転生したら遊び人だったが遊ばず修行をしていたら何故か最強の遊び人になっていた

ぐうのすけ

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第17話 挟み撃ちされるロックショット

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 ロックショットが追われる数日前に時間はさかのぼる。

【狡猾なロックショット視点】

 俺は30体ほどのゴブリンをかき集め、食料都市マリンから王都に至る街道近くの森に潜んだ。
 俺は知識に溢れている、人間どもは転生者が現れると王都にいる王の元に向かい挨拶をする、そこを叩く!

 バカな奴らだ。
 そのような通例は俺に利用されるだけだというのに。
 食料都市マリンで光の柱が出た情報は掴んでいる、あの生意気な遊び人が転生してきたのだろう。
 そして奴とその護衛は王都を目指してこの街道を通るはずだ。

 
 そこで転生者を殺し、兵士を殺せば食料都市マリンの戦力はガタ落ちだ。
 その隙を叩けば都市を容易く占領できるだろう。
 王都には他のゴブリンエースがいる
 王都の戦力をそう簡単に食料都市マリンには割けない。

 しかし、あの時、奇襲に失敗したあの時、遊び人には本当に腹が立った。
 俺は魔法を使い切った状態にあった。
 強くも無い魔法のナイフをチクチクチクチクと何度も何度も飛ばしてきて今思い出しても頭にくる。
 たいした攻撃力も無い癖にハエのようにずる賢く立ち回り必死で攻撃を躱してくる。
 まあ、それしか出来る事が無いんだろう。
 無能の遊び人だからな。

 魔法さえ使えればあいつなど赤子の手を捻るようにすり潰せたというのに!
 忌々しい!
 だが今は違う!
 まず最初にあのむかつく遊び人を真っ先に殺す!
 ロックガトリングを使い即仕留めてやる!
 その後は周りの兵士を殺す。

 奇襲が楽しみだ。


 ◇


「なぜ来ない!!!」

 俺は取り巻きのゴブリンを殴り飛ばすと木の枝が折れてベキベキと音を鳴らす。

「た、大変です!人間どもが街道を通ってきます!」
「がははははは!やっと来たか!」
「そ、それが王都の方向から迫ってきています!ロックショット様のいる場所に押し寄せてきます!」

「なぜ王都から来た?王都にそこまでの余裕は無いはずだ!」
「わ、分かりません!」
「なぜこちらに向かってくる!?」
「ロックショット様が大声を出したからです」

「俺のせいだと言いたいのか!」
「し、静かに!あああああ!勇敢なレオナルドと賢者のサーラです!エースが2人も!」

 背が高く、筋肉が発達した男が身の丈ほどもある大剣を肩に担いで走って来た。

「ロックショット、こそこそと何をしていたかは知らんが思い通りにはさせない!」
「ぐう!レオナルドめ」

 レオナルドに遅れて賢者のセリアが追い付いて来た。

「最初は私の魔法から仕掛けますね」
「舐めるなよ、舐めるなあああ!ロックガトリング!」

 こぶし大の岩が高速で無数に発射された。

「サイクロン!」

 セリアが巨大な竜巻を発生させた。

 土の大魔法と風の大魔法がぶつかり爆発を起こした。

「きょ、今日はこのくらいで勘弁してやる!」

 俺は走って逃げ出した。
 森の中に逃げ込む。
 レオナルドが周りのゴブリンを倒していく。
 セリアも魔法でゴブリンを倒している。
 時間がない!

 あいつらがおとりになっている内に逃げきる!
 なぜこうなった!?
 奇襲を仕掛けるつもりが奇襲を受けている!
 意味が分からない!

 転生者はなぜ王都に向かわない!
 動きが遅すぎるのだ!
 戦った時はハエのようにちょこまかと逃げ回る癖にこういう時だけ動きが遅い!

 後ろから気配がした。

「待て!」

 レオナルドが俺を追って来た。

「い、いつの間に!」

 俺は横に飛んで間合いを取る。
 奴に近づけば危険だ!

「待て!」

 レオナルドが大剣を振りかぶった。

「やめ!もう勘弁してやると言っている!ロックガトリング!来るなあああああ!」

 俺はロックガトリングを放ちつつ全力で逃げた。

 そして追い立てられるように街道に出るとセリアがいた。

「セリアの杖が光った」

 すかさず土の壁を展開した。

「ファイアボム!」

 まずい!
 土の壁が壊れる!

 後ろに飛んで地面を転がりながら回避すると、土壁があった場所で爆発が起きた。

 チュドーン!

 俺は走って街道を逃げた。
 森を抜け崖に掛けられた橋に出ると奴がいた。

「遊び人!なぜここに!」

 前には6人のパーティーが武器を構えている。
 後ろからはレオナルドが走って来て、その後ろから賢者のセリアが追いかけてくる。

 飛び降りてゴブリンの野営地におびき寄せてやる!
 たくさんの罠と潜んでいるゴブリンで奴らを倒す!
 追ってこい!そして死ね!

 俺は橋から飛び降りた。

「捕まえられると思うな!間抜けが!」

 俺は渓流を泳いで逃げる。

 追ってこい、そこが貴様らの最後だ!
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