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第5話 優しい声に呼ばれた名前
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週の中日。プロジェクトチームの準備作業に追われるオフィスで、東雲瑠衣は息つく暇もなく動いていた。
九条ホールディングスとの共同開発という大規模案件に社内の誰もが浮足立ち、ちょっとした確認にも上司や関係部署からの問い合わせが相次ぐ。
慣れない注目を集めながらも、瑠衣は依頼を一つひとつさばき、粘り強く作業を進めていった。
「東雲さん、九条側の資料確認、今日中に終わりますか?」
「はい。最終チェックまでしてから送ります」
「助かる。社長が視察入れるらしくて、外せないんだ」
部長が去ったあと、モニターに映るスケジュール表を見つめながら、ふと息を吐く。
抜け道も休憩もないほど張り詰めた日々。
けれど、不思議と心は折れなかった。
理由はわかっている。
昨日の夜、九条悠真から届いた短いメッセージ。
――「明日は無理せず。あなたが倒れたら困るから。」
それだけの言葉なのに、あたたかく支えられているような気がした。
ふとスマホが震え、画面に彼の名前が浮かぶ。
「もしもし、九条です。今、少し話せますか?」
「はい、大丈夫です」
「今日午後から、サンプルデザインの確認に伺う予定でしたが、少し予定を早めたいと思いまして」
「――今日の午前中にですか?」
「ええ。そちらの都合が悪ければ時間をずらします」
「いえ、支障ありません。お待ちしています」
「ありがとうございます、東雲さん」
通話の最後、低く優しい声で名前を呼ばれた瞬間、心臓が跳ねた。
たった四文字の自分の名前が、こんなに穏やかに響いたのは初めてだった。
受話器を置いたあとも、耳の奥に彼の声が残っていた。
「……何やってるの、私」頬を軽く叩いて我に返る。
けれど指先がわずかに震えているのを、自分でも止められなかった。
昼少し前。フロアにざわめきが走った。
「九条ホールディングスの方がいらっしゃいました!」
その声に社員が一斉に立ち上がり、空気がぴしりと変わる。
ドアを開けた瞬間、整ったスーツ姿の九条が現れた。
淡い笑みを浮かべたその姿に、場の空気が一瞬で静まる。
「お忙しいところお邪魔します」
「九条様、本日はよろしくお願いいたします!」と部長が先に駆け寄る。
「こちらこそ。皆さまのご協力に感謝しています」
目が合った瞬間、九条はわずかに視線を柔らげた。
それだけで、胸の奥がくすぐられるような感覚になる。
午後の会議は順調に進み、サンプルデザインについての意見交換が続いた。
提案書をめくりながら、瑠衣が自分の案を説明すると、九条は静かに頷き、質問を重ねてくる。
鋭いけれど、決して責め立てるようではない。むしろ、彼の問いは相手の言葉を導き出すような不思議なやさしさに満ちていた。
「視覚よりも触感を重視している、とおっしゃいましたね。それは理由がありますか?」
「はい。今回の商品コンセプトが“手に取った瞬間、心地よさを感じるもの”なので、見た目よりも感触の印象を優先しました」
「なるほど。あなたの説明で、デザインの意図がよくわかりました。非常にいい視点です」
少し離れた席で、同僚たちが感嘆の吐息を漏らす。
上司も満足そうに頷いていた。
褒められることに慣れていない瑠衣は、顔が熱くなるのを隠そうと必死だった。
会議が終わり、社員たちがぞろぞろと退室する中、九条は椅子から立ち上がりながら声をかけた。
「東雲さん、少しお話いいですか?」
会議室の片隅。
彼は窓際に立ち、柔らかな光を背後に受けながら言った。
「みなさんの前では言えませんでしたが、今日の提案は見事でした」
「ありがとうございます。でも、提案書のデータは昨日夜遅くまでかかって……本当はまだ足りないところも」
「完璧じゃなくていいんです。大事なのは、誠実さと情熱です」
その言葉に、ふっと肩の力が抜けた。
彼の瞳はやわらかく、まるで心の奥を見透かしているようだった。
「前より少し、顔色が良くなりましたね」
「……そう見えますか?」
「ええ。あなたらしい表情になってきました」
「でも最近はずっと忙しくて、ちゃんと笑えてるか分からなくて」
「今、笑っていますよ。自分で気づいていないだけです」
彼の声は低く穏やかで、心の壁をやわらかく溶かしていく。
その瞬間、瑠衣は気づいた。
――この人の前だと、自分でいられる。
不意に、九条のスマホが鳴った。彼は手短に対応し、再び瑠衣の方を向いた。
「すみません、出なければならない会議が入ってしまって。今日はもう帰ります」
「お忙しいのに、わざわざありがとうございました」
「いえ。……仕事とは別に、あなたに伝えておきたいことがあるんです」
突然の言葉に、瑠衣の呼吸が浅くなる。
「何でしょうか?」
「焦らなくていい、ということです。あなたは一度背中を押してもらえれば、誰より遠くまで行ける人です」
静かな声が胸の奥に落ちた。
言葉を返そうとしたまま、彼の背中が会議室を去っていく。
扉が閉まったあと、残された空気だけがあたたかく残っていた。
名前を呼ばれた耳の奥が、まだじんわりと熱を持っている。
* * *
夜、帰りの電車の中。
窓に映る自分の顔は、不思議と穏やかだった。
プロジェクト資料の確認を終えたばかりのスマホに、新着通知が点灯する。
――九条悠真からのメッセージ。
『今日はありがとう。君の努力は必ず報われる』
短い一文。
それだけで、胸の奥がふわっと温かく満たされる。
周囲の喧騒も、車輪の音も遠のいていく。
画面を閉じ、息を吐くと、思わず小さく笑っていた。
「……どうしたの、東雲さん。顔、赤いですよ?」
隣に座る同僚の佐伯が覗き込む。
「えっ、そ、そんなことないよ」
「もしかして、九条さんとメッセージしてる?」
「ちがうってば!」
「いやいや、分かりやすいですよ。好きな人から連絡来た顔してる!」
笑いながら肩を軽く叩かれ、否定の言葉が喉に詰まる。
好き――そうか、これがそうなの?
車窓の外に見える夜の街が、やけに鮮やかに見えた。
音も光もすべてが心地よくて、自分が誰かを想う気持ちを恐れなくなっていく。
降車駅が近づくころ、瑠衣は小さく呟いた。
「明日も、頑張ろう」
電車の揺れに合わせて、胸の奥のリズムが少し早く跳ねた。
優しい声に呼ばれた名前が、今も耳の中でやさしく響いている。
(続く)
九条ホールディングスとの共同開発という大規模案件に社内の誰もが浮足立ち、ちょっとした確認にも上司や関係部署からの問い合わせが相次ぐ。
慣れない注目を集めながらも、瑠衣は依頼を一つひとつさばき、粘り強く作業を進めていった。
「東雲さん、九条側の資料確認、今日中に終わりますか?」
「はい。最終チェックまでしてから送ります」
「助かる。社長が視察入れるらしくて、外せないんだ」
部長が去ったあと、モニターに映るスケジュール表を見つめながら、ふと息を吐く。
抜け道も休憩もないほど張り詰めた日々。
けれど、不思議と心は折れなかった。
理由はわかっている。
昨日の夜、九条悠真から届いた短いメッセージ。
――「明日は無理せず。あなたが倒れたら困るから。」
それだけの言葉なのに、あたたかく支えられているような気がした。
ふとスマホが震え、画面に彼の名前が浮かぶ。
「もしもし、九条です。今、少し話せますか?」
「はい、大丈夫です」
「今日午後から、サンプルデザインの確認に伺う予定でしたが、少し予定を早めたいと思いまして」
「――今日の午前中にですか?」
「ええ。そちらの都合が悪ければ時間をずらします」
「いえ、支障ありません。お待ちしています」
「ありがとうございます、東雲さん」
通話の最後、低く優しい声で名前を呼ばれた瞬間、心臓が跳ねた。
たった四文字の自分の名前が、こんなに穏やかに響いたのは初めてだった。
受話器を置いたあとも、耳の奥に彼の声が残っていた。
「……何やってるの、私」頬を軽く叩いて我に返る。
けれど指先がわずかに震えているのを、自分でも止められなかった。
昼少し前。フロアにざわめきが走った。
「九条ホールディングスの方がいらっしゃいました!」
その声に社員が一斉に立ち上がり、空気がぴしりと変わる。
ドアを開けた瞬間、整ったスーツ姿の九条が現れた。
淡い笑みを浮かべたその姿に、場の空気が一瞬で静まる。
「お忙しいところお邪魔します」
「九条様、本日はよろしくお願いいたします!」と部長が先に駆け寄る。
「こちらこそ。皆さまのご協力に感謝しています」
目が合った瞬間、九条はわずかに視線を柔らげた。
それだけで、胸の奥がくすぐられるような感覚になる。
午後の会議は順調に進み、サンプルデザインについての意見交換が続いた。
提案書をめくりながら、瑠衣が自分の案を説明すると、九条は静かに頷き、質問を重ねてくる。
鋭いけれど、決して責め立てるようではない。むしろ、彼の問いは相手の言葉を導き出すような不思議なやさしさに満ちていた。
「視覚よりも触感を重視している、とおっしゃいましたね。それは理由がありますか?」
「はい。今回の商品コンセプトが“手に取った瞬間、心地よさを感じるもの”なので、見た目よりも感触の印象を優先しました」
「なるほど。あなたの説明で、デザインの意図がよくわかりました。非常にいい視点です」
少し離れた席で、同僚たちが感嘆の吐息を漏らす。
上司も満足そうに頷いていた。
褒められることに慣れていない瑠衣は、顔が熱くなるのを隠そうと必死だった。
会議が終わり、社員たちがぞろぞろと退室する中、九条は椅子から立ち上がりながら声をかけた。
「東雲さん、少しお話いいですか?」
会議室の片隅。
彼は窓際に立ち、柔らかな光を背後に受けながら言った。
「みなさんの前では言えませんでしたが、今日の提案は見事でした」
「ありがとうございます。でも、提案書のデータは昨日夜遅くまでかかって……本当はまだ足りないところも」
「完璧じゃなくていいんです。大事なのは、誠実さと情熱です」
その言葉に、ふっと肩の力が抜けた。
彼の瞳はやわらかく、まるで心の奥を見透かしているようだった。
「前より少し、顔色が良くなりましたね」
「……そう見えますか?」
「ええ。あなたらしい表情になってきました」
「でも最近はずっと忙しくて、ちゃんと笑えてるか分からなくて」
「今、笑っていますよ。自分で気づいていないだけです」
彼の声は低く穏やかで、心の壁をやわらかく溶かしていく。
その瞬間、瑠衣は気づいた。
――この人の前だと、自分でいられる。
不意に、九条のスマホが鳴った。彼は手短に対応し、再び瑠衣の方を向いた。
「すみません、出なければならない会議が入ってしまって。今日はもう帰ります」
「お忙しいのに、わざわざありがとうございました」
「いえ。……仕事とは別に、あなたに伝えておきたいことがあるんです」
突然の言葉に、瑠衣の呼吸が浅くなる。
「何でしょうか?」
「焦らなくていい、ということです。あなたは一度背中を押してもらえれば、誰より遠くまで行ける人です」
静かな声が胸の奥に落ちた。
言葉を返そうとしたまま、彼の背中が会議室を去っていく。
扉が閉まったあと、残された空気だけがあたたかく残っていた。
名前を呼ばれた耳の奥が、まだじんわりと熱を持っている。
* * *
夜、帰りの電車の中。
窓に映る自分の顔は、不思議と穏やかだった。
プロジェクト資料の確認を終えたばかりのスマホに、新着通知が点灯する。
――九条悠真からのメッセージ。
『今日はありがとう。君の努力は必ず報われる』
短い一文。
それだけで、胸の奥がふわっと温かく満たされる。
周囲の喧騒も、車輪の音も遠のいていく。
画面を閉じ、息を吐くと、思わず小さく笑っていた。
「……どうしたの、東雲さん。顔、赤いですよ?」
隣に座る同僚の佐伯が覗き込む。
「えっ、そ、そんなことないよ」
「もしかして、九条さんとメッセージしてる?」
「ちがうってば!」
「いやいや、分かりやすいですよ。好きな人から連絡来た顔してる!」
笑いながら肩を軽く叩かれ、否定の言葉が喉に詰まる。
好き――そうか、これがそうなの?
車窓の外に見える夜の街が、やけに鮮やかに見えた。
音も光もすべてが心地よくて、自分が誰かを想う気持ちを恐れなくなっていく。
降車駅が近づくころ、瑠衣は小さく呟いた。
「明日も、頑張ろう」
電車の揺れに合わせて、胸の奥のリズムが少し早く跳ねた。
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