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プロローグしか書けてないからあともう一羽だけっす
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「この子は王族の恥を背負っている。」
「ああ、王族の血筋で家畜の力しか使えないスキルを得たって話だろ。」
「けどこんな赤ん坊を殺すなんて酷な仕事だよ。」
「俺も一人息子ができる身としてはこんなことはしたくはねえよ。」
騎士たちには互いに生活が懸かっていた。
だからこれも仕事だと割り切るほかなかった。
「たしか事故に見せかけるんだっけ?」
「ああ、グリフォンの巣の近くに置けとの命令だ。」
本当に嫌な仕事だよと思いながら目的地まで行きそっと赤子の入った籠をグリフォンが巣食う森の傍に置いた。
赤ん坊は生後半年しかたっていないモノではあったがこの赤子は生まれ持った恩恵のせいで明確な自我を持っていた。
今ここで自分が殺されそうになっていることを理解した上で不審がられることなく逃げだせる方法がこの騎士たちが離れることを待つほかなかったというだけだ。
「飛べない鳥の恩恵なんて家畜の恩恵って風潮だが俺にはこの子が将来大物になるようにしか見えないんだけどな。」
「バカいえ飛べない鳥は家畜視界なんだぞ。
そんな恩恵貰っても強くなんてなればしねえぜ。」
「でもよう昔吟遊詩人から聞いた話なんだがドラゴンよりも強い飛べない鳥が居るって話だぜ。」
「吟遊詩人は作り話が得意だ。
どうせ民間の口伝とかを合わせて歌ったに過ぎねえよ。」
「そうか?
中々に面白い話だったけどな。」
「そうかい。
もしそうなら王様は後悔する請ったな。
未来の英雄になるかもしれない王子を捨てたんだから。」
騎士たちは赤ん坊が聞いていることを知らずに機密情報を話し続けていた。
「……で?どういった話なんだよ。」
「なんだよ気になるのか?」
「ああ、そうだよ。」
「俺の住んでいた港町でたまたま立ち寄った外国を旅する吟遊詩人の話だと北国を行った先にはリヴァイアサンをモノともしない強い飛べない鳥、ペンギンがいるそうだ。」
「ペンギン?なんだそれ?」
「吟遊詩人の話だととても泳ぎが上手いらしくてどんな海洋モンスターたちよりも早く巨大な敵に群れで立ち向かう奴らしいぞ。」
「なんだよ結局地上だと負けるだろ。
内みたいな内陸での戦の多い国では結局必要とされないだろうよ。」
騎士たちはそのまま帰って行った。
「飛べない鳥、ペンギン。」
赤ん坊はむくりと立ち上がった。
「飛べない鳥の恩恵は早熟、俺はもっと強くなって捨てた奴らを見返す英雄になる。」
そのためにはこの場から離れなければ。
「gururururu.」
「あ。」
籠ごとグリフォンが硬い爪を用いて巣まで持ち去ってしまった。
オワタ。
籠を持って崖の上にある大層立派な巣にまで連れ去られた。
「ぎゅらぎゅら。」
「じゅるるるる。」
可愛らしいグリフォンの赤ん坊が今か今かと俺という名の餌を見ている。
オワタ
終ってるよ。
この状況。
逃げろ、逃げるんだ!
ダチョウのように走るんだ!
ダチョウってなんだっけ?
とりあえず崖から飛ぶんだ!
「飛べん。」
凄まじい速さで走りこそ完璧、赤ん坊が瞬間脚力がギネスに乗りそうな速度を出したのだが崖から飛び降りる速度を速めたのに過ぎなかった。
「く。」
ならば気合で飛んだ先の木に足をしがみつく。
そのままずるずると手から血が出ようとも離さずに落ちていく。
「やっと逃げ着いた。」
グリフォンの餌には成るまいと気合と根性で木から落ち何とか一命を取り留めた俺は赤ん坊身体ながらも二足歩行をしていた。
「俺の名はメロウ・ナイトウォーカー、確か母上の叔父が得たという姓を名乗っていくことにしよう。」
この世界では生まれると同時に恩恵の卵を得る。
その卵は生まれる前にどのような形を形成するかが分かるらしい。
俺の場合は飛べない鳥の恩恵を得るらしい。
だが俺の感覚では既に恩恵の卵は孵化している。
自我を持つのが軒並み早すぎるのだ。
母親が俺を生んだ時から俺はやろうと思えば立てた。
草食動物たちのように立つことができると確信を持って言えた。
「なんか鶏か?」
飛べない鳥と言われて思いつくのは先ほどの騎士が言っていたペンギンなるモノを除き鶏と呼ばれる家畜しか思い浮かばなかった。
情報収集能力も生後半年に満たない間に学者ほどにまで成長している。
「成長能力が高いのか知らないけど明らかに人間の域を超えているよな。」
肉体的な成長も普通の赤ん坊よりはしている気がする。
「Guraa!」
「やべ。」
身を潜めてグリフォンをやり過ごそうとする。
「Gura。」
そんなことは意味をなさないと言わんばかりにグリフォンに捕まってしまいました。
「もう、巣から落ちてしまったの?
しょうがない子ね。」
「え?」
「あらてっきり私たちの仲間が育児放棄した子かと思ったけど違うのかしら。」
グリフォンの眼には俺が同族に写っている?
どういうことだ?
「ああ、なるほど勘違いしちゃったわ。
人間みたいね。」
「?」
「訳が分からないって顔をしているけどとりあえずこちらに来なさい。
空の歩き方を教えてあげるわ。」
ひょいと赤子の服を掴まれて空を歩いた。
「空を歩くのはとても難しいわ。
生まれたての子どもでも半日はかかってしまうもの。
私たちグリフォンなんかの飛べない鳥の種族は早熟なの。
寿命は人間よりも長く生きるわ。
あなたには私たちグリフォンの力が宿っている。
だから私もグリフォンと勘違いしたのよ。」
ほへえ、なるほど納得はした。
「っつっても俺にグリフォンの力が宿っているとか到底信じられないし俺を餌にしようって魂胆じゃないのか?」
「私たちグリフォンは決して一度同族と判断したものを食べることは無いわ。
殺すことはあってもそれは決闘などで攻撃してきた場合のみよ。」
グリフォンにもグリフォンの流儀があるらしい。
「私たちグリフォンは親が子を捨てることだってある。
でも育児放棄されれば漢で一人だってその卵が孵化するまで代わり代わりに卵を温めていくわ。」
「でもグリフォンが飛べない鳥だなんて信じられないぞ。」
「それは人間の理屈だもの。
私たちグリフォンは魔法を使わなければ空を翔けることすら叶わない脆弱な種族よ。」
ここまで威厳と風格のある姿で話しているのに脆弱とはどういうことだろうか。
それに人間を餌にするような種族では無いのか?
わざわざ騎士たちがここまで来て俺を捕食させようとするようなモンスターが凶暴でない確信できない。
「信用できていないようね。
でも私たちは放棄された同族と見た子どもは意地でも一人前に成るまで育てるから覚悟しなさい。」
いやだ~俺はもう親に捨てられたから自由に生きるんだ。
その抵抗は虚しくひょいとくちばしで持ち上げられて子どもたちのいる巣へ行ってしまった。
「ああ、王族の血筋で家畜の力しか使えないスキルを得たって話だろ。」
「けどこんな赤ん坊を殺すなんて酷な仕事だよ。」
「俺も一人息子ができる身としてはこんなことはしたくはねえよ。」
騎士たちには互いに生活が懸かっていた。
だからこれも仕事だと割り切るほかなかった。
「たしか事故に見せかけるんだっけ?」
「ああ、グリフォンの巣の近くに置けとの命令だ。」
本当に嫌な仕事だよと思いながら目的地まで行きそっと赤子の入った籠をグリフォンが巣食う森の傍に置いた。
赤ん坊は生後半年しかたっていないモノではあったがこの赤子は生まれ持った恩恵のせいで明確な自我を持っていた。
今ここで自分が殺されそうになっていることを理解した上で不審がられることなく逃げだせる方法がこの騎士たちが離れることを待つほかなかったというだけだ。
「飛べない鳥の恩恵なんて家畜の恩恵って風潮だが俺にはこの子が将来大物になるようにしか見えないんだけどな。」
「バカいえ飛べない鳥は家畜視界なんだぞ。
そんな恩恵貰っても強くなんてなればしねえぜ。」
「でもよう昔吟遊詩人から聞いた話なんだがドラゴンよりも強い飛べない鳥が居るって話だぜ。」
「吟遊詩人は作り話が得意だ。
どうせ民間の口伝とかを合わせて歌ったに過ぎねえよ。」
「そうか?
中々に面白い話だったけどな。」
「そうかい。
もしそうなら王様は後悔する請ったな。
未来の英雄になるかもしれない王子を捨てたんだから。」
騎士たちは赤ん坊が聞いていることを知らずに機密情報を話し続けていた。
「……で?どういった話なんだよ。」
「なんだよ気になるのか?」
「ああ、そうだよ。」
「俺の住んでいた港町でたまたま立ち寄った外国を旅する吟遊詩人の話だと北国を行った先にはリヴァイアサンをモノともしない強い飛べない鳥、ペンギンがいるそうだ。」
「ペンギン?なんだそれ?」
「吟遊詩人の話だととても泳ぎが上手いらしくてどんな海洋モンスターたちよりも早く巨大な敵に群れで立ち向かう奴らしいぞ。」
「なんだよ結局地上だと負けるだろ。
内みたいな内陸での戦の多い国では結局必要とされないだろうよ。」
騎士たちはそのまま帰って行った。
「飛べない鳥、ペンギン。」
赤ん坊はむくりと立ち上がった。
「飛べない鳥の恩恵は早熟、俺はもっと強くなって捨てた奴らを見返す英雄になる。」
そのためにはこの場から離れなければ。
「gururururu.」
「あ。」
籠ごとグリフォンが硬い爪を用いて巣まで持ち去ってしまった。
オワタ。
籠を持って崖の上にある大層立派な巣にまで連れ去られた。
「ぎゅらぎゅら。」
「じゅるるるる。」
可愛らしいグリフォンの赤ん坊が今か今かと俺という名の餌を見ている。
オワタ
終ってるよ。
この状況。
逃げろ、逃げるんだ!
ダチョウのように走るんだ!
ダチョウってなんだっけ?
とりあえず崖から飛ぶんだ!
「飛べん。」
凄まじい速さで走りこそ完璧、赤ん坊が瞬間脚力がギネスに乗りそうな速度を出したのだが崖から飛び降りる速度を速めたのに過ぎなかった。
「く。」
ならば気合で飛んだ先の木に足をしがみつく。
そのままずるずると手から血が出ようとも離さずに落ちていく。
「やっと逃げ着いた。」
グリフォンの餌には成るまいと気合と根性で木から落ち何とか一命を取り留めた俺は赤ん坊身体ながらも二足歩行をしていた。
「俺の名はメロウ・ナイトウォーカー、確か母上の叔父が得たという姓を名乗っていくことにしよう。」
この世界では生まれると同時に恩恵の卵を得る。
その卵は生まれる前にどのような形を形成するかが分かるらしい。
俺の場合は飛べない鳥の恩恵を得るらしい。
だが俺の感覚では既に恩恵の卵は孵化している。
自我を持つのが軒並み早すぎるのだ。
母親が俺を生んだ時から俺はやろうと思えば立てた。
草食動物たちのように立つことができると確信を持って言えた。
「なんか鶏か?」
飛べない鳥と言われて思いつくのは先ほどの騎士が言っていたペンギンなるモノを除き鶏と呼ばれる家畜しか思い浮かばなかった。
情報収集能力も生後半年に満たない間に学者ほどにまで成長している。
「成長能力が高いのか知らないけど明らかに人間の域を超えているよな。」
肉体的な成長も普通の赤ん坊よりはしている気がする。
「Guraa!」
「やべ。」
身を潜めてグリフォンをやり過ごそうとする。
「Gura。」
そんなことは意味をなさないと言わんばかりにグリフォンに捕まってしまいました。
「もう、巣から落ちてしまったの?
しょうがない子ね。」
「え?」
「あらてっきり私たちの仲間が育児放棄した子かと思ったけど違うのかしら。」
グリフォンの眼には俺が同族に写っている?
どういうことだ?
「ああ、なるほど勘違いしちゃったわ。
人間みたいね。」
「?」
「訳が分からないって顔をしているけどとりあえずこちらに来なさい。
空の歩き方を教えてあげるわ。」
ひょいと赤子の服を掴まれて空を歩いた。
「空を歩くのはとても難しいわ。
生まれたての子どもでも半日はかかってしまうもの。
私たちグリフォンなんかの飛べない鳥の種族は早熟なの。
寿命は人間よりも長く生きるわ。
あなたには私たちグリフォンの力が宿っている。
だから私もグリフォンと勘違いしたのよ。」
ほへえ、なるほど納得はした。
「っつっても俺にグリフォンの力が宿っているとか到底信じられないし俺を餌にしようって魂胆じゃないのか?」
「私たちグリフォンは決して一度同族と判断したものを食べることは無いわ。
殺すことはあってもそれは決闘などで攻撃してきた場合のみよ。」
グリフォンにもグリフォンの流儀があるらしい。
「私たちグリフォンは親が子を捨てることだってある。
でも育児放棄されれば漢で一人だってその卵が孵化するまで代わり代わりに卵を温めていくわ。」
「でもグリフォンが飛べない鳥だなんて信じられないぞ。」
「それは人間の理屈だもの。
私たちグリフォンは魔法を使わなければ空を翔けることすら叶わない脆弱な種族よ。」
ここまで威厳と風格のある姿で話しているのに脆弱とはどういうことだろうか。
それに人間を餌にするような種族では無いのか?
わざわざ騎士たちがここまで来て俺を捕食させようとするようなモンスターが凶暴でない確信できない。
「信用できていないようね。
でも私たちは放棄された同族と見た子どもは意地でも一人前に成るまで育てるから覚悟しなさい。」
いやだ~俺はもう親に捨てられたから自由に生きるんだ。
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