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序章
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「ねえこれどうすれば起きるかな?」
泡を吹いて倒れている大人を目の前にした6歳児は助けようにも無力であった。
この親父が突然倒れて泡まで吹いているのだから何かしらの病気かもしれないし大人を呼ぶか運び出すべきなんだろうけど
「でも畑で倒れてる人を置いてっちゃ行けないっていわれてるしね。」
仕方がないのでとりあえず起きるかもしれないし待つことにした。
コポコポ
ふむ
ツンツン
なんとなく拾った枝で親父の腹をツンツンしてみる。
「また太った?」
昔描いてもらったらしい母親とのツーショットには今までに見ないくらい筋肉ムキムキで書かれていたしほんの1年前までは筋肉の割れ目が見えていた父親であったが今ではその見る影もなく中年脂肪に負けてきていた。
「ん赤スラ坊?」
赤いスライムはユートの父親の腹の上でポンポンし始めた。
「なにそれ楽しそう。」
ポヨンポヨン揺れるお腹にプルプルのスライムが揺れ動く様は見ていて楽しそうだ。
「ん、メタルスラ坊もやる?」
やるやるとでも言うかのようにポンポン跳ねてユートの父親の上にのしかかった。
「ゴフッ!」
「あ、起きた。」
びっくりするような雄叫びとともに飛び上がる親父。
「ユート!大丈夫か!!スライムの上位種は?」
「上位種?」
そもそも上位種という言葉すら聞いていないのでよくわからないが親父は慌てているように見える。
ユートの方からメタルスライムと赤いスライムが顔を出すとユートの父は今度は気絶することなく腰を抜かしただけではあるがかなり驚いていた。
「お、お前の肩に乗せているのが上位種だ。」
「メタルスラ坊とかのこと?」
「そのメタルスライムだけじゃない。っつうか赤い奴の方がもっとやばい!」
どうやら赤いスラ坊の方を見て親父は気絶したらしい。
赤いスラ坊はくりくりとした目つきで首をかしげている。
「こんなに可愛いのに?」
「あのなあ。お前たびたび来る吟遊詩人の話を聞いていなかったのか?」
「アレ?ただの子守歌だと思ってたよ。」
吟遊詩人は各国の情勢を調べる貴重な情報源、行商人もその一つだが行商人は吟遊詩人と違い国の経済状況を伝えてくれる。
変わって吟遊詩人はモンスターの伝承や危険なものを伝えれくれる存在だ。
子どもの教育のみならず大人の道楽や土地ごとの植物も教えてくれるため行商人が国々の情報を教えてくれるのなら吟遊詩人は様々な知恵をくれるから金を払ってまで村人が歓待する理由だ。
それを自分の息子は……
「子守歌だと思って聞いていたと……」
「だってよくわからないし。だってスラ坊たちは遊んでくれるもん。」
泡を吹いて倒れている大人を目の前にした6歳児は助けようにも無力であった。
この親父が突然倒れて泡まで吹いているのだから何かしらの病気かもしれないし大人を呼ぶか運び出すべきなんだろうけど
「でも畑で倒れてる人を置いてっちゃ行けないっていわれてるしね。」
仕方がないのでとりあえず起きるかもしれないし待つことにした。
コポコポ
ふむ
ツンツン
なんとなく拾った枝で親父の腹をツンツンしてみる。
「また太った?」
昔描いてもらったらしい母親とのツーショットには今までに見ないくらい筋肉ムキムキで書かれていたしほんの1年前までは筋肉の割れ目が見えていた父親であったが今ではその見る影もなく中年脂肪に負けてきていた。
「ん赤スラ坊?」
赤いスライムはユートの父親の腹の上でポンポンし始めた。
「なにそれ楽しそう。」
ポヨンポヨン揺れるお腹にプルプルのスライムが揺れ動く様は見ていて楽しそうだ。
「ん、メタルスラ坊もやる?」
やるやるとでも言うかのようにポンポン跳ねてユートの父親の上にのしかかった。
「ゴフッ!」
「あ、起きた。」
びっくりするような雄叫びとともに飛び上がる親父。
「ユート!大丈夫か!!スライムの上位種は?」
「上位種?」
そもそも上位種という言葉すら聞いていないのでよくわからないが親父は慌てているように見える。
ユートの方からメタルスライムと赤いスライムが顔を出すとユートの父は今度は気絶することなく腰を抜かしただけではあるがかなり驚いていた。
「お、お前の肩に乗せているのが上位種だ。」
「メタルスラ坊とかのこと?」
「そのメタルスライムだけじゃない。っつうか赤い奴の方がもっとやばい!」
どうやら赤いスラ坊の方を見て親父は気絶したらしい。
赤いスラ坊はくりくりとした目つきで首をかしげている。
「こんなに可愛いのに?」
「あのなあ。お前たびたび来る吟遊詩人の話を聞いていなかったのか?」
「アレ?ただの子守歌だと思ってたよ。」
吟遊詩人は各国の情勢を調べる貴重な情報源、行商人もその一つだが行商人は吟遊詩人と違い国の経済状況を伝えてくれる。
変わって吟遊詩人はモンスターの伝承や危険なものを伝えれくれる存在だ。
子どもの教育のみならず大人の道楽や土地ごとの植物も教えてくれるため行商人が国々の情報を教えてくれるのなら吟遊詩人は様々な知恵をくれるから金を払ってまで村人が歓待する理由だ。
それを自分の息子は……
「子守歌だと思って聞いていたと……」
「だってよくわからないし。だってスラ坊たちは遊んでくれるもん。」
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