黄昏れが来たら泣けば良い

夢野とわ

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講義室の廊下では

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 装丁の表紙が見えて、アルチュール・ランボーの詩集のような気が僕はした。薄っすらと、視界の光が眩しく、僕はそのまま図書館を足早に立ち去ってしまった。
 その後は、一つの講義が有り、僕は興味深く聞くことが出来た。文学部とは、現代文学だけではなく、万葉集などの古代時代の文学の研究からも始めなければならないということ。そう知って僕は、少しの興奮と失望の感情を覚えていた。講義室から他の学生に合わせて出ると、僕の隣に座って講義を聴いていた男が、僕に声をかけてきた。細い黒縁の眼鏡を、几帳面にかけて、神経質そうだが体格が良い背の高い男であった。
「暁大学のサークル活動に興味は有りますか」と、その男が言った。
「いいえ。まだ決めていません。もしかしたら、何処にも所属しないかもしれなくて」と、僕が言った。
その男は、一言「ふうん」、と言うと、続けて、「勿体ないですね」と言った。僕はそのまま立ち去ろうか、と少し悩んだが、その男の前に立っていた。
「合唱サークルは」と、その男が僕に訊いた。
「合唱のことは、新歓のチラシで見たけれど、僕は歌にあんまり興味がないから」と、僕が言った。「そう」と、その男が言うと、何故だか、その場で笑いを押し殺したように笑みを浮かべてしまった。
「僕はもう決めているんだけれどもね、先輩に良い同級生がいたら、勧誘するように言われているから、このチラシを後でで良いから、読んでみてくれないかな」と男が言った。
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