換金スキルとショップスキルでバグ技大金持ち〜無限に増える1円玉でスキルを買いまくる～

77‐１

「見えた。アレが多分最寄りの街。」

森の端から端までを把握しているわけでもないミウスさんからするとこの情報が精いっぱいの事実だろう。

「検問とか行っているね。」
「なら行かない？」
「まあ今日は町がどこにあるかだけでも把握できただけいいし。
　でも時間は余るから何か食べていく？」
「じゃあこのあたりのモンスターでも狩る？前とは違って植物のモンスターが居るからそれなら私いっぱい食べれる。」

ならモンスターを狩りに行くかと森に帰ろうとしたとき。

「申し訳ございません。
　どうかどうか街にお越しいただきますようお願い申し上げます。」

ズサァァァ///

正座をしながら
ジャンピングスライディング、
その際出るバウンディングを利用
自分の行いを悔（杭）いるように
頭を固い石（意思）を打ち付ける見事な土下座を披露した。

ここまでの土下座を披露する人間はそうそう見ないぞと思いながら昨日あった彼を見ている。

「あなた、邪魔した。」
「その説も申し訳ございませんでした！」

ズサァァァ///！！

土下座を読んで字のごとくと再現したように土よりも下に座る。
このままだと地面抉れて落とし穴でも掘れるんじゃねと言いたくなるくらい頭を地面にツッコんでいた。

「謝って済むと思う？」
「ココココココ。」
「まあまあ、ミウスさん殺生はいかんよ。
　殺生は。」
「なら半分いじめる。」
「それもダメ。」
「なんならいい？」
「強者をひけらかすのはどうなの？」
「……」

それもまた驕りだ。
でも今言わないよりかはいい。

ミウスさんの目はいつだって本気で取り組もうとしている。
ムカついたから自衛する。
二度としないように、できないように何をすればいいのかを思いついたら即行動をする。

「もちろんそれがこの世界の野生の掟なんだとは思うけど今から人里に入るんでしょう。
　だったらあまり面倒ごとは起こしたくはないね。」
「了解。」

命が助かったことに安堵したのか呼吸を整える暗部っぽい人。
昼間に黒い恰好をしたら流石に目立つので今は旅人の服装をしつつも顔が見れない状態にしている。

「もし次邪魔したら貴女が恋人が出来た時に絶対に失敗する呪いをかける。」
「しょ、承知しました。」
「篭絡するように王から命令されたのなら王に伝えろ。」

滅ぼすぞと……。

ゴクリと唾を飲んだ。
何がとは言わない。
この方なら絶対に滅ぼせる。
そしてこの方の寵愛を受けられるとしたら目の前で平然としている。
黒髪の青年しかいないと直感した。
生物の規格が違う。

それを理解できるだけの実力は持っている暗部の彼女は精鋭中の精鋭だった。
今までは……。