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第四章:『闇乃宮参ノ闘戯場/地獣キネコ』
【第18話】
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『キネコ、神魔獣族……エレメント攻撃無効、地エレメント使い』
(あれっ? 普通にスキャン出来とるやん? フウちゃん、見えとる?)
マヨイガの儀現在進行中のタケルやエミと違ってマヨイガ神紋持ちOBとして保全活動と言う裏方に徹していた英里子。
スマホのマヨイガゲートと連動する形で御鐵院グループICTチー厶&ナルカミノミヤが日々アップデートしていたアイテムスキャナーの進化っぷりにただただ驚く。
(ああ、見せてもらってるぜ!! 流石は御鐵院の血筋たるカゼノモノ様だぜ)
体力、魔力、物理攻撃力、素早さ、魔力……ド◯クエや女◯転生のような『ろおるぷれいんぐげぇむ』の要領で第三闘戯場のキネコのステータスを把握していくアイテムスキャナー画面を2人は注視する。
(あれっ? ここって何だ? 体力ゲェジってやつだけど……)
楽しそうにゼロ距離ノ―ガードでどつきあう狂戦士2人と英里子のアイテムスキャナー画面を見比べていた式神フウは画面上部でジリジリと減っていく体力ゲージを指差す。
(言われて見れば、三等分されとる。何やろなこれ?)
アイテムスキャン結果画面を親指と人差し指で拡大し、体力ゲージを確認する英里子と式神フウ。
(何だこりゃ? チノミヤ、エリコ、フウってアタシらの名前じゃん?)
(これってもしかして……なあフウちゃん、アンタ風エレメント技と物理技の両方使えるクチ?)
昔からテレビゲーム大好きなギークフタクっ娘で前述のドラ○工や○神転〇以外にもポ○モンやテイ○ズ、スー○―ロボッ○大戦、メダ〇ットと言った様々なシミュレーション含むRPGをプレイしてきた英里子。
それらを見て来た画面インターフェイス感的に闇乃宮第三闘戯の重要事項を察知した英里子は小声で式神フウに小声で問う。
(ああ、問題ない)
(ならお願いがあるんや、アンタの安全第一で構わんからあのタイガーマンにエレメント技と物理技をかましてくれんか!? おそらくウチの推測が正しければ……あいつはチノミヤさんだけじゃ倒せへんで!)
「???」
英里子の言わんとすることがよく分からない式神フウ。
だがかつてオカルト研究会マヨイガ探索隊の策士として奇策の数々を成し遂げ、タメシヤノミコト様に『智』の一文字を授かった彼女は自分では見抜けない何かに気づいている……そう察した式神フウは威勢よくばさつく邪魔な着物を脱ぎ捨てて胸サラシ&ふんどし姿になり、式神専用武器・大風袋の口紐を解除。
『腹肺式呼吸!!』
風エレメント使いの基本技で自己強化した式神フウは大量の空気を一気に取り込んだ大風袋内に全て流し込んでパンパンに膨れ上がらせ、飛び乗るようにまたがる。
『大風飛袋(おおかぜひしょう!!)』
そのままフウが袋の横に蹴りを入れるや否や口紐が緩んで圧縮空気が噴出、筋骨隆々で大柄な重量級鬼娘たる式神フウを乗せたまま一気に第三闘戯場中空をぶっ飛び舞う。
「どらぁぁぁ!!」
『あっ、あいつは何者だ!?』
「フゥ!?」
五武神最強の漢とのゼロ距離&ノーガード縛りと言う楽しい一騎打ちと言う戯れの最中、ブォンブォンと豪快な音を立てながら風圧飛行する風袋にまたがって突撃して来る半裸の筋肉ツノ女と言う悪夢に出そうな風景を目の当たりにして動きが止まる2人。
「くらいな!!」
「ムゴォ!!」
その隙を逃さず、左手に持っていたすそがボロボロの薄汚れた着物をバッと広げてキネコの顔面に投げつけた式神フウ。
『式神戦術:風球乱撃!!』
敵の視界を奪うや否やマヨイガエレメント風球を自身の周りに大量生成し目茶苦茶に叩きつける。
『式神体技:鬼剛砕!!(おにごうさい)!!』
視界を封じられた敵が奇襲に耐え切れずもがいている間に袋から飛び降りて背後を取ったフウ。
小柄ながらも筋骨隆々な剛腕パンチがそのむき出しの背中に叩きこまれる。
『式神体技:重鬼極!!(じゅうきのきわみ)』
「フウちゃん、引くんや!!」
『裏虎ノ手(うらとらのて)』
敵の動きに気づいた英里子の警告も虚しく、視界を封じられたままフウの二発目を裏拳で受け止めたキネコ。
『気は済んだかな? 鬼のお嬢さん』頭の着物を取り、穏やかな口調動きが固まったフウの素肌にそっと着せるキネコ。
その本気の激昂圧で完全に潰されてしまい、逃げると言う生存本能的思考さえも放棄したフウの前で拳をバキバキに握りしめる。『虎正拳、序ノ型』
(あっ、これメリコミジャイアンパンチどころか…即死ぬわ)
顔面を狙ってくるソレにフウは覚悟を決める。
【第19話につづく】
(あれっ? 普通にスキャン出来とるやん? フウちゃん、見えとる?)
マヨイガの儀現在進行中のタケルやエミと違ってマヨイガ神紋持ちOBとして保全活動と言う裏方に徹していた英里子。
スマホのマヨイガゲートと連動する形で御鐵院グループICTチー厶&ナルカミノミヤが日々アップデートしていたアイテムスキャナーの進化っぷりにただただ驚く。
(ああ、見せてもらってるぜ!! 流石は御鐵院の血筋たるカゼノモノ様だぜ)
体力、魔力、物理攻撃力、素早さ、魔力……ド◯クエや女◯転生のような『ろおるぷれいんぐげぇむ』の要領で第三闘戯場のキネコのステータスを把握していくアイテムスキャナー画面を2人は注視する。
(あれっ? ここって何だ? 体力ゲェジってやつだけど……)
楽しそうにゼロ距離ノ―ガードでどつきあう狂戦士2人と英里子のアイテムスキャナー画面を見比べていた式神フウは画面上部でジリジリと減っていく体力ゲージを指差す。
(言われて見れば、三等分されとる。何やろなこれ?)
アイテムスキャン結果画面を親指と人差し指で拡大し、体力ゲージを確認する英里子と式神フウ。
(何だこりゃ? チノミヤ、エリコ、フウってアタシらの名前じゃん?)
(これってもしかして……なあフウちゃん、アンタ風エレメント技と物理技の両方使えるクチ?)
昔からテレビゲーム大好きなギークフタクっ娘で前述のドラ○工や○神転〇以外にもポ○モンやテイ○ズ、スー○―ロボッ○大戦、メダ〇ットと言った様々なシミュレーション含むRPGをプレイしてきた英里子。
それらを見て来た画面インターフェイス感的に闇乃宮第三闘戯の重要事項を察知した英里子は小声で式神フウに小声で問う。
(ああ、問題ない)
(ならお願いがあるんや、アンタの安全第一で構わんからあのタイガーマンにエレメント技と物理技をかましてくれんか!? おそらくウチの推測が正しければ……あいつはチノミヤさんだけじゃ倒せへんで!)
「???」
英里子の言わんとすることがよく分からない式神フウ。
だがかつてオカルト研究会マヨイガ探索隊の策士として奇策の数々を成し遂げ、タメシヤノミコト様に『智』の一文字を授かった彼女は自分では見抜けない何かに気づいている……そう察した式神フウは威勢よくばさつく邪魔な着物を脱ぎ捨てて胸サラシ&ふんどし姿になり、式神専用武器・大風袋の口紐を解除。
『腹肺式呼吸!!』
風エレメント使いの基本技で自己強化した式神フウは大量の空気を一気に取り込んだ大風袋内に全て流し込んでパンパンに膨れ上がらせ、飛び乗るようにまたがる。
『大風飛袋(おおかぜひしょう!!)』
そのままフウが袋の横に蹴りを入れるや否や口紐が緩んで圧縮空気が噴出、筋骨隆々で大柄な重量級鬼娘たる式神フウを乗せたまま一気に第三闘戯場中空をぶっ飛び舞う。
「どらぁぁぁ!!」
『あっ、あいつは何者だ!?』
「フゥ!?」
五武神最強の漢とのゼロ距離&ノーガード縛りと言う楽しい一騎打ちと言う戯れの最中、ブォンブォンと豪快な音を立てながら風圧飛行する風袋にまたがって突撃して来る半裸の筋肉ツノ女と言う悪夢に出そうな風景を目の当たりにして動きが止まる2人。
「くらいな!!」
「ムゴォ!!」
その隙を逃さず、左手に持っていたすそがボロボロの薄汚れた着物をバッと広げてキネコの顔面に投げつけた式神フウ。
『式神戦術:風球乱撃!!』
敵の視界を奪うや否やマヨイガエレメント風球を自身の周りに大量生成し目茶苦茶に叩きつける。
『式神体技:鬼剛砕!!(おにごうさい)!!』
視界を封じられた敵が奇襲に耐え切れずもがいている間に袋から飛び降りて背後を取ったフウ。
小柄ながらも筋骨隆々な剛腕パンチがそのむき出しの背中に叩きこまれる。
『式神体技:重鬼極!!(じゅうきのきわみ)』
「フウちゃん、引くんや!!」
『裏虎ノ手(うらとらのて)』
敵の動きに気づいた英里子の警告も虚しく、視界を封じられたままフウの二発目を裏拳で受け止めたキネコ。
『気は済んだかな? 鬼のお嬢さん』頭の着物を取り、穏やかな口調動きが固まったフウの素肌にそっと着せるキネコ。
その本気の激昂圧で完全に潰されてしまい、逃げると言う生存本能的思考さえも放棄したフウの前で拳をバキバキに握りしめる。『虎正拳、序ノ型』
(あっ、これメリコミジャイアンパンチどころか…即死ぬわ)
顔面を狙ってくるソレにフウは覚悟を決める。
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