小さな狼

KS

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開け放たれた扉の向こうに、夕凪君はいなかった

『ここ………じゃない…』

放心状態で扉の前に座り込む

うつむき、涙が止まらない

学校始まるまで会えないの…?

もしかしたらいなくなっちゃったの…?

ねぇどこに行ったの…?

私は自分に問いかけながら部屋に入った

真っ暗な部屋に1人、ぽつんと孤独だけがこだまする

なぜか狭い部屋なのにすごく大きく見えた

『夕凪………くん………』

一言つぶやき、床に転がった

冷たいフローリングの床がさらに冷たく感じた

忘れられない手のひらの体温

それだけが、いまの私を支えてくれている

でもそれも薄れつつあった

悲しい…

寂しい…

愛おしい…

そんな事を思うばかりで、ただただ虚しくなるだけだった
 
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