77 / 90
第3章 惑星マーカス編
13. スタンピード
しおりを挟む
しばらく待っているとカイルさんからの伝令が来た。町全体の避難命令を出したが避難の完了までには半日以上かかるだろうとの事。それとAクラスとBクラスの冒険者は町を守るために残る事に成った旨の連絡があった。了解し、避難が完了したら再度連絡を貰えるようお願いする。
さてと、私は周りを見回した。この部屋にはリリ様、イースちゃん、ハンスくん、サマンサさん、サーシャさん、コトラルさん、アルトくん、それに私の8人だけだ。このメンバーには本当のことをいっても良いだろう。
「皆さん、魔王さんへの説得とスタンピードからの町の防御を同時に行うことは私ひとりでは無理です。ですので私の上司のリリ様に応援を求めました。」
「聖女様、私達では頼りになりませんか?」
「サマンサさん、とりあえず私の話を聞いてもらえませんか? それから判断して下さい。まず私は聖女ではありません、神です。」
「えっ、神様?」
とサマンサさんが考え込んだ。今の内だ、私は皆にこの宇宙と神について、超越者と神の経緯について、この星のダンジョンに超越者の子孫が住んでいることについて。神は超越者との戦いではなく共存を望んでいることについて話をする。
「そういえば聖女さまも魔王を宥めて眠りにつかせるのであって、退治するわけではありませんね...。」
相変わらずサマンサさんは聖女にこだわっている様だな。
「....と言う訳で、ここで超越者と戦うつもりはありません。あくまで目的は説得です。でもスタンピードで町を破壊させるつもりもないのです。ダンジョン中のモンスターが一気に出てくれば町中のAクラス冒険者が束になっても敵わないでしょう。ですので私がダンジョンの外でモンスターが町に向かうのを食い止めます。超越者の説得にはリリ様それにイースさんとハンスくんに行ってもらいます。」
「それで私達は?」
「サマンサさんとサーシャさんには他の冒険者と一緒に町の防衛をお願いします。コトラルさんとアルトくんは町の人達と一緒に退避です。」
コトラルさんとアルトくんが不満を漏らしたが、サマンサさんの一喝でおとなしくなる。やっぱりサマンサさんは怖い...。
「残念ですが承知しました。」
よかった何とか納得してくれた様だ。
その時カイルから伝令が来て町の避難が完了した旨を伝えてくれる。
<< それでは行きましょうか >>
とリリ様が言う。
「トモミちゃん、モンスターは出口からだけ出てくるとは限らないから注意して。」
とイースちゃん。
「了解。ありがとう。」
私とリリ様、イースちゃん、ハンスくんの4人だけがダンジョンに向かう。サマンサさんとサーシャさんは万が一私が撃ち漏らしたときの為に町の最後の砦として他のAクラス、Bクラスの冒険者と共に町の近くで待機だ。コトラルさんとアルトくんは不承不承ながら退避に同意してくれた。
リリ様とイースちゃんがダンジョンの入り口から中に進むのを見送り、私は入り口から少し離れた位置まで後退して10メートルくらいの高さまで浮かび魔力遮断結界を解除した。探査魔法を常時使用してモンスターの動きを探る。探査魔法はダンジョンの内部までは調べられないが、モンスターがダンジョンが出て来しだい知ることが出来るはずだ。町の方からは「飛んでる!」とか「光ってるぞ!」とかの声が聞こえるが今は無視だ。
緊張のまま時が過ぎて行くが何も起こらない。このままイースちゃんのお父さんの説得に成功すればよいと思ったが世の中そう甘くはなかった。ダンジョン上部の地面に沢山の亀裂が入いり、その割れ目から一斉にモンスターが這い出して来る。
「来ましたね....。」
私は広範囲に破壊魔法を打ち込む。沢山のモンスターが一斉に消滅するが、消える先から新しいモンスターが這い出して来る。この野郎! 私の魔力をなめるなよ。今の私の魔力はリリ様に匹敵してるんだ。魔力切れなんか期待しても無駄だからな。私は途切れなく連続して破壊魔法を打ち込み続ける。だがモンスターの出現頻度は増え続けついに私の破壊魔法をすり抜けるモンスターが現れる。くそ、これ以上の対応は無理だ後は冒険者の皆さんにお任せするしかない。
そのうちに防御結界を使うモンスターが現れた。それほど強力な結界ではないので対応可能だが、これ以上破壊魔法を強くすると地形が変わるが仕方が無い、町を守ってくれている冒険者の命の方が大切だ。私の強力な破壊魔法を連続して浴びて地面がどんどんえぐれて行く。このままだとダンジョンが無くなってしまいそうだ。深さから言ってすでに第一階層までは無くなったと思う。
その時ダンジョンから遠く離れた地面から何か巨大なものが飛び出した。しまった! あんなところにもダンジョンからの出口があったのか! 幸いそこから飛び出したのは一匹だけだ。飛び出したモンスターは全長30メートルくらいの巨体。全身が炎に包まれている。火竜というやつだろうか? そいつは私の方向に向きを変えると炎のブレスを吐いた。もちろん防御結界を張っているので私に届く前に弾かれる。だが私の攻撃も相手の防御結界に弾かれた。くそ、ダンジョンへの破壊魔法の連射を継続しながらの片手間での攻撃では仕留められない。モンスターは私に体当たりをするつもりかぐんぐん近づいてくる。避けたら町の方が危ない。数秒でいいから溜めを作る時間が欲しい。幸い私の連続攻撃によってダンジョン上部の穴はかなり深くなっている。これなら攻撃を中断しても数秒間はモンスターが地上に現れないかもしれない。
意を決して一瞬ダンジョンへの破壊魔法を止め、その分の魔力を手の平の間に蓄積する、彗星・小惑星除去作業の要領だ。溜めた数発分の魔力を破壊魔法として放出するとさすがの火竜も光の粒子となって消えた。すぐにダンジョンへの攻撃を再開するが、飛翔型のモンスターが10匹ほど町に向かった後だった。ごめん、冒険者さん達。
その後はしばらくこう着状態が続く。私の破壊魔法で穿たれた穴はすでに第3階層に達している。その時漸くモンスターの出現が止まった。と同時にリリ様とイースちゃん、ハンスくんが私の傍に瞬間移動した。
<< ごめん、トモミ。説得できなかった。>>
とリリ様が念話で伝えてくる。ありゃ、リリ様でも無理だったか。イースさんのお父さんと全面対決するしかないのだろうか。でもそうなったらこの星がただでは済まないだろう。どうしょう? どうしたらいい?
そんなことを考えていると火竜が出てきた穴から一人の男性が飛び出し、そのまま私達の方に飛んでくる。黒のスーツ姿で結構カッコいい。男性は私の前10メートルくらいまで接近するとそこで止まり私に向かって優雅に上半身を傾けお辞儀をした。
「我が名はライネル、超越者一族の長だ。ラース様を滅した神トモミ殿とお見受けする。死に花を咲かせる相手としては申し分ない。私と勝負してもらおう。」
リリ様より私を対戦相手としてご所望の様だ。どうして?
「ちょ、ちょっと待って下さい。私達は超越者一族との共存を望んでいるんです。なぜ戦わなければならないんですか?」
と一応尋ねてみる。
「神と共存などするくらいなら我ら一族は死を選ぶ。神に見つかった以上我らの野望は絶たれた。あとは潔く散るのみ。」
「そ、それは一族の総意なんですか? 少なくともここに居るイースちゃんはそんなこと望んでいませんよ。」
「ふん、裏切者は好きにするが良い。強要はせん。」
ふむ、きつい言葉を使っているが要するに好きにしろと言うことだ。案外神との共存に反対しているのはこの人のみだったりして。その時イースちゃんが大声で叫ぶ。
「お父さんいい加減にして! 超越者の誇りよりお母さんの方が大事じゃないの!」
「だから助かりたければ降参すれば良いと言っている。トモミ殿、どうか超越者一族の長としての最後の矜持を通させてくれぬか。」
どう見ても決心は固いね。やるしかないかと考えた時、リリ様の声が響いた。
「戦うなら私が相手をします。トモミは戦いの神ではありません、きっとあなたを傷つけるのを躊躇して碌な戦い方をしないでしょう。それでは戦う相手としてあなたにも悔いが残るのでは?」
「何を馬鹿なことを、ラース様を滅した神が戦えないだと!?」
「あれは事故です。トモミはゲートを破壊しようとしただけです。」
「なんだと....。」
ライネルさんはそれを聞いた途端見るからに気落ちしてしまった。まるで自分を支えていた最後のものが崩れ落ちたかの様だ。
「ふっふっふっ、あははははは、ならばもう何も望まんとっとと殺すがよい。」
といってライネルさんは自らの防御結界を解除した。その姿はとても悲しそうで...私は見ていられなかった。
「ライネルさん、分かりました。私はあなたと戦います。」
と静かに告げる。我ながらバカな行動だとは思うがライネルさんの心を救うにはこれしかないと感じたんだ。不老不死で無い者はいつかは死ぬ。それなら納得のいく最後を迎えるのもひとつの幸せなのかもしれない。ライネルさんは驚いた様に顔を上げた。すかさず私は言葉を続ける。
「でも覚悟して下さいね。最初から全力で行きます。言っておきますが私は強いですよ、魔力だけならリリ様にも負けません。」
さてと、私は周りを見回した。この部屋にはリリ様、イースちゃん、ハンスくん、サマンサさん、サーシャさん、コトラルさん、アルトくん、それに私の8人だけだ。このメンバーには本当のことをいっても良いだろう。
「皆さん、魔王さんへの説得とスタンピードからの町の防御を同時に行うことは私ひとりでは無理です。ですので私の上司のリリ様に応援を求めました。」
「聖女様、私達では頼りになりませんか?」
「サマンサさん、とりあえず私の話を聞いてもらえませんか? それから判断して下さい。まず私は聖女ではありません、神です。」
「えっ、神様?」
とサマンサさんが考え込んだ。今の内だ、私は皆にこの宇宙と神について、超越者と神の経緯について、この星のダンジョンに超越者の子孫が住んでいることについて。神は超越者との戦いではなく共存を望んでいることについて話をする。
「そういえば聖女さまも魔王を宥めて眠りにつかせるのであって、退治するわけではありませんね...。」
相変わらずサマンサさんは聖女にこだわっている様だな。
「....と言う訳で、ここで超越者と戦うつもりはありません。あくまで目的は説得です。でもスタンピードで町を破壊させるつもりもないのです。ダンジョン中のモンスターが一気に出てくれば町中のAクラス冒険者が束になっても敵わないでしょう。ですので私がダンジョンの外でモンスターが町に向かうのを食い止めます。超越者の説得にはリリ様それにイースさんとハンスくんに行ってもらいます。」
「それで私達は?」
「サマンサさんとサーシャさんには他の冒険者と一緒に町の防衛をお願いします。コトラルさんとアルトくんは町の人達と一緒に退避です。」
コトラルさんとアルトくんが不満を漏らしたが、サマンサさんの一喝でおとなしくなる。やっぱりサマンサさんは怖い...。
「残念ですが承知しました。」
よかった何とか納得してくれた様だ。
その時カイルから伝令が来て町の避難が完了した旨を伝えてくれる。
<< それでは行きましょうか >>
とリリ様が言う。
「トモミちゃん、モンスターは出口からだけ出てくるとは限らないから注意して。」
とイースちゃん。
「了解。ありがとう。」
私とリリ様、イースちゃん、ハンスくんの4人だけがダンジョンに向かう。サマンサさんとサーシャさんは万が一私が撃ち漏らしたときの為に町の最後の砦として他のAクラス、Bクラスの冒険者と共に町の近くで待機だ。コトラルさんとアルトくんは不承不承ながら退避に同意してくれた。
リリ様とイースちゃんがダンジョンの入り口から中に進むのを見送り、私は入り口から少し離れた位置まで後退して10メートルくらいの高さまで浮かび魔力遮断結界を解除した。探査魔法を常時使用してモンスターの動きを探る。探査魔法はダンジョンの内部までは調べられないが、モンスターがダンジョンが出て来しだい知ることが出来るはずだ。町の方からは「飛んでる!」とか「光ってるぞ!」とかの声が聞こえるが今は無視だ。
緊張のまま時が過ぎて行くが何も起こらない。このままイースちゃんのお父さんの説得に成功すればよいと思ったが世の中そう甘くはなかった。ダンジョン上部の地面に沢山の亀裂が入いり、その割れ目から一斉にモンスターが這い出して来る。
「来ましたね....。」
私は広範囲に破壊魔法を打ち込む。沢山のモンスターが一斉に消滅するが、消える先から新しいモンスターが這い出して来る。この野郎! 私の魔力をなめるなよ。今の私の魔力はリリ様に匹敵してるんだ。魔力切れなんか期待しても無駄だからな。私は途切れなく連続して破壊魔法を打ち込み続ける。だがモンスターの出現頻度は増え続けついに私の破壊魔法をすり抜けるモンスターが現れる。くそ、これ以上の対応は無理だ後は冒険者の皆さんにお任せするしかない。
そのうちに防御結界を使うモンスターが現れた。それほど強力な結界ではないので対応可能だが、これ以上破壊魔法を強くすると地形が変わるが仕方が無い、町を守ってくれている冒険者の命の方が大切だ。私の強力な破壊魔法を連続して浴びて地面がどんどんえぐれて行く。このままだとダンジョンが無くなってしまいそうだ。深さから言ってすでに第一階層までは無くなったと思う。
その時ダンジョンから遠く離れた地面から何か巨大なものが飛び出した。しまった! あんなところにもダンジョンからの出口があったのか! 幸いそこから飛び出したのは一匹だけだ。飛び出したモンスターは全長30メートルくらいの巨体。全身が炎に包まれている。火竜というやつだろうか? そいつは私の方向に向きを変えると炎のブレスを吐いた。もちろん防御結界を張っているので私に届く前に弾かれる。だが私の攻撃も相手の防御結界に弾かれた。くそ、ダンジョンへの破壊魔法の連射を継続しながらの片手間での攻撃では仕留められない。モンスターは私に体当たりをするつもりかぐんぐん近づいてくる。避けたら町の方が危ない。数秒でいいから溜めを作る時間が欲しい。幸い私の連続攻撃によってダンジョン上部の穴はかなり深くなっている。これなら攻撃を中断しても数秒間はモンスターが地上に現れないかもしれない。
意を決して一瞬ダンジョンへの破壊魔法を止め、その分の魔力を手の平の間に蓄積する、彗星・小惑星除去作業の要領だ。溜めた数発分の魔力を破壊魔法として放出するとさすがの火竜も光の粒子となって消えた。すぐにダンジョンへの攻撃を再開するが、飛翔型のモンスターが10匹ほど町に向かった後だった。ごめん、冒険者さん達。
その後はしばらくこう着状態が続く。私の破壊魔法で穿たれた穴はすでに第3階層に達している。その時漸くモンスターの出現が止まった。と同時にリリ様とイースちゃん、ハンスくんが私の傍に瞬間移動した。
<< ごめん、トモミ。説得できなかった。>>
とリリ様が念話で伝えてくる。ありゃ、リリ様でも無理だったか。イースさんのお父さんと全面対決するしかないのだろうか。でもそうなったらこの星がただでは済まないだろう。どうしょう? どうしたらいい?
そんなことを考えていると火竜が出てきた穴から一人の男性が飛び出し、そのまま私達の方に飛んでくる。黒のスーツ姿で結構カッコいい。男性は私の前10メートルくらいまで接近するとそこで止まり私に向かって優雅に上半身を傾けお辞儀をした。
「我が名はライネル、超越者一族の長だ。ラース様を滅した神トモミ殿とお見受けする。死に花を咲かせる相手としては申し分ない。私と勝負してもらおう。」
リリ様より私を対戦相手としてご所望の様だ。どうして?
「ちょ、ちょっと待って下さい。私達は超越者一族との共存を望んでいるんです。なぜ戦わなければならないんですか?」
と一応尋ねてみる。
「神と共存などするくらいなら我ら一族は死を選ぶ。神に見つかった以上我らの野望は絶たれた。あとは潔く散るのみ。」
「そ、それは一族の総意なんですか? 少なくともここに居るイースちゃんはそんなこと望んでいませんよ。」
「ふん、裏切者は好きにするが良い。強要はせん。」
ふむ、きつい言葉を使っているが要するに好きにしろと言うことだ。案外神との共存に反対しているのはこの人のみだったりして。その時イースちゃんが大声で叫ぶ。
「お父さんいい加減にして! 超越者の誇りよりお母さんの方が大事じゃないの!」
「だから助かりたければ降参すれば良いと言っている。トモミ殿、どうか超越者一族の長としての最後の矜持を通させてくれぬか。」
どう見ても決心は固いね。やるしかないかと考えた時、リリ様の声が響いた。
「戦うなら私が相手をします。トモミは戦いの神ではありません、きっとあなたを傷つけるのを躊躇して碌な戦い方をしないでしょう。それでは戦う相手としてあなたにも悔いが残るのでは?」
「何を馬鹿なことを、ラース様を滅した神が戦えないだと!?」
「あれは事故です。トモミはゲートを破壊しようとしただけです。」
「なんだと....。」
ライネルさんはそれを聞いた途端見るからに気落ちしてしまった。まるで自分を支えていた最後のものが崩れ落ちたかの様だ。
「ふっふっふっ、あははははは、ならばもう何も望まんとっとと殺すがよい。」
といってライネルさんは自らの防御結界を解除した。その姿はとても悲しそうで...私は見ていられなかった。
「ライネルさん、分かりました。私はあなたと戦います。」
と静かに告げる。我ながらバカな行動だとは思うがライネルさんの心を救うにはこれしかないと感じたんだ。不老不死で無い者はいつかは死ぬ。それなら納得のいく最後を迎えるのもひとつの幸せなのかもしれない。ライネルさんは驚いた様に顔を上げた。すかさず私は言葉を続ける。
「でも覚悟して下さいね。最初から全力で行きます。言っておきますが私は強いですよ、魔力だけならリリ様にも負けません。」
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
安全第一異世界生活
朋
ファンタジー
異世界に転移させられた 麻生 要(幼児になった3人の孫を持つ婆ちゃん)
新たな世界で新たな家族を得て、出会った優しい人・癖の強い人・腹黒と色々な人に気にかけられて婆ちゃん節を炸裂させながら安全重視の異世界冒険生活目指します!!
最愛の番に殺された獣王妃
望月 或
恋愛
目の前には、最愛の人の憎しみと怒りに満ちた黄金色の瞳。
彼のすぐ後ろには、私の姿をした聖女が怯えた表情で口元に両手を当てこちらを見ている。
手で隠しているけれど、その唇が堪え切れず嘲笑っている事を私は知っている。
聖女の姿となった私の左胸を貫いた彼の愛剣が、ゆっくりと引き抜かれる。
哀しみと失意と諦めの中、私の身体は床に崩れ落ちて――
突然彼から放たれた、狂気と絶望が入り混じった慟哭を聞きながら、私の思考は止まり、意識は閉ざされ永遠の眠りについた――はずだったのだけれど……?
「憐れなアンタに“選択”を与える。このままあの世に逝くか、別の“誰か”になって新たな人生を歩むか」
謎の人物の言葉に、私が選択したのは――
幼女はリペア(修復魔法)で無双……しない
しろこねこ
ファンタジー
田舎の小さな村・セデル村に生まれた貧乏貴族のリナ5歳はある日魔法にめざめる。それは貧乏村にとって最強の魔法、リペア、修復の魔法だった。ちょっと説明がつかないでたらめチートな魔法でリナは覇王を目指……さない。だって平凡が1番だもん。騙され上手な父ヘンリーと脳筋な兄カイル、スーパー執事のゴフじいさんと乙女なおかんマール婆さんとの平和で凹凸な日々の話。
冷遇王妃はときめかない
あんど もあ
ファンタジー
幼いころから婚約していた彼と結婚して王妃になった私。
だが、陛下は側妃だけを溺愛し、私は白い結婚のまま離宮へ追いやられる…って何てラッキー! 国の事は陛下と側妃様に任せて、私はこのまま離宮で何の責任も無い楽な生活を!…と思っていたのに…。
悪役令嬢になるのも面倒なので、冒険にでかけます
綾月百花
ファンタジー
リリーには幼い頃に決められた王子の婚約者がいたが、その婚約者の誕生日パーティーで婚約者はミーネと入場し挨拶して歩きファーストダンスまで踊る始末。国王と王妃に謝られ、贈り物も準備されていると宥められるが、その贈り物のドレスまでミーネが着ていた。リリーは怒ってワインボトルを持ち、美しいドレスをワイン色に染め上げるが、ミーネもリリーのドレスの裾を踏みつけ、ワインボトルからボトボトと頭から濡らされた。相手は子爵令嬢、リリーは伯爵令嬢、位の違いに国王も黙ってはいられない。婚約者はそれでも、リリーの肩を持たず、リリーは国王に婚約破棄をして欲しいと直訴する。それ受け入れられ、リリーは清々した。婚約破棄が完全に決まった後、リリーは深夜に家を飛び出し笛を吹く。会いたかったビエントに会えた。過ごすうちもっと好きになる。必死で練習した飛行魔法とささやかな攻撃魔法を身につけ、リリーは今度は自分からビエントに会いに行こうと家出をして旅を始めた。旅の途中の魔物の森で魔物に襲われ、リリーは自分の未熟さに気付き、国営の騎士団に入り、魔物狩りを始めた。最終目的はダンジョンの攻略。悪役令嬢と魔物退治、ダンジョン攻略等を混ぜてみました。メインはリリーが王妃になるまでのシンデレラストーリーです。
冷徹宰相様の嫁探し
菱沼あゆ
ファンタジー
あまり裕福でない公爵家の次女、マレーヌは、ある日突然、第一王子エヴァンの正妃となるよう、申し渡される。
その知らせを持って来たのは、若き宰相アルベルトだったが。
マレーヌは思う。
いやいやいやっ。
私が好きなのは、王子様じゃなくてあなたの方なんですけど~っ!?
実家が無害そう、という理由で王子の妃に選ばれたマレーヌと、冷徹宰相の恋物語。
(「小説家になろう」でも公開しています)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる