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晩秋
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三ヶ月が経った。
夏が終わり、晩秋にさしかかった。
僕は、また秋の間に背が伸びた様だった。
広人は、僕が想像した様に、色々と諦めつつある様子だった。
「なあ、高梨。最近、退屈じゃないか?」と、広人が笑って言う。
「いや。どうかな」と、僕が言った。
秋の終わりの静かな時の中だった。
僕らは、教室の中で、話しをしていた。
広人が、僕に新たな希望を、熱っぽく語る。
そのいちいちに、僕は丁寧に同意していった。
長谷川有紀も、教室の中にいた。
ノートに何か書き留めている。
三ヶ月もすると、あんなに強烈な体験だったのに、少し褪せて見えるものだ。
僕らは、退屈に似た時の中で、色々な希望について語り合った。
有紀が、急にシャープペンシルを置いて、何か考えた様な顔になった。
僕は、その横顔をただ見ていた。昼休みになると、有紀の側にそっと近付いた。
思ったよりも大きめのお弁当箱の前に、ノートを置いて、サラサラと何かを書き留めていた。
「長谷川さん」
「ああ、幸人くんね」
いつもの様に、有紀は、「ああ」とか「そうね」とか素っ気のない返事を返す。
「ちょっと話しがあるんだけど大丈夫かな」
「今は大丈夫だけど」
「いや、人の多いところじゃない方が良いんだ」
「へえ」
有紀は、へえと言うと、何かがおかしいのか少し笑った。
「今日はお掃除があるから、その後だったら大丈夫よ」と、有紀が言った。
「ありがとう」と、僕が言う。
有紀の側を離れると、僕は考え事をはじめた。
今は秋。確かに僕は、あの夏どこかへ行ったのだ。
どうしてだろうか。その事をうやむやに済ませたくなかった。
たとえ有紀がその事を、黙っているつもりでも、僕は今日訊いてみるつもりだった。
僕は席に着いた。昼を回って、今は十二時半だ。
あの時――。
僕は、その言葉を噛み締めていた。
夏が終わり、晩秋にさしかかった。
僕は、また秋の間に背が伸びた様だった。
広人は、僕が想像した様に、色々と諦めつつある様子だった。
「なあ、高梨。最近、退屈じゃないか?」と、広人が笑って言う。
「いや。どうかな」と、僕が言った。
秋の終わりの静かな時の中だった。
僕らは、教室の中で、話しをしていた。
広人が、僕に新たな希望を、熱っぽく語る。
そのいちいちに、僕は丁寧に同意していった。
長谷川有紀も、教室の中にいた。
ノートに何か書き留めている。
三ヶ月もすると、あんなに強烈な体験だったのに、少し褪せて見えるものだ。
僕らは、退屈に似た時の中で、色々な希望について語り合った。
有紀が、急にシャープペンシルを置いて、何か考えた様な顔になった。
僕は、その横顔をただ見ていた。昼休みになると、有紀の側にそっと近付いた。
思ったよりも大きめのお弁当箱の前に、ノートを置いて、サラサラと何かを書き留めていた。
「長谷川さん」
「ああ、幸人くんね」
いつもの様に、有紀は、「ああ」とか「そうね」とか素っ気のない返事を返す。
「ちょっと話しがあるんだけど大丈夫かな」
「今は大丈夫だけど」
「いや、人の多いところじゃない方が良いんだ」
「へえ」
有紀は、へえと言うと、何かがおかしいのか少し笑った。
「今日はお掃除があるから、その後だったら大丈夫よ」と、有紀が言った。
「ありがとう」と、僕が言う。
有紀の側を離れると、僕は考え事をはじめた。
今は秋。確かに僕は、あの夏どこかへ行ったのだ。
どうしてだろうか。その事をうやむやに済ませたくなかった。
たとえ有紀がその事を、黙っているつもりでも、僕は今日訊いてみるつもりだった。
僕は席に着いた。昼を回って、今は十二時半だ。
あの時――。
僕は、その言葉を噛み締めていた。
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