで結構です。>>
<< ....無駄だと思うけどね。>>
<< えっ? >>
<< あっ、いえ何でもないわ。>>
と私とリリ様の不毛な念話での会話は終了した。いや、リリ様のアバターの姿を変える約束をしたのだから成果はあったはずだ。そう思っておこう...。
中級神様達の報告と質疑応答、休憩をはさんでいよいよ精霊さん達の紹介となった。もちろん精霊さん達も今は惑星を身体とする下級神になっているから、この会場にはアバターで参加している。いつの間にか設けられた会場中央のステージに精霊さん達のアバターが一斉に瞬間移動で現れた....。なんで???
精霊さん達のアバターが全員私の姿だったのだ。約1万人の私がステージに並んだ。私は頭を抱えた。リリ様が最後に言ってたのはこのことだったか! でもなんでよ!!!
それからのことは良く覚えていない。上の空のまま精霊さん達の紹介と私の表彰式は終わりを告げた。
そして本日は第2回神界総会の日だ。本来神界総会は100年毎に開催することになっていたのであるが、多くの精霊さん達が神として加わったことにより2回目の神界総会を臨時に開催することになった。この場でまだ精霊さん達について知らない神々への説明と、神界を上げて精霊さん達を歓迎する旨の宣言を行う予定らしい。
私は今度もアバターを使わず生身の身体で出席だ。どうせ1回目の総会で私が生身の身体を本体としていて、惑星を離れて自由に動き回れることは知れ渡ってしまったので今更アバターを作る気がしない。
100万人くらいの神が参加しているのだ、当然会場はだだっ広い。立食パーティ形式で神々は思い思いに食べ物や飲み物を手に語らいあっている。まだ開始までに少し時間がある。私も亜神仲間達と近況を報告し合っていた。ちなみに亜神達のアバターは全員女性である。私は会場に着いてすぐにロキさんを探したのだが見当たらなかった。恐らく発表側として準備しているのかもしれない。今日の主役だものね。
突然、天井のスクリーンにリリ様の映像が大きく写しだされる。開催の時間になったようだ。歓談していた神々も口を閉じリリ様の話に耳を傾ける。
<< 神々の皆さん、上級神リリです。ここに第2回神界総会を開催出来たことを嬉しく思います。今日は皆さんに嬉しい報告を3つしたいと思います。いずれも私達の銀河の未来に大きく関わることばかりです。
最初に一番重要な報告です。私達は12年前に転移してきたこの次元の宇宙には生命はおろか物質さえ存在していないと考えて来ました。しかし、最近これは大きな間違いであったことが分かりました。私達には隣人が居たのです。彼らは自らを精霊と呼んでおり、私達神と同様力を持った存在です。私はある神の計らいで彼らの王と会い友好な関係を築くことが出来ました。すでに精霊達の多くが神として惑星の管理に携わってくれています。後程精霊の方達を皆さんに紹介させていただきます。>>
ざわざわと念話での話声が神々の間に広がる。精霊さん達のことを今日初めて知った神も多い様だ。そりゃびっくりするよね。
<< ふたつ目は超越者のことです。私達はこの次元に来たことで超越者から逃げ切れたと思い込んでいました。しかしそれは間違いでした。超越者はこの次元に入り込む機会を虎視眈々と狙っていたのです。本当に危ないところでしたが、ある神が精霊達と協力し超越者と戦いこれを滅ぼしてくれました。繰り返します。撃退したのではありません、滅ぼしたのです。もう二度と超越者の脅威に怯える必要は無くなりました。>>
一瞬しんと静まり返った会場に次の瞬間割れんばかりの歓声が轟いた。私には実感が無かったけど他の神様達は超越者の恐怖が骨身にしみていた様だ。歓声とざわめきはいつまで経っても静まらない。私はこの先の展開に嫌な予感がしてこの場からこっそりと立ち去ろうとそっと身をひるがえした。その瞬間ガシッと肩を掴まれる。振り返ると亜神仲間のカラプさんとポルさんだ。ふたりとも良い笑顔でにっこりと笑っている。
<< 逃がしませんわよ。リリ様の勅命ですから。>>
とふたりが言う。おいおい! リリ様何してるんですか!?
<< お願い見逃して、友達でしょう。>>
と言って逃げ出そうとしたら、目の前にパルさんが立ちふさがった。ブルータスお前もか...。
<< あきらめなさい。悪い話じゃないはずよ。>>
と顔を近づけにこやかに言い放つパルさん。いや怖いから! カラプさんとポルさんに両腕を掴まれ、目の前にパルさんに立ちふさがられ身動きが取れなくなった。私悪い事してないよね...。
<< 3つめの報告ですが... >>
漸くリリ様の話が再開された。
<< ある神が惑星を自動的に安定させるすぐれた魔道具を神界に提供し、何千もの神の居ない惑星を滅亡から救ってくれました。この魔道具は設計書が公開されており誰でも入手可能です。下級神の皆様の仕事の軽減化にも役立つと思われます。>>
今度はおーっと感心したような念話が会場を満たした。下級神の皆さんも神の居ない惑星のことは心配してくれていた様だ。それとも仕事が楽になるのを喜んだか?
<< これら3つの重大な功績はたったひとりの神により成し遂げられました。惑星ルーテシアの亜神トモミさんです。下級神の皆さんの中には、小惑星や彗星の除去作業でお世話になった方も多いと思います。>>
リリ様がそう言った途端、スポットライトが私を照らし私のまぬけ顔が天井のスクリーンに大写しになった。やめてくれ~~~!!! どこからともなく拍手が広がりやがて会場全体を満たした。私は真っ赤になって手の平で顔を隠して座り込んだ。死んだ! 私の精神は成仏した!
<< トモミさんの功績を讃える表彰式も後程行います。それでは続けて中級神から各担当エリアの報告を行ってもらいます。>>
それから中級神様達が順番に自分達の担当エリアでの出来事について報告を行った。なにせ90人もいるのだ時間が掛かる。そのときリリ様から念話が届いた。
<< というわけで、表彰式ではあなたを中級神に任じるからよろしくね。>>
<< あの、私の意志の確認は無いんですか? >>
<< だって聞いたら断るでしょう。それにこれはロキさんとの密約で決定事項なのよ。あなたがロキさんに精霊達に神の居ない惑星の神になってくれる様に頼んだと聞いたわよ。>>
<< それはそうですけど、私が中級神になるのと関係ないですよね。>>
<< それがロキさんからの条件よ。下級神に成るわけだからいずれかの中級神の下に入ることになるでしょう。「全員がトモミ殿の下に付けるなら配下の精霊達に呼びかけよう」と言ってくれたの。それならトモミさんを中級神にするしかないじゃない。それとも止めとく? ロキさん達ガッカリして反乱を起こすかもね。>>
<< それに惑星ルーテシアはあなたの担当にするから、精霊に任せるか自分で管理するかはあなたの判断しだいよ。>>
ぐぬぬ...。外堀も内堀もきっちり埋められていた様だ。断れない...。
<< ....ひとつだけ条件があります。>>
<< な~あ~に? >>
完全になめられてるな。くそ!
<< リリ様のアバターを私の姿から変えてください。>>
<< え~、気に入ってたのに...。でも仕方ないわね。了解したわ。でも神界総会が終わってからね、途中で変えたら変に思われるから。>>
<< 分かりました。それで結構です。>>
<< ....無駄だと思うけどね。>>
<< えっ? >>
<< あっ、いえ何でもないわ。>>
と私とリリ様の不毛な念話での会話は終了した。いや、リリ様のアバターの姿を変える約束をしたのだから成果はあったはずだ。そう思っておこう...。
中級神様達の報告と質疑応答、休憩をはさんでいよいよ精霊さん達の紹介となった。もちろん精霊さん達も今は惑星を身体とする下級神になっているから、この会場にはアバターで参加している。いつの間にか設けられた会場中央のステージに精霊さん達のアバターが一斉に瞬間移動で現れた....。なんで???
精霊さん達のアバターが全員私の姿だったのだ。約1万人の私がステージに並んだ。私は頭を抱えた。リリ様が最後に言ってたのはこのことだったか! でもなんでよ!!!
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