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第45話
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家まで走るとヒトミが俺の背中に乗った。
ぷにゅんに意識が行ってしまう。
「時間がありません。早くいきましょう」
「う、うん」
俺は走って学校の近くまで走った。
学校の近くでヒトミを下ろそうとするが降りない。
「今日は遅刻ギリギリです。学校までこのまま行きましょう」
「いや、でも、ヒトミをおんぶしたまま学校に行ったら目立つだろ」
「遅刻します。このまま行きましょう」
「……分かった」
俺は走って学校の門をくぐる。
教室で1人の生徒が俺とヒトミを指差すと、皆が窓に集まってきてこっちを見た。
俺は急いで下駄箱に向かい視線を躱した。
ヒトミを降ろして教室に送ると、ヒトミは笑顔で俺に手を振った。
他の男子生徒に話しかけられていたが、どこか人形のような雰囲気に変わっていた。
俺はトイレに向かい、チャイムが鳴るギリギリに歩いてくるアマミヤ先生とほぼ同時に教室に入った。
アマミヤ先生は俺の状況を察したのか挨拶をした後の会話は無かったがそれが心地いい。
俺が教室に入るとそのままホームルームが始まり、ホームルーム後、俺は机に突っ伏して寝たふりをする。
「フトシ、同棲してるって噂になってるよ?」
ユイが俺の腕をつんつんとつついて話しかけてきた。
ちらっと周りを見るとクラスメートが聞き耳を立てていた。
いつもより異様に静かだ。
ユイは空気を読む。
ユイが言って来るくらいだ。
クラスみんなの噂になっており、みんなが知っている。
隠蔽は不可能か。
「うん、その通りだ」
「どうしておんぶしてきたの?」
「遅刻ギリギリだった」
「仲がいいよね」
「ヒトミは、人懐っこいからな」
「……フトシにだけは、人懐っこいんだよ」
「ああ、そう言えば、アマミヤ先生が俺は安全だと言っていたな……」
アマミヤ先生の言葉を思い出した。
『オオタ、お前はツムギの事が気になっていながら手を出せていない。オオタは信頼できる』
顔が赤くなり、寝たふりを続けて顔を隠す。
そこからエロい妄想が連鎖する。
ヒトミの胸、その感触を思い出す。
ユイとアクシデントで抱き合った事を思い出す。
最後までは行っていないが、幸運は何度か起きている。
ふとゴウタさんの施設を思い出した。
俺は、話を逸らしたいと思っているのか。
気づいても、それでもなお話を逸らそう。
「そう言えば、ゴウタさんのハザマ施設はどうなってるんだ?」
「急にゴブリンのハザマがたくさん出て来て、仕事を続ける事になったよ」
「良かった。今もゴブリンのハザマは消えているのか?」
「うん、そうみたい」
たまに、ハザマを出しに行こう。
「体調は良くなった?」
「うん、多分、今の体重がベストだと思う」
「良かったね」
「うむ」
俺は食べ過ぎと走りすぎで疲れたふりをして最後の戦闘訓練の授業まで質問地獄から逃げ切った。
これが終わればもうすぐ帰れる。
2年生全員で戦闘訓練を行う。
当然レンはダントツで目立っている。
羨ましい。
いや、ダメだ!
努力もしてないのに結果を求めている!
これじゃ太っている時と変わらない!
俺はグレートオーガの金棒を何度も振る。
「フトシ、また金棒を持たせてもらっていいか?」
「いいぞ」
クラスメートが金棒を両手で持ち上げる。
バットのようにスイングするが、勢いを殺しきれずにクルンと2回転した。
「俺は、能力値が高い方だと思ってたのに、まだ駄目か。サンキュー!」
「いや、俺もまだまだだから」
そう言いながら片手で金棒を受け取るとクラスメートが否定する。
「いやいやいやいや!もう充分だろ!何を目指してるんだよ!」
「初級レベル5冒険者」
「行ける行ける!余裕だって!フトシは試験を受けていないだけだろ!?」
周りで見ていたみんなも俺を励ます。
「フトシなら行けるって!」
「絶対受かるよ!」
「中級を目指したら?」
「ありがとう。元気になった」
俺は金棒を振る。
周りで何か言っているが金棒を振る音で聞こえない。
「フトシが金棒を振る度に風圧がこっちまで来る」
「あのブオンブオン鳴る音が怖い」
「間違って人に当たったら死ぬから隅に移動してくれって言われてるんだぜ?」
「フトシは特別なんだよ」
「振る速度がやべえ!まるで金棒が軽く見えてしまう」
「ああ、でも、持つと振り遅れるんだよな」
「俺はうまく持つ事すら出来ないぞ」
初級レベル5になる事で、レンに嫉妬してしまう俺を、俺の甘えを無くしたい。
俺は時間を忘れるように金棒を振った。
あとがき
新作投稿開始
タイトルは:転生したら遊び人だったが遊ばず修行をしていたら何故か最強の遊び人になっていた
キャッチコピー:遊び人なのに何で遊ばないで修業してるのよ!
URL
https://kakuyomu.jp/works/16817330658366712764
今作のテーマは、
遊び人×明るい作風×少年漫画のお色気枠×ギャンブル要素のドキドキ
となります。
新作とどうかよろしくお願いします。
ぷにゅんに意識が行ってしまう。
「時間がありません。早くいきましょう」
「う、うん」
俺は走って学校の近くまで走った。
学校の近くでヒトミを下ろそうとするが降りない。
「今日は遅刻ギリギリです。学校までこのまま行きましょう」
「いや、でも、ヒトミをおんぶしたまま学校に行ったら目立つだろ」
「遅刻します。このまま行きましょう」
「……分かった」
俺は走って学校の門をくぐる。
教室で1人の生徒が俺とヒトミを指差すと、皆が窓に集まってきてこっちを見た。
俺は急いで下駄箱に向かい視線を躱した。
ヒトミを降ろして教室に送ると、ヒトミは笑顔で俺に手を振った。
他の男子生徒に話しかけられていたが、どこか人形のような雰囲気に変わっていた。
俺はトイレに向かい、チャイムが鳴るギリギリに歩いてくるアマミヤ先生とほぼ同時に教室に入った。
アマミヤ先生は俺の状況を察したのか挨拶をした後の会話は無かったがそれが心地いい。
俺が教室に入るとそのままホームルームが始まり、ホームルーム後、俺は机に突っ伏して寝たふりをする。
「フトシ、同棲してるって噂になってるよ?」
ユイが俺の腕をつんつんとつついて話しかけてきた。
ちらっと周りを見るとクラスメートが聞き耳を立てていた。
いつもより異様に静かだ。
ユイは空気を読む。
ユイが言って来るくらいだ。
クラスみんなの噂になっており、みんなが知っている。
隠蔽は不可能か。
「うん、その通りだ」
「どうしておんぶしてきたの?」
「遅刻ギリギリだった」
「仲がいいよね」
「ヒトミは、人懐っこいからな」
「……フトシにだけは、人懐っこいんだよ」
「ああ、そう言えば、アマミヤ先生が俺は安全だと言っていたな……」
アマミヤ先生の言葉を思い出した。
『オオタ、お前はツムギの事が気になっていながら手を出せていない。オオタは信頼できる』
顔が赤くなり、寝たふりを続けて顔を隠す。
そこからエロい妄想が連鎖する。
ヒトミの胸、その感触を思い出す。
ユイとアクシデントで抱き合った事を思い出す。
最後までは行っていないが、幸運は何度か起きている。
ふとゴウタさんの施設を思い出した。
俺は、話を逸らしたいと思っているのか。
気づいても、それでもなお話を逸らそう。
「そう言えば、ゴウタさんのハザマ施設はどうなってるんだ?」
「急にゴブリンのハザマがたくさん出て来て、仕事を続ける事になったよ」
「良かった。今もゴブリンのハザマは消えているのか?」
「うん、そうみたい」
たまに、ハザマを出しに行こう。
「体調は良くなった?」
「うん、多分、今の体重がベストだと思う」
「良かったね」
「うむ」
俺は食べ過ぎと走りすぎで疲れたふりをして最後の戦闘訓練の授業まで質問地獄から逃げ切った。
これが終わればもうすぐ帰れる。
2年生全員で戦闘訓練を行う。
当然レンはダントツで目立っている。
羨ましい。
いや、ダメだ!
努力もしてないのに結果を求めている!
これじゃ太っている時と変わらない!
俺はグレートオーガの金棒を何度も振る。
「フトシ、また金棒を持たせてもらっていいか?」
「いいぞ」
クラスメートが金棒を両手で持ち上げる。
バットのようにスイングするが、勢いを殺しきれずにクルンと2回転した。
「俺は、能力値が高い方だと思ってたのに、まだ駄目か。サンキュー!」
「いや、俺もまだまだだから」
そう言いながら片手で金棒を受け取るとクラスメートが否定する。
「いやいやいやいや!もう充分だろ!何を目指してるんだよ!」
「初級レベル5冒険者」
「行ける行ける!余裕だって!フトシは試験を受けていないだけだろ!?」
周りで見ていたみんなも俺を励ます。
「フトシなら行けるって!」
「絶対受かるよ!」
「中級を目指したら?」
「ありがとう。元気になった」
俺は金棒を振る。
周りで何か言っているが金棒を振る音で聞こえない。
「フトシが金棒を振る度に風圧がこっちまで来る」
「あのブオンブオン鳴る音が怖い」
「間違って人に当たったら死ぬから隅に移動してくれって言われてるんだぜ?」
「フトシは特別なんだよ」
「振る速度がやべえ!まるで金棒が軽く見えてしまう」
「ああ、でも、持つと振り遅れるんだよな」
「俺はうまく持つ事すら出来ないぞ」
初級レベル5になる事で、レンに嫉妬してしまう俺を、俺の甘えを無くしたい。
俺は時間を忘れるように金棒を振った。
あとがき
新作投稿開始
タイトルは:転生したら遊び人だったが遊ばず修行をしていたら何故か最強の遊び人になっていた
キャッチコピー:遊び人なのに何で遊ばないで修業してるのよ!
URL
https://kakuyomu.jp/works/16817330658366712764
今作のテーマは、
遊び人×明るい作風×少年漫画のお色気枠×ギャンブル要素のドキドキ
となります。
新作とどうかよろしくお願いします。
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