MMS ~メタル・モンキー・サーガ~

千両文士

文字の大きさ
90 / 117
【第六章:強襲!! 上位管理者アンドロイド・コウガイジ!!】

【第90話】

しおりを挟む
「コマンダー、敵襲です!!」
 そんな中で3人のいるブリーフィングルームに転がり込んでくるソルジャー。
「方向と距離、敵数は!?」
「正門正面から大型装甲車両3台とそれを先導する車両を確認!! 到達予測時間は5分前後!!」
「くっ……」
 敵地のど真ん中でサン博士とモンキーマンをサポートすると言う事を選んだ以上、いつかは避けられない事だったのかもしれないがついに来てしまった。
 コマンダーは唇を噛みしめ、覚悟を決める。
「ソルジャー達は事前訓練通り総員武装の上、迎撃態勢を準備中です!!」
「わかった、私も現場指揮に向かう!! お前たちも来い!!」
「イエス、サー!!」
 メカニックソルジャー・ジェイコブとソルジャー・マツモトは上着を羽織って駆けだすコマンダー・ジャンヌに続く。

「包囲されたか……!!」
 3台の大型装甲車両から降り、エデン第二区画中央管理施設を囲うように展開した武装アンドロイドソルジャー軍団。
 迷彩技術か感知妨害は知る由もないが敵の電撃強襲により完全包囲されたレジスタンス軍第35部隊は敵を先導していた世紀末ライクなスパイクホイールバギーから降りてくる大男に注視する。
『あーマイクテス、マイクテス……レジスタンス軍第35部隊の諸君、俺はエデン第六区画・軍事アンドロイド兵器開発エリア管理者にして上位管理者アンドロイド・コウガイジ』
「コウガイジさん!?」
 その言葉に驚き、銃を構えたまま物陰から覗くソルジャー・マツモト。
 黒タンクトップな上半身に竜虎スカジャンを羽織っているとはいえ赤い髪に白眼で細身の男は間違いなくあの時のコウガイジそのもの。
 だがスパイクショルダーアーマーに肘&膝のプロテクター。金属のブーツと鱗のような薄金を幾重にも重ねた籠手。
 今の彼は優しく気のいいお兄さんではなく完全にレジスタンス軍の敵である事を認識したマツモトはミクラ・ブレインと戦うソルジャーとして銃を構える。

『これより貴様らを捕縛し生命進化ラボの実験体として連行させてもらう。
 自ら武装解除し投降するのであればこの場で命までは取らぬ……3分待ってやる、話し合うがよい』
 レジスタンス軍に猶予を与えたコウガイジは拡声器を置き、自身が乗ってきたバギーのフロントに腰を下ろして足を組む。

(マツモト、どういうことなの!?)
(あんな男の手料理をごちそうになってテレビゲームを一緒にしたなんて!!)
 敵に与えられた猶予も短い中、ソルジャー・マツモトに詰め寄る二人の女性ソルジャー。
 マツモトが急に帰還した際に本人確認も兼ねた徹底的なボディーチェック、事情聴取を担当したアリエルとカルメンは話に聞いたのとまったく違うご本人様登場に驚き戸惑いながら少女兵士を詰問する。

(カルメンにアリエル、落ち着け!! 相手はそもそも血も涙もない機械野郎だ、この場でマツモトを責めて解決する状況では無い!!)
 部隊を率いるコマンダーとして2人の部下を落ち着かせたジャンヌ。
(マツモト、念のために聞いておくが……あのコウガイジとやらの交渉は可能だと思うか?)
 その上でコマンダー・ジャンヌは再度ソルジャー・マツモトに尋ねる。
(無理だと思います、コマンダー殿)
 マツモトは銃を持ったまま率直に述べる。
(まあそうだろう……どのみち交渉材料が我々にはコレ以外無い。皆、覚悟を決めろ。)
 対アンドロイド弾入りアサルトライフルの安全装置を解除したコマンダー。
 レジスタンス軍第35部隊メンバーは総員銃の安全装置を解除し、狭間から敵陣に銃口を向ける。

『さて、時間切れだが……まあそうだろうな』
 銃口をこちらに向けたまま無言で対時する敵を前に強者の余裕を見せるコウガィ沈
『お前らは動くな、俺が行く』
『イエス、サー』
 スカジャンのポケットに手を入れたままヤンキー歩きで正門に向かうコウガィ%
『サンマイカ』
 そのまま両手で正門に触れたコウガイジは戦闘用機構を作動。
 灼熱を帯びて真っ赤になった寵手は分厚い金属の扉を溶解してめり込み始める。
『オラァ1!』
 そのまま勢いよく腕を振り開き、頑強な正門を一気に壊し開くコウガイジ。
「撃て!!」
『かかれ!!』
 2階バルコニーから降り注ぐ銃弾を前にコウガイジは量産型アンドロイドソルジャーに突撃指示をだす。

【MMS 第91話につづく】
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

ビキニに恋した男

廣瀬純七
SF
ビキニを着たい男がビキニが似合う女性の体になる話

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

(完)百合短編集 

南條 綾
恋愛
ジャンルは沢山の百合小説の短編集を沢山入れました。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

母の下着 タンスと洗濯籠の秘密

MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。 颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。 物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。 しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。 センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。 これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。 どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。

【総集編】未来予測短編集

Grisly
SF
❤️⭐️お願いします。未来はこうなる! 当たったら恐ろしい、未来予測達。 SF短編小説。ショートショート集。 これだけ出せば 1つは当たるかも知れません笑

処理中です...