最強の魔法使いになって復讐したい奴がいる

望桜

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1章 

1話

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ああ、またこの夢だ。

私に仲間がいたころの。心から信頼していた。でもそれは私だけがそう思っていただけだったのだろう。

いわゆる孤児院のようなところで育った私達は小さい頃から私と、優菜、悠人の3人はいっつも一緒にいた。よく優奈は迷子になったり、怪我をしたりおっちょこちょいだから私が面倒見てあげなきゃって思って、手を繋いで歩いてたな~
悠人は人の心がすこし見えるみたいで困っているときに痒いところに手が届くと言うのかな、私や優奈のことを助けてくれた。ま、私にとって悠人も優奈もとっても大切な存在だった。このまま孤児院で大人になるまで一緒にいたいと思った。




「ここから出よう!」

悠人が突然そう言ったのだ。



結局、脱走と言っても、小さい子供が、頑張ったところで孤児院の外に出ることすら出来なかった。




「お前に選択肢をやろう。10秒で決めろ。どちらの女の子を連れて行くのか?ふざけた返答をしたら両方とも殺す。」

大きなフードを被った男が銃と私たちに向けて質問する。私たちを小さい頃から管理していた人だ。
まだ10歳の私たちには大人と言うものは大きくて強くて逆らうことのできない存在だった。

「……優奈を連れて行く。」

私と優奈を見比べてそう言った悠人の声が今でも覚えている。少し震えているが、断言する様子に私は見捨てられたのだと。

「私も連れてって!……1人は嫌だよ」

静かな孤児院の門の傍に私の泣きわめく声だけが響いている。手を伸ばしても届かない。

彼らは振り返ることなく、私に何一つ言わずにいなくなった。


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