17 / 119
17
しおりを挟む
「成りたいものね。」
心の中では決まっている。
でもとても届くとは思えかった。
「今日も現実逃避に行くかな。」
異世界に行くのだから現実逃避で間違っていないと思う。
異世界に行く前にどれだけ口座に貯金がたまったか見てみる。
口座残高
10,424,000円(1千42万4千円)
もう高校生の持って良い額ではない気がする。
並列思考スキルを用いて異世界に居る時と学校で勉強しているとき以外は換金スキルを使用しているため伸びはイマイチだがこれだけあれば現実世界ならちょっとしたエリートサラリーマン扱いだろう。
大学卒サラリーマン初年度平均年収270万円
生活費を家賃月3万、食費3万、光熱費1万以下と仮定しその他を切り詰めた生活をすれば5年ほどで稼げる計算となる。
スキルを買うのはしばらく控えており貯めるだけ貯まった感じなのだがそれでもこの金額。
楽して金を稼ぐのには気が引けるが口座からお金をおろすときに1円玉しかだせなかったので使えない。
というかインフレが起きてしまうからそうそうショップスキル以外では使えなかった。
「さて何を買うことができるかな。」
ショップスキルで現在購入可能な価格帯のモノで良スキルだと思うものをピックアップしてみた。
剣術(ボジタット王国創生流)
異世界と言ったらこの王道。
小回りも聞くし威力はあまり出せないが冒険者が持っていれば大成すること間違いなしのスキル。
ボジタット王国金剛貨幣10枚
槍術(ボジタット王国騎士団流)
槍は最強の兵器、まだ鉄砲なんてものが出来上がっていない世界ではこれこそが戦場を支える歩兵のかなめ!
槍を誰よりも扱えるように成れば将軍だって夢じゃない!
ボジタット王国金剛貨幣10枚
ボジタット王国のレートはザーハック王国の約半分で貨幣価値が低いのが特徴だ。
だからこの剣術と槍術は5,000,000円ほどで購入できる。
中世ヨーロッパや日本でも貨幣の貴金属の浮遊率による価値の違いは出ていたらしいが芸術性などから価値が上がっている国もある。
けれどもこのショップスキルの不便なところはそのまま日本円で購入することができないのでいったん変換しないと買えない。
手数料はかからないのだが凄い面倒に感じる。
だからスキルを買うのを控えていたりしたのだけども数か月異世界を生き抜いて決め手に欠けることに気づいたので何か攻撃系のスキルが無いが探していたのだ。
「でも剣術も槍術も手に取ったことも無いし、それに武器を限定されるとスキルに依存し過ぎて武器を失ったときが怖い。」
「ならこれなんてどうだ?」
生存術
どんな環境、戦闘でも生存する確率を残すスキル。
0%の生存確率1%に変える。
奇跡を起こしたいのなら命懸けで生存を勝ち取れ、奇跡を舐めるんじゃねえぞ!
100%の奇跡なんて存在しねえ!
暗闇から垂らされた感覚の掴めない一筋の蜘蛛の糸を登りきって初めて奇跡は起こる!
もう一度言う!
奇跡舐めんじゃねえぞ!
「なあショップスキルの説明見てて思うんだが……。」
「言うな。」
某監獄にいた奇跡の人のセリフパクってね。
「じゃあこのスキルなんてどうだ。」
背水の陣
もう後に引けない事態に陥った時、全ての能力を5倍にまで引き上げるスキル。
後ろにいる奴一人守らずに逃げて明日食う飯が美味えか!
後に引いたらダチ1人救えねえチンピラになっちまう。
漢見せるんだったらやること決まってんだろう!
「いやこれもパクリじゃん。」
「ならこれで。」
戦士術(時偶流)
戦士とはいかなる時も戦に居らねばならぬ。
しかし同じ戦法、術を用いていてはいずれ負けること確実なり。
故に時偶(意味:ときどき)に戦法、術を変えるべし。
時代と共に変化を求む術故に正式な方は在らず成らず置かず。
時代のうねりに順応しゆるからこそ最強へとい足らんことを願う。
時に槍、時に剣、時に弓、時に糸、時に石。
時偶流に外れ無し、全てが武器、全てが流なり。
明治500円
「棒術みたいなこと書いてあるな。」
「ああでも500円だし。」
「いやここに明治500円って書いてあるってことは結構高いぞ。確か明治の円って今の円に換算すると確か一円当たり2万円くらいになったはずだ。」
『明治円への換金は日本円の場合レートは今のままで結構です。ただしザーハック王国貨幣からの変換を行う場合は2万円と同等のレートから行っていただきます。』
これはかなりの博打のように思える。
おそらくこのスキルは日本でできたものだと思われる。
異世界で通用するかは解らない。
しかし金額的にみるならかなりお得に見える。
でも聞いたことのない自分の国のスキルに手を出すのは気が引ける。
「うーん。」
「さっきから何うんうん唸っておる。夜だというのに、恋でもしたのか?」
「そうじゃないよじいちゃん。」
どうやらじいちゃんの部屋まで響いていたらしい。
「そういえばじいちゃんって何か格闘技をやっていたんだっけ?」
「格闘技とは程遠いと思うから教えられないな。儂がやっていたのは軍人がやるような人を殺すための術だ。流派もへったくれも無い。もし流派をつけるとするのなら江戸のころの歩兵たちがやっていた野良戦士術とでも言った方がええな。」
その言葉を聞いて少し迷ったが購入のボタンを押した。
それに安いからもし駄目だとしても他のスキルも買っておけば良いだろうしとこの時は思っていた。
心の中では決まっている。
でもとても届くとは思えかった。
「今日も現実逃避に行くかな。」
異世界に行くのだから現実逃避で間違っていないと思う。
異世界に行く前にどれだけ口座に貯金がたまったか見てみる。
口座残高
10,424,000円(1千42万4千円)
もう高校生の持って良い額ではない気がする。
並列思考スキルを用いて異世界に居る時と学校で勉強しているとき以外は換金スキルを使用しているため伸びはイマイチだがこれだけあれば現実世界ならちょっとしたエリートサラリーマン扱いだろう。
大学卒サラリーマン初年度平均年収270万円
生活費を家賃月3万、食費3万、光熱費1万以下と仮定しその他を切り詰めた生活をすれば5年ほどで稼げる計算となる。
スキルを買うのはしばらく控えており貯めるだけ貯まった感じなのだがそれでもこの金額。
楽して金を稼ぐのには気が引けるが口座からお金をおろすときに1円玉しかだせなかったので使えない。
というかインフレが起きてしまうからそうそうショップスキル以外では使えなかった。
「さて何を買うことができるかな。」
ショップスキルで現在購入可能な価格帯のモノで良スキルだと思うものをピックアップしてみた。
剣術(ボジタット王国創生流)
異世界と言ったらこの王道。
小回りも聞くし威力はあまり出せないが冒険者が持っていれば大成すること間違いなしのスキル。
ボジタット王国金剛貨幣10枚
槍術(ボジタット王国騎士団流)
槍は最強の兵器、まだ鉄砲なんてものが出来上がっていない世界ではこれこそが戦場を支える歩兵のかなめ!
槍を誰よりも扱えるように成れば将軍だって夢じゃない!
ボジタット王国金剛貨幣10枚
ボジタット王国のレートはザーハック王国の約半分で貨幣価値が低いのが特徴だ。
だからこの剣術と槍術は5,000,000円ほどで購入できる。
中世ヨーロッパや日本でも貨幣の貴金属の浮遊率による価値の違いは出ていたらしいが芸術性などから価値が上がっている国もある。
けれどもこのショップスキルの不便なところはそのまま日本円で購入することができないのでいったん変換しないと買えない。
手数料はかからないのだが凄い面倒に感じる。
だからスキルを買うのを控えていたりしたのだけども数か月異世界を生き抜いて決め手に欠けることに気づいたので何か攻撃系のスキルが無いが探していたのだ。
「でも剣術も槍術も手に取ったことも無いし、それに武器を限定されるとスキルに依存し過ぎて武器を失ったときが怖い。」
「ならこれなんてどうだ?」
生存術
どんな環境、戦闘でも生存する確率を残すスキル。
0%の生存確率1%に変える。
奇跡を起こしたいのなら命懸けで生存を勝ち取れ、奇跡を舐めるんじゃねえぞ!
100%の奇跡なんて存在しねえ!
暗闇から垂らされた感覚の掴めない一筋の蜘蛛の糸を登りきって初めて奇跡は起こる!
もう一度言う!
奇跡舐めんじゃねえぞ!
「なあショップスキルの説明見てて思うんだが……。」
「言うな。」
某監獄にいた奇跡の人のセリフパクってね。
「じゃあこのスキルなんてどうだ。」
背水の陣
もう後に引けない事態に陥った時、全ての能力を5倍にまで引き上げるスキル。
後ろにいる奴一人守らずに逃げて明日食う飯が美味えか!
後に引いたらダチ1人救えねえチンピラになっちまう。
漢見せるんだったらやること決まってんだろう!
「いやこれもパクリじゃん。」
「ならこれで。」
戦士術(時偶流)
戦士とはいかなる時も戦に居らねばならぬ。
しかし同じ戦法、術を用いていてはいずれ負けること確実なり。
故に時偶(意味:ときどき)に戦法、術を変えるべし。
時代と共に変化を求む術故に正式な方は在らず成らず置かず。
時代のうねりに順応しゆるからこそ最強へとい足らんことを願う。
時に槍、時に剣、時に弓、時に糸、時に石。
時偶流に外れ無し、全てが武器、全てが流なり。
明治500円
「棒術みたいなこと書いてあるな。」
「ああでも500円だし。」
「いやここに明治500円って書いてあるってことは結構高いぞ。確か明治の円って今の円に換算すると確か一円当たり2万円くらいになったはずだ。」
『明治円への換金は日本円の場合レートは今のままで結構です。ただしザーハック王国貨幣からの変換を行う場合は2万円と同等のレートから行っていただきます。』
これはかなりの博打のように思える。
おそらくこのスキルは日本でできたものだと思われる。
異世界で通用するかは解らない。
しかし金額的にみるならかなりお得に見える。
でも聞いたことのない自分の国のスキルに手を出すのは気が引ける。
「うーん。」
「さっきから何うんうん唸っておる。夜だというのに、恋でもしたのか?」
「そうじゃないよじいちゃん。」
どうやらじいちゃんの部屋まで響いていたらしい。
「そういえばじいちゃんって何か格闘技をやっていたんだっけ?」
「格闘技とは程遠いと思うから教えられないな。儂がやっていたのは軍人がやるような人を殺すための術だ。流派もへったくれも無い。もし流派をつけるとするのなら江戸のころの歩兵たちがやっていた野良戦士術とでも言った方がええな。」
その言葉を聞いて少し迷ったが購入のボタンを押した。
それに安いからもし駄目だとしても他のスキルも買っておけば良いだろうしとこの時は思っていた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
ギャルい女神と超絶チート同盟〜女神に贔屓されまくった結果、主人公クラスなチート持ち達の同盟リーダーとなってしまったんだが〜
平明神
ファンタジー
ユーゴ・タカトー。
それは、女神の「推し」になった男。
見た目ギャルな女神ユーラウリアの色仕掛けに負け、何度も異世界を救ってきた彼に新たに下った女神のお願いは、転生や転移した者達を探すこと。
彼が出会っていく者たちは、アニメやラノベの主人公を張れるほど強くて魅力的。だけど、みんなチート的な能力や武器を持つ濃いキャラで、なかなか一筋縄ではいかない者ばかり。
彼らと仲間になって同盟を組んだユーゴは、やがて彼らと共に様々な異世界を巻き込む大きな事件に関わっていく。
その過程で、彼はリーダーシップを発揮し、新たな力を開花させていくのだった!
女神から貰ったバラエティー豊かなチート能力とチートアイテムを駆使するユーゴは、どこへ行ってもみんなの度肝を抜きまくる!
さらに、彼にはもともと特殊な能力があるようで……?
英雄、聖女、魔王、人魚、侍、巫女、お嬢様、変身ヒーロー、巨大ロボット、歌姫、メイド、追放、ざまあ───
なんでもありの異世界アベンジャーズ!
女神の使徒と異世界チートな英雄たちとの絆が紡ぐ、運命の物語、ここに開幕!
※不定期更新。最低週1回は投稿出来るように頑張ります。
※感想やお気に入り登録をして頂けますと、作者のモチベーションがあがり、エタることなくもっと面白い話が作れます。
異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました
雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。
気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。
剣も魔法も使えないユウにできるのは、
子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。
……のはずが、なぜか料理や家事といった
日常のことだけが、やたらとうまくいく。
無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。
個性豊かな子供たちに囲まれて、
ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。
やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、
孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。
戦わない、争わない。
ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。
ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、
やさしい異世界孤児院ファンタジー。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
嵌められたオッサン冒険者、Sランクモンスター(幼体)に懐かれたので、その力で復讐しようと思います
ゆさま
ファンタジー
ベテランオッサン冒険者が、美少女パーティーにオヤジ狩りの標的にされてしまった。生死の境をさまよっていたら、Sランクモンスターに懐かれて……。
懐いたモンスターが成長し、美女に擬態できるようになって迫ってきます。どうするオッサン!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる