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本編
第2恋「ずっとまってた!」その3*
しおりを挟む女性のうちがどこかは知らないが、ラッキーなことに自分の家の方面に向かっていた。
女性は歩きながら、東京に来てからのことをいっぱい語ってくれた。
東京に来てからビックリしたこと。みんなについていけなかったこと。新しい友達が出来たことなどなど。
女性の東京に来てからの初めての失敗の話で盛り上がったあとだった。
少し間を置いて、
ちょっときいてくれん?と女性は話始めた。
「うちな、小さい頃村のちっちゃな学校行ってたんな。」
少しだけ落ち着いた声になった。
「すっごい仲いい男の子いたんべ。小さい頃からずっと一緒に遊んでてな。」
「仲良かったんだべな。その男の子と。」
「でもな、小学校入ってすぐ、親の事情でこっち来なきゃ行けなくなったんだべ。しったげ悲しかった。うち、大好きだったんだその男の子。今でも大好きなんだべな……思い出しちまう……」
ちょっと上を向きながら女性は言った。
「幼なじみのけんちゃんのこと…………」
「けんちゃんっていうんだなその男の子……」
……
…………
(!?)
「私の大好きな幼なじみの名前なんよ。」
そう言うと女性は、ニッコリ笑って振り向いた。
ちょうど街灯の下。ハッキリと顔が見えた。
大好きだった、あの幼なじみの……あの思い出の笑顔と重なる。
「ユキ……?」
「えっ?」
僕は少し近づいた。街灯に僕も照らされる。
「ユキ…………か?」
女性は驚きながらもゆっくりと口を開いた。
「けんちゃん……?」
女性は持ってたバックを下に落とした。
「けんちゃんなの!?」
驚きを隠せない表情で僕を見つめた。
「ユキ!」
その女性……ユキは1歩、また1歩と歩き始めてやがて小走りになって。
ガバっと、
僕に抱きついてきた。
ユキの目からはいっぱいの涙が流れていた
「けんちゃん!けんちゃんなの!?」
僕は状況を理解していなかった。
ユキだ!
本物のユキだ!
髪は長くなっているが、あの頃のあの大好きなユキだ!
「ユキっ!」
叫んだ。
「けんちゃん!うち……、うちけんちゃんのことずっと、ずっとまってた!約束、守ってくれたんだべ!」
「当たり前だべ!ユキがいなくなってからずっとユキに会いたかった!」
目から涙が溢れてくる。
「うち、しんじてた!迎えに来てくれるって!」
泣きながらユキは言った。
「おらもだ!ぜってぇユキのこと迎えに行くって決めてた!」
男なのに、カッコイイとこ見せたいのに大量の涙は止まらなかった。
「ユキ!ユキっ!」
ちょっとおかしいけど出てきた言葉はこれだった。
「ユキ……おかえり!」
「ただいまっ!けんちゃん!」
街頭の下、二人は泣きながら抱き合っていた。
第2恋 おわり。
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