死神と俺の日常

SIYO

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再構築版!

パチ屋にてキューピッド

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自ら筐体にお金を叩き込み、私腹を肥やす遊びがある。

それがパチンコである。

かの英雄は言った。
-脳汁が止まらねぇ!-と。

魎斗は初めてのパチンコ屋に足を運んだ。
土曜の朝6時に並び、目当ての史上初メダカパチンコが登場したからだった。
景品は1匹数万円もする高級なメダカを魎斗は狙っていた。
死神は魎斗の横で耳を塞ぎながら脳内で会話をする。
「玉買って交換すればいいじゃないですか」
「馬鹿野郎!初めてのパチンコも打ってみたかったの!」
魎斗は次々と千円札を筐体に叩き込んでいく。
「こりゃダメだ」と死神はお手上げですと肩をすくんだ。
「そういや、冷蔵庫にあった黄金プリン。お前食べたろ!」
死神は耳を塞ぎながら説明する。
「だ•か•らー!私には食欲ってものがないって何度も言ったじゃないですか!」
「じゃあ、誰が食べたって言うんだよ!」

そのとき、魎斗の隣から不意に低い声が聞こえた。

「私です……」

「はぁ~?」「はぁ~?」

驚いて隣を見ると、メタボな腹を揺らしながらパチンコを打つキューピッドがいた。

「グフフフ。お! リーチ!」

魎斗と死神は同時に叫ぶ。

「リーチ! じゃねぇよ!」

キューピッドは汗を垂らしながら、申し訳なさそうな顔で答えた。

「ごめんなさいね~あまりにも美味しそうだったからついつい笑」


「てんめぇ!!! キモ天使がー!」

魎斗は思わずドル箱を掴み、キューピッドを殴ろうとしたが、死神が静止する。

「キューピッドさん! あなたは恋を成就させる仕事があるでしょう!?」

キューピッドは鼻をほじりながらドヤ顔で答える。

「働いたら負けと思ってる。」

今度は死神がドル箱で殴ろうとするが、今度は魎斗が静止した。

結局、パチンコの結果は散々で、俺も死神も負け。
その一方で、あの胸糞悪いメタボ天使が大勝ちしていた。

「あの野郎……!」

俺は苛立ちながら、死神に声をかける。

「おい、カマ野郎! 帰るぞ」

死神は頷きつつ反論する。

「帰りましょ、帰りましょ! いやだからオカマじゃないから!」

帰り道、コンビニに寄ってプリンを買い、家の玄関前に着くと――なんと、あのキューピッドが待っていた。

見えないフリをして扉を開けようとする俺に、キューピッドが声をかける。

「これ、お詫びにあげるよ」

差し出されたのは……

○○ホテル二時間無料券 だった。

「いるか!」「いるか!」

俺と死神は完全にハモりながら叫び、即座に扉を閉めた。

なんなんだよ、キューピッドって……。
そもそも恋人が居なきゃ○○ホテル二時間無料券なんて意味ないだろ!
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