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第18話
次の日、昼近くになり起きると俺はカノンの父から正式に感謝された。
強引にここに住んでもらったのはカノンを守ってもらう意図もある事、気功のお礼、更に気功を使った魔石注入も感謝された。
その上で出来る範囲でカノンを守って欲しいと言った。
後で報酬も出すと言ってくれた。
カノンの父は思ったよりもカノンを守ろうとしていたようだ。
多分、ハンターを確保出来なかったのだろう。
掃除や洗濯もすべてお手伝いさんがしてくれて暇になるかと思ったが太田先生から連絡が来た。
男が学校の外をうろついておりリコが狙われているとの事だった。
太田先生の所に行くとリコとカノンもいた。
だがリコの機嫌がとにかく悪い。
「オオイワ、やはりあの男はネコノを見ている」
「分かりました。先生、ここで配信をしましょう。生徒を守る建前があるので学校の先生が止めに来たら事情を話して欲しいです。ネコリコチャンネルで撮るから協力して欲しい」
「……リコ?怒ってる?」
「……撮るよ」
うわあ、絶対に怒ってる。
質問に答えず配信を始めた。
でも、下を向いて暗い表情にも見える。
配信としては都合がいいか。
「どうも、きゅうチャンネルのカケルです。最近ネコリコチャンネルの登録者数が伸びたせいか、リコに付きまとって来る男性が増えました。そういう事はやめてください。学校の外で待ち伏せするような事もやめて欲しいです」
『やっぱりか、リコちゃんが暗い顔をしている』
『なんか、怒ってね?』
『いや、落ち込んでいるんだろ』
『てか配信をしたら変な人は沸いてくるだろ』
外にいる男性を見るときょろきょろしている。
配信を見ているな。
「それと、太田先生も前に来てください」
「俺か?」
「はい」
太田先生が前に出た。
「太田先生はリコともう一人、カノンも男性に付きまとわれ、同じハンターに腕を掴まれるなどの被害を受けて助けようとしましたが、その結果先生は2人をセクハラしている噂を流されました。そういう事もやめてください。助けようとした人を潰そうとするのはやめてください」
「お、お前、俺を気にかけて、うううううう、お前にボディーガードを頼んでよかった。お前は、昔から、優しかった。ううううう」
先生が泣き出す。
「は、配信を終わります」
男が去って行った。
スマホを見ていたが、やはりネコリコチャンネルを見ていたか。
「その前に、カノンの配信でも付きまとう男性にも釘を刺しておきたい」
「分かりました」
カノンが胸元を開けて、魔法陣を起動させた。
「どうも、きゅうチャンネルのカケルです……」
俺は同じように付きまとう男性に釘を刺して太田先生を呼んだ。
太田先生はまた泣き出して感情が爆発したように話し出した。
「オオイワにはボディガードを無償でやって貰っている!会社を辞めて大変な時期なのに引き受けてくれた。そうしたらなあ、こいつはアパートの場所を特定されてアパートにいられなくなったんだ。それでも、それでも!クスノキに全財産を使って武具を揃えて、自分で集めた魔石をクスノキに与えて、2人を守ろうとしてくれている!ううううう、お前は本当にいい奴だよ、俺にまで気を使って、お前はああ」
『やっぱりか!カノンちゃんを守ってくれ!頼むで!』
『腕を掴んだのは同じハンターだ。警察には止められない。カケル、頼んだぞ!』
『先生まで被害を受けてるんやな』
『生徒からの嫉妬もあるだろ?』
『カケル君、かっこいいよ!』
『次もカケル君のかっこいい姿も配信して!』
「ま、魔石は、か、貸しただけです。は、配信を終わります」
配信を終え、部屋を出ると生徒が集まって俺は囲まれた。
「きゅうチャンネルのカケルだ!」
「カケルさん!こっち向いて!」
「きゅう、こっちだよ!」
みんながスマホを構え勝手に撮影される。
「2人とも、一旦離れるぞ!」
俺は走ってハンター高校を離れた。
俺の後にカノン、そしてスナイプが付いてくるが、リコが遅れる。
カノンとスナイプは魔石注入の効果でリコよりも速くなったか。
それにしても、リコの機嫌が悪い。
機嫌が悪い人に近づくと碌なことにならない。
今日はカノンに魔石の注入をして、リコを強くするのは後にしよう。
「俺とカノンは特訓があるから」
「……ずるい」
「え?」
「私だけ、のけ者にしてる」
俺とカノンは顔を見合わせた。
「……リコも魔石注入をしますか?」
「私もコラボする」
「魔石注入じゃなくコラボがいいのか?」
「私もお泊りする!」
「お泊りセットのリストを送りました。一旦リコの家に行きましょう」
「すぐにいこ!」
こうして、リコもカノンの家でお泊りする事になった。
のけ者にしたのが良くなかったのか?
でも俺はそんなにのけ者にしたか?
みんなでカノンの家まで走る。
民家を抜け、周りに木が生い茂る山道を抜けると上に豪邸が見えた。
「はあ、はあ、ちょ、ちょっと、皆、待ってよ」
リコが最後に到着して肩で息をした。
昨日カノンとスナイプは大量の魔石を使い能力値を強化した。
ドッグランの時は身体能力が1番高かったリコがビリになった。
リコからしたら、置いていかれる気分になるだろうな。
「そっか、リコ、確かにカノンとスナイプだけに魔石を貸して強化していた。今日の主役はリコだ」
「そうですね。私達はパーティーです。リコのやりたいことはありますか?」
「……動画撮影」
俺とカノンはリコをおもてなしした。
「リコ、スナイプときゅう、全員のコラボ配信をしませんか?」
「え?いいの!?」
「いいぞ、全員参加じゃなくてもリコが撮りたい配信をしてくれ」
「きゅうをスナイプに乗せたい」
「……ん?」
「きゅうライダーだよ!動画を撮りたい!」
「分かった」
リコはおもてなしの結果すぐに機嫌がよくなった。
リコはにこにこしながら『きゅうライダー』の撮影を始めた。
スナイプの背中にきゅうが乗ってリコの周りを歩く。
「きゅう、手を振って」
きゅうが短い前足で手を振ると更に笑顔になった。
うまい!きゅうの魅力を引き出している!
リコは笑顔で撮影を終わらせた。
次は『避けすぎるきゅう』の撮影を始めた。
スナイプがきゅうを捕まえようとするがきゅうは素早く避ける。
そして短い撮影をまた終わらせた。
どうやら短めの動画を量産する計画のようだ。
「リコ、きゅうはベッドからジャンプして飛び込む遊びが好きだぞ」
「見たことある!いいね!やろう!」
次はきゅうがベッドから走ってリコに飛び込む。
リコがキャッチしてベッドに投げると着地してまたリコに飛び込む。
これを100回以上続けるときゅうが左右に顔を振ってテンションが高くなった。
「きゅうううううううう!」
「今日はたくさん動画を撮ったからやすも。きゅう、スナイプ、いこ」
リコがきゅうを持ってゲストルームに入って行った。
「……何とかなったか」
「今日も魔石注入をお願いします」
「分かった」
◇
魔石を注入するとカノンが気絶した。
カノンに布団をかけて夜風に当たる。
リコの機嫌は途中まで悪かったけど、それでも、皆といるのは楽しかった。
両親といた時は、本当に居心地が悪かった。
スキルホルダーになっていなければ、両親から離れる事が出来なかったかもしれない。
会社を辞めて一週間、それだけで俺の心が変わっていくのを感じた。
強引にここに住んでもらったのはカノンを守ってもらう意図もある事、気功のお礼、更に気功を使った魔石注入も感謝された。
その上で出来る範囲でカノンを守って欲しいと言った。
後で報酬も出すと言ってくれた。
カノンの父は思ったよりもカノンを守ろうとしていたようだ。
多分、ハンターを確保出来なかったのだろう。
掃除や洗濯もすべてお手伝いさんがしてくれて暇になるかと思ったが太田先生から連絡が来た。
男が学校の外をうろついておりリコが狙われているとの事だった。
太田先生の所に行くとリコとカノンもいた。
だがリコの機嫌がとにかく悪い。
「オオイワ、やはりあの男はネコノを見ている」
「分かりました。先生、ここで配信をしましょう。生徒を守る建前があるので学校の先生が止めに来たら事情を話して欲しいです。ネコリコチャンネルで撮るから協力して欲しい」
「……リコ?怒ってる?」
「……撮るよ」
うわあ、絶対に怒ってる。
質問に答えず配信を始めた。
でも、下を向いて暗い表情にも見える。
配信としては都合がいいか。
「どうも、きゅうチャンネルのカケルです。最近ネコリコチャンネルの登録者数が伸びたせいか、リコに付きまとって来る男性が増えました。そういう事はやめてください。学校の外で待ち伏せするような事もやめて欲しいです」
『やっぱりか、リコちゃんが暗い顔をしている』
『なんか、怒ってね?』
『いや、落ち込んでいるんだろ』
『てか配信をしたら変な人は沸いてくるだろ』
外にいる男性を見るときょろきょろしている。
配信を見ているな。
「それと、太田先生も前に来てください」
「俺か?」
「はい」
太田先生が前に出た。
「太田先生はリコともう一人、カノンも男性に付きまとわれ、同じハンターに腕を掴まれるなどの被害を受けて助けようとしましたが、その結果先生は2人をセクハラしている噂を流されました。そういう事もやめてください。助けようとした人を潰そうとするのはやめてください」
「お、お前、俺を気にかけて、うううううう、お前にボディーガードを頼んでよかった。お前は、昔から、優しかった。ううううう」
先生が泣き出す。
「は、配信を終わります」
男が去って行った。
スマホを見ていたが、やはりネコリコチャンネルを見ていたか。
「その前に、カノンの配信でも付きまとう男性にも釘を刺しておきたい」
「分かりました」
カノンが胸元を開けて、魔法陣を起動させた。
「どうも、きゅうチャンネルのカケルです……」
俺は同じように付きまとう男性に釘を刺して太田先生を呼んだ。
太田先生はまた泣き出して感情が爆発したように話し出した。
「オオイワにはボディガードを無償でやって貰っている!会社を辞めて大変な時期なのに引き受けてくれた。そうしたらなあ、こいつはアパートの場所を特定されてアパートにいられなくなったんだ。それでも、それでも!クスノキに全財産を使って武具を揃えて、自分で集めた魔石をクスノキに与えて、2人を守ろうとしてくれている!ううううう、お前は本当にいい奴だよ、俺にまで気を使って、お前はああ」
『やっぱりか!カノンちゃんを守ってくれ!頼むで!』
『腕を掴んだのは同じハンターだ。警察には止められない。カケル、頼んだぞ!』
『先生まで被害を受けてるんやな』
『生徒からの嫉妬もあるだろ?』
『カケル君、かっこいいよ!』
『次もカケル君のかっこいい姿も配信して!』
「ま、魔石は、か、貸しただけです。は、配信を終わります」
配信を終え、部屋を出ると生徒が集まって俺は囲まれた。
「きゅうチャンネルのカケルだ!」
「カケルさん!こっち向いて!」
「きゅう、こっちだよ!」
みんながスマホを構え勝手に撮影される。
「2人とも、一旦離れるぞ!」
俺は走ってハンター高校を離れた。
俺の後にカノン、そしてスナイプが付いてくるが、リコが遅れる。
カノンとスナイプは魔石注入の効果でリコよりも速くなったか。
それにしても、リコの機嫌が悪い。
機嫌が悪い人に近づくと碌なことにならない。
今日はカノンに魔石の注入をして、リコを強くするのは後にしよう。
「俺とカノンは特訓があるから」
「……ずるい」
「え?」
「私だけ、のけ者にしてる」
俺とカノンは顔を見合わせた。
「……リコも魔石注入をしますか?」
「私もコラボする」
「魔石注入じゃなくコラボがいいのか?」
「私もお泊りする!」
「お泊りセットのリストを送りました。一旦リコの家に行きましょう」
「すぐにいこ!」
こうして、リコもカノンの家でお泊りする事になった。
のけ者にしたのが良くなかったのか?
でも俺はそんなにのけ者にしたか?
みんなでカノンの家まで走る。
民家を抜け、周りに木が生い茂る山道を抜けると上に豪邸が見えた。
「はあ、はあ、ちょ、ちょっと、皆、待ってよ」
リコが最後に到着して肩で息をした。
昨日カノンとスナイプは大量の魔石を使い能力値を強化した。
ドッグランの時は身体能力が1番高かったリコがビリになった。
リコからしたら、置いていかれる気分になるだろうな。
「そっか、リコ、確かにカノンとスナイプだけに魔石を貸して強化していた。今日の主役はリコだ」
「そうですね。私達はパーティーです。リコのやりたいことはありますか?」
「……動画撮影」
俺とカノンはリコをおもてなしした。
「リコ、スナイプときゅう、全員のコラボ配信をしませんか?」
「え?いいの!?」
「いいぞ、全員参加じゃなくてもリコが撮りたい配信をしてくれ」
「きゅうをスナイプに乗せたい」
「……ん?」
「きゅうライダーだよ!動画を撮りたい!」
「分かった」
リコはおもてなしの結果すぐに機嫌がよくなった。
リコはにこにこしながら『きゅうライダー』の撮影を始めた。
スナイプの背中にきゅうが乗ってリコの周りを歩く。
「きゅう、手を振って」
きゅうが短い前足で手を振ると更に笑顔になった。
うまい!きゅうの魅力を引き出している!
リコは笑顔で撮影を終わらせた。
次は『避けすぎるきゅう』の撮影を始めた。
スナイプがきゅうを捕まえようとするがきゅうは素早く避ける。
そして短い撮影をまた終わらせた。
どうやら短めの動画を量産する計画のようだ。
「リコ、きゅうはベッドからジャンプして飛び込む遊びが好きだぞ」
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リコがキャッチしてベッドに投げると着地してまたリコに飛び込む。
これを100回以上続けるときゅうが左右に顔を振ってテンションが高くなった。
「きゅうううううううう!」
「今日はたくさん動画を撮ったからやすも。きゅう、スナイプ、いこ」
リコがきゅうを持ってゲストルームに入って行った。
「……何とかなったか」
「今日も魔石注入をお願いします」
「分かった」
◇
魔石を注入するとカノンが気絶した。
カノンに布団をかけて夜風に当たる。
リコの機嫌は途中まで悪かったけど、それでも、皆といるのは楽しかった。
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