おいしい炒飯を作ろう

矢木羽研

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炒飯万歳

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炒飯(チャーハン、やきめし、フライドライス)は好きだろうか。私は大好きだ。毎日食べても飽きない。店の炒飯やインスタントの冷凍もいいのだが、やはり具も味付けも自由にできる手作り炒飯が一番だと思う。

ここでは私が炒飯を作るにあたって活用しているテクニックや知識を紹介したいと思う。ツイッターに書こうと思ったけど長文になるからね!


★その1,ご飯について

炒飯の基本はご飯、米である。一般にパラッとしたものが好まれる。しっとり系が好みという方もいるだろうが、さすがにべっちゃりしたご飯は論外であろう。

ここで重要になるのは、調理以前の米の炊き方の段階である。やや少なめの水で硬めに炊こう。また、個人的には精白米よりも五分づきくらいの半玄米のほうが炒飯には向いていると思う。このあたりは好みもあるだろうし、そもそも自家製米しない限りはなかなか調達しづらいので参考程度に。

とはいえ、既に調理済みの普通のご飯を使う場合のほうが多いだろう。その場合はラップをかけずに電子レンジで温め、少しでも水分を飛ばすのが重要だ。

なお、炒飯の本場である揚州では、わざと芯を残した米を使ってスープで煮ながら炒めるという伝統的な技法もあるそうだが、家庭においてはなおさら困難だと思われる。それに今では粉末や顆粒のスープの素があるので、そこまでする必要は薄くなっているはずだ。


★その2,油について

普通のサラダ油が基本。一人分あたり大さじ1杯くらいは欲しい。ラードや鶏油があればそれを使ってもよい(個人的には角煮や照り焼きなどの、肉料理を作る際に副産物として得られた余計な脂や鶏皮を後日炒飯に活用するようにしている)が、やや味がくどくなるのでサラダ油と半々くらいがバランスが良い。

ごま油を使ってもいいが、あくまでも風味付けのために少量を添加するに留めること。これは炒飯に限らず様々な料理にも言える(香りが強すぎるし、何より高価だし!)。


★その3,具材について

具の話をする前に、基本的な炒飯の作り方を説明する。「鍋(フライパン)に油を熱する→卵を落として溶く(多めに作る場合は溶いてから落としたほうがいいだろう)→ご飯を入れて混ぜる→味付けして仕上げる」である。中には最初からご飯に生卵を絡ませておくという作り方もあるようだが、まあそのあたりは好みの話だ。

ここで問題となるのは、卵以外の具を入れるタイミングである。大きく分けて、卵を入れる前に入れるべきか後に入れるべきか、具材によって異なるのだ。

例えばニンニクや干しエビなどの風味系は先入れである。むしろ、油の中で弱火で数分間炒めて風味を移すと香ばしくなって非常に良い。長ねぎ(青くて硬い部分もおいしく食べられる)や玉ねぎも先に入れてじっくり炒め、軽く焦がすくらいが良い(このような作り方は回転率重視の店には向かず、家庭料理としての炒飯ならではの技法だと思う)。肉類などの脂が出る具や、人参などの硬い野菜も先に入れよう。ただし細かく刻んだハムは油で跳ねるので注意。

逆に、後から入れるのは生エビなど。火を通しすぎるとよくないのでご飯の直前に入れる(火が通ってからご飯を入れる)。ピーマンなどの生でも食べられる野菜や、かまぼこ類やほぐした焼き魚(塩鮭やアジの開き等)はご飯と同時に、万能ねぎやパクチー、レタス等の柔らかな葉ものは一番最後に入れるのが良いと思う。


★その4,味付けについて

基本となるのは塩味と旨味。考え方としては、具材が持つ塩味と旨味を、最後の仕上げで補って全体の味を調整する。砂糖や黒酢で甘味や酸味を足すのもありだが、どちらかといえば上級者向けで一般的ではないと思う(黒酢炒飯を出す店もあるし、タイ料理などでは砂糖が重要な役割を果たすのだが)。

ここで強調するが、炒飯に限らず多様な料理を作るのであれば味の素などのうま味調味料(化学調味料)は必須である。塩や砂糖とともに味づくりの根幹となる。中華スープの素などを使ってもよいのだが、例えば海鮮主体で作るような場合は鶏の風味がどうしても邪魔になる事があるし、アジシオ(+胡椒)などの混合調味料は、具との兼ね合いで塩味が強くなりすぎる場合がある。純粋にグルタミン酸の旨味のみを添加できる味の素というのは汎用的な調味料として大変重宝するのである。

塩味と旨味以外では、スパイスによる香り付けも重要。最も基本的なのは胡椒だが、他にも花椒や五香粉、カレー粉、その他ハーブソルトなどの混合香辛料を加えて変幻自在の炒飯を作ることができる。また、使い終わった漬けダレなども捨てるくらいなら炒飯の味付けに活用したい。

とはいえ、基本となるのは味の素と醤油である。まずは卵と醤油、味の素のみの、最もベーシックな炒飯を上手に作れるようになりたい。全てはそこからの応用である。

塩胡椒や味の素などの粉末類はご飯と同時に、醤油などの液体系は最後の仕上げに入れるのが基本(鍋肌から入れると軽く焦がして風味を付けられる)。ちなみに粉末類については、先にご飯にまぶしておくと手際よく作れる(液体を先に混ぜるとベタつくのでやめよう)。


★最後に

炒飯というのは、基本的にあらゆる具材や調味料を受け入れる。最初からベストなレシピを考えて作るのもいいが、その場にある残り物を活用してアドリブ的に作ってこそ、家庭料理としての炒飯の真価があると私は考える。よって、ここでは具体的なレシピではなく、より基本的な考え方を中心に記載した。活用すればあらゆる調理法に応用できるはずだ。

炒飯を上手に作れるようになると、余り物の食材が宝の山になって、間違いなく生活は豊かになる。一杯の炒飯には無限の可能性が秘められている。これを読んだあなたの炒飯ライフに幸せがありますように。
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