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しおりを挟む謙はさっきからある、誰かの視線が気になっていた。
三時間目の授業が終わり、職員室に向かっている途中。
いきなり腕を掴まれた。
「っ!! ・・・誰っ!?」
びっくりして振り向くとそこには、光紀の姿があった。
すぐに謙を掴んでいる手を離してくれたが、光紀は少し拗ねているようだった。
「誰って、俺ですけど」
「柳田先生っ!! ・・・どうしたんですか?」
別に同じ学校に勤めているんだし、ここで会うこと自体は大したことではないのだが、呼び止められた理由がわからない。
そう思って謙が訊くと、光紀は信じられない言葉を吐いた。
「・・・キちゃったんだけど」
「はぁぇ?」
訳が分からず間の抜けた声が出てしまう。
すると光紀は、謙の背中に腕を回し引き寄せると耳元で囁いた。
「勃っちゃったから処理して」
「・・・は、えっ!? いゃ、光っ、何言って・・・っえ!?」
この真昼間から、しかも自分達の働いているところで急に何を言っているのかと思ったが、見ると確かに光紀のそこは自身の存在を主張するようにズボンを押し上げていた。
「授業中、謙のこと考えてたらキちまったんだよ」
「そ、そんなこと言われたって、時間がーー」
言葉を言い終える前にまた腕を強く捕まれる。
そしてそのまま教員トイレに引きずられるように連れて行かれ、個室のひとつに入り鍵を掛ける。
すると光紀は自分のズボンを下ろした。
「もうこんなになってる・・・」
「しょうがないよ、我慢してたんだから。それよりほら、しゃぶってくれ。もう限界だ」
そう言うと光紀は自身を差し出しす。
こうなったまま放っておかれることが辛いことを同じ男として知っているので、仕方がなく謙はその場で立て膝になり、光紀の自身を咥える。
それを音を立てながら吸って、指を絡めながら刺激していくと、さらに先走りを増していく。
「くっ、あぁっ、もう・・・出るっ・・・」
光紀が苦しそうな声を上げるのを聞いて、さらに速度を進めるとあっけなく果てた。
ーーーキーンコーンカーンコーンーーー
「えっ!? うそ?」
二人は夢中になっていて、時間の経過に気づかなかった。
「やっべぇ、授業の準備してねーし」
そう言うと光紀はズボンをあげ、足早にトイレから立ち去ろうとする。
「待って!!」
そこを謙が引き止めた。
「何?」
「今日、部屋行ってもいい?」
謙が訊くのに、光紀はニヤリとこぼした。
「いいよ。このままじゃ治まらないし」
そんな約束をして、二人は遅れて授業に向かった。
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