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「前世の名前は....わからない。」

「なんで?」

「私の生前の名乗っていた名前はヒトシ、ジダ、ゼィロ。
 このいずれも名乗っていた名前の意味では正しい。
 しかし生まれつきの名は知らない。」

「暗殺者か何か?」

「生前は普通の会社務めではあったが、生まれは宗教法人の孤児院で生まれた。」

「に、日本の闇が見える。」

 宗教法人の孤児院とか怪しすぎ。
 仮面ライ〇ーとかにでてきそうな秘密結社っぽいよ。
 ってか主人公過ぎないエレンツォ。
 貴様やはりGの力を引き継いでいるのか。

 気を取り直して定番の質問。

「僕のこと好き?」

「好き、結婚したい。」

「もう結婚してるのに?」

「まだ心を許してくれていないような気がする。
 私も心を許していないところがあると思う。
 あって数日しか経っていないし、ファンとはいえ握手会をしていないネット上のファンの形では互いによく知らないと思う。」

 おおーまともな答え。
 けど、僕の隠し事に気付いてるっぽいなあ。

「僕がつけていたことは知っている?」

「なんとなくTwitterの生活圏が似ていたけど、決まって私が通った次のタイミングで投稿されるのは不思議に思ってた。」

「名推理ですねえ。
 でも、調べようとは思わなかったんですか。」

「普通に考えて訴えられた時の裁判で負けるのは私でしょうし、探偵を雇うお金を使うくらいだったら、少しでもアーモンドさんの生活費の足しになった方が良いと思いましたから。」

 あ、そうでした。
 ストーカー行為しているの僕だけど、同じくストーカー行為をした場合、だいたいは女性の方に軍配が上がる。
 私が認めればいいけど、そうは思わないのが現実主義らしい。

「じゃあじゃあ、私のどんなところが好き?」

「オタク活動の傍ら、慣れない人との話し合い。
 配信作業を頑張っている姿を見ると孤児院の子どもたちと過ごしていた時を思い出すようでいて、あなた自身が私を必要としてくれている。
 そう感じたのがあなたを好きに成った理由です。」

 キュンキュンしちゃうよ。
 僕、我慢できないかも。
 でも、我慢できなくて迷惑かけちゃったらどうしよう。

「ねえねえ、僕とベッドの中でイチャイチャラブラブタクティクスしたい?」

「したい。」

 よっしゃー気分はサキュバスじゃーい。
 最近ムラムラしてて発散できなかったから発散してやる。
 心の壁を突き破り肉欲の本能の赴くままに、いろんなところサワサワして、その日のすること全部忘れて溺れちゃいました。
 てへぺろ。

「なんで私は寝ていたのかな。
 まさか魔眼か何か使ったのか。
 ナニされているとは。」

 どんなプレイをしたかどうかは彼女のみが知る事実であった。
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