168 / 359
章間3
宗教都市アグリス
しおりを挟む
宗教都市アグリス――
サノア教『ルヒネ派』が絶大な力を持つ都市。
領主の名はオキサ=ミド=ライシ。
だが、彼は名ばかり領主で、実質の支配者はルヒネ派そのもの。
領主ではなく、十四歳の少女『フィコン』を頂きに置き、『二十二議会』と呼ばれる者たちが支配する都市。
その頂に立つフィコンは自室から繋がる広々としたバルコニーに立ち、黄金の瞳で都市を眺めていた。
多くの家々が建ち並び、王都オバディアほどではないが、高層階の建物も目立つ。
しかし、それ以上に目立つモノがある。
それは――歯車。
街のあちこちには大小様々な歯車が備えつけられ、絶えず、歯と歯を噛み合わせる動きを見せていた。
この歯車は都市のデザインなどではなく、宗教的な意味を内包している。
ルヒネ派の教えは決められた運命を受け入れ全うし、来世の幸福を落掌せよ。
歯車はその象徴。
歯車は運命を回し、壊れれば廃棄され、新たな歯車が運命を回す。
象徴たる歯車はもちろん、フィコンが鎮座する『調べ車の塔』にも組み込まれていた。
塔の外観は黄金色の歯車に歯車を重ねに重ねた様相。
歯車のみで造られた塔と言っても過言ではない。
鋼鉄できた歯車に音を消し去る魔導石を散りばめ、彼らは音もなく今日も運命を回し続ける。
バルコニーから街を眺めていたフィコンは、長い黒の髪を揺らし、街の先に続く世界を黄金の瞳に宿して誰とも言えぬ者へ話しかける。
「魔族が活性化しておる。もはや、議会の連中に任せてはおけぬな」
この独言のような言葉を受け取ったのは腹心、燃えるような深紅の瞳を持ち、赤の髪と大髭に覆われた熊のような男、『エムト=リシタ』。
初老に差し掛かった彼は幼き少女へ畏敬の念を以って遅き苦言を漏らした。
「ヴァンナスに調査を申し込むのは時期尚早でしたのでは? そのため、議会の機嫌を損なうことに」
「フンッ、あのような愚か者の集団の機嫌など知らん」
「フィコン様……」
「エムトよ、身を案じてくれる貴様の心は温かい。だが、私は母フェンドのようにはならぬ。フィコンの母の命を奪った議会など何するものぞ」
「心中お察しします。ですが、言葉として表すのはおやめください」
「ふふ、心配性だな。だが、このフィコンはフェンドにはない、サノアの力を内包する黄金の瞳がある。瞳は私の死を見せていない。故に心配するな」
「フィコン様の御力に疑念などありません。ただ、臣として主の身を案じるばかり」
「ふふふ、見た目は熊の如き巨躯でありながら、本当に優しき男だ」
「仕えるものとして当然のことであります」
「…………その優しさが、純粋にフィコンを思うものであればよいのだが」
フィコンはエムトに聞こえぬくらいか細い声を漏らす。
何故ならば彼女は、エムトの心の奥にある、真に忠誠を誓う存在を知っているからだ。
しかし、その思いを態度には表さず、必要な言葉のみを繋げていく。
「エムトよ。懸念は理解しておる。だがの、相手は魔族。調査となれば、我らでは少々荷が重い。それに、ヴァンナスの反応が見たい。誰が出てくると思う?」
「七人の勇者の内のいずれかかと」
「その勇者たちの誰が出てくるのかで、こちらに対する警戒の具合がわかるというものだ。さて、主題を変えるとしよう。アグリスの裏庭の話だ」
フィコンはバルコニーに置かれた白い丸テーブルに黄金の目を振った。
テーブルの上には化粧水。
それはトーワで生産されるようになった化粧水だ。
黄金の歯車の意匠が紡がれた真っ白なドレスに身を包むフィコンは、真っ白な手で化粧水を手に取り、清らかな水の流れを感じさせる言葉を紡ぐ。
「ふむ、呪われた土地であるトーワでこのようなものが生み出されるとは興味深い。ケント=ハドリー。彼はアーガメイトの養子という話だが……なるほど、アーガメイトの名を穢さぬ中々のやり手のようだ」
少女はガラス細工のように美しくも淡白な顔を、僅かに綻ばせる。
その綻びに対して、エムト=リシタは諫める声を漏らす。
「錬金術などという冒涜者を評価するのは聊か問題がある発言かと」
「ふふ、貴様は固いのぅ。評価すべきところは評価し、受け入れられるものは受け入れるべきだと思うが?」
「選択を間違いますと、我らの教義を傷なうことになります」
「フィコンが間違えると?」
「いえ、決してそのような。ですが、フィコン様の御心を理解できない者。また、理解の仕方を違える者がいます故」
「フンッ、先ほども言ったであろう。そのような愚か者たちなど気に掛ける必要はない。それに、このトーワの化粧水はすでにアグリスの上級市民内に出回っており、評価も良いと言える。今更、禁止するわけにもいくまい。エムトよ、貴様の姪っ子も愛用していると聞いているぞ」
「そ、それは……」
「はははは、良きものは受け入れる。だが、我らの思想を阻むものは排除する。それでよいではないか」
「はっ、フィコン様の御心のままに」
フィコンは表情を冷たく凍りつかせてはいるが、瞳には優しさを見せてエムトを眺めている。
その瞳を化粧水のデザインに向けた。
「なかなか面白いデザインだ。せっかくだから意匠を行った者の名を刻んでおけばよいものの」
と、この声に、エムトの後ろに控えていた男が声を漏らした。
「デザイナーは『エクア=ノバルティ』ですよ」
声を受け取ったフィコンは眉を顰めるが、すぐに戻して柔らかく声を返す。
「おんや、客人はご存じで?」
客と呼ばれた男は、先端がカールを巻いた茶色の長髪を振るう、優男。
申し訳程度に新緑のベレー帽を頭に乗せ、細長の四角眼鏡を掛け、灰色の作業着の上にジュストコール(ロングコートのような貴族服)を纏うという奇妙な出で立ちをしている。
問われた男は紫の瞳をフィコンに見せて言葉を返す。
「ええ。なにせ、つい最近まで彼女の絵をよく見かけてましたので。この僕の、サレート=ケイキの絵画に似せた絵をね……」
サノア教『ルヒネ派』が絶大な力を持つ都市。
領主の名はオキサ=ミド=ライシ。
だが、彼は名ばかり領主で、実質の支配者はルヒネ派そのもの。
領主ではなく、十四歳の少女『フィコン』を頂きに置き、『二十二議会』と呼ばれる者たちが支配する都市。
その頂に立つフィコンは自室から繋がる広々としたバルコニーに立ち、黄金の瞳で都市を眺めていた。
多くの家々が建ち並び、王都オバディアほどではないが、高層階の建物も目立つ。
しかし、それ以上に目立つモノがある。
それは――歯車。
街のあちこちには大小様々な歯車が備えつけられ、絶えず、歯と歯を噛み合わせる動きを見せていた。
この歯車は都市のデザインなどではなく、宗教的な意味を内包している。
ルヒネ派の教えは決められた運命を受け入れ全うし、来世の幸福を落掌せよ。
歯車はその象徴。
歯車は運命を回し、壊れれば廃棄され、新たな歯車が運命を回す。
象徴たる歯車はもちろん、フィコンが鎮座する『調べ車の塔』にも組み込まれていた。
塔の外観は黄金色の歯車に歯車を重ねに重ねた様相。
歯車のみで造られた塔と言っても過言ではない。
鋼鉄できた歯車に音を消し去る魔導石を散りばめ、彼らは音もなく今日も運命を回し続ける。
バルコニーから街を眺めていたフィコンは、長い黒の髪を揺らし、街の先に続く世界を黄金の瞳に宿して誰とも言えぬ者へ話しかける。
「魔族が活性化しておる。もはや、議会の連中に任せてはおけぬな」
この独言のような言葉を受け取ったのは腹心、燃えるような深紅の瞳を持ち、赤の髪と大髭に覆われた熊のような男、『エムト=リシタ』。
初老に差し掛かった彼は幼き少女へ畏敬の念を以って遅き苦言を漏らした。
「ヴァンナスに調査を申し込むのは時期尚早でしたのでは? そのため、議会の機嫌を損なうことに」
「フンッ、あのような愚か者の集団の機嫌など知らん」
「フィコン様……」
「エムトよ、身を案じてくれる貴様の心は温かい。だが、私は母フェンドのようにはならぬ。フィコンの母の命を奪った議会など何するものぞ」
「心中お察しします。ですが、言葉として表すのはおやめください」
「ふふ、心配性だな。だが、このフィコンはフェンドにはない、サノアの力を内包する黄金の瞳がある。瞳は私の死を見せていない。故に心配するな」
「フィコン様の御力に疑念などありません。ただ、臣として主の身を案じるばかり」
「ふふふ、見た目は熊の如き巨躯でありながら、本当に優しき男だ」
「仕えるものとして当然のことであります」
「…………その優しさが、純粋にフィコンを思うものであればよいのだが」
フィコンはエムトに聞こえぬくらいか細い声を漏らす。
何故ならば彼女は、エムトの心の奥にある、真に忠誠を誓う存在を知っているからだ。
しかし、その思いを態度には表さず、必要な言葉のみを繋げていく。
「エムトよ。懸念は理解しておる。だがの、相手は魔族。調査となれば、我らでは少々荷が重い。それに、ヴァンナスの反応が見たい。誰が出てくると思う?」
「七人の勇者の内のいずれかかと」
「その勇者たちの誰が出てくるのかで、こちらに対する警戒の具合がわかるというものだ。さて、主題を変えるとしよう。アグリスの裏庭の話だ」
フィコンはバルコニーに置かれた白い丸テーブルに黄金の目を振った。
テーブルの上には化粧水。
それはトーワで生産されるようになった化粧水だ。
黄金の歯車の意匠が紡がれた真っ白なドレスに身を包むフィコンは、真っ白な手で化粧水を手に取り、清らかな水の流れを感じさせる言葉を紡ぐ。
「ふむ、呪われた土地であるトーワでこのようなものが生み出されるとは興味深い。ケント=ハドリー。彼はアーガメイトの養子という話だが……なるほど、アーガメイトの名を穢さぬ中々のやり手のようだ」
少女はガラス細工のように美しくも淡白な顔を、僅かに綻ばせる。
その綻びに対して、エムト=リシタは諫める声を漏らす。
「錬金術などという冒涜者を評価するのは聊か問題がある発言かと」
「ふふ、貴様は固いのぅ。評価すべきところは評価し、受け入れられるものは受け入れるべきだと思うが?」
「選択を間違いますと、我らの教義を傷なうことになります」
「フィコンが間違えると?」
「いえ、決してそのような。ですが、フィコン様の御心を理解できない者。また、理解の仕方を違える者がいます故」
「フンッ、先ほども言ったであろう。そのような愚か者たちなど気に掛ける必要はない。それに、このトーワの化粧水はすでにアグリスの上級市民内に出回っており、評価も良いと言える。今更、禁止するわけにもいくまい。エムトよ、貴様の姪っ子も愛用していると聞いているぞ」
「そ、それは……」
「はははは、良きものは受け入れる。だが、我らの思想を阻むものは排除する。それでよいではないか」
「はっ、フィコン様の御心のままに」
フィコンは表情を冷たく凍りつかせてはいるが、瞳には優しさを見せてエムトを眺めている。
その瞳を化粧水のデザインに向けた。
「なかなか面白いデザインだ。せっかくだから意匠を行った者の名を刻んでおけばよいものの」
と、この声に、エムトの後ろに控えていた男が声を漏らした。
「デザイナーは『エクア=ノバルティ』ですよ」
声を受け取ったフィコンは眉を顰めるが、すぐに戻して柔らかく声を返す。
「おんや、客人はご存じで?」
客と呼ばれた男は、先端がカールを巻いた茶色の長髪を振るう、優男。
申し訳程度に新緑のベレー帽を頭に乗せ、細長の四角眼鏡を掛け、灰色の作業着の上にジュストコール(ロングコートのような貴族服)を纏うという奇妙な出で立ちをしている。
問われた男は紫の瞳をフィコンに見せて言葉を返す。
「ええ。なにせ、つい最近まで彼女の絵をよく見かけてましたので。この僕の、サレート=ケイキの絵画に似せた絵をね……」
0
あなたにおすすめの小説
私の薬華異堂薬局は異世界につくるのだ
柚木 潤
ファンタジー
薬剤師の舞は、亡くなった祖父から託された鍵で秘密の扉を開けると、不思議な薬が書いてある古びた書物を見つけた。
そしてその扉の中に届いた異世界からの手紙に導かれその世界に転移すると、そこは人間だけでなく魔人、精霊、翼人などが存在する世界であった。
舞はその世界の魔人の王に見合う女性になる為に、異世界で勉強する事を決断する。
舞は薬師大学校に聴講生として入るのだが、のんびりと学生をしている状況にはならなかった。
以前も現れた黒い影の集合体や、舞を監視する存在が見え隠れし始めたのだ・・・
「薬華異堂薬局のお仕事は異世界にもあったのだ」の続編になります。
主人公「舞」は異世界に拠点を移し、薬師大学校での学生生活が始まります。
前作で起きた話の説明も間に挟みながら書いていく予定なので、前作を読んでいなくてもわかるようにしていこうと思います。
また、意外なその異世界の秘密や、新たな敵というべき存在も現れる予定なので、前作と合わせて読んでいただけると嬉しいです。
以前の登場人物についてもプロローグのに軽く記載しましたので、よかったら参考にしてください。
転生貴族の移動領地~家族から見捨てられた三子の俺、万能な【スライド】スキルで最強領地とともに旅をする~
名無し
ファンタジー
とある男爵の三子として転生した主人公スラン。美しい海辺の辺境で暮らしていたが、海賊やモンスターを寄せ付けなかった頼りの父が倒れ、意識不明に陥ってしまう。兄姉もまた、スランの得たスキル【スライド】が外れと見るや、彼を見捨ててライバル貴族に寝返る。だが、そこから【スライド】スキルの真価を知ったスランの逆襲が始まるのであった。
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
【完結】追放された子爵令嬢は実力で這い上がる〜家に帰ってこい?いえ、そんなのお断りです〜
Nekoyama
ファンタジー
魔法が優れた強い者が家督を継ぐ。そんな実力主義の子爵家の養女に入って4年、マリーナは魔法もマナーも勉学も頑張り、貴族令嬢にふさわしい教養を身に付けた。来年に魔法学園への入学をひかえ、期待に胸を膨らませていた矢先、家を追放されてしまう。放り出されたマリーナは怒りを胸に立ち上がり、幸せを掴んでいく。
幼女はリペア(修復魔法)で無双……しない
しろこねこ
ファンタジー
田舎の小さな村・セデル村に生まれた貧乏貴族のリナ5歳はある日魔法にめざめる。それは貧乏村にとって最強の魔法、リペア、修復の魔法だった。ちょっと説明がつかないでたらめチートな魔法でリナは覇王を目指……さない。だって平凡が1番だもん。騙され上手な父ヘンリーと脳筋な兄カイル、スーパー執事のゴフじいさんと乙女なおかんマール婆さんとの平和で凹凸な日々の話。
お前には才能が無いと言われて公爵家から追放された俺は、前世が最強職【奪盗術師】だったことを思い出す ~今さら謝られても、もう遅い~
志鷹 志紀
ファンタジー
「お前には才能がない」
この俺アルカは、父にそう言われて、公爵家から追放された。
父からは無能と蔑まれ、兄からは酷いいじめを受ける日々。
ようやくそんな日々と別れられ、少しばかり嬉しいが……これからどうしようか。
今後の不安に悩んでいると、突如として俺の脳内に記憶が流れた。
その時、前世が最強の【奪盗術師】だったことを思い出したのだ。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる