新米女神トモミの奮闘記

広野香盃

文字の大きさ
65 / 90
第3章 惑星マーカス編

1. ハルトの死とトモミへの罰

しおりを挟む
 時の経つのは速い。地球でOLをしていた私が神となってからだいたい1万年が経った。第二の故郷となった惑星ルーテシアも活動期から安定期に入り、惑星内部の状態が安定し神の関与がなくても地震や火山活動、異常気象の発生頻度が大きく下がった。この惑星の管理神の仕事としては大きな節目を過ぎたと言える。後のことは地球の神ガイア様の様に人族に丸投げするか、お義母ルーテシア様の様に細かく干渉していくか自由である。私としては概ねうまく行っている人族の社会について当面口を出すつもりは無い。もちろん細かいことをいえば現在でも問題が無いわけではない。種族間の偏見、世代間の確執、男女間の賃金格差、貧富の差等々問題は多々残っているが、それでも戦争はここ数千年発生していないし、基本的人権の認識が徹底され一部種族で根強く残っていた奴隷制度も全廃された。大森林の開拓は盛んに行われ惑星の人口は30億を超えている。魔道具に関する技術開発も盛んで、人々の生活はかつての地球ほど便利になりつつある。まずまずの成果といって良いだろう。現在残っている問題については人族にその解決を委ねるつもりだ(神からのトップダウンで解決できることには限りがあるのだ)。
 惑星ルーテシアの運営は概ねうまく行っているが、個人的にはそうではない。長年連れ添った愛する夫ハルちゃんが亡くなったのだ。ほんの100年ほど前のことである。ハルちゃんは女神ルーテシア様のひとり息子だが、神ではなく普通の人間だった。私が神となってからは老化を止めて一緒に生きてきたが不死ではない。私はそのことをすっかり忘れており、浮遊馬車の事故によりハルちゃんが亡くなったとの知らせを聞いた時は目の前が真っ暗になった。なぜ一緒に行動しなかったのかと自分を責めた。悲しみのあまりそれからずっと亜空間に閉じこもって誰にも会わなかったのだが、今日になって業を煮やした最高神リリ様が私の亜空間に乱入し、頭をポカリと叩かれ無理やり連れ出された。ちなみにリリ様は以前上級神と呼ばれていたが、何度目かの神界総会での神々の総意により最高神と呼ばれるようになった。私達が銀河系ごと逃げ込んだこの次元では最高位の神だからだ。

「トモミ! 気持ちは分かるけどいい加減にしなさい。皆心配してるのよ!」

 周りを見回すと、リリ様だけでなく仲の良い中級神の何名か、それにお義母ルーテシア様やロキさんを初めとする部下の下級神達が多数私を囲んでいる。下級神であるお義母ルーテシア様達が自分の惑星を離れてここにいるのはリリ様のお力だろう。普通下級神は惑星を自分の身体としているため他の場所に移動できないのだ。私はまだぼんやりしている頭で皆に謝った。

 神達は私に励ましの言葉を残しそれぞれの担当場所に帰って行く。最後にリリ様とお義母ルーテシア様だけが残った。

「トモミさん、あなたという人は....。」

 お義母ルーテシア様はそう言いながら、私をギュッと抱きしめてくれた。ごめんなさい、悲しかったのはひとり息子を亡くしたお義母ルーテシア様も同じはずなのに。

「ハルトはあなたと一緒の人生できっと幸せでしたよ。」

 お義母ルーテシア様のその言葉を聞いて、私は不覚にも抱き着いて泣いてしまった。お義母ルーテシア様の綺麗な白いブラウスが私の涙と鼻水でぐしゃぐしゃになった。

「トモミさん、あなたはこの100年中級神としての職務を放棄しました。私はこのことに対し罰を与えねばなりません。」

 突然リリ様の凛とした声が響く。

「はい。」

と私は素直に答えた。職務を放棄したのは事実だ、弁解のしようがない。

「あなたを中級神および惑星ルーテシアの管理神から解任します。今後は最高神付の特務神として私の指示で動いてもらいます。雑用係と思って下さい。」

「リリ様、それは...。」

 とお義母ルーテシア様が言いかけて途中で絶句する。

「今後、トモミさんが管理していた星域及び惑星ルーテシアの管理は私が兼任します。」

「承知いたしました。」

 私はリリ様に向かい跪き頭を下げた。

「それでは付いてきなさい。」

 とだけ言いリリ様は瞬間移動する。私はお義母ルーテシア様に向って頭を下げ。

「ありがとうございました。」

 と言ってリリ様に続いた。

リリ様に従って転移した先はある惑星のすぐ傍だった。

「あれは惑星トルスです。」

「....はい」

 私はいまだにぼんやりしている頭で応えた。

「あの星には超越者の一族が住んでます。」

「そうですか......えぇぇぇぇぇぇぇぇっ~~~~!!!  なんで超越者がこの銀河に居るんですか???」

 ぼゃ~としていた意識が一気に覚醒する。

「どうやらトモミが次元ゲートを破壊した時、ゲートが壊される前にこちらの次元に来ていた人達がいたみたいなの。」

「みたいなのって、そんな呑気にしている場合じゃないでしょう!? 超越者ですよ! 」

「大丈夫よ。私達と敵対する気は無いみたいだから。それにトモミが倒した超越者ほどの力は持ってないわ。もっとも人数は100人くらいいるけどね。」

「超越者が来たのって1万年くらい前の話ですよね。リリ様はいつからご存じだったのですか?」

「トモミがゲートを破壊してからひと月くらいしてからかな、向うから私にコンタクトがあったのよ。もちろんこのことは秘密よ、超越者を嫌っている神は多いからね。この話が広がると騒ぎになるのは分かるでしょう。」

「それはそうですが、それならなぜ今になって私に話すんですか?」

「もちろんトモミに協力して欲しいからよ。ちょっと問題が発生していてね。私が動くと目立ちすぎるの。この銀河を自由に動けるのは私以外にはトモミしかいないしね。中級神や惑星ルーテシアの管理神を解任したのも、雑用係と言ったのもトモミの行動に周りの注意を集めないため。御免なさいね、本当はハルトさんを亡くして傷心のトモミにあんなことは言いたくなかったんだけどね。もちろんあなたがこの任務に就いている間は中級神の仕事も惑星ルーテシアの管理も私が責任を持ってやっておくから安心して。」

 そりゃリリ様がいい加減なことをするとは思えないが、そこまでして私に頼みたい問題というのが気になる。それも超越者が絡むとなると一つ間違えると私達の銀河の未来に関わるのじゃないだろうか。

「それよりトモミ、自分の身体の変化に気付いてる?」

「えっ、私の身体ですか? 」

 言われてみれば何かおかしい。着ていた冒険者の服の袖が長くなって指先まで隠れてしまっている。

「身体が小さくなってる、いえ幼くなったと言った方がいいかしら...」

 リリ様がそう言いながら光魔法で私の姿を目の前に投影してくれた。えぇぇぇっ~、なんで~~~。確かに若返っていた。いや若いと言うより幼い。どう見ても12~13歳の頃の私が目の前に投影されている。

「なぜ!?」

「心当たりが無さそうね。私にも原因は分からないわ。トモミは色々と例外だからね....。ハルトさんを亡くした心理的なショックが影響しているのかも。」

「そうなんですね....。」

 まあ、若返ったものは仕方ない。若返りは以前培養漕から出たときにも経験済みだ。 それよりもこのだぶだぶの服はいただけないな。これから超越者に会うなら尚更だ。私はあわてて魔法で服のサイズを調整した。1万年の間にはこんなことも出来る様になったのだ。更に浄化の魔法で身体と服の汚れを落とす。考えてみると私は100年間風呂にも入っていなかったんだ。その状態でルーテシア様に抱き着いてしまった。恥ずかしい、考えると赤面して頬が赤くなった。普段の思考が戻って来たのかもしれない。

「それでは準備は良いかしら? トモミへの頼みごとはあの惑星の超越者達と一緒に説明するわ。付いて来て。」

 と言って無慈悲にもリリ様は惑星上に瞬間移動する。気持ちを落ち着かせるのにもう少し待って欲しいが仕方ない。私もあわてて後を追った。着いたところは小さな村だ。すぐに村長らしき高齢の男性が駆けつけてくる。

「リリ様、お待ちしておりました。ご足労頂きありがとうございます。」

 と言ってぺこりと頭を下げる。腰の低そうな人だ。

「紹介するわ、今回の件を任せるトモミよ。あなた達には因縁の相手かもしれないけれど信頼できる神よ。私が保障する。」

 私の名前を聞いて目を剥く村長。まさかこの人が超越者?

「ラース様を倒された戦いの神トモミ様ですか!? まさかこの様な幼いお姿だったとは....。」

 村長さんはそういってから絶句していたが、しばらくして我に返って言葉を続けた。

「失礼いたしました。トモミ様、超越者一族の長をしておりますカイルと申します。今回はご迷惑をおかけして申し訳ありませんがよろしくお願い申し上げます。」

 それにしても私が戦いの神? なんの冗談だと言いたいが、超越者を倒したとの評判が神界に広がったのも事実。超越者の一族に強い戦士と捉えられていても不思議でないか....心外だけど....。

「カイル、トモミにはまだ詳しい話をしていないの。まず状況の説明からお願いしたいのだけど。」

「承知いたしました。リリ様、トモミ様、粗末なところですが我家にお越しください。」

 その後、カイルさんの後に続いて行くとこの村で一番大きな家に通される。すぐに客間と思われる部屋に通され、お茶を提供される。

「トモミ様、まずは私達超越者一族についてお話します。ご存じの様に私達超越者の故郷はリリ様やトモミ様がお生まれになった次元より更にひとつ高次にあります。超越者一族はもともとはひとつの惑星の中にある小さな国を治めていただけでございましたが、ある日他人の魂から力を引き出す方法を発見し、その力を使うことにより他の国を次々と支配下に置いて行きました。その野望は惑星を支配するだけではとどまらず、ラース様がトモミ様達の次元から大量の魂を安定して手に入れる方法を確立してから一気に他の惑星に攻め入りました。ラース様というのはかつてトモミ様達の次元を支配し、最後にはトモミ様に倒された者でございます。超越者一族はその後支配地域を増やし、ついには私達の次元の宇宙のほとんどを支配するに至りました。ただその支配は力と恐怖によるものであり褒められたものではありません。そのため、トモミ様達の次元の銀河が別の次元に逃げ出し魂の供給が立たれると反乱が各地で勃発し超越者一族の支配は一気に瓦解しました。窮地に陥った我らの王は何としてもトモミ様達の銀河の後を追い魂の供給を再開する様にラース様に命じたのです。それは無理な命令でした。なにしろ私達は自力でこの次元に来ることが出来なかったのですから。その頃には超越者一族の栄華は地に落ちており、またその力も魂の枯渇と共に一気に衰えておりましたので王としても無理を承知の命令でした。もしかしたらトモミ様達を別次元に逃がした責任を取らされたのかもしれません。ラース様は王の命令に従い少数の側近だけを供にトモミ様達の後を追いかけられました。そして精霊様達に虚偽の情報を伝えて次元ゲートを作らせることによりこの次元に侵入しようと企てたのです。ラース様は次元ゲートが開通すると、側近達を先に通過させ自分は最後に通られようとしたのですが、ご存じの様にその時に次元ゲートがトモミ様により破壊されゲートと共に最後を迎えらました。」

 カイルさんは一気にここまで捲し立てた。驚きの内容だ。私達神々を支配していた超越者はラースさんと言うらしい。超越者が個人ではなく一族だったというのも驚きだが、ラースさんが王様ではなかったということにも驚いた。あれだけ強かったラースさんが王様ではなかったとすると王様はどれだけ強かったのだろう。私の驚きをよそにカイルさんの話は更に続く。

「私達はラース様の側近の子孫です。先祖は一族のなかでも身分の低い者達で、力もそれほど強くなく、また神々の様に不老不死でもありませんでした。そのため今となっては元の次元のことを知るものはおりません。先ほど申し上げた内容も私達一族に代々言い伝えられてきた事柄になります。」

「そうだったんですね。驚きました。超越者というのは恐ろしい人という印象しかなかったのですが、そんな事情があったのですね。」

「ご理解いただきありがとうございます。それでご依頼についてなのですが、超越者と共に来た側近にはふたつのグループがありました。私どものグループはゲートを潜りぬけ宇宙を漂っている内に魔力も尽き観念してリリ様に助けを求めましたが、もうひとつのグループについては行方が分かっておりませんでした。おそらく宇宙空間で魔力が尽き全滅したのではないかと考えていたのですが、それは間違いだったのです。最近そのグループの末裔から私達に接触がありました。彼らは自力でどこかの惑星にたどり着きそこで他者の魂の力を取り込みながら徐々に力を蓄えていた様で、超越者の栄光を取り戻す準備ができたので一緒にやらないかと呼びかけて来たのです。もちろんその様な申し出は断りましたが、彼らが何かよからぬことをたくらんでいるのは明白です。それでなくとも他者の魂の力を自らに取り込むという行為は、力を無くした魂を魂の種の状態まで退化させてしまいます。その魂がそれまで苦労して獲得してきた進化の成果をすべて奪ってしまう許されざる行為なのです。私はただちにリリ様に連絡しこうしてトモミ様にも来ていただく結果となった訳です。」
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします

文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。 夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。 エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。 「ゲルハルトさま、愛しています」 ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。 「エレーヌ、俺はあなたが憎い」 エレーヌは凍り付いた。

【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました

佐倉穂波
恋愛
 転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。  確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。 (そんな……死にたくないっ!)  乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。 2023.9.3 投稿分の改稿終了。 2023.9.4 表紙を作ってみました。 2023.9.15 完結。 2023.9.23 後日談を投稿しました。

幽閉王女と指輪の精霊~嫁いだら幽閉された!餓死する前に脱出したい!~

二階堂吉乃
恋愛
 同盟国へ嫁いだヴァイオレット姫。夫である王太子は初夜に現れなかった。たった1人幽閉される姫。やがて貧しい食事すら届かなくなる。長い幽閉の末、死にかけた彼女を救ったのは、家宝の指輪だった。  1年後。同盟国を訪れたヴァイオレットの従兄が彼女を発見する。忘れられた牢獄には姫のミイラがあった。激怒した従兄は同盟を破棄してしまう。  一方、下町に代書業で身を立てる美少女がいた。ヴィーと名を偽ったヴァイオレットは指輪の精霊と助けあいながら暮らしていた。そこへ元夫?である王太子が視察に来る。彼は下町を案内してくれたヴィーに恋をしてしまう…。

王宮侍女は穴に落ちる

斑猫
恋愛
婚約破棄されたうえ養家を追い出された アニエスは王宮で運良く職を得る。 呪われた王女と呼ばれるエリザベ―ト付き の侍女として。 忙しく働く毎日にやりがいを感じていた。 ところが、ある日ちょっとした諍いから 突き飛ばされて怪しい穴に落ちてしまう。 ちょっと、とぼけた主人公が足フェチな 俺様系騎士団長にいじめ……いや、溺愛され るお話です。

悪役令嬢になるのも面倒なので、冒険にでかけます

綾月百花   
ファンタジー
リリーには幼い頃に決められた王子の婚約者がいたが、その婚約者の誕生日パーティーで婚約者はミーネと入場し挨拶して歩きファーストダンスまで踊る始末。国王と王妃に謝られ、贈り物も準備されていると宥められるが、その贈り物のドレスまでミーネが着ていた。リリーは怒ってワインボトルを持ち、美しいドレスをワイン色に染め上げるが、ミーネもリリーのドレスの裾を踏みつけ、ワインボトルからボトボトと頭から濡らされた。相手は子爵令嬢、リリーは伯爵令嬢、位の違いに国王も黙ってはいられない。婚約者はそれでも、リリーの肩を持たず、リリーは国王に婚約破棄をして欲しいと直訴する。それ受け入れられ、リリーは清々した。婚約破棄が完全に決まった後、リリーは深夜に家を飛び出し笛を吹く。会いたかったビエントに会えた。過ごすうちもっと好きになる。必死で練習した飛行魔法とささやかな攻撃魔法を身につけ、リリーは今度は自分からビエントに会いに行こうと家出をして旅を始めた。旅の途中の魔物の森で魔物に襲われ、リリーは自分の未熟さに気付き、国営の騎士団に入り、魔物狩りを始めた。最終目的はダンジョンの攻略。悪役令嬢と魔物退治、ダンジョン攻略等を混ぜてみました。メインはリリーが王妃になるまでのシンデレラストーリーです。

魔法使いとして頑張りますわ!

まるねこ
恋愛
母が亡くなってすぐに伯爵家へと来た愛人とその娘。 そこからは家族ごっこの毎日。 私が継ぐはずだった伯爵家。 花畑の住人の義妹が私の婚約者と仲良くなってしまったし、もういいよね? これからは母方の方で養女となり、魔法使いとなるよう頑張っていきますわ。 2025年に改編しました。 いつも通り、ふんわり設定です。 ブックマークに入れて頂けると私のテンションが成層圏を超えて月まで行ける気がします。m(._.)m Copyright©︎2020-まるねこ

魔法師団長の家政婦辞めたら溺愛されました【完結】

iru
恋愛
第19回 恋愛小説大賞エントリーしています。ぜひ1票お願いします。 小説家になろうですでに完結済みの作品です。よければお気に入りブックマークなどお願いします。 両親と旅をしている途中、魔物に襲われているところを、魔法師団に助けられたティナ。 両親は亡くなってしまったが、両親が命をかけて守ってくれた自分の命を無駄にせず強く生きていこうと決めた。 しかし、肉親も家もないティナが途方に暮れていると、魔物から助けてくれ、怪我の入院まで面倒を見てくれた魔法師団の団長レオニスから彼の家政婦として住み込みで働かないと誘われた。 魔物から助けられた時から、ひどく憧れていたレオニスの誘いを、ティナはありがたく受ける事にした。 自分はただの家政婦だと強く言い聞かせて、日に日に膨らむ恋心を抑え込むティナだった。 一方、レオニスもティナにどんどん惹かれていっていた。 初めはなくなった妹のようで放っては置けないと家政婦として雇ったが、その健気な様子に強く惹かれていった。 恋人になりたいが、年上で雇い主。 もしティナも同じ気持ちでないなら仕事まで奪ってしまうのではないか。 そんな思いで一歩踏み出せないレオニスだった。 そんな中ある噂から、ティナはレオニスの家政婦を辞めて家を出る決意をする。 レオニスは思いを伝えてティナを引き止めることができるのか? 両片思いのすれ違いのお話です。

【完結】花咲く手には、秘密がある 〜エルバの手と森の記憶〜

ソニエッタ
ファンタジー
森のはずれで花屋を営むオルガ。 草花を咲かせる不思議な力《エルバの手》を使い、今日ものんびり畑をたがやす。 そんな彼女のもとに、ある日突然やってきた帝国騎士団。 「皇子が呪いにかけられた。魔法が効かない」 は? それ、なんでウチに言いに来る? 天然で楽天的、敬語が使えない花屋の娘が、“咲かせる力”で事件を解決していく ―異世界・草花ファンタジー

処理中です...