MMS ~メタル・モンキー・サーガ~

千両文士

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【第六章:強襲!! 上位管理者アンドロイド・コウガイジ!!】

【第91話】

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「くそっ、離せよ!!」
「やめろ、変態!!」
「いやだあ、いやだよお!!」
 コウガイジが一瞬で破壊した正門から突入した量産型アンドロイドソルジャーと装甲車内に隠れていた武装ドローンの数の暴力で電撃制圧されたレジスタンス軍第35部隊拠点。
 実験体として生け捕り拘束されたソルジャー達は手足に伽を付けられたのみなら吠 武器も隠し持たせぬように男女平等で丸剥ぎ。
 銃口を向けたまま威嚇する量産型アンドロイドソルジャーの隊列道に挟まれて縄で引かれるままなすすべもない非力な人類は後からやってきたトラック上の檻内に乗せられていく。
『よし、運べ』
『カシコマリマシタ!!』
 人類救済作戦を終え、捕囚者達を見守っていたコウガイジの指示に機械音声で応じた自動運転トラックがエデン第三区画へ走り出そうとしたその時だった。
「待ってください、コウガイジさん!!」
「マツモト!?」
 身を守る術も戦う武器も奪われ、人類の命運を負った誇り高き軍人からアダムとイブの詰め合わせな実験動物と成り果てた今となって敵の親玉に何をしようと言うのか。
 ドナドナされかけていたコマンダーは部下の予期せぬ行動に思わず叫ぶ。
『……トラック、止まれ。お前らはそのうるさいガキを引きずり下ろして連れて来い』
『カシコマリマシタ!!』
 止まった檻トラックのロックを解除した量産型アンドロイドソルジャーはすし詰めの横内からソルジャー達を乱暴に引きずり下ろし始め、掘り出したソルジャー・マツモトを両脇から掴んでコウガイジの前に連行する。

『これを羽織れ、チビ』
 ミクラ・ブレインの実験動物としてもはや必要のないスパッツとスポーツブラを剥ぎ取られて一糸まとわぬマツモトに自身のスカジャンを脱いで投げ渡すコウガィ沈
「ありがとうございます……」
 手伽を外されたマトモトは小柄な体躯には大きすぎるスカジャンをひとまず肩に乗せる。
『それで言いたいことは何だ……? ヒトとして最期の言葉を許す、言ってみろ』
 スパイクホイールバギーの正面に座って足を組んだコウガイジはソルジャー・マツモトに間う。
「ありがとうございます、コウガイジさん。 まずお聞きしたいんですが……あなた方、アンドロイドの掲げる『人類救済計画』 の最終目標はなんなのでしょうか?」
『……人間は高度な知能を持つ稀有な生き物だが、その体は脆く我々と違ってあっけなく死ぬ。
 我が主様の目的は人類の智を電脳アーカイブ化する事で永久保存を可能とする無駄の無い効率的な世界を実現することだ』
「無駄の’ない効率的な世界……ですか。
 でもあなたやキンカクちゃんとギンカクちゃんはアンドロイドが必要としない美味しいごはんを作って食べるし、テレビゲームやボードゲームを遊ぶことも大好きででユーモアのセンスもありますよね?
 それこそあなた達の目指す理想郷には最も必要ないモノなのでは?」
『それは主様が人間の文化遊戯も永久保存対象と見なして残しているからだ』
「……それは違うと思います。
 私は両親を襲撃したアンドロイドが目の前で殺され、レジスタンス軍に助けられて最前線に配備されてからこの人生を戦場で終わらせるつもりだったんです。
 でも人質としてコウガイジさんやキンちゃんやギンちゃんと出会えて思ったんですけど……もう人間と遜色無い存在であるアンドロイドさん達と私達が何故争う必要があるんでしょうか?」
『何を言い出すかと思えば……』
「お気に障ったら申し訳ないんですけど、コウガイジ様の前身となるサン博士のお父様がお創りになったモンキーマン様もほぼ人間なアンドロイドです」
『……』
「そのデザイン意図や目的までは素人の私にはわかりませんが……サン博士とモンキーマン様方のように私もコウガイジさんやキンちゃん、ギンちゃんと仲良く……ぐっ!!」
 いきなり立ち上がり、ソルジャー・マツモトの首を掴んで持ち上げるコウガイジ。
『黙って聞いていれば面白い事を言う。ミクラ・ブレイン様の超技術により創造された我々とお前のようなチビがオトモダチになりたいだと? 頭に乗るな、チビ』
「うつ……ぐぅっ!!」
『丁度いい、てめえは見せしめだ あの実験動物共に俺に逆らったらごうなるって事を教えてやる』
「やっ、やめろ!! やめろおおお!!」
 武力では太刀打ちできない敵を前に身を挺し、時間稼ぎに出た勇敢な部下が目の前で生きたまま焼き殺させられてしまう。
 コマンダー・ジャンヌは髪を振り乱して檻格子に体を叩きつけ、必死に叫ぶ。

【MMS 第92話につづく】
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