47 / 165
第47話 交換条件
しおりを挟む
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「じゃあ、君は、シャルロット王女に近寄ってくる男を、一人残らず誘惑してたってこと?」
テーブルの上には、さきほど注文したホットチョコレートが湯気を立てている。
それには手を付けようとせず、オーバンはムッとした表情でそっぽを向いた。
「悪いかよっ! そもそも、本気でシャルロットが好きなら、俺に誘われたくらいでフラフラついてこないっつーの! つまりは俺は、シャルロットに近づく男を選別してやっているんだ!」
「でも、なんで、君が……、そんなこと……」
俺の言葉に、オーバンは、話にならない、とばかりに深い溜め息をついた。
「さっきからなんか勘違いしてるみたいだから教えてあげるけどさ、俺、オーバン・ノアイユは、もともとシャルロット殿下の婚約者、なんだよっ! そんなことも知らずに、テオドールと結婚させる、とかなんとか言ってたのかよっ、アンタはっ!」
「こ、婚約者っ!!!!」
なんてこった。そもそも根本から俺は間違いを犯していたようだ。
テオドールをシャルロット王女と結婚させるつもりでいたが、こんなに美しい婚約者がすでにいたとは! 俺としたことが、ノーマークだった。
だがしかし、よく考えれば御年15歳になる王女に婚約者がいないはずはない。そこまで考えが及ばず、テオドールを王女と結婚させようと息巻いていたお姉様と俺。そういえば、お姉様も俺も、昔から考えなしなところがあった。
「シャルロットは見てくれはまあまあだが、中身は変態のクソ女だ! シャルロットの中身も知らずに、見た目だけで寄ってくる男を、幼馴染の俺が追い払ってやっているだけだ! まったく、ありがたく思ってほしいくらいだ!」
フンっと、オーバンはふんぞり返る。
そんな姿を見て、俺はすこし可笑しくなった。
「オーバン君は、本当にシャルロット殿下のことが好きなんだね!」
途端に、ゆでダコみたいに真っ赤になるオーバン。
「はあっ!? はあっ!? はあーーーーっ!!?? ありえないんですけど! アンタ、何言ってんの? 誰が、あんな変態女……っ!」
「でも、シャルロット殿下のことがそんなに好きなら、なんでそんな回りくどいことしてるんだ? 君は、婚約者、なんでしょう? だったら、正々堂々と……」
オーバンは、悔しそうに唇を曲げた。
「……シャルロットは俺のことなんて、全然好きじゃねーんだよっ!」
「へ!?」
「小さい頃からずっと一緒にいたんだ。俺だって、それくらいのことはわかる。子供の頃は……、それなりに仲が良かったんだ。でも、13歳のときに、シャルロットは読んだ本の影響かなんだか知らないけど、急におかしくなったんだ」
「おかしく……?」
「俺を急に呼び出して『私のことはもういいから、好きな人がいたらその人のところにいっていいのよ。私は応援しているから』とかなんとか、俺には好きな人なんてほかにいないっていうのに……。それから、俺が一人でシャルロットのところを尋ねていくと『セルジュは? なんで一緒にいないの?』ってそればっかり。あのころ、シャルロットはセルジュのことが好きだったんだ。多分……」
「セルジュ君って、この前一緒にいた子だよね」
「ああ、アイツも幼馴染でいつもつるんでいたから、シャルロットもそれで好きになったんだと思う。シャルロットは背が高くて、強い騎士みたいな男がタイプなんだ。俺はチビだし、こんな見てくれだから、シャルロットは俺のことなんて全然目に入ってない!」
唇をとがらせるオーバンに、俺はキュンとなってしまう。
好きな王女を思うあまり、王女に近づく男を自ら誘惑して遠ざけようとする幼馴染。なんとも、むず痒く、思わず応援したくなってしまう。
「で、シャルロットの好みを具現化したようなテオドールが学園に入学してきたら、やっぱりシャルロットはテオドールが気に入ったみたいで、俺がテオドールを連れてくるとめちゃくちゃ喜ぶんだ。それで……、俺は、テオドールを……」
俺は納得した。だから、オーバンはテオドールにつきまとっていたのか。なんだか切ない……。
「でも、オーバン君はそれでいいの? オーバン君の気持ちは、ちゃんとシャルロット王女に伝えたの? もしかしたらシャルロット王女も……」
「ありえないって! アイツは今、テオドールに夢中なんだ」
ーーシャルロット王女が、テオドールに夢中!!
だが、これ以上なく嬉しい話のはずなのに、俺の心の中にはなにか灰色のもやもやした霧がかかったみたいになった。
「テオドール。アイツは、すごいやつだよ。アイツだけなんだ、俺が誘惑しても見向きもしなかったのって。だから……、アイツは見込みがあると思う!」
オーバンは両手を組んでその上に顎を乗せた。
「オーバン君は本当にそれでいいの? だって、君が本当の婚約者だよ」
俺の言葉に、オーバンは皮肉げに笑った。
「だって、好きな女には誰よりも幸せになってもらいたいだろ。だから、俺、テオドールだったらいいかなって思ってるんだ。テオドールなら、シャルロットを幸せにできるかもって!」
「オーバン君っ!!!!」
俺はオーバンの手を握りしめていた。
「君はっ、なんて素敵な子なんだ! 誰がなんと言おうと、君は男の中の男だよっ!」
「だからさ、俺が協力してやるよ! ジュール叔父様!」
オーバンは、俺の手の上に、さらに自分に手を重ねてきた。
「へ!?」
「アンタ言ってたよな。テオドールをシャルロットと結婚させる予定だって。俺も、テオドールが相手なら文句はない。だから、婚約者の俺が一肌脱いでやろうってわけ!」
「オーバン君っ!」
なんていい子なんだっ!
いじめの主犯格だと疑った俺が悪かった!!
でも、俺の感動は、オーバンの提案ですべてぶち壊しになる。
「ただ、条件がある」
「……条件!?」
「そりゃそうでしょ。俺がただで婚約者をテオドールにくれてやると思うか? 叔父様、交換条件といこうよ」
にやりと笑うその顔は、やはり悪巧みが大変得意そうで……、
「交換、条件……」
またもや嫌な予感……。
「テオドールが無事、シャルロットと結婚したら、アンタは俺と結婚するんだ。いいよね!?」
ーーいや、全然良くないんですけどっ!!??
「じゃあ、君は、シャルロット王女に近寄ってくる男を、一人残らず誘惑してたってこと?」
テーブルの上には、さきほど注文したホットチョコレートが湯気を立てている。
それには手を付けようとせず、オーバンはムッとした表情でそっぽを向いた。
「悪いかよっ! そもそも、本気でシャルロットが好きなら、俺に誘われたくらいでフラフラついてこないっつーの! つまりは俺は、シャルロットに近づく男を選別してやっているんだ!」
「でも、なんで、君が……、そんなこと……」
俺の言葉に、オーバンは、話にならない、とばかりに深い溜め息をついた。
「さっきからなんか勘違いしてるみたいだから教えてあげるけどさ、俺、オーバン・ノアイユは、もともとシャルロット殿下の婚約者、なんだよっ! そんなことも知らずに、テオドールと結婚させる、とかなんとか言ってたのかよっ、アンタはっ!」
「こ、婚約者っ!!!!」
なんてこった。そもそも根本から俺は間違いを犯していたようだ。
テオドールをシャルロット王女と結婚させるつもりでいたが、こんなに美しい婚約者がすでにいたとは! 俺としたことが、ノーマークだった。
だがしかし、よく考えれば御年15歳になる王女に婚約者がいないはずはない。そこまで考えが及ばず、テオドールを王女と結婚させようと息巻いていたお姉様と俺。そういえば、お姉様も俺も、昔から考えなしなところがあった。
「シャルロットは見てくれはまあまあだが、中身は変態のクソ女だ! シャルロットの中身も知らずに、見た目だけで寄ってくる男を、幼馴染の俺が追い払ってやっているだけだ! まったく、ありがたく思ってほしいくらいだ!」
フンっと、オーバンはふんぞり返る。
そんな姿を見て、俺はすこし可笑しくなった。
「オーバン君は、本当にシャルロット殿下のことが好きなんだね!」
途端に、ゆでダコみたいに真っ赤になるオーバン。
「はあっ!? はあっ!? はあーーーーっ!!?? ありえないんですけど! アンタ、何言ってんの? 誰が、あんな変態女……っ!」
「でも、シャルロット殿下のことがそんなに好きなら、なんでそんな回りくどいことしてるんだ? 君は、婚約者、なんでしょう? だったら、正々堂々と……」
オーバンは、悔しそうに唇を曲げた。
「……シャルロットは俺のことなんて、全然好きじゃねーんだよっ!」
「へ!?」
「小さい頃からずっと一緒にいたんだ。俺だって、それくらいのことはわかる。子供の頃は……、それなりに仲が良かったんだ。でも、13歳のときに、シャルロットは読んだ本の影響かなんだか知らないけど、急におかしくなったんだ」
「おかしく……?」
「俺を急に呼び出して『私のことはもういいから、好きな人がいたらその人のところにいっていいのよ。私は応援しているから』とかなんとか、俺には好きな人なんてほかにいないっていうのに……。それから、俺が一人でシャルロットのところを尋ねていくと『セルジュは? なんで一緒にいないの?』ってそればっかり。あのころ、シャルロットはセルジュのことが好きだったんだ。多分……」
「セルジュ君って、この前一緒にいた子だよね」
「ああ、アイツも幼馴染でいつもつるんでいたから、シャルロットもそれで好きになったんだと思う。シャルロットは背が高くて、強い騎士みたいな男がタイプなんだ。俺はチビだし、こんな見てくれだから、シャルロットは俺のことなんて全然目に入ってない!」
唇をとがらせるオーバンに、俺はキュンとなってしまう。
好きな王女を思うあまり、王女に近づく男を自ら誘惑して遠ざけようとする幼馴染。なんとも、むず痒く、思わず応援したくなってしまう。
「で、シャルロットの好みを具現化したようなテオドールが学園に入学してきたら、やっぱりシャルロットはテオドールが気に入ったみたいで、俺がテオドールを連れてくるとめちゃくちゃ喜ぶんだ。それで……、俺は、テオドールを……」
俺は納得した。だから、オーバンはテオドールにつきまとっていたのか。なんだか切ない……。
「でも、オーバン君はそれでいいの? オーバン君の気持ちは、ちゃんとシャルロット王女に伝えたの? もしかしたらシャルロット王女も……」
「ありえないって! アイツは今、テオドールに夢中なんだ」
ーーシャルロット王女が、テオドールに夢中!!
だが、これ以上なく嬉しい話のはずなのに、俺の心の中にはなにか灰色のもやもやした霧がかかったみたいになった。
「テオドール。アイツは、すごいやつだよ。アイツだけなんだ、俺が誘惑しても見向きもしなかったのって。だから……、アイツは見込みがあると思う!」
オーバンは両手を組んでその上に顎を乗せた。
「オーバン君は本当にそれでいいの? だって、君が本当の婚約者だよ」
俺の言葉に、オーバンは皮肉げに笑った。
「だって、好きな女には誰よりも幸せになってもらいたいだろ。だから、俺、テオドールだったらいいかなって思ってるんだ。テオドールなら、シャルロットを幸せにできるかもって!」
「オーバン君っ!!!!」
俺はオーバンの手を握りしめていた。
「君はっ、なんて素敵な子なんだ! 誰がなんと言おうと、君は男の中の男だよっ!」
「だからさ、俺が協力してやるよ! ジュール叔父様!」
オーバンは、俺の手の上に、さらに自分に手を重ねてきた。
「へ!?」
「アンタ言ってたよな。テオドールをシャルロットと結婚させる予定だって。俺も、テオドールが相手なら文句はない。だから、婚約者の俺が一肌脱いでやろうってわけ!」
「オーバン君っ!」
なんていい子なんだっ!
いじめの主犯格だと疑った俺が悪かった!!
でも、俺の感動は、オーバンの提案ですべてぶち壊しになる。
「ただ、条件がある」
「……条件!?」
「そりゃそうでしょ。俺がただで婚約者をテオドールにくれてやると思うか? 叔父様、交換条件といこうよ」
にやりと笑うその顔は、やはり悪巧みが大変得意そうで……、
「交換、条件……」
またもや嫌な予感……。
「テオドールが無事、シャルロットと結婚したら、アンタは俺と結婚するんだ。いいよね!?」
ーーいや、全然良くないんですけどっ!!??
225
あなたにおすすめの小説
あなたと過ごせた日々は幸せでした
蒸しケーキ
BL
結婚から五年後、幸せな日々を過ごしていたシューン・トアは、突然義父に「息子と別れてやってくれ」と冷酷に告げられる。そんな言葉にシューンは、何一つ言い返せず、飲み込むしかなかった。そして、夫であるアインス・キールに離婚を切り出すが、アインスがそう簡単にシューンを手離す訳もなく......。
自己肯定感低めの不幸な義弟が完璧な義兄と大揉めに揉める話
あと
BL
「こんな僕をお兄ちゃんは嫌ってるだろうな」
トップ俳優な完璧超人の義理の兄×不幸な自己肯定感低めのネガティブ義理の弟です。
お金ない受けが追い詰められて変なアルバイトしようとしたら、攻めと再会して……?みたいな話です。
攻めがヤンデレ気味で、受けがマジで卑屈なので苦手な人はブラウザバックで。
兄弟は親が離婚してるため、苗字が違います。
攻め:水瀬真広
受け:神崎彼方
⚠️作者は芸能界にもお葬式ににもエアプなので、気にしないでください。
途中でモブおじが出てきます。
義理とはいえ兄弟なので、地雷の人はブラウザバックで。
初投稿です。
初投稿がちょっと人を選ぶ作品なので不安です。
ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
内容も時々サイレント修正するかもです。
定期的にタグ整理します。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。
国民的アイドルの元ライバルが、俺の底辺配信をなぜか認知している
逢 舞夏
BL
「高校に行っても、お前には負けないからな!」
「……もう、俺を追いかけるな」
中三の卒業式。幼馴染であり、唯一無二のライバルだった蓮田深月(はすだ みつき)にそう突き放されたあの日から、俺の時間は止まったままだ。
あれから15年。深月は国民的アイドルグループのセンターとして芸能界の頂点に立ち、俺、梅本陸(うめもと りく)は、アパートでコンビニのサラミを齧る、しがない30歳の社畜になった。
誰にも祝われない30歳の誕生日。孤独と酒に酔った勢いで、俺は『おでん』という名の猫耳アバターを被り、VTuberとして配信を始めた。
どうせ誰も来ない。チラ裏の愚痴配信だ。
そう思っていた俺の画面を、見たことのない金額の赤スパ(投げ銭)が埋め尽くした。
『K:¥50,000 誕生日おめでとう。いい声だ、もっと話して』
『K』と名乗る謎の太客。
【執着強めの国民的アイドル】×【酒飲みツンデレおじさんV】
愛してやまなかった婚約者は俺に興味がない
了承
BL
卒業パーティー。
皇子は婚約者に破棄を告げ、左腕には新しい恋人を抱いていた。
青年はただ微笑み、一枚の紙を手渡す。
皇子が目を向けた、その瞬間——。
「この瞬間だと思った。」
すべてを愛で終わらせた、沈黙の恋の物語。
IFストーリーあり
誤字あれば報告お願いします!
【WEB版】監視が厳しすぎた嫁入り生活から解放されました~冷徹無慈悲と呼ばれた隻眼の伯爵様と呪いの首輪~【BL・オメガバース】
古森きり
BL
【書籍化決定しました!】
詳細が決まりましたら改めてお知らせにあがります!
たくさんの閲覧、お気に入り、しおり、感想ありがとうございました!
アルファポリス様の規約に従い発売日にURL登録に変更、こちらは引き下げ削除させていただきます。
政略結婚で嫁いだ先は、女狂いの伯爵家。
男のΩである僕には一切興味を示さず、しかし不貞をさせまいと常に監視される生活。
自分ではどうすることもできない生活に疲れ果てて諦めた時、夫の不正が暴かれて失脚した。
行く当てがなくなった僕を保護してくれたのは、元夫が口を開けば罵っていた政敵ヘルムート・カウフマン。
冷徹無慈悲と呼び声高い彼だが、共に食事を摂ってくれたりやりたいことを応援してくれたり、決して冷たいだけの人ではなさそうで――。
カクヨムに書き溜め。
小説家になろう、アルファポリス、BLoveにそのうち掲載します。
悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?
* ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。
悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう!
せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー?
ユィリと皆の動画をつくりました!
インスタ @yuruyu0 絵も動画もあがります。ほぼ毎日更新!
Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。動画を作ったときに更新!
プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!
新年に余り物でおせちを作ったら、冷酷と噂の騎士団長様に「運命の番」だと求婚されました
水凪しおん
BL
料理人だった俺が転生したのは、男性オメガというだけで家族に虐げられる不遇の青年カイ。
新年くらいはと前世の記憶を頼りに作ったのは、この世界にはない『おせち料理』だった。
それを偶然口にしたのは、氷のように冷酷と噂される最強の騎士団長リアム。
「お前は俺の運命の番だ」
彼の屋敷に保護され、俺の作る料理が彼の心を溶かしていく。
不器用で、だけどまっすぐな愛情を注いでくれる彼と、美味しい料理で紡ぐ、甘くて温かい異世界スローライフ。
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる