48 / 116
第一章 隠遁生活
第四十六話 愛着からの珍種爆誕
しおりを挟む
過酷な一日を、いつも通り気絶で終わらせた翌日、これまたいつも通りの日課を行っていた。
ダブルパンチからのジョギング回収だ。
ただ、昨日の増改築で堀を深くしてしまったせいで、ジョギングだけでは回収できなかった。どうするか悩んでいたところ、スライムさんが住処から抜け出して死体を持ち上げてくれたのだ。
巨大な体を持つスライムさんは、細やかな気配りができる女の子のようだ。
「スライムさん、ありがとう!」
感謝の気持ちを伝えると、ポヨーンと体を揺らして頷いている。そこも可愛らしい。
……あれ? ちょっと待て。昨日が過酷すぎたせいで感性がおかしくなっているのか、すでにスライムさんに愛着を持ち始めてしまっている。
どうかスライムさんだけであってほしい。大っ嫌いな蛇の可愛がり方は知らないぞ……。
とりあえず冷静になるために開墾したまま放置されている木材や、薬草や食べられる野草などを拾いに行こう。戻ってきたときにはきっと冷静になっているはずだ。
◇
結局、冷静になって考えてもスライムさんは可愛いという答えに行き着いた。
何故かって?
冷静になるための木材回収も手伝ってくれたからだ。森を荒れたままにしないように、森魔術を使用して削れた地面に芝生を植えたり、地魔術で地面をならしたりしているときに護衛をしてくれていた。
リムくんは召喚したあと、爆睡中のラビくんのところに置いてきたから側にはいない。だからこそ、この気配りは嬉しかった。
まぁ元々スライムに抵抗はなく、巨大なだけだから可愛いと思えるのかもしれないな。
「そういえばエルフの死体を持っているんだけど、丸ごと吸収したら変身とかできる?」
「…………!」(ポヨーン!)
頷いているってことかな? この子はまだ心話スキルが上手く機能しないから、正解かどうか分からないのだ。
「この五人の中でどれがいい? ちなみに分かりにくいと思うけど、女は二人だけだからね!」
エルフの美点である容姿端麗な顔だが、整いすぎて中性的に見える。しかも男も普通に長髪だから、他の特徴で男女を判断しなければいけないのだが、男女ともに細身という特徴では服の上から判断するのは困難を極める。
実際、種族間の問題でエルフの性別判断が難しい上、デリケートだから要注意と伯爵家の本に書かれていた。
エルフに分かりやすい特徴はない。
――ん? 胸はどうかって?
中性的です。この答え以外は持ち合わせていない。つまりは種族間問題の地雷はエルフの胸問題ということだ。
今回は裸に剥いてしまっているから間違えることなく女性の数を把握できたが、服を着ているときに全員男だと思っていたのは仕方がないことだと思う。
「ん? どうしたの?」
スライムさんが洞窟の北側を指し示している。エルフを選んでいたはずだけど、気になったからエルフをしまって北側に移動する。
「ボォォォォーー!」
「え? もしかしてエルフが欲しいの?」
ピシッ! 地面を一度叩いた。
取引のときの返事と同じなら、イエスということだ。
「じゃあ分け合ってくれたまえ! たぶんまた手に入ると思うから喧嘩しないでね!」
コイツらが帰還しなかった場合、追加の人員を送るのは目に見えている。今の内に檻でも造って、ハイドラさんに檻に詰め込んでもらうようにお願いしようかな。
ちなみに、エルフを吸収してもスキルと魔力は俺がもらったからどれも同じと伝えたが、二体ともかなり迷っているようだ。
東洋人が欧米の顔の違いを判断しにくいような感じで、エルフも整いすぎて違いが分かりにくい。つまり、どれも同じだから迷う必要はないと言いたい。
それでもなかなか決まらなかったから、朝の日課の続きや朝食の準備をしにいくことを告げ、その場を離れることにした。
◇
数十分後、朝の日課を終わらせた後、二体の元に行くと答えを出し終えたようだった。
女を一人ずつ分け合い、トレントさんが男を二人もらって合計三人のエルフを吸収しているところだ。もちろん、スライムさんも二人のエルフを吸収している。
トレントさんはイレギュラーだったけど、スライムさんには通訳ができたら便利だと思って提案してみたのだが、吸収しただけでは話せないのでは? と不安がよぎる。
「おっはよーー!」「ガウゥーー!」
どうなるか期待と不安を抱きながら二体を観察していると、モフモフ寝ぼすけたちが起きてきた。いっぱい寝て満足したのか、元気いっぱいで朝のあいさつをしている。
それもハイドラたちも含めて、一人一人にあいさつしているのだ。
朝のあいさつ回りは、ラビくんがエグいダブルパンチを見なくて済むよう考えた日課らしいが、洞窟の周囲をあいさつして回るから結局見るハメになっていた。
たまにドジっ子のようなヌケているところあって、とても可愛いモフモフなのだ。
まぁたまに悪魔に見えなくもないけどね。最近は特に酷かった。ワニから始まり蛇で終わるという爬虫類地獄を味わったからな。
「何してるのーー?」
あいさつ回りを終えたラビくんが、リムくんの背中に乗ってやってきた。
ラビくんにエルフの死体の処理をしていることを説明すると、やっぱり同じように「何でトレントさんも?」と気になっていた。
仮にトレントさんが人型になったとしたら、俺は困り事しかないよ? 災害級の脅威度六の魔物がいても平気だったのは、あまり動かない植物型で近づかなければ良いと思ってたからだ。
動いたら恐怖でしかないし、木材がもらえなくなるではないか。さすがに「腕、ちょうだい!」とは言えないよ?
「あっ! トレントさんが……!」
ラビくんは何かに気づいたようだけど、俺にはまだ変化がないように見える。しいて言うなら、幹の色が薄くなったような気がしないでもない。気のせいかもしれないけど。
「スライムさんも……!」
「ラビくん、何か変わった?」
「全然違うよ? スライムさんは格に関しては変化はないけど、エルフの知識を吸収しているみたいで、魔力の制御がスムーズになったよ!」
「つまり?」
「うーん、怪力自慢の脳筋がテクニックを覚えて頭脳派に転向した感じ?」
「それってもう別人じゃん!」
「それくらい違うんだよ!」
今までは巨体と魔力量でボコボコにするタイプだったのかな? ポヨーンとかプルプルしている見た目に合わない戦闘スタイルなんだね。可愛いのは見た目だけってことかな。
「まぁ元々そういう種族だったからね!」
「そういえばスライムさんと蛙さんの種族をまだ聞いてなかったね。ラビくん知ってる?」
「もちろん! スライムさんは脅威度五の【狂将粘体】バーサクスライムだよ! 蛙さんは脅威度五の【貴婦蛙】メーテルフロッグだね! さすが魔境! 脅威度が高い魔物や魔獣がたくさんいるね!」
舐めてたわけじゃないけど、魔境だとしてもいすぎじゃないか? 未踏破領域でも、ここはまだ中層なのだ。普通は脅威度四くらいが群れでいる程度だろ……。
「……嬉しそうだね。それと種族名の前になんかついてるけど、どういう意味なの?」
「いろんな魔物が見れて嬉しいよ! 昔は特別な日を除いて引きこもっていたからね!」
……不憫な子だ。監禁でもされてたのかな? じゃなきゃこんな活発な子が引きこもるはずないよな。
「それで種族名の前の二つ名みたいなものについてだけど、これは種族に対しての二つ名だよ。普通は個人につけられるものだけど、魔物の場合は二つ名の代わりに『名前』がつけられるからね! だから、最上位の危険な魔物は二つ名付き種族のネームドになるかな! まぁ単純に場所ごとに呼び名が違うだけの場合もあるけど、脅威度五以上は二つ名で間違いないよ!」
「じゃあトレントさんは?」
「うーん……今の状態なら知性の持ち主だから脅威度が高い割りに危険度は低いから、二つ名はついていないよ。トレントさんが怒るときは、森の怒りの代弁みたいなものだからね!」
「さすがラビくん! 相変わらずいろいろ知ってるね! ラビペディア大先生だね!」
「いや~! 照れる~!」
可愛い。
照れて顔を隠すときはいつも耳を引っ張って、耳で顔を隠しているのだが、それが堪らなく可愛い。
「ふむ。動かしにくいな」
「――ん? どなた?」
「吾輩か? トレントだ。いや、もう違うのか?」
「――はっ? なんて?」
エルフによく似た全裸の男性が目の前に立っている。違うところは多々あるが、美男であることと長めの耳のおかげでエルフに見える。
違うところは細身のエルフとは違い、体が大きいところ。決してゴリマッチョではなく、引き締まった筋肉なのだ。
さらに緑髪に色白が基本のエルフとは違い、ダークエルフらしい褐色肌をしている。しかし、髪色はダークエルフとも違う。誰に似ているかと言えば、俺に似ていると思う。
ラビくんと従魔契約をした後、元々の深緑色の髪に銀色のメッシュが入ったのだが、トレントさんは黒に近い深緑色の髪の毛先が赤くなっている。
トレントさんの全体像をよく見れば、体全体で元々の樹を表していることがわかる。髪は葉や実を表している色なのだろう。
ただ、何故か瞳の色が俺と同じで天色で、額から二本の角が生えている。俺はまだどこからも生えてないよ?
「……ラビくん。どういうことかな?」
「……不思議なことってあるんだね! ぼくにわかることは、トレントさんが希少種である【森守】エントになったっていうことだけ。危険度は上がるけど、脅威度の表記に変化はないんだな! だってほとんどいないから、いないものとして扱われてるんだよね!」
「……なるほど! いないものを生み出したのはリムくんに次いで二回目だ。以前よりも冷静でいられたのは、対処法を知っているからだ! ということで、タマさん召喚!」
――《カスタマーサポート》――
「……はーい……。何かしらーー?」
「昨日もそうでしたけど、死にそうなほど疲れていますね。なんか呼ぶのが申し訳ないんですが……」
「……全てはドロン酒のためだからいいのよ」
「ドロン酒といえば、風魔術を習得したので冷たいドロン酒を御馳走できますよ。複合属性のコツは掴んでいるんで!」
「それを早く言いなさいよ! それで何? 何で呼んだのよ!?」
ドロン酒の新しい飲み方を言っただけで元気になったタマさんに若干呆れつつ、トレントの変化について説明するのだった。
ダブルパンチからのジョギング回収だ。
ただ、昨日の増改築で堀を深くしてしまったせいで、ジョギングだけでは回収できなかった。どうするか悩んでいたところ、スライムさんが住処から抜け出して死体を持ち上げてくれたのだ。
巨大な体を持つスライムさんは、細やかな気配りができる女の子のようだ。
「スライムさん、ありがとう!」
感謝の気持ちを伝えると、ポヨーンと体を揺らして頷いている。そこも可愛らしい。
……あれ? ちょっと待て。昨日が過酷すぎたせいで感性がおかしくなっているのか、すでにスライムさんに愛着を持ち始めてしまっている。
どうかスライムさんだけであってほしい。大っ嫌いな蛇の可愛がり方は知らないぞ……。
とりあえず冷静になるために開墾したまま放置されている木材や、薬草や食べられる野草などを拾いに行こう。戻ってきたときにはきっと冷静になっているはずだ。
◇
結局、冷静になって考えてもスライムさんは可愛いという答えに行き着いた。
何故かって?
冷静になるための木材回収も手伝ってくれたからだ。森を荒れたままにしないように、森魔術を使用して削れた地面に芝生を植えたり、地魔術で地面をならしたりしているときに護衛をしてくれていた。
リムくんは召喚したあと、爆睡中のラビくんのところに置いてきたから側にはいない。だからこそ、この気配りは嬉しかった。
まぁ元々スライムに抵抗はなく、巨大なだけだから可愛いと思えるのかもしれないな。
「そういえばエルフの死体を持っているんだけど、丸ごと吸収したら変身とかできる?」
「…………!」(ポヨーン!)
頷いているってことかな? この子はまだ心話スキルが上手く機能しないから、正解かどうか分からないのだ。
「この五人の中でどれがいい? ちなみに分かりにくいと思うけど、女は二人だけだからね!」
エルフの美点である容姿端麗な顔だが、整いすぎて中性的に見える。しかも男も普通に長髪だから、他の特徴で男女を判断しなければいけないのだが、男女ともに細身という特徴では服の上から判断するのは困難を極める。
実際、種族間の問題でエルフの性別判断が難しい上、デリケートだから要注意と伯爵家の本に書かれていた。
エルフに分かりやすい特徴はない。
――ん? 胸はどうかって?
中性的です。この答え以外は持ち合わせていない。つまりは種族間問題の地雷はエルフの胸問題ということだ。
今回は裸に剥いてしまっているから間違えることなく女性の数を把握できたが、服を着ているときに全員男だと思っていたのは仕方がないことだと思う。
「ん? どうしたの?」
スライムさんが洞窟の北側を指し示している。エルフを選んでいたはずだけど、気になったからエルフをしまって北側に移動する。
「ボォォォォーー!」
「え? もしかしてエルフが欲しいの?」
ピシッ! 地面を一度叩いた。
取引のときの返事と同じなら、イエスということだ。
「じゃあ分け合ってくれたまえ! たぶんまた手に入ると思うから喧嘩しないでね!」
コイツらが帰還しなかった場合、追加の人員を送るのは目に見えている。今の内に檻でも造って、ハイドラさんに檻に詰め込んでもらうようにお願いしようかな。
ちなみに、エルフを吸収してもスキルと魔力は俺がもらったからどれも同じと伝えたが、二体ともかなり迷っているようだ。
東洋人が欧米の顔の違いを判断しにくいような感じで、エルフも整いすぎて違いが分かりにくい。つまり、どれも同じだから迷う必要はないと言いたい。
それでもなかなか決まらなかったから、朝の日課の続きや朝食の準備をしにいくことを告げ、その場を離れることにした。
◇
数十分後、朝の日課を終わらせた後、二体の元に行くと答えを出し終えたようだった。
女を一人ずつ分け合い、トレントさんが男を二人もらって合計三人のエルフを吸収しているところだ。もちろん、スライムさんも二人のエルフを吸収している。
トレントさんはイレギュラーだったけど、スライムさんには通訳ができたら便利だと思って提案してみたのだが、吸収しただけでは話せないのでは? と不安がよぎる。
「おっはよーー!」「ガウゥーー!」
どうなるか期待と不安を抱きながら二体を観察していると、モフモフ寝ぼすけたちが起きてきた。いっぱい寝て満足したのか、元気いっぱいで朝のあいさつをしている。
それもハイドラたちも含めて、一人一人にあいさつしているのだ。
朝のあいさつ回りは、ラビくんがエグいダブルパンチを見なくて済むよう考えた日課らしいが、洞窟の周囲をあいさつして回るから結局見るハメになっていた。
たまにドジっ子のようなヌケているところあって、とても可愛いモフモフなのだ。
まぁたまに悪魔に見えなくもないけどね。最近は特に酷かった。ワニから始まり蛇で終わるという爬虫類地獄を味わったからな。
「何してるのーー?」
あいさつ回りを終えたラビくんが、リムくんの背中に乗ってやってきた。
ラビくんにエルフの死体の処理をしていることを説明すると、やっぱり同じように「何でトレントさんも?」と気になっていた。
仮にトレントさんが人型になったとしたら、俺は困り事しかないよ? 災害級の脅威度六の魔物がいても平気だったのは、あまり動かない植物型で近づかなければ良いと思ってたからだ。
動いたら恐怖でしかないし、木材がもらえなくなるではないか。さすがに「腕、ちょうだい!」とは言えないよ?
「あっ! トレントさんが……!」
ラビくんは何かに気づいたようだけど、俺にはまだ変化がないように見える。しいて言うなら、幹の色が薄くなったような気がしないでもない。気のせいかもしれないけど。
「スライムさんも……!」
「ラビくん、何か変わった?」
「全然違うよ? スライムさんは格に関しては変化はないけど、エルフの知識を吸収しているみたいで、魔力の制御がスムーズになったよ!」
「つまり?」
「うーん、怪力自慢の脳筋がテクニックを覚えて頭脳派に転向した感じ?」
「それってもう別人じゃん!」
「それくらい違うんだよ!」
今までは巨体と魔力量でボコボコにするタイプだったのかな? ポヨーンとかプルプルしている見た目に合わない戦闘スタイルなんだね。可愛いのは見た目だけってことかな。
「まぁ元々そういう種族だったからね!」
「そういえばスライムさんと蛙さんの種族をまだ聞いてなかったね。ラビくん知ってる?」
「もちろん! スライムさんは脅威度五の【狂将粘体】バーサクスライムだよ! 蛙さんは脅威度五の【貴婦蛙】メーテルフロッグだね! さすが魔境! 脅威度が高い魔物や魔獣がたくさんいるね!」
舐めてたわけじゃないけど、魔境だとしてもいすぎじゃないか? 未踏破領域でも、ここはまだ中層なのだ。普通は脅威度四くらいが群れでいる程度だろ……。
「……嬉しそうだね。それと種族名の前になんかついてるけど、どういう意味なの?」
「いろんな魔物が見れて嬉しいよ! 昔は特別な日を除いて引きこもっていたからね!」
……不憫な子だ。監禁でもされてたのかな? じゃなきゃこんな活発な子が引きこもるはずないよな。
「それで種族名の前の二つ名みたいなものについてだけど、これは種族に対しての二つ名だよ。普通は個人につけられるものだけど、魔物の場合は二つ名の代わりに『名前』がつけられるからね! だから、最上位の危険な魔物は二つ名付き種族のネームドになるかな! まぁ単純に場所ごとに呼び名が違うだけの場合もあるけど、脅威度五以上は二つ名で間違いないよ!」
「じゃあトレントさんは?」
「うーん……今の状態なら知性の持ち主だから脅威度が高い割りに危険度は低いから、二つ名はついていないよ。トレントさんが怒るときは、森の怒りの代弁みたいなものだからね!」
「さすがラビくん! 相変わらずいろいろ知ってるね! ラビペディア大先生だね!」
「いや~! 照れる~!」
可愛い。
照れて顔を隠すときはいつも耳を引っ張って、耳で顔を隠しているのだが、それが堪らなく可愛い。
「ふむ。動かしにくいな」
「――ん? どなた?」
「吾輩か? トレントだ。いや、もう違うのか?」
「――はっ? なんて?」
エルフによく似た全裸の男性が目の前に立っている。違うところは多々あるが、美男であることと長めの耳のおかげでエルフに見える。
違うところは細身のエルフとは違い、体が大きいところ。決してゴリマッチョではなく、引き締まった筋肉なのだ。
さらに緑髪に色白が基本のエルフとは違い、ダークエルフらしい褐色肌をしている。しかし、髪色はダークエルフとも違う。誰に似ているかと言えば、俺に似ていると思う。
ラビくんと従魔契約をした後、元々の深緑色の髪に銀色のメッシュが入ったのだが、トレントさんは黒に近い深緑色の髪の毛先が赤くなっている。
トレントさんの全体像をよく見れば、体全体で元々の樹を表していることがわかる。髪は葉や実を表している色なのだろう。
ただ、何故か瞳の色が俺と同じで天色で、額から二本の角が生えている。俺はまだどこからも生えてないよ?
「……ラビくん。どういうことかな?」
「……不思議なことってあるんだね! ぼくにわかることは、トレントさんが希少種である【森守】エントになったっていうことだけ。危険度は上がるけど、脅威度の表記に変化はないんだな! だってほとんどいないから、いないものとして扱われてるんだよね!」
「……なるほど! いないものを生み出したのはリムくんに次いで二回目だ。以前よりも冷静でいられたのは、対処法を知っているからだ! ということで、タマさん召喚!」
――《カスタマーサポート》――
「……はーい……。何かしらーー?」
「昨日もそうでしたけど、死にそうなほど疲れていますね。なんか呼ぶのが申し訳ないんですが……」
「……全てはドロン酒のためだからいいのよ」
「ドロン酒といえば、風魔術を習得したので冷たいドロン酒を御馳走できますよ。複合属性のコツは掴んでいるんで!」
「それを早く言いなさいよ! それで何? 何で呼んだのよ!?」
ドロン酒の新しい飲み方を言っただけで元気になったタマさんに若干呆れつつ、トレントの変化について説明するのだった。
11
あなたにおすすめの小説
セーブポイント転生 ~寿命が無い石なので千年修行したらレベル上限突破してしまった~
空色蜻蛉
ファンタジー
枢は目覚めるとクリスタルの中で魂だけの状態になっていた。どうやらダンジョンのセーブポイントに転生してしまったらしい。身動きできない状態に悲嘆に暮れた枢だが、やがて開き直ってレベルアップ作業に明け暮れることにした。百年経ち、二百年経ち……やがて国の礎である「聖なるクリスタル」として崇められるまでになる。
もう元の世界に戻れないと腹をくくって自分の国を見守る枢だが、千年経った時、衝撃のどんでん返しが待ち受けていて……。
【お知らせ】6/22 完結しました!
俺が死んでから始まる物語
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていたポーター(荷物運び)のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことは自分でも解っていた。
だが、それでもセレスはパーティに残りたかったので土下座までしてリヒトに情けなくもしがみついた。
余りにしつこいセレスに頭に来たリヒトはつい剣の柄でセレスを殴った…そして、セレスは亡くなった。
そこからこの話は始まる。
セレスには誰にも言った事が無い『秘密』があり、その秘密のせいで、死ぬことは怖く無かった…死から始まるファンタジー此処に開幕
老衰で死んだ僕は異世界に転生して仲間を探す旅に出ます。最初の武器は木の棒ですか!? 絶対にあきらめない心で剣と魔法を使いこなします!
菊池 快晴
ファンタジー
10代という若さで老衰により病気で死んでしまった主人公アイレは
「まだ、死にたくない」という願いの通り異世界転生に成功する。
同じ病気で亡くなった親友のヴェルネルとレムリもこの世界いるはずだと
アイレは二人を探す旅に出るが、すぐに魔物に襲われてしまう
最初の武器は木の棒!?
そして謎の人物によって明かされるヴェネルとレムリの転生の真実。
何度も心が折れそうになりながらも、アイレは剣と魔法を使いこなしながら
困難に立ち向かっていく。
チート、ハーレムなしの王道ファンタジー物語!
異世界転生は2話目です! キャラクタ―の魅力を味わってもらえると嬉しいです。
話の終わりのヒキを重要視しているので、そこを注目して下さい!
****** 完結まで必ず続けます *****
****** 毎日更新もします *****
他サイトへ重複投稿しています!
どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜
サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。
〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。
だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。
〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。
危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。
『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』
いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。
すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。
これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
1×∞(ワンバイエイト) 経験値1でレベルアップする俺は、最速で異世界最強になりました!
マツヤマユタカ
ファンタジー
23年5月22日にアルファポリス様より、拙著が出版されました!そのため改題しました。
今後ともよろしくお願いいたします!
トラックに轢かれ、気づくと異世界の自然豊かな場所に一人いた少年、カズマ・ナカミチ。彼は事情がわからないまま、仕方なくそこでサバイバル生活を開始する。だが、未経験だった釣りや狩りは妙に上手くいった。その秘密は、レベル上げに必要な経験値にあった。実はカズマは、あらゆるスキルが経験値1でレベルアップするのだ。おかげで、何をやっても簡単にこなせて――。異世界爆速成長系ファンタジー、堂々開幕!
タイトルの『1×∞』は『ワンバイエイト』と読みます。
男性向けHOTランキング1位!ファンタジー1位を獲得しました!【22/7/22】
そして『第15回ファンタジー小説大賞』において、奨励賞を受賞いたしました!【22/10/31】
アルファポリス様より出版されました!現在第四巻まで発売中です!
コミカライズされました!公式漫画タブから見られます!【24/8/28】
マツヤマユタカ名義でTwitterやってます。
見てください。
異世界あるある 転生物語 たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?
よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する!
土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。
自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。
『あ、やべ!』
そして・・・・
【あれ?ここは何処だ?】
気が付けば真っ白な世界。
気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ?
・・・・
・・・
・・
・
【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】
こうして剛史は新た生を異世界で受けた。
そして何も思い出す事なく10歳に。
そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。
スキルによって一生が決まるからだ。
最低1、最高でも10。平均すると概ね5。
そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。
しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。
そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで
ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。
追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。
だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。
『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』
不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。
そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。
その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。
前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。
但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。
転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。
これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな?
何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが?
俺は農家の4男だぞ?
神に同情された転生者物語
チャチャ
ファンタジー
ブラック企業に勤めていた安田悠翔(やすだ はると)は、電車を待っていると後から背中を押されて電車に轢かれて死んでしまう。
すると、神様と名乗った青年にこれまでの人生を同情され、異世界に転生してのんびりと過ごしてと言われる。
悠翔は、チート能力をもらって異世界を旅する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる