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「学生時代、今でも貴方に告白できなかったこと、後悔してもしきれないわ。」
抜け殻になった俺を愛でている。
意識が朦朧とする中で愛でられている。
「こんなに成るまで絞られてるなんて実花さんって弁護士も相当あなたのことが好きだったのね。」
優しくぎこちなく。
身体をいたわるようにそっと優しく身体の部分ごとに丁寧に舐めとられていく。
「私の音楽、とてもいい演奏だって言ってくれわよね。」
こんこんと音を鳴らしながら精気を吹き返すような口づけをしていく。
実花後輩が行ったディープなキスと違った触れ合う程度のキス。
「これで満足できたつもりでも満足できないわ。
やっぱり私も欲深な女かもしれないわね。」
そういって実花後輩のように貪るかと思えば彼女は違った。
あくまでも優しく労いつつも欲望をかなえようとしていた。
「私の音楽、全部見てもらいたい。でもちょっとだけ待ってね。」
ナイフを取り出すとオルゴールのような音楽を聞かせてくれた。
たった一本の切れ味の悪いナイフかもしれないが彼女が一度振るえば、
柔らかなトランペットのような音
鉄琴のような様々種類別の音
たった一個の楽器で到底行うことのできない音楽を鳴らしていく。
「ほんと、もっと早く聞かせてみたかったなぁ。」
この音楽がとても癒される。
曲名はわからないけど聞いたことのあるこの曲が全身を駆け巡ると自然と身体に活力が湧いてくる。
疲れた身体に精気を宿す理想的なリラックスを行った身体は再び葵の逸物を起き上がらせた。
「まだだめ、寝てて。」
起き上がれそうなくらいに回復した身体を動かそうしたが椿さんはそれを許さず俺の上に座って阻止した。
歌声が部屋全体に日々渡る。
どことなく聞こえるそれはなんとも懐かしい響き。
今までも懐かしさを持ってはいたけれどもここまで懐かしさを感じることは無かった。
「さ、演奏を聞いてくれてありがとう。
今度はあなたの番よ。」
名前すら忘れていた椿さんに対して肉体関係を持つのはとてもではないが勘ぐってしまう。
「椿、椿……。」
他に何か引っかかることは無いか。
音楽、俺の知り合いに戦闘系のスキル持ちはそもそもいなかったのに。
それで俺の知り合い?
「棲花さん?」
「正解です。」
「でも何で?
棲花さんのスキルって戦闘系のスキルじゃなかったはずじゃ……。」
「それは今から話すけど中学以来だね。」
アドベンチャラーは中学の時点で違う学校に行く人が大半だし俺みたいな特殊なケースを除き資格を取るために専門の学園に行く。
それが何故か一般人からアドベンチャラーになっている元同級生が居た。
てっきり小学生の頃の知り合いかと思ったけど違った。
「私はね。メアリーさんに会ってからスキルが変化した。
あなたと同じように覚醒してそれが戦闘に使えるスキルだっただけよ。」
その後はリードされることなく甘え合った。
抜け殻になった俺を愛でている。
意識が朦朧とする中で愛でられている。
「こんなに成るまで絞られてるなんて実花さんって弁護士も相当あなたのことが好きだったのね。」
優しくぎこちなく。
身体をいたわるようにそっと優しく身体の部分ごとに丁寧に舐めとられていく。
「私の音楽、とてもいい演奏だって言ってくれわよね。」
こんこんと音を鳴らしながら精気を吹き返すような口づけをしていく。
実花後輩が行ったディープなキスと違った触れ合う程度のキス。
「これで満足できたつもりでも満足できないわ。
やっぱり私も欲深な女かもしれないわね。」
そういって実花後輩のように貪るかと思えば彼女は違った。
あくまでも優しく労いつつも欲望をかなえようとしていた。
「私の音楽、全部見てもらいたい。でもちょっとだけ待ってね。」
ナイフを取り出すとオルゴールのような音楽を聞かせてくれた。
たった一本の切れ味の悪いナイフかもしれないが彼女が一度振るえば、
柔らかなトランペットのような音
鉄琴のような様々種類別の音
たった一個の楽器で到底行うことのできない音楽を鳴らしていく。
「ほんと、もっと早く聞かせてみたかったなぁ。」
この音楽がとても癒される。
曲名はわからないけど聞いたことのあるこの曲が全身を駆け巡ると自然と身体に活力が湧いてくる。
疲れた身体に精気を宿す理想的なリラックスを行った身体は再び葵の逸物を起き上がらせた。
「まだだめ、寝てて。」
起き上がれそうなくらいに回復した身体を動かそうしたが椿さんはそれを許さず俺の上に座って阻止した。
歌声が部屋全体に日々渡る。
どことなく聞こえるそれはなんとも懐かしい響き。
今までも懐かしさを持ってはいたけれどもここまで懐かしさを感じることは無かった。
「さ、演奏を聞いてくれてありがとう。
今度はあなたの番よ。」
名前すら忘れていた椿さんに対して肉体関係を持つのはとてもではないが勘ぐってしまう。
「椿、椿……。」
他に何か引っかかることは無いか。
音楽、俺の知り合いに戦闘系のスキル持ちはそもそもいなかったのに。
それで俺の知り合い?
「棲花さん?」
「正解です。」
「でも何で?
棲花さんのスキルって戦闘系のスキルじゃなかったはずじゃ……。」
「それは今から話すけど中学以来だね。」
アドベンチャラーは中学の時点で違う学校に行く人が大半だし俺みたいな特殊なケースを除き資格を取るために専門の学園に行く。
それが何故か一般人からアドベンチャラーになっている元同級生が居た。
てっきり小学生の頃の知り合いかと思ったけど違った。
「私はね。メアリーさんに会ってからスキルが変化した。
あなたと同じように覚醒してそれが戦闘に使えるスキルだっただけよ。」
その後はリードされることなく甘え合った。
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