換金スキルとショップスキルでバグ技大金持ち〜無限に増える1円玉でスキルを買いまくる~

スライム道

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「幹。」
「大山先生なんでしょうか?」
「いやなんか柔道部員の奴らが幹のことを噂しててな。
 何かしたのかと思ってな。」
「何もしていませんよ。」
「そうかならいいんだが。」

放課後になって大山先生にお声がかかったがそれ以外はクラスメイト達に変化が見られた様子はなかった。
しかしクラスメイトの柔道部員はそれなりに顔が利くのかもしれない。
元々自分に自信のない気の弱い人間だと自分で言っていたけどそれなりにフレンドリーには成長しているように見受けられる。

「キッカケにしては弱すぎないか。」

もし物語の作り手ならばこんな単純なことでは人は変わらないと一蹴する。
キッカケは衝撃的で現実離れしたもの。
そうでなくては物語にならない。
現実に在っては聞き手の存在を否定する。

「mou.」
「ミウスさん、相変わらず一緒に帰って欲しいの?」
「うん。今日はお城を見に行こう。」

ミウスさんの目的は異世界に行き森から出て街を見に行くことらしい。

「僕は行く気が無いよ。」
「それでも行く。
 迷惑かけた。
 謝るは当然。」
「まあ威圧やら殺気やらはしない方が良かったかな。」

純粋培養なお嬢様のように花よ花よと育てられたのだろう王女様にはとても辛い表情をしていた。

脅威をその身に感じなければ危機感知能力はとても鈍る。
野生動物の危険性を知っているのなら近づかないが子どもの頃の好奇心のままに近づく場合もある。
虫だって慣れてしまえば口に入れることだってできる。

でも脅威、その身に迫る危険に気づけなくなるのはとても危険だ。
王城や貴族の人間には暗殺など日常茶飯事なのに彼女たちは危機感知が足りない。
元村人兼盗賊で現騎士のあんちゃんはそれなりに危険を感知ししていた。

自分に気を取られつつも近くに獣が居ないか気を配っていたし、何なら毒虫をも見ていた。
何も背後からの殺気を感じろとか言っているんじゃない。
何が起こり得るか予想を頭の中に入れておくことが必要だ。

例えばこの日常生活の中でも国道だったら長期間運転しているトラック運転手などが居眠り運転をしていてもおかしくはない。
ありえないと考えるから事故は起こる。

頭を後頭部から打つと脳死、もしくは植物状態になるかもしれない。

それら予想の上に教育は成り立っていた・・・・・・・
今、現状そこまで予想して教育することはほぼない。
わが身の保身に走る教師の方が多いだろう。
幹の性格が歪むのも当然だ。
親はまだ教員が取り組んでくれていた時代だった。
でも今は違ったことに気が付かなかった。

誰も危険なことから目をそらし続けた結果は恐ろしい存在を生む。
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