89 / 101
89
しおりを挟む
「へえ。」
「そちらの方々、あまり駐車場にたむろしないで、早く受けること受けていきなさい。」
警備員さんに注意されてしまった。
あくまでもここは自衛隊の敷地内でみずきちゃんのお父さんの知り合いの関係者の情報を漏らされたくないための処置だろう。
自衛隊内部は一般公開されている部分とそうでない部分も多数ある。
密輸業者なんかが盗難に来たニュースは何年に一回かある。
自衛隊の人もアドベンチャラーなどの外部の人間を入れるこの病院では監視を強化するため見張りも楽な仕事じゃない。
「早々に検査を済ませた方がよさそうですね。」
「じゃあ、またな葵君、それにメアリーさんや。」
みずきちゃんのお父さんと別れ、病棟に向かった。
そこには何名か見知った顔が病院のロビーに何人かいた。
「お久しぶりです葵主任。」
「久しぶりですね。」
「ああ、名前とか思い出さなくていいですよ葵主任。
葵主任は僕ら以上に仕事をしてくれいましたしなんなら自分たちのカバーもしてくれたんです。
主任が居なかったら自分たちは今頃自殺をしていたか、事故死していたと思っています。」
彼らはダンジョンエネルギー抽出部の後輩や同僚たちだった。
やつれていた彼らは見る影もなくだいぶ顔色が良くなっていた。
「先輩は俺たちよりも元気なのが不思議なくらいですよ。」
「そうそう、そんな美人さんと一緒だなんて何があったんですか。
主任が休んだ次の日でしたよね。
うちの事業部に監査が入ったのは。」
「ああそれはだな。」
事のあらましを大まかに伝えた。
「主任がアドベンチャラーかぁ。」
「今までも天井の存在でしたがもっと遠くに行った気がします。」
「まだまだ、だとは思うし実感がわかないけどな。」
メアリーさんは敢えて口には出さず一先ずの受付を先に済ませてくれていた。
そして再会した生じた疑問を聞くことにした。
「それでどうして自衛隊の病院なんかで治療を受けているんだ。」
「いやいや、結構な人数居ましたし発電所は実質ストップしてるんですから、一つの子会社くらいの規模はあるんですよ。
そんなのが病床を丸々圧迫するわけにはいかないんですよ。
一応長期間ダンジョンエネルギーに晒されていたので大学病院かそれと同じくらいの最新設備が揃っている病院ってなると自衛隊の病院くらいしかないんですよ。」
単純に病床を圧迫すると言われれば、確かに圧迫する。
地方の大学病院なら請け負いたくはないレベルか。
「ネットが使えない代わりにその分手当が出るんで自分たちはここで治療を受けているですよ。」
「「番号札177177でお待ちの方。2番窓口までお越しください。」」
「そちらの方々、あまり駐車場にたむろしないで、早く受けること受けていきなさい。」
警備員さんに注意されてしまった。
あくまでもここは自衛隊の敷地内でみずきちゃんのお父さんの知り合いの関係者の情報を漏らされたくないための処置だろう。
自衛隊内部は一般公開されている部分とそうでない部分も多数ある。
密輸業者なんかが盗難に来たニュースは何年に一回かある。
自衛隊の人もアドベンチャラーなどの外部の人間を入れるこの病院では監視を強化するため見張りも楽な仕事じゃない。
「早々に検査を済ませた方がよさそうですね。」
「じゃあ、またな葵君、それにメアリーさんや。」
みずきちゃんのお父さんと別れ、病棟に向かった。
そこには何名か見知った顔が病院のロビーに何人かいた。
「お久しぶりです葵主任。」
「久しぶりですね。」
「ああ、名前とか思い出さなくていいですよ葵主任。
葵主任は僕ら以上に仕事をしてくれいましたしなんなら自分たちのカバーもしてくれたんです。
主任が居なかったら自分たちは今頃自殺をしていたか、事故死していたと思っています。」
彼らはダンジョンエネルギー抽出部の後輩や同僚たちだった。
やつれていた彼らは見る影もなくだいぶ顔色が良くなっていた。
「先輩は俺たちよりも元気なのが不思議なくらいですよ。」
「そうそう、そんな美人さんと一緒だなんて何があったんですか。
主任が休んだ次の日でしたよね。
うちの事業部に監査が入ったのは。」
「ああそれはだな。」
事のあらましを大まかに伝えた。
「主任がアドベンチャラーかぁ。」
「今までも天井の存在でしたがもっと遠くに行った気がします。」
「まだまだ、だとは思うし実感がわかないけどな。」
メアリーさんは敢えて口には出さず一先ずの受付を先に済ませてくれていた。
そして再会した生じた疑問を聞くことにした。
「それでどうして自衛隊の病院なんかで治療を受けているんだ。」
「いやいや、結構な人数居ましたし発電所は実質ストップしてるんですから、一つの子会社くらいの規模はあるんですよ。
そんなのが病床を丸々圧迫するわけにはいかないんですよ。
一応長期間ダンジョンエネルギーに晒されていたので大学病院かそれと同じくらいの最新設備が揃っている病院ってなると自衛隊の病院くらいしかないんですよ。」
単純に病床を圧迫すると言われれば、確かに圧迫する。
地方の大学病院なら請け負いたくはないレベルか。
「ネットが使えない代わりにその分手当が出るんで自分たちはここで治療を受けているですよ。」
「「番号札177177でお待ちの方。2番窓口までお越しください。」」
0
あなたにおすすめの小説
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです
NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた
嵌められたオッサン冒険者、Sランクモンスター(幼体)に懐かれたので、その力で復讐しようと思います
ゆさま
ファンタジー
ベテランオッサン冒険者が、美少女パーティーにオヤジ狩りの標的にされてしまった。生死の境をさまよっていたら、Sランクモンスターに懐かれて……。
懐いたモンスターが成長し、美女に擬態できるようになって迫ってきます。どうするオッサン!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる