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第七章:『闇乃宮五ノ闘戯場/黒雷武神ナルカミノミヤ』
【第47話】
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『須田丸君!! ナルカミノミヤの体は大丈夫そうか?』
数多のボタンとレバー、様々な計器が並ぶ狭暗い空間に響く雲隠総大将の通信音声。
「ああ、茜とチビネコの連携攻撃で順当にダメージは入っているようだ!!
計測データがはじき出したバケモノじみた体力的に倒すのは無理だが取り押さえてアレを抜き取る程度に弱らせることは十分可能だぜ!!」
特殊搭乗兵器マヨイガアーマーパイロットとして狭いコクピット内の椅子に座り、分析完了した暴走ナルカミノミヤの体力情報を表示した眼前のメインモニターを確認しつつ総大将殿に答える須田丸。
『それなら大丈夫、何かあったら茜さんとシネコにすぐに連絡してくれ。 マヨイガアーマーそのもののダメージは?』
「ああ、俺は奴のマヨイガエレメントを無効化出来るとは言えアニキが言う通り生身で挑まなくて正解だったよ。自己修復機能持ちのデストロイ超合金製のボディとは言え……あんな無茶苦茶な攻撃を食らい続けたせいで相当なダメージを受けてやがる。近接戦は避けたいところだな」
『了解、コンディション報告ありがとう、須田丸君……茜さん、今ヤミネコにワープゲートを用意してもらうから回復のため一度帰還してくれ。須田丸君は自己修復と並行して銃火器類を展開装着し第三別動隊させてナルカミノミヤヘの攻撃を頼む』
『了解した、雲隠。蓑田、しばし頼むぞ!!』
『了解だぜ、御鐵院にアニキ!! マヨイガアーマー・フルアーマーチェンジだぜ!!』
須田丸は操作モニターとボタン&レバーを操作して外部装甲内のデストロイ・マニピュレーターとバックパツクの銃火器収納スペースを開放。
伸縮自在のデストロイ・マニピュレーターは手早く特殊搭乗兵器のしかるべき場所に大小銃火器を装着させていく。
『ふむ、人の世の技術進歩にはいつも驚かされるばかりであるな……のう、サン』
黒い和ろうそくが灯る薄暗い板張りの間。
雲隠総大将の攻撃指示で霧の中から飛び出し、左右の肩に装着したバズーカ砲&ロケットランチャーを全弾乱射しながらの本体内蔵兵器・デストロイバルカンの三重弾幕乱撃で弟を制圧にかかるマヨイガアーマー。
色々な意味でマヨイガ異世界でしか出来ない無茶苦茶な男の浪漫アタックを映し出す大型銅鏡を前に呆れたような感嘆するような表情を浮かべたヤミノミヤノミコトは囚われの神魂となったタメシヤノミコト様に話しかける。
『そうねルイ……あんな無茶苦茶でオーバーテクノロジーな代物はさておき人間ってなんの前触れもなく突如にしてとんでもない何かを作り出してしまうから本当に予測不能で驚かされる事がたくさんだわ』
『ふふっ、その通りねサン。それを悠久の時を生きる観察者として見続けられる事は神となった者の贅沢にして特権よねぇ……』
「……」
数百年の人類史をその眼で見て来た神々の対話にたかだか30数年しか生きていない自分が無粋なツッコミを入れるべきではない、そう判断して黙って聞き役に回る囚われの美香。
(もしかしなくても、このヤミノミヤノミコト様って……そんなに悪い人じゃないんじゃないかしら?)
神魂ホタル状態でありながら楽しそうに談笑しているであろうタメシヤノミコト様と見た目年齢相応な屈託のない可愛らしい笑みを浮かべるヤミノミヤノミコト様を見ていた美香の中でそんな疑念が生まれる。
『無茶苦茶とは言うてくれるやないの、ロリ巫女コンビ。ルイちゃんはとにかくタメシヤ様の方はアレを用意しておいたウチに感謝してくれてもええと思うんやけど……そこんとこどうなんや?……ヒエッ』
ほのぼのとした神々の邂逅に無粋に割り入って最強クラスの武神様方をロリ巫女コンビ呼ばわり。
さらには不遜極まれない大見得と共に盛大なメンチ啖呵を切った英里子の人魂入り虫かごをコンマ数秒で掴み。ビキビキな笑顔を浮かべる美香。
あの技で処されると察した英里子自身のみならず共に囚われの身となっていた神魂・人魂・魔魂全てがその修羅の圧のあまり息をのむ。
『サンの眷族にして水のもののふよ、わらわはとても気分が良い。今だけはその者を赦してくれようぞ……放してやるがよい』
「あっ、はい」
口調はいつもと変わらないが、殺意の圧を纏わず屈託のない晴れやかな笑顔で微笑むヤミノミヤノミコト、ルイ。
二児の母として黒き少女武神の本性を垣間見た雲隠美香は驚きと共に失神寸前の英里子人魂をそっと下ろす。
【第48話につづく】
数多のボタンとレバー、様々な計器が並ぶ狭暗い空間に響く雲隠総大将の通信音声。
「ああ、茜とチビネコの連携攻撃で順当にダメージは入っているようだ!!
計測データがはじき出したバケモノじみた体力的に倒すのは無理だが取り押さえてアレを抜き取る程度に弱らせることは十分可能だぜ!!」
特殊搭乗兵器マヨイガアーマーパイロットとして狭いコクピット内の椅子に座り、分析完了した暴走ナルカミノミヤの体力情報を表示した眼前のメインモニターを確認しつつ総大将殿に答える須田丸。
『それなら大丈夫、何かあったら茜さんとシネコにすぐに連絡してくれ。 マヨイガアーマーそのもののダメージは?』
「ああ、俺は奴のマヨイガエレメントを無効化出来るとは言えアニキが言う通り生身で挑まなくて正解だったよ。自己修復機能持ちのデストロイ超合金製のボディとは言え……あんな無茶苦茶な攻撃を食らい続けたせいで相当なダメージを受けてやがる。近接戦は避けたいところだな」
『了解、コンディション報告ありがとう、須田丸君……茜さん、今ヤミネコにワープゲートを用意してもらうから回復のため一度帰還してくれ。須田丸君は自己修復と並行して銃火器類を展開装着し第三別動隊させてナルカミノミヤヘの攻撃を頼む』
『了解した、雲隠。蓑田、しばし頼むぞ!!』
『了解だぜ、御鐵院にアニキ!! マヨイガアーマー・フルアーマーチェンジだぜ!!』
須田丸は操作モニターとボタン&レバーを操作して外部装甲内のデストロイ・マニピュレーターとバックパツクの銃火器収納スペースを開放。
伸縮自在のデストロイ・マニピュレーターは手早く特殊搭乗兵器のしかるべき場所に大小銃火器を装着させていく。
『ふむ、人の世の技術進歩にはいつも驚かされるばかりであるな……のう、サン』
黒い和ろうそくが灯る薄暗い板張りの間。
雲隠総大将の攻撃指示で霧の中から飛び出し、左右の肩に装着したバズーカ砲&ロケットランチャーを全弾乱射しながらの本体内蔵兵器・デストロイバルカンの三重弾幕乱撃で弟を制圧にかかるマヨイガアーマー。
色々な意味でマヨイガ異世界でしか出来ない無茶苦茶な男の浪漫アタックを映し出す大型銅鏡を前に呆れたような感嘆するような表情を浮かべたヤミノミヤノミコトは囚われの神魂となったタメシヤノミコト様に話しかける。
『そうねルイ……あんな無茶苦茶でオーバーテクノロジーな代物はさておき人間ってなんの前触れもなく突如にしてとんでもない何かを作り出してしまうから本当に予測不能で驚かされる事がたくさんだわ』
『ふふっ、その通りねサン。それを悠久の時を生きる観察者として見続けられる事は神となった者の贅沢にして特権よねぇ……』
「……」
数百年の人類史をその眼で見て来た神々の対話にたかだか30数年しか生きていない自分が無粋なツッコミを入れるべきではない、そう判断して黙って聞き役に回る囚われの美香。
(もしかしなくても、このヤミノミヤノミコト様って……そんなに悪い人じゃないんじゃないかしら?)
神魂ホタル状態でありながら楽しそうに談笑しているであろうタメシヤノミコト様と見た目年齢相応な屈託のない可愛らしい笑みを浮かべるヤミノミヤノミコト様を見ていた美香の中でそんな疑念が生まれる。
『無茶苦茶とは言うてくれるやないの、ロリ巫女コンビ。ルイちゃんはとにかくタメシヤ様の方はアレを用意しておいたウチに感謝してくれてもええと思うんやけど……そこんとこどうなんや?……ヒエッ』
ほのぼのとした神々の邂逅に無粋に割り入って最強クラスの武神様方をロリ巫女コンビ呼ばわり。
さらには不遜極まれない大見得と共に盛大なメンチ啖呵を切った英里子の人魂入り虫かごをコンマ数秒で掴み。ビキビキな笑顔を浮かべる美香。
あの技で処されると察した英里子自身のみならず共に囚われの身となっていた神魂・人魂・魔魂全てがその修羅の圧のあまり息をのむ。
『サンの眷族にして水のもののふよ、わらわはとても気分が良い。今だけはその者を赦してくれようぞ……放してやるがよい』
「あっ、はい」
口調はいつもと変わらないが、殺意の圧を纏わず屈託のない晴れやかな笑顔で微笑むヤミノミヤノミコト、ルイ。
二児の母として黒き少女武神の本性を垣間見た雲隠美香は驚きと共に失神寸前の英里子人魂をそっと下ろす。
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